二次創作小説(新・総合)

Re: 勇者達のワクワク冒険活動記録譚 ( No.24 )
日時: 2024/10/25 07:06
名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)

第17話「番外編ストーリー:風の還るべき場所④」


【オペオムの世界 お花畑 最新部】


・いろは視点


「……………。これが……、失われた記憶……」
環いろは「そうか…。私はういを探して、旅をしていたのね……」
七海やちよ「何故忘れていたのかしら? こんな重大な事を」
ダイ「ううん。今は……、大丈夫なんじゃないかな?」
やちよたち『えっ……?!』
ダイ「さっきまで闘っていたおれたちの影って奴らもさ、長い間……おれたちの知らない部分を守り続けて来たんだと思うんだ」


その経緯いきさつらについて、未来の勇者…ダイは少しずつ語り始める。
私たち魔法少女が彼らのいる『この世界』に呼ばれたのも、契約を交わしている『あの子』からの指令そのものかも知れない。
最初は妹のういと再開することがきっかけで闘いを始めたけど、『この世界』では今は…バッツさんの無くした過去を私たちが思い出させるしかないと悟ったの。
きっとだけど。もう1人のバッツさんは今、ご本人から貰った記憶を維持したまま…私たちの為に時間稼ぎをしていると考えてもいい気がして来たわ…!!


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『ビュンビュンビュンビュンビュン……』


『(飛空艇から通信)皆。何とか無事でいるみたいだねぇ、一旦飛空艇に集まりな!』
ダイ「この声…、オルネーゼ姉ちゃんからの通信機だ!」
赤城「そうですね。彼女が乗っているとしたら、私たちにはまだ…勝利への道が見えています」
オルネーゼ『おっと。積もる話は後回しだ、今は1人ずつ飛空艇に乗り込んで来るんだっ!!』
環いろは「はいっ。じゃあ皆、飛空艇に乗りましょう!」


すると私たちは迎えに来てくれたその人の力を借りながら、1人ずつ飛空艇へと移動していく。
現時点でバッツさんの様子は変わっていないけど、今はティナさんが付きっきりで彼を介抱している。
それを察した私の妹……ういは彼女の負担を少しでも軽くする為に、ティナさんの元へ歩み始めた。
彼女はただ、ティナさんが念じ続けている回復魔法を間近で一生懸命に眺めるしかなかった。


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【飛空艇 甲板】


「まずは。これからの進行について少しだけ説明するよ」
赤城「はいっ、宜しくお願いします!!」
オルネーゼ「よしっ! ロックから聞いた情報なんだけど。バッツの記憶を持って行動しているもう1つの影・ダークイミテーションは今…あたしたちが向かうべき目的地・遺跡内部の何処かにいるらしい」
加賀「つまり彼は…、その遺跡内部の更なる奥にいると言っても過言ではないわね……?!」
オルネーゼ「ああ。しかし、その奥に行くにしても……、今度は『あたしら』の記憶とやらを持っているダークイミテーションと遭遇する事になっちまう事に繋がるみたいだからね……」
七海やちよ「要するにオルネーゼさん。あなたの言い分を私なりに簡単な解釈をするならば、その遺跡内部の奥に行く為にも…あなたを初めとする他の仲間の姿をしたダークイミテーションとやらと面と向かって戦わなければならないっと言うことになるんですよね…?」
オルネーゼ「ああ。……そいつら自体には心とやらがなくても…守りたい意思とやらが今もあるとしたら、きっとあたしたちに倒されること自体もそいつらにとっては重々覚悟しているって事になるだろうねぇ」
水波レナ「確かに。今のアンタからは少しだけそれらに対抗する揺らぎが少しだけある、これはきっと……『その人自身の影』やらと1つになることが少し怖いって事よね…?」
オルネーゼ「………」
秋野かえで「あの……、オルネーゼさん……?」
オルネーゼ「そうさ。レナの言う通りだよ、出来ればあたしにとっては……、このままでもいいと思いたくなっちまったんだからよ……!!!」


今、彼女の口からかつての闘った頃の『当時』の状況について……初めて明かされる事になるんだ。
彼女が大活躍したと言う『双子の王と予言の終わり』の世界観では……駆け出し冒険者の男女・ラゼル君とテレシアさんを背後で守り続けていた。
テレシアさんは1年間留学しているいとこのラゼル君との再会を果たす為に、故郷のジャイワールから専用の船に乗って……オレンカへ遊びに来ていたみたい。
2人が1年振りの再会を果たそうとしたその時に、ジャイワールドの国と小さな国・オレンカとの戦争が既に始まっていたんだね……。
今は向かうべき遺跡内部へ到着する前に、オルネーゼさんが体験した数々の冒険譚ぼうけんたんを聞く事が……私たちにとっては少しずつ楽しくなって来たかも知れないね。

『次回、取り戻した記憶・オルネーゼ編』。
18話に続きます。