二次創作小説(新・総合)

Re: 勇者達のワクワク冒険活動記録譚 ( No.46 )
日時: 2024/10/31 08:52
名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)

第25話「武器屋の息子と女騎士団長」


【飛空艇 医務室】


・ポップ視点


「……………。『あの時』と同じやり方だからって、俺たちの為にカッコ付けやがって!!」


少し前だろうか、見回りをしていた元最強の戦士・ジレンの野郎が傷だらけで帰って来たあの夜。
まずはチョッパーとマリベルが駆け付け、痛みを和らげる為の回復魔法をマリベルが担当した。
その後ジレンは暫く安静と言う判断が下された為、あいつ自身の部屋で休んでいる。
だが、おれには察してしまったんだ。
仮に見回り中に敵と遭遇したとしても、あそこまで酷い怪我を負うことは流石にあり得ねー。


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『こんこんっ』


「ポップ。みさおだけど、メーア様があなたをお呼びよ!」
ポップ「分かった。すぐに行くわ……」
巻町 操「……。分かるよ、今まで仲良しだったあの子がいないんでしょ?」
ポップ「…………ッ!!!」
巻町 操「大丈夫。昏睡中の『彼』の事は、あたしとレオナ姫が見てるからさ…」
ポップ「ありがとう。レオナの事、よろしく頼むわ……」


巻町 みさお……、コイツが他の奴らと共に『この世界』に呼ばれたのは少し前だ。
勿論メーア様やリムル様にとっては頼もしい戦力だろうと察し、すぐに受け入れてくれる。
操は俺やリムル様たちと同じように、仲間を大切にする心優しい一面がある。
ある日……、俺はリムル様からこう言われたんだ。


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【回想:飛空艇 ポップの自室】


『えっ? 見ないフリ……ッスか?』
リムル『ああ。少し前に元親衛隊の3番隊組頭・斎藤一はじめからみさおに関する情報を得たんだ』
ポップ『操って子がまさか……、御庭番集の元くの一……』
リムル『ああ。一の話だと、今は俺たちに敵意はないらしいから…安心するといいってさ!』
ポップ『わざわざ俺たち創造神側に協力するのも、『例の殺された奴らの仇』を討つため…って事っすよね?』
リムル『詳しいことは不明だが。今は頼れる戦力として、彼女には今後とも期待しよう』


リムル様はそう言うけど、俺的には納得出来ない部分がある。
それ以前にあの姉ちゃんが御庭番集とどんな繋がりがあるかはわからねーけど、念の為に監視は必要だろうな。
こちとらダイを引き止められなかった事でいじけてんのに、いきなりあんな娘を俺たちの仲間として加えるのもいい気分じゃねぇよ。


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【現在:飛空艇 通路内】


「……。まだここに居たのね、ポップ!」
ポップ「ひ……、ヒナタ隊長……」
ヒナタ・サカグチ「大丈夫よ! 君の不安は私にもよく分かるわ。確かにみさおって女の子が今後敵になるか、『味方』として私たちと一緒に行動するかが分からないのも無理はないわ」
ポップ「………。隊長としては、どういう意見っすか?」
ヒナタ「そうね…、私自身の気持ち的にはキミと同じ意見よ。でも、これらがメーア様直々のお考えなら…私はその方の意思に喜んで引き受けるつもりだから!」


流石は、話の分かる元聖騎士団長だったお方だ。
俺より少し年上だけど、あのリムル様と五角以上の強さを持っている頼もしい女隊長。
この方の上がまさか、メーア様とはなぁ……。
要するにこの人は、メーア様に沢山の恩があるとすぐに悟ったわ。
少しだけ安心感が出て来たけどよ、おれはまだ……肝心な答えまでに辿り着けてねーのは言うまでもないさ。

26話に続きます。