二次創作小説(新・総合)

Re: UWでの日常SP~アルティメットな逃走中~ ( No.6 )
日時: 2024/11/04 08:10
名前: おろさん ◆cSJ90ZEm0g (ID: wXN0Dq0s)

~前半のあらすじ~

クロノス社の月村サトシから『逃走中アルティメット』の運営を依頼され、その過程でまず逃走者を110名集める事となったウルトラワールド陣営(現在組織名募集中)。

なんやかんやあって55名集まり残り半分。さてさてこの先、どんな人達が逃走者として参戦するのか。

そんなこんなで、逃走者集め後半、開始です。



《スマブラ屋敷:地下施設》


「それでは、アイスクライマー『ポポ』さんと『ナナ』さん共々登録完了しました。」


「ありがとな!開催楽しみにしてるぞ!」

「じゃあ、私達はまた氷山登りに行こうかしらね。」


 ハヤテが、『アイスクライマー』の2人を登録。早速2人また増えた。


「イタコさん達の頼んで、また1人登録させてもらいました。初音ミクさんと同じバーチャルトピアからです。」

「『結月ゆかり』さんだって。バスターズグランプリで解説やってた人だからちょっと驚いちゃった。」

 リコリス2人がまた1人。


「断るところも地味にあるけど、良い感じに進んでるな。」

 その話を聞いて、作者は機嫌が良い。


「あ、そうそう。ゆかりさんがついでにもう1人知り合った人を呼んでくれるって話になったんだ。『ブラック』って言うんだけど……」

 すると千束がそう話を持ち出す。

「ブラック?あの悪魔系Yotuberの?バスターズグランプリに関与した関係で面識持ったのだろうか……」

「それが、性別が違うんです。素性はほぼ同じなんですが……」

 作者の発言に対して、たきながそう言う。


「何?それって……


……ん?待てよ……オイ、ソイツに連絡できるか?もしかしたらまた1人逃走者を呼び込めるかもしれん!」


*****


「それで、その『猟兵イェーガー』って言うので1人参加してくれる人が来たって?」


『うん。何と言うか、能力的には、ある意味ボクと似たような感じかなぁ。後で写真の方送っとくよ。』


 2手に分かれ行動するみほとルーミア。カービィの方から連絡を受け、また逃走者が1人。


「それで……『第六猟兵』が活躍する36個の世界の内1つの出身で、種族『ミレナリィドール』……ゴスロリ服の女の人みたいだけど、まあ実際に見れば分かるかな。


で、私達は私達の方で仕事しますか。」



 とある世界。何でも屋『はぴぱれ』の近く。みほとルーミアはそこに辿り着く。


「この世界でもヴォル・デ・トンベが何か企んでるって聞いて来させられたけど……ルーミア、変な匂いするって言うから来てみたけどここで合ってるの?」

「うん、何か不思議な匂いが漂ってるんだよねぇ」


 みほの発言に対し、いつの間にか買った塩味ポップコーンを頬張りながらそう言っているルーミア。とりあえず、2人はその施設に入ってみる。


「あっ、いらっしゃいませ。」


 と、そこにいたのは青年が1人。


「あれ、君って……?」


「あ、はじめまして。ここの新人の井上生真です。幸果さんは今ちょっと――」


「お前……」

『ショウマ』と言う青年を、ルーミアは近づいてガン見。


「え、あの、え?」


「る、ルーミア?」


 ルーミアの行動に2人は困惑しているが、


「ま、いっか。これいる?」


 あっさりそれを止めたルーミア。食べかけのポップコーンを渡す。


「え、いやいやいや何食べかけポップコーンを渡すんですかね」


「ああ、いえ、大丈夫です。俺、お菓子好きなんで。」


「そう言う問題?」


***


「これがポップコーンかぁ……!!」


 食べかけではありながらもポップコーンを貰って嬉しそうなショウマ。そんでもって美味しそうに食べる。


「(本当にお菓子好きなんだこの人……)」


 対して困惑しているみほ。


「それで……異世界でやってる、逃走中……だっけ?本当なら、ちょっと事情があってそうこの世界を出るわけには行かないんだけど、行く前の時間帯に戻れるって言うなら……やってみようかな。」


 と、事情を聞いたショウマはそう言う。


「じゃあ、この手紙開けておいて。それで参加登録されるから。



……というか、随分すんなりと、私達が異世界から来たって事受け入れるんだね。」


「え?……あ、ま、まあ、ここ、色々と変な事件が結構あって。怪物騒ぎとかもあるし、こう言う事も起こってもおかしくないんじゃないのかなぁって。それに、君はきっと悪い人じゃないから。」


 みほの疑問に対しそう答えるショウマ。


「まあ、そう言う理論で通す人もいるのかなぁ……


とりあえず、何だかんだ言ってありがとうね。参加の方待ってるから。」


「うん。じゃあね!」


 そう言ってみほは、ルーミアを引っ張ってはぴぱれを出る。


「んー……一応、この世界の怪物騒ぎの方を、作者に調べてもらった方が良いよなぁ。……というか結局のところ、ルーミアの言ってた匂いってなんなのさ。」

「あ、ごめん。気のせい出ったっぽい。でもまあ逃走者1人また出来たんだし良いんじゃない?」


 ルーミアはそう言ったが、時折……ポップコーンを食べていた際のショウマの挙動が少し変なのを見ていたが、気づかないふりをしていた。

 そして、一瞬ながらも、ルーミアとショウマが食べていたポップコーンのパッケージに似た風貌の『何か』。それがポップコーンを食べたショウマの腹部の方から出て来ていたことにも、気づかないふりをした。


*****


《スマブラ屋敷》


「よし!!直接出向いて無事また1人!!」


 みほ達がショウマを逃走者登録していた中、どうやら(冒頭のアレで)自分から出向いていたスマブラ屋敷の方に作者が戻って来る。


「しっかしここでも『滅んでない並行世界パラレルワールド』とまともに関わる事になるとは思わなかったな……

あの時空のブラックの話によれば、カービィは現在連載のコロコロ、妖怪ウォッチはフミちゃん主役のちゃお版……G時空やH時空とは違って、大半はどこかしらの原作及びメディア展開。そんな中、ジルコン獣と思しき存在が所々現れた話があった……

で、そんな中で連れて来れたのは『白き鋼鉄のX』。あそことは一回関わってみたかったんだよなー」


「何べらべら喋ってんだお前」

 作者がアレコレ言っていたのを大地が。

「あ、大地。ちょっと偶然が重なってある種の良い感じな事になって。それはそれとしてそちらの進捗はどうだ」


「今、阿求がシェアード・サークル該当世界に行ってる。以前バスターズグランプリで関わったヤツのところ行ってるんだと。」


「シェアード・サークルで?って事は……」


*****


 シェアード・サークル該当、『ブレンド・S』の世界。喫茶店『スティーレ』。阿求はそこに訪れ、早速入る。


「お邪魔しまーっす」


「あ、いらっしゃいませ……あっ、Qさん!?」


 出迎えたのは、『桜ノ宮苺香』。かつてバスターズグランプリに巻き込まれた人物でもある。


「久しぶりね苺香ちゃん。ちょっとスティーレの人達に面白い話を持ち込みに来たんだけど……あら、ちょっと込んでるタイミングで来ちゃったかしら?」


「実際そうですよ。ホント何でこのタイミングで来たんですか……」


 何やら混んでいるタイミングで来たようで、(大層なツリ目である)苺香も無自覚にドS的な発言。


「とりあえず裏の方に行かせてもらっていいかしら?」


***


「へ、並行世界の自分の魂と融合してて現在二重人格!?何でそんなとんでもない属性搭載されてるの!?」

「何か東方projectの『稗田阿求』にしてはあまりにも変だと思ってたがそんなオリジナル設定を……!?」


 少しして、多少空いたころ。バスターズグランプリでは素性を多少偽っていた故の事もあって阿求が自身の現状を話し、特に驚く『日向夏帆』と『秋月紅葉』。

「『ま、そう言うわけ。』……って感じ。」


「もう1つの人格になると髪色変わるんですね。」


 阿求とQの事で興味津々な苺香。


「それで、Qさん……ではなく阿求さんはどういった話でスティーレに来たのデスか?」


スティーレの店長である『ディーノ』にそう聞かれ、「あ、そうだった」と本題に入る。


 そして事情説明中……


「異世界の逃走中!?バラエティ番組のものを見た事はありましたがそう言うのも異世界で存在してるんですね……」

「面白そうではあるけど……その、大丈夫なの?バスターズグランプリの件があるから少し不安ではあるんだけど」


 また興味を示す苺香だが、夏帆は少し不安がある。


「まあそこら辺、トラブルが起きれば対処はする。それに、苺香ちゃんも夏帆ちゃんもナラティブの力を使えた以上、麻冬さん達も同じくで対抗手段はあるし。男性2名はともかく。」


「オイ俺と店長はともかくってどういう事だ――」


「で、誰参加する?もうちょっと数が欲しいところだから、1度に多くて4名くらいは良いかなって話になったんだけど。」


「無視かよ!?」

 秋月の言葉をガン無視して、誰か参加するか聞く阿求。


「逃走中かぁ。どうする?私と苺香ちゃん、麻冬さんはバスターズグランプリに関わったけど……」

「ひでりちゃんと美雨さんは今日はお休みですし、4人ってなると今いる人達だと1人余っちゃいますね――」



「じゃあ貴方以外の4人を登録って訳でいいのね?」

「ええ。」


「うおおおおおおおおおい!!?」

「ちょっと!!!?」


 話し合おうとした時、『星川麻冬』が阿求に頼んで、苺香、夏帆、ディーノ、秋月の4人を登録させてもらった。


「ちょ、ちょっと待ってください何で思いっきり無視して話進めてるんデスか!?」


 とディーノにツッコまれるのだが


「ああ、ごめんごめん。麻冬さんの方に参加する気が無い趣旨の話されてたから」

「時間調整出来るとしても、この後や明日はちょっと外せない用事があるからね。」


 阿求と麻冬はそう言っている。


「え、そんな良いの?バスターズグランプリの時と違って、異世界特有のものとか、有名なゲームの世界の人達と関われるチャンスだって思うけど……」


「前者はともかく、後者に関しては目当ての子が来てくれるとも限らないし、アニメコンテンツはアニメコンテンツ。見たいものはテレビの方で見るのよ。」


 夏帆の発言に、何か百合を眺めるオタク的な発言をしてるっぽい麻冬。


「まあとにかく。苺香ちゃん達4人の方で登録したからその時はよろしく。


……それで、4人増えたわけで今66名……110名まであと44かぁ。まだまだ結構いるわねぇ」


 そんなこんなで阿求はまた逃走者を登録をしたわけなのだが、そこでまた麻冬が。


「それだったら、1人アテがあるけど。ちょっと待ってて」


 そう言って電話をかける麻冬。



「ところで、今の所の逃走者逃走知ってどんな人が集まってるんですか?」

「え?ああ、今こんな感じ。」

 その最中に苺香が聞いて来たので、リストを見せる阿求。

「うおっ!!マジか割と有名なやつ結構ある!!」

「この人達含めた合計110名の中の私達が……何か感激しそう」

 それを見て特に盛り上がる秋月と夏帆。

「良い光景だこと」

「ハッ!!」

 阿求の発言に我に返ったが。


「お待たせ。話を持ち掛けたら参加してくれるって。」


 と、麻冬が電話を切って話しかける。


「アテがあるとは言いましたが、誰を呼んだんですか?」


 苺香が聞いてみた所、


「大学の知り合いよ。成り行き半分でアドレス交換する事になって。


名前は『緒山みはり』。文武両道の飛び級生よ。」


「飛び級生!?麻冬さん、そんなすごい人と知り合い何ですね……」


「彼女、教員と何か研究をやっているらしいのだけど、そこからか別世界の事を認識し始めたらしくって。……で、何処から聞いたのか私達が1回、異世界関係バスターズグランプリに関わった事知って、押し寄せて来て……」


「それで圧に負けて色々話したりアドレス交換したりしたって事……」

 夏帆の言葉に「そうなる」と肯定。


「まあそう言うわけなんだけど……それとあの子、折角だからって妹も連れて来たいって言ってたけど大丈夫?」


「ええ、問題ないわ。姉妹で面白い体験させるのも良さそうだし。作者に連絡して、参加券送ってもらうから。」

 と言って、作者の方に2人分の参加券を送ってもらうようにメールで伝えた阿求。すると、その後すぐに阿求のデバイスから電話が。


「あれ、電話?慧音さんから……何があったのかしら。


もしもし慧音さん、急に電話してきてどうしたの――え?……え、あの、ええ!?


あ、ごめん私そろそろ行かなきゃ!!」


 阿求はその内容を聞いて、急いで別世界に行こうとする。……外に出て、『地獄への急行列車』を召喚して、それに乗って別世界移動用のゲートに入っていった。


「え、あ、阿求さん!?色々言いたいですけどまずその列車みたいなの出す必要あります!?(by苺香」


*****

 ポケットモンスターの世界。ホウエン地方の『カイナシティ』。ポケモンコンテスト会場の楽屋で。


「いや、あの、何と言いますかね……そっちもそっちで凄い方向でエンジョイしてらっしゃるわね小鈴……」


 阿求が急いでその世界へ駆けつけ(楽屋はいる許可とかは何とかした後)、面会したのは『本居小鈴』。

 本来は貸本屋『鈴奈庵』の看板娘だが、ウルトラワールドの1章でのもろもろで『レジエレキ』をはじめとするポケモンを所持。現在何やらアイドルのようなドレス衣装を着ている。


「あはは……どうせならポケモン世界の本とか解読しようかなって思ってたらスカウトされちゃって。」


 そう言う小鈴と、同意している感じで「じじじ」と言ってるレジエレキ。


「スカウト?」


「そう!私がスカウトしたんだよ!」


 首を傾げる阿求に、楽屋に誰か入って来る。


「え?……あ!!確かポケモンコンテストのトップアイドルの……!!」


「ミラクル☆ルチアです!」


 ホウエン地方のコンテストアイドルである『ルチア』。どうやら、彼女が(ORASでもある例の番組で)小鈴をスカウトしたようだ。


「それで、君は小鈴ちゃんの友達の阿求ちゃんだね。名前の方はちょっと聞いてるよ。」


「あら、そうなの?」


 そう会話するルチアと阿求。すると小鈴が阿求に話しかける。


「そう言えば阿求、スカウト直前の時にコレ見たんだけど。『逃走中』の逃走者集めてるんだってね。」

「え?ああ、そうね。まだそれなりに数が必要なんだけど……」



「逃走中?もしかしてクロノス社の?」

 すると、ルチアがこの話題に入って来る。

「え、ルチアさん知ってるの!?この世界じゃ異世界沙汰はあんまり関わってないはずなんだけど……」

 それを聞いて驚く2人。ルチアは続けて、


「実は、ずっと前に私の叔父さまが出演したことがあって。私はコンテストと予定が被って出たことは無かったんだけど……」


「じゃあ良い機会だし出てみようよ!あ、私も出たいけどそれで大丈夫?」


 小鈴がそう言い、ルチアと自身の参加を希望。


「ん、まあそうね。どうせだし参加させてもいいかも。」


 という事で、小鈴とルチアの分を登録させてもらう。


「ありがとう阿求ちゃん!あ、今日はもうコンテスト終わっちゃったけど、今度良かったら見ていってね!」


「ええ、そうさせてもらうわ。」


 そんな感じで話が付いたのだが、すると小鈴がそう言えばと話を持ち出す。


「あれ、所で阿求はどうしてこの町に?何か大急ぎで駆けつけてたけど」


「え?そう言えば。さっき慧音さんから連絡があって、ポケモンコンテストの様子をビジョンで見てたらしいんだけど……」



「し、失礼する……」


 と、噂をすれば慧音が。……何かすっごいボロボロ


「け、慧音さん!?何がどうなってそんな事になったの?」


 そう聞いてみた所、


「あの後、転送装置の誤作動で、ゾンビが蔓延する世界に放り込まれた……」


「ゾンビ!?大丈夫だったのソレ……」


「まあ、細かい事はともかくお陰様でな……それでその際、装置を直すのを手伝ってくれた生存者の内1人が参加してくれることになった……どうやら、異世界の住人と思しき人物がゾンビを利用して何か企んでるとかの理由込みで……」


「ご、ご丁寧にそれもやってくれたのね……」




現在逃走者71名。

感想まだ

Re: UWでの日常SP~アルティメットな逃走中~ ( No.7 )
日時: 2024/11/04 08:16
名前: おろさん ◆cSJ90ZEm0g (ID: wXN0Dq0s)

《木組みの街:ラビットハウス》


『逃走中に参加する話を自慢してたら、うちの社員から2人くらい参加したいって言って来たヤツがいてな。まあもうちょっと数がいるって言うならって話で一応電話したんだが。』


「良いんじゃないか参加させても。確かにもう少し数が欲しい所でもあるからな。早速そいつらにも参加券の方送っとくよ。」


 ワリオからの電話で、ピカチュウはもう2人逃走者を登録。

 それはそれとして、大地に連れられてラビットハウスに来たのはピカチュウとハヤテとナギ。何故かといえば勿論……


「それでは、ココアさんとチノさんも登録させていただきます。」


「はい、よろしくお願いしまーす!!」


 ココアの元気のいい声がラビットハウスに響く。その後、ハヤテはココアとチノを逃走者として登録した。


「しかし、ハヤテさんとナギさんは完全に久しぶりで、ピカチュウさんはここに来るのは初めてですかね。大地さんがナリトさんに呼び出された関係ででしょうか?」


 そう聞くチノに対し、ピカチュウ達は頷く。


「ああ、まあそう言う感じだろうな。向こうから呼び出しておいて、当の本人は約束すっぽかすかの如く何処にもいないのが祷ナリトのやり方だしな……」

「改めて聞くと、傍から見ればとんでもないやつだなソレ……


で、私達を呼んだ大地自身も何処なんだ?」


 ナギがそう呟いていると、ラビットハウスに誰か入って来る。


「お、噂をすれば。いらっしゃ――」


 リゼが出迎えようとする。やって来たのはやはり大地なのだが……


「ああ、遅れて悪かった。」

「やめるなっしー!!やめるなっしー!!あと思いっきりつっかえてるなっしー!!」


 何か、黄色い何かしらの生きてる何かを、縛って背負っていた。何故かその黄色いのは横向き固定されて、そして扉につっかえている。


「え、ちょっ……何持って来たんだお前、何か喋ってるし」

「持ってくるにしても何で横向きにしたんだ……」


 その光景を見て少し引いたり困惑したりするピカチュウとナギ。


「あれ、さっきの口調といいその見た目といい、もしかして彼は『ふなっしー』では!?」


 と、ハヤテが。


「ふ、ふなっしーの事を知ってるなっしー!?そう言えばシェアード・サークルっていう括りの別世界じゃ、ふなっしーは千葉県の非公認ゆるキャラって話聞いたことあったなっしー!!……あ、あの、ちょっと!!折れるから!!折れるからせめて縦向きにしてほしいなっしー!!」


***


「という事で、梨妖精界から来た『ふなっしー』だなっしー!!」

 拘束を解いてもらって、自己紹介するふなっしー。

「コイツ、一昔前のコロコロコミックのやつか?」

「ああ、背中のイリュージョン見たらマジで274兄弟の4男のやつだったよ。梨妖精に繋がってたし。」

 ナギの質問を肯定する大地。

「で、その梨の妖精が何で木組みの街にいるんだ?」

 と、ピカチュウが聞くと、

「逃走中アルティメットの逃走者募集の話を聞いてウルトラワールドに行くつもりが、イリュージョンの誤作動でここに来ちゃったなっしー」

 との事。

「まあそんなわけだから、コイツも登録したってワケだ。」

 そして大地がそう補足した。

「じゃあ拘束して運んだ意味って」

「あ、コーヒー1つ」

「(無視!!?)」

 ハヤテの発言をガン無視して、大地はラビットハウスのカウンターに座ってコーヒーを頼むのだった。


*****


 とある世界にある街『キルヘン・ベル』。その街外れにある1つの建物の近く。


「よし、ここか……」


 そこに訪れたのは作者。ノックをし、「はーい、どうぞー!」と声がしたのを確認して戸を開ける。

 室内にいたのは、少女が2人ほど。片方は赤い髪色の明るい少女、片方は、白い髪色で冷静な雰囲気なイメージ。


「錬金術師『ソフィー・ノイエンミュラー』と、『プラフタ』だな。君らの事は多少ながら噂で聞いたよ。」


(原作知ってるとは言えないので多少ぼかしながら)その2人に対してそう言う作者。


***


「え、昔おばあちゃんが貰ったものを返してほしい?」


「ああ。知り合いがある事情で、昔その『ラミゼル』が、アルセーヌって人から貰った物品が必要なんだ。何か心当たりとか無いか?この写真のみたいな、何か乗り物みたいな模型だそうなんだが……」

 ソフィーに対して、そんな事を言う作者。そして、怪しんでいるのか黙ってその様子を見るプラフタ。


「んー……あ、そうだ、もしかして……!!」


 すると何か思い出したのか、奥の棚の方から箱を取り出す。箱を開けると、作者が言ったような見た目の模型が。

「プラフタと出会う前に見つけたものなんだけど、おばあちゃんが『これを探している人が来た時に渡してあげて』っていう手紙と一緒に入ってたの。そのあとずっと忘れて箱に入れたままだったんだけど……」

 ソフィーはそう言って、箱からその戦艦のような模型を取り出す。埃を被りに被った箱と違って、模型は全く埃をかぶっていなかった。

「間違いない。確かに『創作の大海原~Océan de créativité~』だ。」

「おーしゃ……え、そういう名前なの?」

 作者がその戦艦の模型を見て確信を得る。ソフィーはその名前に少々困惑していたが。そして、プラフタは表情を変えずにこちらを見ている。

 とりあえず必要なものだというのでソフィーはその模型を渡そうとすると、プラフタは口を開く。

「待ちなさい、ソフィー。……1つ聞きます。おろさんなどと言いましたよね。貴方は一体何者なんですか?

……貴方からも、この模型からただならぬ気配を感じる。……回収して、何をたくらむつもりなんですか?」

 そう言われ、睨む。対し作者は、

「あー……まあ、そりゃ流石に怪しまれるし気づくのか。


……しゃーない、どの道誘いたかった事もあるし、まず色々説明するよ。信じるかどうかは任せるとして。」


***

 そんなこんなで事情を説明。


「い、異世界の神様!?えええ!!?」

 話を聞いたり、証拠品とかを見せられて、盛大に驚くソフィー。

「確かに、この模型も見たことも、本で読んだこともない乗り物ですし、さっき見せられた物品も錬金術で作ったものでもない……『科学技術』が突出した別の世界が存在するなどという噂は聞いていましたが、これは……」

 同様のプラフタも、ある程度ながら納得してくれたようだ。

「まあ理解はしてくれたようで何より。……そんでなんだが、一旦返してもらえないか?アイツにとって、大事な人を取り戻すのに必要なものの1つなんだ。」

「大事な人を……これにどんな力があるのか私にはわからないけど、どっちにしろ、その人に本当に必要だって言うなら。……いいよね、プラフタ?」

「そう、ですね。きっと、これも使い方を誤らなければ、錬金術と同じで未来を切り開く。そんな感じもしますから。」

 作者の言葉に対し、ソフィーはプラフタにそう確認した後に作者に渡した。

「ありがとな。……ああ、そうだ。2つくらい頼みがあるんだが。」

 そのあと作者は、ソフィーとプラフタに参加券の封筒を2枚渡す。

「色々あって運営を手伝う事になった逃走中アルティメットの参加券なんだが、折角だし2人にもとな。それと……」

 次に、何か部品らしきアイテムをいくつか取り出す。

「多少時間がかかっても、今じゃなくてもいいんだが、これらの部品で、こういう感じのアイテムを錬金術で作ってくれないか?」

 そう言いつつ見せたのは、ゲームソフトのような、それなりに大きい手のひらサイズの機械の写真だった。……このアイテムで作者は何を考えているのか。それは、またもう少し後の話である。

*****


 シェアード・サークル該当世界の、『都立日野南高校』にて。蓮子とメリーは、そこにある『シカ部』なる部活の部室に。


「それで、応募したのは貴方達ね。『虎視虎子』ちゃんと……『鹿乃子のこ』ちゃん」


「のつ!!」

 部室に今いたのは、金髪紫目の少女こと『虎視虎子』と、何故か鹿のツノが生えている茶髪少女『鹿乃子のこ』。

 鹿乃子及び通称『のこたん』は、挨拶の言葉を言っている。


「はい。この度、異世界にも私達シカ部の活動を広げるために応募をしました。(まあ、実際は鹿乃子が勝手にパソコン弄って勝手に応募してたんだけどな……けどまあ、勝てば賞金貰えるんだから逃げ切ればシカ部の部室も更に豪華仕様にして――)」


 そんな事を言いつつも、(事実と)内心はそう言う事らしい虎子及び通称『こしたん』。



「それにしても、シェアード・サークルに関わる世界ってここまでの数あるなんてねぇ……」

「『現代社会』が舞台であれば、超常現象のアレコレは二の次なんだろうねぇ……」

 2名分の登録を済ませた後、そんなことを呟く2人であった。


*****


《スマブラ屋敷:地下施設》


「戻ったわよ。」

「ん?作者はいないのか?」


 地下施設に戻ってきたうたと天子。作者はおらず、千束とたきなが。


「あ、うたに天子じゃん。」

「さっき(また寿司に関係した世界にある)『びっくら村』という所から2人登録できたのですが、戻って来た時には……そちらはどうですか?」


 たきな曰くという事らしいが、次に其方はどうかと聞く2人。


「ああ。シェアード・サークル該当世界にある『愛地共生学園』から、1人だけだが中々の強者をな。」


「愛地共生学園?女子生徒の武装及び男子生徒に対するマキャヴェリズムが認められているあの珍しい学園の1つですか?」


「そうらしいわね。で、名前は『因幡月夜』。体は弱いし目が見えないようだけど、耳が非常に良く、居合の実力はかなりのもので、『天下五剣』の最強格よ。」


 天子の発言にたきなは意外に感じたらしい後、うたが説明した。


「あ、シェアード・サークルで思い出したんだが、愛地共生学園に向かう途中で黒須羽鈴夜達と出くわしたな。」


 すると天子がそう言えばと思い出す。


「鈴夜さんと?そう言えば『色んな世界ふらついてる』って、ハヤテ達の話であったね。あんまり面識ないからちょっと会話してみようかなって思ってはいたんだけど……それで、何処に向かってたの?」


 それを聞いて、彼らがどこに向かったのかと聞く千束。それに対し、うたはこう答えた。


「確か、『桜咲第三高校』って言ってたけど。」



*****


 シェアード・サークル該当世界の、『桜咲第三高校』付近にて。


「さて、何だかんだあって目当てのお2人に出会えたは良いけど……


何というか、まずその……うちの妹がゴメン;」


 鈴夜は、さとりを連れて此処にやって来たのだが。氷漬けにしたセンリツを横に置いて、誰かと話している。


 相手は少女が2人。名を『神園しのぶ』と『神園真夜』。『悪魔ハンター』なる一族の人間である。

 どうやら2人が(いつもの)悪魔を追いかけていた所、(無類の女の子好きの)センリツがいつものノリで2人を追いかけまわしたため逃がしてしまったらしい。


「それで、貴方達は一体何者なの?氷漬け状態のその娘と、氷漬けにした張本人の貴方は、心なしかただの人外とは思えないし。」

「ピンク色のお姉さんは……もしかして、『サトリ妖怪』?ずっと昔に見かけなくなったらしいけど、初めて見た……」


 鈴夜達が何者なのかと聞こうとするしのぶと、さとりに興味津々な真夜。


「んー、さとりさんはともかく、俺とセンリツはちょっと複雑な事になっててね……


……あ、そうそう、そういえば。こう言うの見かけなかった?」


 鈴夜は、神園姉妹に絵を1枚見せる。トジル魂が描かれている。


「これ、さっきくろなちゃんが持ってたのにそっくり。」


 それを見て、そう言ったのは真夜。


「『くろな』?誰ですか?」


「さっき最終的にアナタ達のせいで逃がしたあの見習い悪魔よ。道端にあったのを拾ったようなんだけど。」


 さとりが聞いたのをそう答えるしのぶ。


「拾った?……うえ、だったらかなり申し訳ないな……アレ、俺達が敵対してる奴等に関係してるものなんだ。放っておくとかなり良くないもので……」


 それを聞いて、そう言った鈴夜。


「確かにアレ、とっても禍々しい気配を感じた……」

「細かい部分はともかく、また前みたいに何度も面倒事起こされるわけにはいかないし、それならさっさとくろなを見つけて捕まえたいところだけど……」


 対し、トジル魂の事を色々察していたようでどうするかと考える神園姉妹。


「おや?」


 するとさとりは、横に何か落ちているのを見つける。


「鈴夜さん……これって、アルティメット参加者募集のチラシでは?」

「え?あれ、ホントだ!」



「え?それってくろながさっき逃げる前に持ってたチラシじゃない。『逃走中』?あのテレビでやってる?」


「ん?え、って事は……」

 しのぶの言葉を聞いて、もしかしてと思う鈴夜。


「もとよりこうするつもりだったけど、2人とも、これを開けてくれるかな?」


 そう言って、しのぶと真夜に逃走中の参加券を渡す。


「これ、その逃走中の参加券なんだけど。そのくろなって悪魔がこのチラシを見ていたってなると乱入してくる可能性が高い。」

「ああ、そこを狙って捕まえようって事ですね。」

「そゆことさとりさん。……まあ、ある程度は気軽に楽しんでっておけばいいよ。説明は後々されるはずだから。」



「何か所々引っかかるけど、まあまたくろなに大それたことされるとこっちが大変だし……ひとまず開けておけばいいのね?」

「何だか、面白そう!」

 そう言って、しのぶと真夜は参加券の手紙を開けるのだった。


「ところで、その子はどうするの?」


 ちなみにとセンリツを指さす真夜。


「責任持って連れて帰るから;」


 そう言う鈴夜だった。



*****


《スマブラ屋敷:地下施設》


「戻ったわよー……って、作者、いつの間に何処かに出かけたの?ってなると帰って来るの大分時間かかりそうねこの感じ……それで、代わりに貴方がいるわけと。」


 スマブラ屋敷に戻って来た阿求。まだ作者の姿はおらず、今いるのは……


「阿求殿か、久しぶりだな。アルティメットの話は聞いているでござるが、進捗はどうだ?」


 しのびポケモン『ゲッコウガ』。以前作者の頼みでバスターズグランプリに参加した身で面識がある。


「『ミームトピア』って世界から1名ね。『party parrot』とか言うらしいんだけど。」


 と、阿求が言う。


「何故そう言う人選になったでござるか……まあ、いいか。


そう言えばだ。スマブラ仲間で参加したいという者が1名、久々にスマブラ屋敷に来ていた。作者の頼みで私と同様、ヴォル・デ・トンベの事で前々から探ってくれていた方でござる。」


「あら、そうなの?どう言う人?」


「『ロボット』殿だ。名前は無いが、色々とあって私達の仲間でござる。」


 スマブラ屋敷に来た『ロボット』という者を登録したという話を阿求にするゲッコウガ。


「へぇ。アルティメットが始まったら少し話してみたいものね。……あ、それじゃあ私はまた行くから。」


 と言って、阿求はまたこの場を後にした。


「阿求殿も、随分と変わったな……『Q』関連の話は聞いていたでござるが、あれもあれで憑き物が取れた感じだ。


……む、また登録がされたでござるな。某企画の『ペンギン』と『パンダ』……何と言うべきか、これまた安直だ……」



感想まだ

Re: UWでの日常SP~アルティメットな逃走中~ ( No.8 )
日時: 2024/11/04 08:17
名前: おろさん ◆cSJ90ZEm0g (ID: wXN0Dq0s)

 とある、如何にも異世界らしい世界の森で。阿求は早速そんな世界に辿り着き、早速誰か魔物と戦っている様子を見かける。……魔物の中には、ジルコン獣が数体混じっている。


「へぇ、あの子……」

 その少女は、黒い髪と猫耳で、不思議な大きな剣を持って、魔法やらなんやらも活用してズバズバと魔物を倒している。



「師匠、全部倒した!!」

『だな。よくやったぞフラン。

……しっかし妙だなぁ、最近魔物が突っかかって来ると思えば、体そのものが魔石みたいな変なのも襲い掛かって来るし、どうなってんだ?』


 少女は何と、剣と会話をしていた。


『しかも、そいつらからスキルどころか魔石値も取れないとなると流石に困るな……』


 と、剣が頭を抱えるような言動をしていると、


「それについてなんだけど、私が知ってるやつよ。」


 茂みに隠れていた阿求が出てきた。


「誰……!?」

『(ヤベッ、喋ってたのガッツリ聞かれてたか……!?)』


 少女は、剣をこちらに構えて警戒する。


「ああ、そう慌てなくても警戒しなくても良いわよ。


……こっちも、似たようなもの持ってるから。」


 と言って阿求は、拳銃型のE.G.O『くちばし』を少女の方に投げる。


「これって……何だか、使い方が分かる気がする……?」

『拳銃……?俺みたいに『意思』があるのか……?』


***


「別世界からやって来た!!?』

 阿求の話を聞き、少女こと『フラン』、剣こと『師匠』は盛大に驚く。


「そう。で、さっき渡したこの武器は特殊な怪物から抽出されたもの。……まあ本来のソレと比べると大分勝手がアレなんだけど。


……それで本題。さっき魔物に混じってた宝石っぽい奴等、ハッキリ言うとアレは私達の敵なのよ。」

 そしてそう説明する阿求。


『別世界か……確かに、それだとこの世界の魔物みたいに魔石を取れるとは限らないな……


それで、アンタは何でここに来たんだ?』


 話を聞いて、質問する師匠。


「さっきの宝石みたいなの、『ジルコン獣』がこの世界にいる事を知ったのもあるけど……まあ主にこっちが理由ね。」


 それに対して阿求が、参加券とチラシを取り出し見せる。


「何かの手紙……?」


 それを見て、フランは首を傾げる。


「逃走中の参加券よ。異世界事情を把握してほしいとかの理由込みで、参加者集めてるんだけど。さっきの連中の対処法の把握もあるし、何だかんだで良い経験にはなると思うわ。どうする?」



「師匠、どうする?私はちょっとやってみたい。」

『んー……そうだなぁ、確かにそのジルコン獣だとかに何度も突っかかられるのも困るし。


……分かった!いっちょ参加してみるか!』


「オッケー。じゃあ、フランちゃんで登録するわね。」


 という事で、また1人登録するのであった。


「え、師匠は?」


「そりゃあ、剣で逃走者は流石にだし、そっちとしても下手に師匠さんの細かい部分把握されるわけにも行かないでしょ。」


「あ、確かにそっか。」


*****


《スマブラ屋敷》


「戻ったよー」


 ルーミア達がスマブラ屋敷に戻って来る。


「ああ、お前達。丁度良いところに。参加したいってやつが1名来てくれたんだ。」


 すると、部屋にいた慧音がそう言って、来客の姿を見せる。


「え、どう言う人なのかな――って、ああっ!!」


 カービィは、その来客に見覚えがあった。というか……


「あれっ、カービィそっくりだ!」


 みほの言う通り、色を除けばカービィと瓜二つ。



「よっ。久しぶりだなカービィ。」


 彼は『シャドーカービィ』。『鏡の大迷宮』でディメンションミラーを巡る騒動で関わった、カービィの負の部分(?)となる存在。


「あれ、どうやってここに?というか何かあったの?」


 そう疑問に思ったカービィが聞いてみると、


「ああ、実はあっちの方でも、こっち側で起きてるような……ジルコン獣だったか?そんなのがいつの間にか入り込んでてな。大したことは無いんだが、それでも発生源を知りたくて探ってみたらいつの間にかこっちに来ちゃった。」


「スマブラ屋敷の鏡から出て来てな、逃走中の話を聞いたら何かわかるかもって言ってて。」

 シャドーカービィの説明に、慧音はそう補足した。


「鏡の世界って、前にカービィが話してたやつ?鏡世界の私達もいたりするのかなぁ?」

 みほはそれを聞いてそう呟く。


「ん?ああ、まあ別世界の奴等も該当するから意外といるんじゃないか?……それはそれとして、参加の方は良いか?」


 そして、シャドーカービィは登録の許可を頼む。


「うん、良いと思うよ。鏡世界で起こっている事も放っておけないし、そこに関してはメタナイトにも頼んで調べてもらうから。」


 カービィはそう答え、許可した。


「おう!ありがとな!!」





「ところで、さっきまでどこに行ってたんだ?引き続き逃走者を集めていたと思うが……」

 ちなみにと聞いてみると、

「あ、うん。『ドラえもん』っていう青いロボットと『野比のび太』って言う小学生の人間を登録したの。」

「えっ」

 そう答えたルーミアに対しちょっと驚く慧音であった。


*****


 シェアード・サークル該当世界。とある公園で。


「話によれば、この辺りに個性的な男女が密会してるだなんて話を聞いたけど……」

「男性の方は、あの人かしら?」



 蓮子とメリーがその場所に立ち寄ってみると、テーブルのある場所に誰かいる。軍服のような黒い服装の黒髪眼鏡男性だ。

 ご丁寧に、花瓶をテーブルの中心に置いている。するとその時。



「参謀さーん」


 と、向こうの方から声が。その方向から、何だか布面積が少ない気がする服装の白い少女がやって来る。



「あ、女の子の方も来た。……あの感じって、もしかして『魔法少女』?」

 その少女の姿を見て、蓮子はそう推測。

「魔法少女?そうだとしてあの感じからすると、このご時世にあるダーティー方向じゃなさそうね。……会話を始めてしばらくしたら男の人の方が妙に悶えたりしてるし


……じゃあその男の人は誰?」

 そう聞いて、メリーは逆に男の方は誰なのかと思う。


「え?……あ、悪の参謀?さっき『参謀さん』って聞こえたし……」

「そうだとしてどういう関係なのソレ」




「(あの2人は……何者だ?見た所、我々の部下でも幹部でも無い、かと言って、魔法少女でもなさそうだが……)」

 蓮子とメリーの姿が、悪の参謀こと『ミラ』に思いっきり見えている。

「参謀さん?」

 その様子を見て、首を傾げる魔法少女こと『深森白夜』。

「あ、いや、すまない。……む?」


 その時、ミラは斜め上の方向から近づいてくる何かに気づく。



「フハハハハハ!!!アレカ!!!強力ナ、ナラティブ所持者!!」


 エクストラ獣だ。鳥のような胸部の白色メカの、弓矢パーツの付いた右腕が魔法を放つ青緑髪の少女のような、左腕が剣を持つ青緑髪の少女のような、そんな風貌のエクストラ獣。

『影戦連結 ツイン・J・ファンダム』が憑依した『影戦獣』が突如として現れた。


「アノオ方ノタメ!!貴様ラヲ――ごじゃっぺ!!?」


 影戦獣が突っ込もうとしてきた時、その横方向から誰かが影戦獣に思いっきりキック。影戦獣を派手に吹っ飛ばし……


【スキャニング『地中の天国』レクスターライズ】


『地中の天国』のギアの力で、赤い枝を伸ばし影戦獣に突き刺す。

 そのまま影戦獣は爆散したが、EXライフにより復活。


「ク、クソッ!!流石ニタイミングガ悪イ!!」

 即復活した影戦獣は、状況が悪いと判断したのかワープしてどこか行った。


 で、即座に影戦獣を攻撃したドリーマーは、変身を解く。

「EXライフ削ったのは良いけど逃げられたわね……」

「それで蓮子……此処からどうするの?」

「え?何が……あ」


 さっきの一部始終を思いっきりミラと白夜に見られていた蓮メリ。


「ま、まあもとより話持ち掛けるつもりだったけど……」


***


「要するに、異世界のバラエティ番組に参加してほしいという事か。」

 話を聞いて、そう解釈するミラ。


「言い換えればそう言う事ね。それで、まあ無理にとは言わないけど、これから色んな世界の事情がかなり関わって来る可能性はあるから把握は必要じゃない?」



「確かに、先程のエクストラ獣とやらを含めて、ギャングラーやケミーだとかなどと、こちらと関係無いものでも色々と妙な超常現象は起きている……それもある種の一手とも言えるか……」

「逃走中……」

 ミラは割と前向きだが、白夜は悩んでる。

「白夜……参加したいというなら、参加しても良いんじゃないのか?」


 と、躊躇いかけている白夜にミラがそう言った。


「じゃあ……参謀さんも一緒に参加してくれるなら……」


「では2人分頼む」


 白夜の発言に即座にそうミラが反応した。


「アッハイ(by蓮子&メリー」


*****


《スマブラ屋敷:地下施設》


「それで?作者はキルヘン・ベルだとかに行って、そのまま戻ってきてないと。」


 一方。地下施設の方に(作者に呼ばれたようで)八雲紫がやって来ており、ゲッコウガに尋ねる。


「ああ。その後別の世界に行ったそうなんだが、戻ってくるまで連絡入れないでくれって言われたでござる。」


「そう……何考えてるんだか。


……それで?今逃走者ってどれくらい集まってるのよ。」


「ああ、それだが……」



『桃井タロウさんという宅配便の人を参加させることになりました(byハヤテ』

『ゲームセンターにいた学生たちに話持ち掛けて、くじ引きの結果『天道花憐』と『星ノ守千秋』の2人を登録しました(byたきな』

『妖怪ウォッチってのを持ってるアニオタ女子小学生が参加したいって言う事で登録する事になった(byピカチュウ』


「4人入って……これで99名か。となると、次でちょうど100でござるか。」

「随分数が埋まって来たわね。それで、次はだれにするとか目星はついてるの?」


 と、紫が聞くと、


「それについてだが、お主と同様にMZDにも逃走者集めの方を頼んだらしい。それで、とある世界に向かわされたらしいでござるが……」



《キカイトピア:トジテンドパレス》


「って事なんだが……そっちとしては条約を結び世界を増やしたいとも思ってるはずだし、どうだ?」


MZDは、キカイトピアにいる青年……『ステイシー』という、半分人間で、半分『キカイノイド』なるキカイトピアの人間である人物と接触した。


「そう、だな……まさか、此方からして『別次元』に存在する異世界の神様がこちらから出向いてくれるなんて思わなかったけど……」


(*補足:機界戦隊ゼンカイジャーの世界観設定では、戦隊の世界含めた世界が『トジルギア』なる機械に閉じ込められるという事態が起きたのだが、(ある理由により本作では)キカイトピア(もといトジテンド)にとって、マリオやカービィなどの世界は創作物でしか把握できないようになっているのだ。)


「分かった。前々から現れていたジルコン獣の事も気がかりだ。逃走中にも、ボクが参加しよう。」


 と言うわけで、参加を許諾したステイシー。


「オッケー、じゃ、登録しとくよ。……しっかし、『別次元』ねぇ……名前に『トピア』が付く世界にもメイドウィンはいるが、創り手の問題なんかなぁ。

まあ、そのせいでか一時期ドウガトピアやバーチャルトピアとかと交信取れなくて却って大変だったが。」


「こう言うのも変だが、何だかすまないな。」


「いや、良いんだよ。色々ややこしいルールのせいで、トジテンドのいざこざに介入できなかった俺らも俺らだし。」


 世界のアレコレの事で会話するMZDとステイシー。


「ところで、最近『シェアード・サークル』と名付けられた、何故か多くの世界観が共有されているグループがあると聞いたんだが……」

「ああ、ハロウィンが近い日にあったな。そう言えば、その該当世界にも入ってたなぁスーパー戦隊の世界……そっちでいう『ルパパトトピア』。

作者のやつ、これからその世界に向かうとか言ってたけどどうする気なんだろうな……」


*****


 『Splatoon』の世界。ハイカラスクエアに似通った、真っ白な『秩序の街』もとい……


「ってなわけなんだが、多分最近この空間に現れてるやつ絡みでまた協力してほしいんだよ。」


 大地が此処に訪れ、現在この場にいた『ヒメ』と『イイダ』に話を持ち掛ける。


「そう言う事なら協力するぞ!ジルコン獣には何度もメイワクしてるしな!」

「ですね、センパイ。どういうわけか、現在でもネリバースにいとも簡単に侵入してくるジルコン獣……その理由を探らなければなりません。」

 話を聞いて、2人は賛成する。


「で、逃走者の方はハチの方に任せるか?アタシはともかく、イイダは侵入対策しなきゃだろ?」

「そこまで配慮してくれるなんてありがとうございます、センパイ!

……という事なので、ハチさん、良いですか?」


 イイダがそう聞くと、後ろの方にいたオクトリングのハチこと『8号』は頷く。


「それじゃあ、決定だな。これ開けて登録しておいてくれ。」


 大地は参加券の手紙を渡し、8号に開けさせた。


*****


《スマブラ屋敷》


「アンタも逃走中に?流石にもうこれ以上あまり見知った人を招くわけには行かないと思うけど。」


「えー?まあそう言わずに最後まで聞いてほしいのだ。」


 うたは、逃走中に参加希望するずんだもんと話をしていた。


「ドウガトピアの方から、参加したいって話を持ち掛けて来たポケモンを2名連れて来たのだ。」


「ドウガトピアからの……ポケモン?ああ、ポケモン実況の方の。だとしてどういうやつを連れて来たのよ。」


「この2名なのだ。」


 ずんだもんがそう言うと、後ろの方からポケモンが2名。


「話は聞いたぜ。スペシャルな逃走中を俺達で盛り上げようじゃないか?(ニチャァ」

「ボクのイケメンオーラがハンターの目を眩ませたらゴメンね?(ニチャァ」



『マッシブーン』と『ポリゴン2』。分かる人にはわかる、某ゆっくり実況者の人選。



「ねぇ何でこんな人選になったの?」

「前にポケふた使ったポケモン実況でちょっと関わった事があったから……」

「・・・。」


 歌うこと以外に興味を持たないうたには盛大に飽きられる、連れてこられた2名であった。


「ちょっと?」



残り6名。感想まだ

Re: UWでの日常SP~アルティメットな逃走中~ ( No.9 )
日時: 2024/11/04 12:02
名前: おろさん ◆cSJ90ZEm0g (ID: wXN0Dq0s)

『ハヤテのごとく!』の世界。桂家にて。



「それで、残り少ない貴重な参加券を私に?」

「はい、色々あって今になるまで呼びかけられなかったんですが……」


 ハヤテが訪れ、『桂ヒナギク』に参加を持ち掛けているようだ。


「まあどうせだし、参加しても良いかもね。たまに周辺を彷徨って何か探ってるようなジルコン獣をしょっちゅう見かけるし、異世界関連である程度頼れる人は流石に欲しかったし。」


 という感じで承諾してくれた。


「話は聞いたわよ!!だったら私も参加――」


「あっ、雪路さんは参加させるなって名指しで言われてるので……」


「何でよ!!!?」


 唐突に出てきた『桂雪路』の参加希望を速攻で(というか対策されてた形で)却下したハヤテであった。


*****


 そして、思いっきりどこか行っていた肝心の作者は。


「色々あって移動に時間かかったんだが、ハイコレ」


 と言って、作者は戦艦型模型のアイテムを渡す。


「確かに、『創作の大海原~Océan de créativité~』だ。何だかゴメンね、キルヘン・ベルに行くタイミングがつかめなかったから結果的に君に頼む形になっちゃったけど……」


 その相手は、『高尾ノエル』。


「良いんだよ。どっちみちソフィー・ノイエンミュラーには目を付けてた。まあ、この前ミュージックバトルロワイアルの件で1つ借りた事もあったからそのお礼も兼ねてな。


……そんで、約束の方だが……」


「もちろん。約束通り、ボクも参加させてもらうよ。


……それと、折角でもあるから、国際警察の方でも1人連れて来るよ。ハロウィンの時に現れたエクストラ獣の事もあるからね。」


 逃走中の方に参加してくれるというノエル。ついでにもう1人連れて来るらしい。


「って事は、あの熱血お巡りさんか。」


「Oui(うん)。こう言う異変に関しては、彼が一番放っておかないからね。」


「オッケー、2人分登録するさね。……あ、流石に俺はそろそろ戻るよ。ゲッコウガ達を待たせちまったからな。」



*****


《スマブラ屋敷:地下施設》


「って事で、戻ったぞー。」


 数分もせず、作者がスマブラ屋敷に戻って来た。


「お、戻って来たか。」

「そっちから呼んでおいてどこに行ってたのよ貴方……」


 MZDと紫がそう言うのに対し、


「悪い。転送装置が少しエラー起きたもんで修理に時間かかった。


で、さっきこっちで2人分登録出来たから……あと3名か。……で、今戻ってない奴等は?」


「さっきハヤテが戻ってきたから、蓮子とメリー、阿求と、あとボルメテウスか。あ、それと後から手伝ってくれてんので鈴夜達だな。」


 その問いに対してピカチュウがそう答える。


「鈴夜達もか。そう言えばあいつらにも前もって言ってたな。とりあえず戻ってくるまで一旦待機か――」


「失礼しまーす」


 作者が待機命令しようとした時、鈴夜とセンリツとさとりが戻ってくる。


「あ、戻って来た(by千束」


「お、鈴夜にセンリツ。さとりまで引っ張り出されたようで……」


「まあ、興味はありましたから。」


 作者の発言にはそう答えるさとり。


「それで、次はどの世界に行っていたのですか?」


 たきなが聞いたのを、鈴夜はすぐに答えた。


「『TACTICAL COMMUNICATION』の世界だよ。」


「ファッ!!!?」


 それを聞いて、作者(あと、作者ほどじゃないけどMZDも)がかなり驚く。


「『TACTICAL COMMUNICATION』?もしかして、一昔前のシミュレーションゲームの世界か?あの理不尽の権化みたいな世界観とゲームシステムの。(byナギ」

「へぇ、そんなゲームもあるの?……ところで何でそんなに驚いたの?(byみほ」


「マジか、その世界にも行ったのか。『TACTICAL COMMUNICATION』って、シェアード・サークル該当世界でしかメディア展開されてない世界の1つだぞ。リアルやウルトラワールドだと現時点じゃ無いんだよそのゲーム。」


「そう言う扱いの世界もあるんだな……」


 その発言を聞いて、興味を持つ天子。


「ああ、そう言う世界って結構あってな。ちなみにシェアード・サークルの括りが出来たのって、ただ世界観共有だけが理由じゃなくて、さっき言ったみたいにメディア展開が限られる世界があるのも理由の1つなんだ。


……というか、誰登録したんだ?あの世界の主要キャラってなると政府の監視下ばっかだぞ?」


「その件だけど、まずこれ。」


 作者の質問に対して、鈴夜は何かを取り出す。それは、『ギア』だった。


「え、ギア!?で、これは『インテルス』か……お前ら、ソレどこで回収したんだ?」


「一方的に攻撃されないような接触方法考えてたら、テロ組織に突っかかられてね。その内の1人が持ってた。


その後、反テロ組織の『ハルート』と『アルナルド・ジャコメッティ』と出会って、政府の方脅し――話付けて登録させてもらった。」


「今脅したって言おうとしたんだけどこの人(byカービィ」



「じゃあ、そのハルートとアルナルドって人で2人分なのね。」


 そうう紫が言っていると、


「ああ、いやそれがそうでもなくて。あの組織、少女とおっさんのバディのシステムがあるんだけど、諸事情でバディごとにそれぞれ爆弾付き首輪付けられてて……」

「一定距離離れると爆発するという面倒な事になっている都合上、それに関して月村サトシさんに問い合わせてみた所、特別に『2人1組』での参加になりました。」


 対して、センリツとさとりが補足した。


「って事は、あと2名か……ん?」


 MZDがそう言ったその時、蓮子とメリー、そしてボルメテウスが戻って来た。


「ちょっと手間取って遅くなっちゃった。」

「一応、1名登録出来たわ。」


「おお。となるとそれで109人目。それで、今回は誰なんだ?」


 と、作者が聞いてみると、


「さっき、鬼人正邪に『コイツ参加させるの面白いだろ』だとかで俺ごと引っ張り出されたんだが……こういうやつ」


 ボルメテウスが、写真を見せる。それに写っていたのは……


「え、あれ、これ……大きなロボット?何かで見たことあるような。」

「機動兵器というより、機械生命体のようですが……」


 千束とたきながそう言った瞬間に、作者が


「コイツ、『オールゲイン』じゃねぇか!!またシェアード・サークル該当世界でしかメディア展開されてない奴!!」


「オールゲイン?……ああ、聞いたことあります。七つの変形形態を持つ、正義の機会巨人!おもちゃだと変形が物凄く難解だっていう……」

「そう言えば、前にYoutubeで他の作品キャラ共々『ブラックチャンネル』だとかに出てたのを見たことあるな。サイズはともかくそいつも出るのか……」


 そう聞いて、ハヤテとナギは感心した。


「ま、まさかリアルで言うところの架空作品からも参戦するとは……


それで、あとは1名か。確か阿求がシェアード・サークルに行ってたはずだが……」



*****


 とある住宅街の、一軒家にて。


「はーい」


 その家のインターホンが鳴る。それを聞いて、家の中から少女が1人。そしてインターホンを鳴らした人は……


「ハロー、脱税してますか」


 明らかに人間じゃない、犬にしては色々おかしい風貌の二足歩行の何かだった。


「え、あ、あの、失礼しま――」


「私達と一緒に正しき世界を作りませんか。」


 少女が戸を閉めようとしたのを、無理くり閉めないようにする二足歩行の何か。


「私はこれから文○省に突貫するつもりです。早く行きましょう。」


「あの、やめてくださ――」


「にゃっ!!!」


 二足歩行の何かが少女の手を掴もうとした時、少女からして後ろの方向から黒猫が飛び掛かり、二足歩行の何かの手をひっかく。


「く、クオン!!」



「いだああああああああああっ!!!?よくも!!よくもこの私の手に!!!


傷を付けてくれたなアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!」


 今のうちにと少女が戸を閉めようとした時、二足歩行の何かが盛大に怒り、エクストラ獣……ドリーマーが取り逃した『影戦獣』に変貌した。


「えええええええっ!!?」

 少女は何が何だか分からないが、黒猫と共に、影戦獣が何かしようとする前に外に出て距離を取ろうとする。


「逃ガサヌ!!!」


 影戦獣は、少女と黒猫を追いかける。


「ジェイクォース!!!」


 弓矢のような部分から鳥の如くの炎を放つ。


「ッ……!!」

 黒猫が『マズいな』というように睨む。するとその時。



【スキャニング『メラク』クロスエイション】


 突如として、ワームホールは少女の真後ろに設置され、ジェイクォースをその中に。


「何ダ――オボッ!!?」


 そして、影戦獣の真上からジェイクォースが直撃。


「え、ええ……?どういう事……?」


 何が何だかで少し困惑する少女。


「ったく、あの2人が言ってたエクストラ獣、こんなところにいたなんてね!」


 そして少女の前に現れたのは、メモリアだ。


「貴様!!マサカ話ニ聞ク!!ナラバ私ガ今ココデ――」



【スキャニング ファイナルアタック・クロスエイション】



「お前に構う暇はないっ!!」


 メモリアが早々に必殺のキックをクリーンヒット。


「セメテッ、モウ少シ活躍サセテヨオオオオオオオオオオオ!!!?」


 そんな断末魔を残し、そのまま影戦獣は爆散。『キングジェイダー』と『ツインファントム』のギアも解放されて、メモリアが回収した。


「ふぅ、何とかなったわけで……」

 変身を解いた阿求は、少女と(少女に抱えられた)黒猫の方を見る。

 少女はものすごく困惑し、黒猫は警戒中。

「ええと……変な形で接触しちゃったけど、お話しましょっか?」


***


「い、異世界の逃走中!?何だか信じづらいけど、私がそう言うのに参加して良いの?」


 家に戻り、阿求に事情を聞く少女こと『ツクモ』。黒猫こと『クオン』は、阿求を警戒しつつも座って様子見。


「ええ、さっきみたいなのに襲い掛かられるとこっち的にも困るからある程度対策とか知ってもらいたいし、それに純粋に楽しんでもらいたいって言うのもあるから。

(それに、この子が飼ってる黒猫、何だか少し……)」


「ニャァ」


 するとクオンが、ツクモの方を見る。


「クオン?なに?……もしかして、参加しても良いんじゃないかって?……まあ、そうだなぁ。確かに、ちょっと規模の大きなことしてみたいとは思ってたし……」


「にゃ」



「で、参加してくれるってことで良い?」

 そう阿求が聞く。


「そう、だね……さっき助けてくれたお礼もあるし、貴方を信じてみるよ。」


 そんな感じで、承諾してくれたツクモ。「お前達に何かあるなら容赦はしない」というようにクオンは睨んではいるが。


「オッケー、登録するわ。……あ、どうせなら、その猫ちゃんも同行って事でどう?流石に逃走者としてのカウントは出来ないけど。」


 と言ってみると、「それならお前達の事をこの目で確かめられそうだからな」って言うように、「ニャァ」と鳴いて頷いた。


「にひひ、クオンも一緒だねぇ――ふぎゅ」


 ツクモがクオンの脇腹を掴んで顔を見たが、怒ったのか顔面に猫パンチされた。



「さて、これで……」






*****



「ついに!!ついに!!逃走者『110名』揃ったアアアアアアアアアアアアアアア!!!ここまででも長かったアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」


 という事で、作者は歓喜。


『一応、お疲れ様です。逃走者逃走を集めている間、ステージやシステムの方は準備万端です。多少休んだ後、早速始めますよ。』


 そこで、月村から連絡が。


「お、月村さん準備が早い。……しかし、逃走中アルティメットか。ってなると、ハンターも大量に用意されているわけで――」



『あ、それなんですが。






今回のアルティメットのハンターは、『ハンター』ではありません。』


「・・・え?」


 月村のその発言に、作者らは困惑と衝撃で固まった。



*****


《???》


 その頃。どこか分からない場所で。



「最終調整はバッチリ……これなら、存分に暴れさせられる。」


 ドクター・エビテンが、何か大きな容器に入れられた者を見て、そんな事を言う。


「後は、試運転の為に何処かで派手に暴れさせたいわけだが……ハルカスの情報によれば、ピッタリな所があるそうだとか。


そう言うわけだ、アイキュー。他の5人と共に、コイツを使って派手にやってくれ。」


 後ろの方にいた人物、かつて銀魂世界ときんいろモザイク世界の融合未遂に関わった者『アイキュー』にそう言った。



「任せてください。邪魔なウルトラワールドの奴等も、今度こそ蹂躙し、ナラティブも回収してみせます」


 対し、アイキューはニヤリとした表情をしながら、そう言うのだった。









 何とか110名集まり、もうじきとうとう開催される逃走中アルティメット。

 ルールも勝手も規模もかなり違う、そんな逃走中でどんな物語が繰り広げられるのか。




続く。

(逃走者リスト投稿するため感想まだ)