二次創作小説(新・総合)
- Re: 冒険家と花売りのドキドキ物語 ( No.34 )
- 日時: 2024/12/27 06:08
- 名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)
第2章:新しい物語と再会 後編
第21話「消えない悪夢 ーエアリス編ー」
・引き続きエアリス視点です。
【飛空艇ファルコン エアリスの部屋】
「………ッ!!! うっ………、うぅ………」
まただ…、また『あの日』を嫌という程に思い出してしまう。
その日とは、わたしが7歳と言う幼い頃の出来事その物だった。
この嫌な悪夢だけは何としても、誰にも打ち明けてはいけないと…今まではず〜っと思っていたんだけど。
いつかの大冒険時に、フリーレンがザインのお兄さんの前でハッキリ言っていた事を思い出したんだ。
「たまには、背中を押して見るのも悪くない」と、その意味はきっと…『大切な仲間の1人』であるわたしの背中を彼女が自ら押す事にも繋がっていくのかなぁ〜。
-----
【回想:FF7の世界 7番街スラムの駅】
『…………。エアリス………』
『母さん……、母さん……?!』
『大丈夫……。あなたは……エアリスは……、あなたより先に逝ってしまった……私と『あの人』の分まで強く……強く生き続けなさい………!!』
『母さん………ッ?! そんな……、う う う……』
『そこの方……。最後に……お願いがあります……。エアリスを……、私と『あの人』のかけがえのない娘をどうか……。どうか安全な場所で……守って上げて……下さい……!!』
『………ッ! か………、母さーーーーーん!!!』
それが、いつの間にかいたであろう育ての親に幼いわたしを託し…産みの親であった母…イファルナお母さんはその場で息を引き取ったの。
この悲しい結末だけは、わたし以外の誰にも知られたくなくて。
気が付いた時既にわたしは、フリーレンや皆が乗っている飛空艇の中にいたんだ。
あれ……? わたし……、いつから泣いていたんだろ……。
-----
【現在:飛空艇ファルコン エアリスの部屋】
「………ぶか……。大丈夫か? エアリス!」
「あっ……。グロリオ……」
「本日の見張りは以前からオレとダイ様が担当だったからな、そのダイ様からエアリスがこの所魘されていると聞いてな。アンタが気付くまでずっと…オレは此処にいたんだ」
「………。ロックは……?」
「安心しろ。あの男の……ロックの元に今は…、ダイ様が『きちんと』事情を話している」
「………。外の空気が吸いたい…、そこまでガード。お願いしても、いい?」
「ああ、勿論だ!!」
そうだったね…、彼はダイを始め…創造神でもある彼女・メーアの指示を聞いている貴重なボディガードだからね。
勿論、伝説の魔法使いという肩書きを持つフリーレンでさえも…例外ではない。
彼女の言葉がメーアの言っている命令にも繋がるみたいだから、だからグロリオは彼女や立場が上の人の指示をちゃ〜んと最後まで聞いているんだね。
-----
「どうだ? 少しはスッキリしたか?」
「うん。ほんの少しだけでいいから…、今は……1人でいたい…かな……」
「分かった。ダイ様と交代しながら、あの男を呼んでこよう……」
「ありがとう。大好きな彼を……ロックを……、此処に連れてきて欲しい! これ以上……、これ以上わたしのせいで、彼に嫌われたくない……から……!!」
「……。承知した……!!」
クリリンやベジータから、グロリオの事を少しだけ聞いた事がある。
彼は第3魔界出身の謎多き青年みたいだけど、数々のお仕事とかに関しては…主に第1魔界で様々な依頼を彼1人で自らこなし続けていたみたい。
ベジータが言うには、極秘系な任務などに関する質問については本人自身の口からじゃないとあまり喋らない…みたい。
一時的だけど、ベジータやピッコロ元大魔王が彼を敵か味方かで疑っていた事も何度かあったと言う話を明かしたのは他ならぬクリリンだ。
つまり、当時の最重要任務時がゴマー討伐って事に繋がっていたんだね。
-----
「良かった。此処にいたのか、エアリス!」
「ロック……。あなたなら此処に来るってわたし、分かってた……!!」
「ああ……。俺も君と合流出来る事を、楽しみにしていたからな!」
「……。ロック……」
「あのさ。2人きりでもりあがってる所悪いけどさ、君たち2人の近くに俺たちがいる事も…忘れてもらっちゃ困るんだよなぁ…(汗)」
「…………(コクコク)」
『あっ……。ご……、ごめんなさい……(滝汗)』
要するに、その先は彼らが見てない場所でって事にダイは最初から察していたんだね。
十分眠気に襲われちゃったから、わたしはその間ダイに背負われながらもわたしの部屋へ向かって歩き出している。
今回は特別に2人きりでいていいと言う許可をメーア様から前もって下りているみたいだから、ロックはわたしのいる部屋に暫く滞在する事になったみたい。
まさに、それこそダイ『そのもの』らしくて可愛いかな。
それまでの間だけでもいいから、この貴重(貴重)な時間を大切に過ごしたいと思ってしまうのは…わたしの口から言うまでもないだろうね…。
22話に続きます。