二次創作小説(新・総合)

Re: 冒険家と花売りのドキドキ物語 ( No.34 )
日時: 2024/12/27 06:08
名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)

第2章:新しい物語と再会 後編

第21話「消えない悪夢 ーエアリス編ー」


・引き続きエアリス視点です。


【飛空艇ファルコン エアリスの部屋】


「………ッ!!! うっ………、うぅ………」

まただ…、また『あの日』を嫌という程に思い出してしまう。
その日とは、わたしが7歳と言う幼い頃の出来事その物だった。
この嫌な悪夢だけは何としても、誰にも打ち明けてはいけないと…今まではず〜っと思っていたんだけど。
いつかの大冒険時に、フリーレンがザインのお兄さんの前でハッキリ言っていた事を思い出したんだ。
「たまには、背中を押して見るのも悪くない」と、その意味はきっと…『大切な仲間の1人』であるわたしの背中を彼女が自ら押す事にも繋がっていくのかなぁ〜。


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【回想:FF7の世界 7番街スラムの駅】

『…………。エアリス………』
『母さん……、母さん……?!』
『大丈夫……。あなたは……エアリスは……、あなたより先に逝ってしまった……私と『あの人』の分まで強く……強く生き続けなさい………!!』
『母さん………ッ?! そんな……、う う う……』
『そこの方……。最後に……お願いがあります……。エアリスを……、私と『あの人』のかけがえのない娘をどうか……。どうか安全な場所で……守って上げて……下さい……!!』
『………ッ! か………、母さーーーーーん!!!』

それが、いつの間にかいたであろう育ての親に幼いわたしを託し…産みの親であった母…イファルナお母さんはその場で息を引き取ったの。
この悲しい結末だけは、わたし以外の誰にも知られたくなくて。
気が付いた時既にわたしは、フリーレンや皆が乗っている飛空艇の中にいたんだ。
あれ……? わたし……、いつから泣いていたんだろ……。


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【現在:飛空艇ファルコン エアリスの部屋】

「………ぶか……。大丈夫か? エアリス!」
「あっ……。グロリオ……」
「本日の見張りは以前からオレとダイ様が担当だったからな、そのダイ様からエアリスがこの所魘うなされていると聞いてな。アンタが気付くまでずっと…オレは此処にいたんだ」
「………。ロックは……?」
「安心しろ。あの男の……ロックの元に今は…、ダイ様が『きちんと』事情を話している」
「………。外の空気が吸いたい…、そこまでガード。お願いしても、いい?」
「ああ、勿論だ!!」

そうだったね…、彼はダイを始め…創造神そうぞうしんでもある彼女・メーアの指示を聞いている貴重なボディガードだからね。
勿論、伝説の魔法使いという肩書きを持つフリーレンでさえも…例外ではない。
彼女の言葉がメーアの言っている命令にも繋がるみたいだから、だからグロリオは彼女や立場が上の人の指示をちゃ〜んと最後まで聞いているんだね。


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「どうだ? 少しはスッキリしたか?」
「うん。ほんの少しだけでいいから…、今は……1人でいたい…かな……」
「分かった。ダイ様と交代しながら、あの男を呼んでこよう……」
「ありがとう。大好きな彼を……ロックを……、此処に連れてきて欲しい! これ以上……、これ以上わたしのせいで、彼に嫌われたくない……から……!!」
「……。承知した……!!」

クリリンやベジータから、グロリオの事を少しだけ聞いた事がある。
彼は第3魔界出身の謎多き青年みたいだけど、数々のお仕事とかに関しては…主に第1魔界で様々な依頼を彼1人でみずからこなし続けていたみたい。
ベジータが言うには、極秘系な任務などに関する質問については本人自身の口からじゃないとあまり喋らない…みたい。
一時的だけど、ベジータやピッコロ元大魔王が彼を敵か味方かで疑っていた事も何度かあったと言う話を明かしたのは他ならぬクリリンだ。
つまり、当時の最重要任務時がゴマー討伐って事に繋がっていたんだね。


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「良かった。此処にいたのか、エアリス!」
「ロック……。あなたなら此処に来るってわたし、分かってた……!!」
「ああ……。俺も君と合流出来る事を、楽しみにしていたからな!」
「……。ロック……」
「あのさ。2人きりでもりあがってる所悪いけどさ、君たち2人の近くに俺たちがいる事も…忘れてもらっちゃ困るんだよなぁ…(汗)」
「…………(コクコク)」
『あっ……。ご……、ごめんなさい……(滝汗)』

要するに、その先は彼らが見てない場所でって事にダイは最初からさっしていたんだね。
十分眠気に襲われちゃったから、わたしはその間ダイに背負われながらもわたしの部屋へ向かって歩き出している。
今回は特別に2人きりでいていいと言う許可をメーア様から前もって下りているみたいだから、ロックはわたしのいる部屋に暫く滞在する事になったみたい。
まさに、それこそダイ『そのもの』らしくて可愛いかな。
それまでの間だけでもいいから、この貴重(貴重)な時間を大切に過ごしたいと思ってしまうのは…わたしの口から言うまでもないだろうね…。

22話に続きます。

Re: 冒険家と花売りのドキドキ物語 ( No.35 )
日時: 2024/12/27 20:09
名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)

第22話「2人の甘い時間 ーその①ー」


【飛空艇ファルコン ロックの部屋】


・ロック視点

「……。そうだエアリス、おれがキッチンの方に行って、何か栄養のある奴を取ってくるよ!」
「うん。なるべく早く戻って来て…ね? ロック!」
「ああ。すぐに戻って来るからな♪」

とは言ったものの、エアリス…この所元気がなかったなぁ。
かと言って、俺の知らない所でこれ以上……エアリスを1人で抱え込ませる訳には行かないんだ!!
キッチンに早足で向かうと、既に何人かが食事を終えて…ギャグ大会を開いていたり。マリカー大会でかなり盛り上がっていた。
イグニスはカミュとペアで、ノクトはベレスとペアを組んで挑んでいる。
イグニスとカミュはともかく、ノクトとベレスがタッグを組むとはなぁ〜。


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【リビング】

「げっ。カミュからのイカスミが俺の方に来やがった!!」
「大丈夫よ王子。挽回は私に任せてっ!」
「ああ。頼りにしてるわ、ベレス!!」

ベレスは元の世界で教師をやっていたらしく、それであんなに操作が上手いのか…。
使用キャラを見て見ると、ノクトはマリオ ベレスはベビィマリオ イグニスはキノピオ カミュは息吹衣装のリンクだ!
意外だなぁ、カミュの初デビュー時のキャラが息吹リンクを選ぶとは。
するとルイージに呼ばれて、彼の方に視線を向ける。


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『コトッ』

「はいっ。これは2人分の食事だよ」
「……………」
「分かってるよ。ちゃんと考えてるんだよね、エアリスの事」
「本当に。ルイージの前では隠し事はなしだよな、おれって」
「まあね^ ^」
「弟だけじゃなく。私にも丸わかりではあるけどね、ロックさん」
「………。医者のマリオ……」
「これを。先程パルテナ様が本日の討伐任務中の合間とやらで偶然見つけたそうだ、後で彼女に渡しなさい!」
「あぁ……。ありがとう……、医者のマリオ」

ルイージはともかく、医者のマリオまで『余計』に心配をかけてしまうとは。
魔女の騎士見習いとしては、恥ずかしい限りだよ。
すると今度はネスを含めた子供組ファイターがこちらに来て、皆が頑張って描いたエアリスの絵のイラストを俺に渡して来た。
まさかこの意味はもしや……、エアリスを元気にしろって意味に繋がることになるのか?!

②に続きます。

Re: 冒険家と花売りのドキドキ物語 ( No.36 )
日時: 2024/12/28 08:27
名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)

第23話「消えない悪夢 ーロック編①ー」


【飛空艇ファルコン 甲板】


・ポップ視点


「…………。はぁ〜あ………」
「おっ?! こんな所でな〜に辛気臭い顔してんだよ、アンタは!」
「………。ポップはさ、後悔したこととか…ないのか?」
「あるぜ。俺にとって『あの出来事』だけは、嫌でも蘇ってくるよ…」
「よければ。その出来事とやらについて、聞かせてくれないか…?」
「分かった。………その前に俺、プロンプトやリュウたちを呼んで来るわ!」
「ああ、待ってるよ!」

後の事は任せたぜと…、初めからそこにいるであろう元大魔王・ピッコロにあの人の事を任せ…俺はリュウたちを呼びに早足で向かって行く。
途中ノエルとレイン国王に遭遇したが、この時間帯は釣りをしているらしい。
そこは何処だと聞いてみた所、星がよく見える海辺の近くに子供組ファイターと集まっているらしい。
まさか、リュカたち子供勢がリュウたちを連れていったって言うのかよ……!!

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「……。あんの馬鹿野郎共ーーーーー……ッ!!」
「………。俺たち、彼を怒らせるような事をしただろうか? ノエル(汗)」
「いや。そうでもないみたいだ、早く戻らないとセラやフィーナが心配しますよレイン陛下!」
「ああ。そうなる前に…、早く戻ろうぜ!」

辺りを見渡しつつも、リュウたちの名を呼び続けながら探していると。
そこにはワイワイ賑わってる奴らを見つけたんだ、……ったく…こんな時間帯まで大人たちを連れ込むなよ!!
静かな殺意をしつつも奴らの元に向かうが、それをグラディオラスとヒュンケルの野郎に止められてしまう。
まるで、もう少し待てと言っているかのような合図だ…。


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「ごめんなさい。今日は…、お星さんたちがよく見える日だって猫耳のお姉さんから聞いたんだ」
「猫耳の女性って……、まさかヤ・シュトラ・ルルか?」
「はい。暗くならない内に帰って来なさいって言われたけど、ポップお兄ちゃんが来てくれてよかったです!」
「ごめん……。おれこそ早とちりしちまったわ……!」
「いや。お前さんが来なければ、あの餓鬼どもはリュウたちを放そうとしなかったからな」
「さあ。良い子たちは寝る時間帯だ、そろそろ戻るぞ!!」
『はぁ〜い!!』

そう言いながらも、PSIを使うリュカとネスはグラディオラスの両肩に乗りつつ…トゥーンはヒュンケルの左手をしっかり握っていた。子リンクは……ははっ、相変わらずその定位置がお気に入りって所か。
さて、おれが静かな怒りをしながら彼らを呼びに来たのかを話す前に…当の大人組らはかなりの滝汗を垂らしていた。
大方の予想だが、待ち合わせ時間にいなかったからか…おれに説教されると勘違いをしていたんだろう。
その逆だ、俺の過去を話す為に…俺の話を聞いてくれる貴重なギャラリー勢がもう少しだけ必要だと思ってアンタら4人をこのポップ様直々に呼びに来たんだわ。

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「早く戻ろうぜ。ファルコン号の甲板で、ロックの奴が痺れを切らす前によ!」
「うむ。そうだな!」
「ごめんねぇ。つい長引いちゃった♪」
「ったく。んでプロンプト、いい写真は沢山撮れたのか?」
「うんっ、もうバッチリだよ♪」
『……………(滝汗)』

俺だけでなく、此処にいる一部の大人組はこう解釈した。
この男……、全然反省してないな…っと。
近くにあるチョコボ小屋に立ち寄り、メンバー分の乗車券を100ギル支払い……俺たちが拠点としているファルコン号に向けて出発していく。
道中プロンプトがかなり大興奮しているが、本人が落ちないようにジェイクがしっかり抑えている。
この野郎……、たまにはいい一面があるんだな。
此処に来る前この男は天才技師・リドに何度かフルボッコされてると、レーゲン師匠やイグニシオさんたちから大方の話を聞いていたんだよなぁ…。

24話に続きます。

Re: 冒険家と花売りのドキドキ物語 ( No.37 )
日時: 2024/12/28 22:01
名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)

〜大晦日までに描きたいネタ募集〜

今は何とか書けますが、シリアス系が少し苦手なので…克服出来そうなネタとかありましたら宜しくお願いします。
募集期間は、31日の23時55分までとさせて頂きます。

名前:
描いて欲しいネタ:
誰と誰がメインになるか:
概要:
作者に一言:

以上です、皆さんからの応募…お待ちしています。

Re: 冒険家と花売りのドキドキ物語 ( No.38 )
日時: 2024/12/30 14:29
名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)

第24話「花売りの少女の悩み事」


【飛空艇ファルコン 甲板】


・エアリス視点

「………。あなたの気持ち、迷ってるの?」

わたしは、あなたの手を取っていいのかなぁ。
確かに陽気な所とかは、以前好きになったザックスによく似ているけど。
その状態について前にわたし、勇気を出してシスネに聞いてみたの。
この気持ちの正体はどうやら、『恋』と言う感情みたい。
初めては友人としてが一歩だったけど、いつの間にかあなたはわたしの『特別』になっていた。


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「おや〜? こんな夜更けに何事ですかな、エアリス殿!」
「ねえガビル。わたし……、誰かと幸せになっていいのかなぁ?」
「何を仰います! エアリス殿、あなたは充分幸せじゃないですか?!」
「………。そう…、だけど……」
「なら。吾輩がそんなエアリス殿の為に、一肌脱ごうではありませんか!!」
「えっ?!」
「では。吾輩が直々にロック殿をお呼びして来ます!!!」
「…………。大丈夫かなぁ〜」

伊達だてに彼は、リムル様の配下を名乗っていない。
いつぞやは単なる目立ちたがり屋さんだったんだけど、よくみたら…戦力は十分過ぎる位に頼もしい。
きっと、ゴブ太たちに話しても……心配はないの一点張りなんだろうなぁ。
コレらに取っては、ロックの前で中々言えないわたしの1番の悩み事。
ガビルのように勇気があったら、わたしにも面と向かって立ち向かえそうな…気がするんだ。

25話に続きます。

Re: 冒険家と花売りのドキドキ物語 ( No.39 )
日時: 2024/12/31 06:01
名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)

第25話「冒険家の決意 その①」


【飛空艇ファルコン 酒場】


・ベジータ視点

『コトッ』

「勘違いするな。要するにこれは、オレ様直々の気まぐれだ…」
「あぁ……。分かってるよ、ベジータ……」

オレはいつものように、ブルマの補佐を何日か続けていた。
そんな時、オレの負担を軽くしようと…数少ない連中がオレ様の元に来たんだ。
これらは俺様の仕事だとその場で言いたかったが、その中で最年長の男・ザインとやらに初めて言われた。
「分かってるよ。だが、これらは俺たちが俺たちの好きでやってる事だけなんだよ!」と、あの男は面と向かってオレに言っていたのを…しっかり覚えている。


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「なぁ、ロック・コール……」
「『ロック』でいい。……何だ?」
「貴様にはその……。あの娘の……、エアリスの何処に心を動かされたことがあるんだ?」
「………。彼女も前までは、似たような事だったんだよ」
「要するに。今の貴様と同じように、『忘れてはならない嫌な過去』とやらがあるからか?」
「ああ……。これらを知ってるのは、一部の人間や彼女エアリスをよく知ってる数少ない仲間たちだけなんだ」
「……………。ロック………」
「(扉の外で)何故だ? 何故吾輩を中に入れないでありますか、グロリオ殿!!」
「馬鹿! 声がデカいぞガビル、中にいるロックとベジータに気付かれたらどうする?!」
『……………(溜息)』

初めて俺様たちは思った、その大声とやらによってオレとロックの耳にまで入っている…とな。
それを察していたのか、オレたちに代わりある方が……静かな苛立ちを見せていた。
先に気付いたグロリオの奴はガダブルし、ガビルも奴以上より更に…ガダブルをし始める。
よってアイツらはその方の機嫌を損ねた罰として、本日の食事当番を担当する羽目になったらしい。


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『ガチャッ』

「済まなかったな。俺の部下の1人・ガビルには、俺の方からよ〜っく言い聞かせといてやるよ!」
「流石はリムル様、素晴らしい判断です!!」
「ああ。さあロック、今なら…俺たちに少しずつ打ち明けてもいいんじゃないか?」
「はい。リムル様のその心意気に免じて、お話致しましょう!」
「うんうん。ソウエイ、ベニマル。俺たちのグラスに『とびっきりの上手いお酒』のお代わりを頼むよ…!!」
「はっ!!」
「リムル様のご命令とあらば、すぐに速急でお持ちしますよ♪」
『なっ……。おアンタたち、いつの間に?!』
「うんうんっ、任せたぞ♪」

いや、今は驚いてる場合ではない。
オレは少しでも知りたいんだ、この男が……ロック自身が今までどう生きて来たのかを。
しかし、オレとロックでさえも気付いてなかったなぁ。
それを悟っていたから、リムル様は今まで隠していたかも知れないぞ。
グロリオも言うように、確かにたまにはこう言う場所で静かになりたい事もあるよな。
やっと迷いが無くなったのか、この男…ロック・コールの過去がこれから明らかになろうとしているのはオレ様から言う必要はないだろうな。

26話に続きます。

Re: 冒険家と花売りのドキドキ物語 ( No.40 )
日時: 2024/12/31 22:04
名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)

ネタ募集期間は、新年1月5日まで延長します。
この場をお借りして、作者より挨拶をします。
今年も残りわずかとなりましたが、来年からも…宜しくお願いします。

来年に切り替わっても、引き続き…この小説をお楽しみに下さい。

2024 12.31.謎の女剣士。

Re: 冒険家と花売りのドキドキ物語 ( No.41 )
日時: 2025/01/01 21:37
名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)

執筆再開は、明日からです。
今回は、新年の挨拶のみとさせていただきます。

みなさま、女剣士です。
新年、明けましておめでとうございます。
今後ともこの小説を、宜しくお願いします。

Re: 冒険家と花売りのドキドキ物語 ( No.42 )
日時: 2025/01/02 09:32
名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)

第26話「楽しいお祭り大会、開始 前編」


【いただきストリートの世界 クリスタルタワー】


・きり丸視点


「何だなんだ? 此処ら一帯はスゴロクの世界その物みたいな会場だなぁ」
「此処はまさか……、クリスタルタワーか?!」
「………? 知ってるの? クラウド」
「ああ。ラーハルトやヒュンケルから以前聞いたことがある、当時…『この世界』出身の冒険者たちは皆……4人の孤児みなしごたちだったそうだ!」
「つまり。オレと同じようにその4人の冒険者さんたちも、何らかの理由で『ある人』に引き取って貰った…と言う事っすね……」
『…………。きり丸………』

ある日、土井先生からスゴロク系の物語を授業の一環として体験して来なさいと言われたことがある。
此処…いただきストリートと呼ばれる世界はまさに、ポップさん率いるDQ組とクラウド師匠率いるFF組が共演する夢の大舞台の会場なんだ!!
要は俺たちがいる『この世界』は、かつての古い携帯…つまりモバイル版で『配信』された方の世界観そのものという事だ。


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「ねぇ。ベッドみたいなマークがあるのは何?」
「あれは『休みマス』だな。そこへ到達とうたつしてしまったプレイヤーは、一旦お休みということになる!」
「成程。次以降は行動出来ない…と言った所だね」
「そうだっ!!」

まるで、別次元のような作りのある世界観だ。
本当は難易度の高いダーマ神殿を選びたかったけど、ポップさんに初体験のプレイヤーにとってはかなりの難関だからと言って断られたんだよなぁ。
そんなオレの気持ちを少しずつフォローをするように、フリーレン師匠はオレの為を思い……今俺たちがいるこの『クリスタルタワー』と呼ばれるコースを迷いもなく選んだんだ。
それを聞いたクラウド師匠とポップさんは、流石に難し過ぎだろと渋々しぶしぶ思っていたらしいけど…難易度なんいどとしては最初に選んだ場所よりかなり有利だからと言う事で…即採用そくさいようされたんだ。


【観客席側】

「フリーレン様ったら。ゲーム開始早々に、お休みマスに行ってしまいそうな感じですね……」
「そうね。今回はチーム戦として、きり丸君&クラウド君チームVSポップ君&フリーレンの師弟チームに『わざわざ』分かれたんだわ……」
「仮にフリーレン様が身動き取れなくても、少しの間だけですが……ポップ様がフリーレン様の代わりに穴埋めしてくれる気がしますね」
「ええっ!!」
「お〜いクラウド〜、きり丸の足を引っ張んじゃねーぞ〜?!」
「きり丸〜。この大会に負けたら……私と2人で『内密』の個別補習だからな〜?!」
『………。それ以前に2人共、ゲーム開始直前からいきなりトラウマになりかねるから、最後の『余計』な一言は流石にやめて欲しい(っすよ)……(滝汗)』

オレにとって土井先生は生前の父ちゃんや母ちゃんのような人でもある前に、俺が普段から通っている忍術学園の一教師いちきょうしでもある。
今回応援席にはレオナ王妃様たちを初め、長く共に道を歩んで来たは組の皆と5年生と6年生の先輩たち。
ダイ君は……、立花先輩の左肩に乗って声援せいえんしてるっすね。
マァム先輩の方は……、七松先輩の右肩に乗っているけど…ある意味で余計に心配っすよ。
今回の開催で初めてクラウド師匠とタッグを組む貴重な大会なんだ、何としてでも…今年はいい1年を飾れるような素晴らしい大会にしたい…!!

27話に続きます。

Re: 冒険家と花売りのドキドキ物語 ( No.43 )
日時: 2025/01/03 06:45
名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)

第27話「楽しいお祭り大会 開始、中編」


【いたストの世界 クリスタルタワー】


・ポップ視点


「………。ごめん、ポップ……、私が『休みマス』ばかり連続で行ってるから……orz」
「仕方ないっすよフリーレン師匠、此処からは挽回していきましょうぜ♪」

対するきりクラチームは優勢だ、いいマスを見つけては…そこの株を増やしていく。
今回のタッグも、中々いいってとこだろうな。
何故ならそれは……、お二方にも辛い過去がある。
特にきり丸は幼い頃に鳴り止まない戦争の中でたった1人で生き抜いて来た、勇気ある『忍者』の卵だ。


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【観客席側】

「うむ。いい組み合わせのあるタッグだ♪」
「これがボードゲームの舞台かぁ、ワタシもいつかは呼ばれるだろうな」
「ええっ。今回はメーア様が直々にお決めになってね、きり丸にはクラウドが責任重大だと認識したのよ?」
『確かに、それらは納得です♪』
「オマエらなぁ。今は真面目に鑑賞しなさい!」

げっ、かなり高い株に止まっちまった。
これは、クラウド師匠…先生の仕業だろうな。
カジノコーナーマスに立ち止まり、此処からは挽回のチャンスに何とか持っていかないと!!
そこに到達したのはフリーレン師匠で、おれの負担を少しだけ軽くしてくれたんだ。
また順番決めかぁ、確かに大会開始時はきり丸→俺→クラウド先生→フリーレン師匠だったからなぁ。


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「此処は……、コレが同じマークだね♪」
「次は俺っすね。…………う〜ん………」
「きり丸。まずは右上のスライムからめくって見ろ、後は俺が正解の位置を把握しておく」
「はいっ、分かりました!!」
『マズい。このままだと、またリードが広げられちまう(てしまう)!!』

どうしても、挽回するチャンスは更に遠くなってしまう。
ラッキーパネルはきり丸の苦手分野だが、同じチームであるクラウド先生が何かしらサポートをしている。
確か、メーア様の話だと…今回は特別に提供されたスコールさんの世界観も何処かのマスに用意していると言っていたなぁ。
つまり、そのマスに掛かった者を一時的にイフリートの姿に変えて…本家のような体験談をして貰うと言う特別なルールだ。


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【戦闘マス】

「このマス……、俺がチェンジだな?!」
「なっ……、ポップさんの姿が?!」
『イフリートに……、変わる!!』
「さあ。思いっきり我に攻撃を繰り出して来るのだ!!」
「くっ。フリーレン、きり丸! 此処は一時休戦だ、今はイフリート化したポップを全力で倒すぞ!!」

そうだ、俺は元の世界にいた時も……似たような経験を幾つかしている。
今のマスで氷の女王・シヴァを所持しているのは、現段階でフリーレン師匠のみだ。
きり丸にとっては初めて魔法体験になるが、クラウド先生は相変わらず冷静で作戦を練っている。
今回は特別に40分タイム設定をして貰い、その時間帯内に『俺』を止めた者に高得点が与えられると言うスペシャルマッチだそうだ。
先程からフリーレン師匠が弱点の氷系でダメージを繰り出して来るから、イフリートになった俺の体力が次で決められてしまう。

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『こっ………。小癪こしゃくな人間共が!!』
「くっ!!!」
「待ってろきり丸。今回復するからな!」
「クラウド。トドメは私が!」
「ああっ。頼む、フリーレン!」
「分かった。お前はこの一撃で完璧に終わりだイフリート、『ダイヤモンドダスト・シヴァ』!!」
『ぐっ!!! シヴァが相手では部が悪い、いいだろう。ワレ自ら敗北を認めてやろう…』


メーア様、本当に済みません……。
今回はあなた様のお力に、俺が少しも慣れませんでした。
すると戦闘マスから本来の場面に戻り、次に順番が来たのはクラウド先生だった。
よく見ると……、目標金額を超えているな。
だからこのステージのBGMも、中ボス戦的なノリのある曲に変わっているのか。
きり丸のスコアも10000万超えで、何故ならおれかフリーレン師匠が陣を取ったどちらかの高いマスに2度引っかかったせいだからな。
ごめんなレオナ……、今回の25年度の『ニューイヤーイベント』は…俺自身がフリーレン師匠の足を引っ張ってしまった気がするよ。

28話に続きます。

Re: 冒険家と花売りのドキドキ物語 ( No.44 )
日時: 2025/01/03 15:13
名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)

〜ネタばらし〜

26話と27話は、作者が過去にプレイしたモバイル版のいたストをアレンジしています。
フィールドBGMが変わると言うシステムは、PSP万から浮かんだネタです。
次の更新で決着付きますので、もう少しだけお付き合い下さい。

引き続き、本編をお楽しみ下さい。

Re: 冒険家と花売りのドキドキ物語 ( No.45 )
日時: 2025/01/04 21:29
名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)

〜作者からのお詫び〜

済みません、昨日の未明から作者が喉風邪になってしまったので…本日分の更新は出来ません…。
今後は風邪薬を飲んで様子を見つつ、作者の体調が良くなり次第更新ペースを上げて行きます。

去年やれなかったクリスマスイベントも、今月中に更新出来たらと考えています。
皆さんも、体調管理に注意しながら連載を続けて下さいね。

Re: 冒険家と花売りのドキドキ物語 ( No.46 )
日時: 2025/01/05 20:50
名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)

クリスマスイベント編ですが、まずはポプレオ編から行こうと思います。
あくまで予定ですので、もしかしたら作者の都合で2章までの更新になってしまうかも知れません。

まだまだ、本調子ではありませんが…少しずつ完治に向かっています。
出来たら、明日辺りに1話〜2話程更新をしたいですね。

Re: 冒険家と花売りのドキドキ物語 ( No.47 )
日時: 2025/01/06 20:14
名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)

第28話「ひとつき遅れのクリスマス 前編」


・引き続きポップ視点です。


【パプニカ城下町】


「…………」
「ポップ!!」

危ない危ない、つい…興味本位で上の空になっていた。
エイミさんからも「ごめんなさいポップ君。今回ばかりは一夜限りのイベントなので、姫様のガードをお願いします!」と言われているからなぁ。
まずは、最近増えたと言う図書館から見て回ろう。

-----

『おぉーーー!!!』

おれやレオナも同じ事を思った、此処まで大きく作り変えたのは何かあるんだと。
各自興味のある本を見つけ、先に支払いをし始めたのはレオナだ。
彼女は本当に、おれを支える気でいるつもりだろうなぁ。
新しく出来た場所に来て30分程した後、レオナを背負い…その場を離れる。


-----

「……………」
「お願いよ……、あたしの手の届かないところに……1人で行かないで……すーすー………」
「………。レオナ………」


レオナは俺より1つ歳下だけど、表向きは以前ダイも言っていたように…女王という肩書きがある。
俺の中のレオナは、ずはずば言う性格が目立つ。
そんな性格だろうと、レオナはレオナだろうな。
少しでもいい、少しでもこの時間が……長く続いてくれる事を信じたい。

29話に続きます。

Re: 冒険家と花売りのドキドキ物語 ( No.48 )
日時: 2025/01/07 05:46
名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)

第29話「ひとつき遅れのクリスマス 中編」


【パプニカ城 客室】


・レオナ視点


『コトッ』


「そうだ! ねぇ、ポップ君」
「何だよ?」
「たまには。『最期の足掻き』チームを招待しましょうか?」
「う〜ん。クロコダインのおっさんやマリオなら納得するけど、アイクたちが聞いたら何て言うかだなぁ」


確かに、あたしも知らなかった学園生活を送れたことは凄く素敵だと感じたわ。
あの時共に共闘した時、あたしはその場にいなかったけど…ゼルダが上手く纏めてくれた気がするの。
更に話し合いを行おうとした時、シュタルクが部屋に入って来た。


-----

「ノックもせずに済みません姫様。あちらをご覧ください!」
『あっ……、あのシンボルはまさか?!』


見た目通りクッパのシンボルだけど、アレに追加されているのはスターね。
くっ、まさかこの王国に来たと言うことは。
あたしへのプロポーズ大作戦って感じだけど、そうは行かないわよ!!
あたしにはもう、ちゃんとした騎士見習いを見つけたんだから!!
幾らスターを見せても、あたしの気持ちは揺るぎはしない。


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「おぉ。レオナ姫、どうか…吾輩と結婚を……」
「嫌よ。あなたみたいな目立たない男はお断りよ!!」
「いいのか? 吾輩との結婚式を断れば、このお嬢さんと赤い髪の男の知り合いがやられる事を……」
「うっ……、くうっ………」
「……。普通の一般攻撃魔法だけじゃ、びくともしない!」
『ティナ、フリーレン(師匠)!!!』

本当に、本当にそれが可能なら……。
大好きなポップを助ける為でもいい、この申し出を受けるしかないわ!!
他の皆やアイクたちがクッパの手先に捕まるのも、時間の問題よ!
更に遅れて来たのは、エルフの魔法使い・ゼーリエ様。
彼女の話によると、すでにエアリスたち新婚組とルッカたち幼馴染組がクッパ軍団に捕まっているみたい。
まずは、クラウド・ティファが助けに来て…いつぞやの力を繰り出して貰う事から作戦を練りましょう。

30話に続きます。

Re: 冒険家と花売りのドキドキ物語 ( No.49 )
日時: 2025/01/08 19:55
名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)

第30話「久々の共闘作戦①」


【パプニカ城 会議室】


・シュウ視点


「ふぅ〜ん。それでレオナセンセー、わたしたちは何をすればいいんだい?」
「まずは。ユウたち『最期の足掻き』チームには幼馴染組を助けに行って欲しいの」
「ツンツンとした赤い髪形の奴だな。やってやるぞ。」
「助ける助ける」
「一応聞いとくが。お前ら…、アイツらの位置分かるか?」
「大丈夫だよポップ先生。僕たちは既にポニーテールをしている青い髪の人に案内して貰っているから」
「ああ。そいつの剣捌き。凄かったぞ。」
「凄い凄い♪」
『…………』

あはは、タツナたちは相変わらず興味津々だねぇ。
僕たちにとって、『この世界』は久しぶりに来る表世界なんだ。
後はリゼが余計な事を言わないように、しっかり見張らなきゃいけないけど。
するとそこに、紫色の長い髪形をした女の子が来たんだ。

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「では。双子の方たち、こちらに来てください!」
「フェルン?!」
「大丈夫です。武術だけではどうする事もできない事を、教えるだけですから!」
「フェルンの奴。相変わらず、俺たち双子の痛いとこを突くぜ。」
「生意気生意気。」
「こら、タツナ、ミソウ!!」
「「ごめんなさい……」」

はぁ〜、初対面の人にいきなり呼び捨てはよくないってば。
まずは、他にも捕まっている人たちを助けた方がいいね。
レオナの言うように、今はもう少しだけ対策を考えてみようか。
僕の考えに他のみんなが集まって来たのは、僕の口から言うまでもなかった。

31話に続きます。

Re: 冒険家と花売りのドキドキ物語 ( No.50 )
日時: 2025/01/10 00:00
名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)

続きを楽しみにしている皆様に、ご報告があります。
済みません、続きを描こうにもネタが尽きてしまいました。

楽しみにされている皆様には、大変申し訳ありませんが…急遽新しくお話を立てようと思います。
次回作では、スマブラSPに出張中の8勇者・エイトと魔法使いの卵・ゼシカの話をメインにしたいと考えています。

それでは、新たなお話でお会いしましょう。

R7.1月9日 謎の女剣士。