二次創作小説(新・総合)

Re: 冒険家と花売りのドキドキ物語 ( No.39 )
日時: 2024/12/31 06:01
名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)

第25話「冒険家の決意 その①」


【飛空艇ファルコン 酒場】


・ベジータ視点

『コトッ』

「勘違いするな。要するにこれは、オレ様直々の気まぐれだ…」
「あぁ……。分かってるよ、ベジータ……」

オレはいつものように、ブルマの補佐を何日か続けていた。
そんな時、オレの負担を軽くしようと…数少ない連中がオレ様の元に来たんだ。
これらは俺様の仕事だとその場で言いたかったが、その中で最年長の男・ザインとやらに初めて言われた。
「分かってるよ。だが、これらは俺たちが俺たちの好きでやってる事だけなんだよ!」と、あの男は面と向かってオレに言っていたのを…しっかり覚えている。


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「なぁ、ロック・コール……」
「『ロック』でいい。……何だ?」
「貴様にはその……。あの娘の……、エアリスの何処に心を動かされたことがあるんだ?」
「………。彼女も前までは、似たような事だったんだよ」
「要するに。今の貴様と同じように、『忘れてはならない嫌な過去』とやらがあるからか?」
「ああ……。これらを知ってるのは、一部の人間や彼女エアリスをよく知ってる数少ない仲間たちだけなんだ」
「……………。ロック………」
「(扉の外で)何故だ? 何故吾輩を中に入れないでありますか、グロリオ殿!!」
「馬鹿! 声がデカいぞガビル、中にいるロックとベジータに気付かれたらどうする?!」
『……………(溜息)』

初めて俺様たちは思った、その大声とやらによってオレとロックの耳にまで入っている…とな。
それを察していたのか、オレたちに代わりある方が……静かな苛立ちを見せていた。
先に気付いたグロリオの奴はガダブルし、ガビルも奴以上より更に…ガダブルをし始める。
よってアイツらはその方の機嫌を損ねた罰として、本日の食事当番を担当する羽目になったらしい。


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『ガチャッ』

「済まなかったな。俺の部下の1人・ガビルには、俺の方からよ〜っく言い聞かせといてやるよ!」
「流石はリムル様、素晴らしい判断です!!」
「ああ。さあロック、今なら…俺たちに少しずつ打ち明けてもいいんじゃないか?」
「はい。リムル様のその心意気に免じて、お話致しましょう!」
「うんうん。ソウエイ、ベニマル。俺たちのグラスに『とびっきりの上手いお酒』のお代わりを頼むよ…!!」
「はっ!!」
「リムル様のご命令とあらば、すぐに速急でお持ちしますよ♪」
『なっ……。おアンタたち、いつの間に?!』
「うんうんっ、任せたぞ♪」

いや、今は驚いてる場合ではない。
オレは少しでも知りたいんだ、この男が……ロック自身が今までどう生きて来たのかを。
しかし、オレとロックでさえも気付いてなかったなぁ。
それを悟っていたから、リムル様は今まで隠していたかも知れないぞ。
グロリオも言うように、確かにたまにはこう言う場所で静かになりたい事もあるよな。
やっと迷いが無くなったのか、この男…ロック・コールの過去がこれから明らかになろうとしているのはオレ様から言う必要はないだろうな。

26話に続きます。