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60:00



裏切り者
『岡野ひなた、本館二階のゲームセンターにて発見』



　その通報を受けた三体のハンターが岡野ひなたを確保しにエリアを駆け抜ける。



ひなた
「……ゲーセンじゃ隠れてても見つかりそう」



　既に通報を受けていることを知らないひなた、プリクラに隠れるか躊躇している。
そこへ通報を受けた一体のハンターが迫る。



ひなた
「あ、ハンターが走って来てる……」



　そのハンターの姿を見て颯爽と走り出すひなた、だが……



ひなた
「嘘、何で向こうにもハンターが！」



　ゲーセンの二つの出入り口にそれぞれのハンター。ここを切り抜けるのは絶望的だ。



ひなた
「こうなったら強行突破で……」



ポン



59:20
岡野ひなた確保、残り９人



ひなた
「……絶対通報されてたよね」



　大正解だが気付くのが遅れた。



プルルルプルルル



希
「あ、確保情報や。岡野ひなたちゃん確保か、ついに残りが一桁になってしもうたな」



　残り50:00までは誘惑の扉、そしてメリットかデメリットか……残り３つのBOXが設置されている。



58:30



真姫
「ひなたの確保は裏切り者の通報によるらしいわね、既に三人が被害を受けているのね」



　しかし真姫はBOXを開けたことで通報電話妨害装置を手にしたため通報される恐れはない。



真姫
「とはいえ、ハンターに注意しなきゃ本末転倒なんだけどってハンターね」



　ハンターにも冷静に対処、直ぐ様隠れたため見つからなかったようだ。



57:20


カエデ
「これ、BOXだよね……開けようかな」



　別館１階にて３つ目のBOXを見つけたカエデ、残り３つのBOXの内ハズレは一つのみ。
しかしどんなデメリットが出るのかは開けてみるまで分からない。



カエデ
「でも開けても皆に迷惑掛ける物じゃない筈だから……開けよう！」



　果たして中身はメリットか、デメリットか？



カエデ
「これは……メリットかな」



　BOXの中身は……純金だ。本家の誘惑にも登場したようにこちらも十万円相当である。
さらに確保されても純金は手に入るのでこれはメリットだ。



カエデ
「プリンが食べ放題ってこと……最高じゃん！」



　残り二つのBOXの内、ハズレは一つ。そして誘惑の扉には誰かが入ってしまうのか。



55:00



杏
「これが誘惑の扉か……入る奴なんているの？」



　誘惑の扉の前にまで来てしまった杏。使えるのは一回きり、残り50:00までだ。



杏
「まぁ杏は入らないけど。楽して金は欲しいけどそれなら自首をするつもりだし」



　しかしそこへ近付くハンター。



杏
「うわ、ハンターじゃん……」



　サークルチェアに隠れる杏、幸いにもハンターはそのまま通り過ぎたようだ。



杏
「ここは危険だからとっとと離れないと」

>>14,>>15



　ゆうきさんの出場は決定、ことりちゃんも一緒です。
作者募集するとか言ってたけどゆうきさんだけで今回は終了。
03も更新してきます。

>>20



54:00



果南
「……あ、杏ちゃん」



杏
「……まさか入るの？」



　誘惑の扉の前に先程の杏、そして果南がいるようだ。



果南
「入らないよ。人数も少ないからここで入ったら逃走成功が危ぶまれるから」



杏
「ハンターが来ても入らないの？」



果南
「……杏ちゃん、まさか入るつもりなの？」



　疑いを掛け合う二人に裏切り者が迫る。



裏切り者
「誘惑の扉付近にて双葉杏を発見」



　その通報を受けた三体のハンターが迫る。



果南
「どちらにせよここから離れないと」



杏
「隠れ場所もないから尚更そうだよね」



　そして付近のハンターが二人を捉えた。



杏
「なんでまたハンター！」



果南
「絶対に入らないでね！」



　そしてハンターの標的にされたのは……通報を受けた双葉杏。



杏
「……もう無理」



ポン



51:20
双葉杏確保、残り八人



プルルルプルルル



果南
「あ、杏ちゃん確保か……。疑ってごめん」



　誘惑の扉に入ることなく、杏は捕まってしまった。



　そしてこのまま時間は過ぎ。



50:00



　誘惑の扉、そしてエリア内にあったBOXは消滅した。



凛
「まさかの誰も入らなかったってことだよね、誘惑の扉に」



凛
「も、もちろん嬉しいよ。でも裏切り者が入るのかなとか思ってたから」



　しかし今もなお、裏切り者はまだ確保されてない。



真姫
「まぁ入ったら裏切り者って疑われちゃうから入らなかったのかもしれないわね」



　凛の意見を真っ向否定、ちなみにBOXで通報電話妨害装置を見つけたため真姫が通報されることはない。



真姫
「さて、ゲーム時間も一時間を切ったから頑張らないと」



48:30



久美子
「ずっと同じ場所に隠れてると安心できないからこのゲームって怖いよね」



　そんな久美子の視線の先にハンター。



久美子
「またハンターじゃん……隠れないと」



　ハンターはエリアをくまなく捜索する、安心な場所など無い。



48:00



希
「裏切り者の通報は既に三件、幸子ちゃん、にこっち、それにひなたちゃんが被害になったんよな」



　裏切り者が逃走成功したら600,000円のボーナスが貰えることになる。



希
「さてここでウチ、それに真姫ちゃん、最後に凛ちゃんのカードを引いてみよか！」



希
「まずはウチやな……これや！　ふむふむ、暫くは安泰そうやな」



希
「次は真姫ちゃん……ほぉ、このカードは良いな。まだまだ大丈夫そうやん」



希
「最後に凛ちゃんやな……あちゃー、このカードはやばそうやな、祈っとくで！」



47:30



凛
「ふぅ、あと50分にゃ。まだまだ頑張るにゃー」



　そんな凛に近付く怪しい人影。



　そう、それは裏切り者だ。



裏切り者
「星空凛、本館二階西側にいます」



　その通報を受けたハンターが凛を確保するために向かう。



凛
「……ん、何か嫌な予感するにゃ！　取り敢えずここから離れておこう」



ハンター
「……？」



　早めにそこから離れたせいか、見つからなかったようだ。



プルルルプルルル



凛
「あれ、希ちゃんから電話だ」



希
『もしもし、凛ちゃん。周囲に警戒しとき、悪いカードが凛ちゃんに出ちゃってるから』



凛
「でもハンターなんて見掛けなかったよ」



希
『でもウチの占いはよく当たるやろ？　だから警戒だけでもしとってな』



凛
「わ、分かったにゃ」



凛
「悪いカードが出たけどそれってさっきの嫌な予感のことかにゃ……」



　そこに迫る先程のハンター。果たして気付けるか！

　前回更新が一ヶ月前、やばい。でもゲームは半分終わっているので自分に及第点を。



　本編スタートです。



47:20



　星空凛に通報を受けたハンターが迫る。



凛
「でも通報されてる可能性もあるってことか……ってハンターにゃっ！」



　ハンターに気付いたようだが、距離が近い。



凛
「うっ……でも諦めないにゃー！」



　驚異のスピードでハンターを一気に突き放していく。しかし



ハンター
「……！」



　逃げた先で別のハンターに見つかった。



凛
「うにゃーーー！？」



ポン



46:40



星空凛確保、残り七人



凛
「挟み撃ちなんて、最悪だにゃ……」



　なってしまったらどうにもならない。



プルルルプルルル



希
「あ、凛ちゃん確保されちゃったかぁー。μ'sはウチと真姫ちゃんだけか」



真姫
「凛……凛でも確保されるのね」



45:40



鞠莉
「既に裏切り者は五人も通報していてまだ逃げているのよね……」



　五人が通報され確保されているので逃走成功すれば
1,000,000円という破格のボーナスを貰える。



鞠莉
「それにAqoursからは善子しか確保されてないのよね、
残り七人中私も含めて三人もいるのよ」



　果たしてAqoursの中に裏切り者はいるのか。



牢獄トーク



にこ
「ちょっと！　最初の牢獄トークから一時間弱も放置って酷いじゃないの！」



幸子
「まぁ逃走者を写したくなるのは分かりますけど……可愛いボクを撮すべきです！」



にこ
「はぁ？　にこの方が絶対に可愛いわよ！」



善子
「クックックッ、薄幸の美少女の前に怖じ気づくと良いわ！」



蘭子
「キャラ渋滞してるわ……」



杏
「それにしても裏切り者がここまで逃げ続けているのも怖いもんだけど」



絵里
「えぇ。もしかしてラブライブ！シリーズ勢から裏切り者がいるのかしら？」



凛
「確率的にはその可能性が一番高いよね」



麗奈
「裏切り者、BMX通報部隊で計七人も確保されてるって凄いことだよね」



ひなた
「裏切り者か……それにしても運が良いみたいだね」



絵里
「このまま逃走成功したら何とも言えないわね」



杏
「ミッション中にはまだ一人ずつしか通報してないみたいだし」



にこ
「そうよ、このにこを通報したなんて許さないわ！」



幸子
「それならボクも通報されちゃいましたよ！」



善子
「……クックックッ」



杏
「普通に確保されたから何も言えないんだぁ？」



善子
「ち、違うわよ！」



杏
「それにしても復活は無いのかな……」



プルルルプルルル



杏
「あれ、メール来てるね。読み上げるよ」



「これより一時ゲームを中断して復活ゲームを行う」



全員
『やったー！』



「エリア内に散らばるコインを二枚獲得して牢獄前の装置に投入、
そして指紋認証すると復活。
制限時間は15:00。しかしエリア内には三体のハンター。
彼らに捕まると復活の権利を失う。
尚、通達②でこのコイン五枚を獲得した逃走者がいる。
そいつから貰うことも可能。その逃走者は『神崎有希子』だ」



ひなた
「散らばったコインを探すか、それとも神崎さんに助けを求めるか……ってことか」



にこ
「でも復活人数に規定が無いから全員復活の可能性もあるってことね」



絵里
「それじゃあ、皆行くわよ！」



全員
『オー！』



　これから１５分間の復活ゲームが始まる。



確保者(復活対象)

絢瀬絵里、矢澤にこ、星空凛、津島善子、高坂麗奈、双葉杏、輿水幸子、
神崎蘭子、多田李衣菜、岡野ひなた(計１０人)



李衣菜
「あれ、私、一言も喋ってないような？」



　それは気のせいずら。

　さて、復活ゲームの幕開けだ。15分間の間にメダルを二枚入手し、
牢獄前の装置に投入。
そして指紋認証すれば復活できる。更に神崎有希子はメダルを５枚所持している。


絵里
「それじゃあ、皆行くわよ！」


皆
『オー！』


　復活ゲーム、スタート！


15:00
ハンター三体もターゲットを変更して動き始める。



14:30


ひなた
「神崎さんは見つけないと駄目なんだよね」


　神崎からメダルを貰うには電話をすることは不可能で直接交渉しなければならない。


ひなた
「遠くにいけばきっとあると思うんだけどな……」


　その勘は当たるのか？


14:10


にこ
「あんまり活躍できなかったから復活しないわね……ってこれ、宝箱？」


　本館一階はなまる広場にて宝箱？を発見したにこ、中身は……


にこ
「……続きがあるの、まぁそうよね。此処に行くしかないわね」


　ちなみににこの開けた宝箱の中身は一枚の紙。


『メダルが欲しければ本館二階のゲームセンターを探せ』


　簡単にメダルが見つかる訳がない。


13:40


善子
「……ヨハネが見つけられるのか不安になってきたわ」


　そんな善子の後方にハンター。


善子
「あっ、ハンター。……見つかって、ないわよね？」


　奇跡的にハンターに見つからなかったようだ。


善子
「地道に探さないと、ね」


13:30


杏
「ん？　こんなポスター、在ったっけ」


　本館二階ゲームセンター付近にて一枚のポスターに目を付けた杏。


杏
「原点に戻れ、って書いてあるけどゲームスタート地点に戻れば良いのかな」


　果たしてその予想は正しいのか。


13:20


有希子
「どうしよう、かな……」


　復活ゲームのキーパーソンになってしまった復活側ではない逃走者。
最大二人、そして半分の権利を彼女が所持している。


有希子
「ひなたちゃんに来て欲しいから私は動かずに待ってようかな」


　ハンターに捕まることはないのでどう動いても関係ない。


13:00


絵里
「何も……見つからないわね」


　メダルを探す絵里に逃走者を探すハンターが接近。まだ双方、気付いていない。


絵里
「って、ハンターね！」


ハンター
「……！」


　果たしてハンターを撒けるか？

13:00



絵里
「最初に……よりによってにこよりも先に捕まるなんて嫌よ！」



にこ
「っくしゅん！」



絵里
「あぁっ、最悪！」



ポン！



12:50



絢瀬絵里確保、残り９人



絵里
「よりによって不幸な二人より先に捕まるなんて……エリーチカ、お家帰る！」



絵里
「……まぁ、大人しく牢獄に行くから冷たい目をしないでよ」



　復活資格を持っているのは絵里を除いた残り９人。



12:30



凛
「あ、宝箱にゃ！」



　本館二階にて宝箱？を見つけた凛。中身は……



凛
「あ、メダル三枚……？」



　奇跡的にメダルが入っている宝箱を一発で当てたが、残り一枚はどうするのだろう。



凛
「誰かに会ったらあげるけど、要らないよね」



　そんな中、ハンターが誰かの近くに接近。



ハンター
「……！」



　見つかったようだ。それは……



麗奈
「は、ハンターに見つかった！」



　ゲームでは大して活躍の無い、高坂麗奈だ。



ハンター
「……」タッタッタッ



麗奈
「近い……もう無理っ！」



ポン！



11:40



高坂麗奈確保、残り８人。



麗奈
「散々すぎるよ……」



　今日はお疲れ様でした。



　そして復活ゲーム終了まで１０分を切った。ここでキャディクロヌ社がメールを届けた。



10:00



杏
「あれ、通達が届いているみたい」



にこ
『通達③：先程のミッションで使用したBMX通報部隊を今から二組ごと追加する。
一分経過する度にまた二組追加され、これを止める手段はない。急ぎたまえ』
ってこれ、かなりやばいんじゃ……」



凛
「凛は急いで牢獄に向かえば地獄から逃れられる……大丈夫、凛、頑張るにゃー！」



　エリアに追加された通報部隊、復活対象の逃走者のみを通報する。
一分ごとにその数は増えていくので早い内に積極的に動くか、
慎重に動いてしまうのか、その判断が逃走者の明暗を分ける。

(復活ゲーム、一部ダイジェスト？)


それから


09:00


凛
「やったぁ、一番乗りで復活にゃー！」


08:15


杏
「あ、メダル見つけた！」


　ゲームセンターのポスターを見て牢獄前に戻ってきた杏はメダル二枚を獲得。
そのまま、復活をした。



　そのため、復活者は既に二名、可能性が残されているのは残り六名。


07:20


善子
「何よ、この真実の口みたいなのは」


　二階ゲームセンターにて仕掛けを見つけた善子、
これは片方にメダルが入っている口を選ぶゲームだ。


善子
「じゃあ、右にしよ……あんた、何のつもり？」


　言葉を詰まらせる善子の前には幸子、仕掛けを見つけてしまったようだ。


幸子
「私も右が良いですから譲ってくれません？」


善子
「嫌よ、というかあんたの方が年下なんだから譲りなさいよ！」


　口喧嘩をする二人の元に近付く三つの影。


BMX通報部隊
「……」


ハンター
「……」


？？
「……」


善子
「しっ、ハンターと通報部隊が近くにいる……」


幸子
「でも私、右に入れます……っきゃ」


善子
「ちょっと、何してんのよ。じゃあ、ヨハネは左に……っと」スッ


　津島善子、メダル四枚入手。輿水幸子、一分間停止。


善子
「ハンター達が消えるまで動けないわね……
ほら、あんたの分のメダル、受け取りなさい」


幸子
「よ、善子さん、待っててくださいね」


　そこに更に近付く人影。


にこ
「ゲームセンターに何かあるって聞いてたんだけど、何にもないじゃない」


善子
「……この声は矢澤にこ？」


幸子
「善子さん、手が抜けましたから行きましょう！」


善子
「もしハンターに見つかったらあの人を囮に使いましょう」


　そこに忍び寄るBMX通報部隊、そしてハンター。


善子
「ふぅ、この出口付近にはハンターは居ないようね」


幸子
「急いで行きましょう！」


　そしてにこがハンターに見つかった。


にこ
「ちょっと、可愛いにこにーを確保するなんて許さな……」ポン


05:40


矢澤にこ確保、残り五人


にこ
「にこ、全然映ってなかったじゃない！　何とかしなさいよ！」


　ネタキャラが何を言う。


　その後は善子、幸子が復活、蘭子は黒き悪夢に捕らえられ、
ひなたはメダルを神崎から貰うも確保、
李衣菜は活躍をしないまま、通報部隊に通報され、それから確保された。



　結果的に星空凛、双葉杏、津島善子、輿水幸子、計四名がゲームに復活した。



　そして恐怖のゲームが再開する。そして猫被りの獣が牙を剥く。



　04予定としてオンリー、開催予定。

　復活ゲームが終了し、今回の復活者は多めの四人。


　裏切り者の通報、そしてハンターに挟まれゲーム中盤で確保された、星空凛。

　不幸体質故にハンターを放出させたのにまさかの復活、堕天使ヨハネこと津島善子。

？？「ヨハネよ！」

　ミッション１では勇敢に挑むも裏切り者に通報され、活躍できず。輿水幸子。

　ミッションで貢献していたが、裏切り者に通報され、確保。双葉杏。


　期待できるメンバー、そうでないメンバー、四人が復活をするというメールが届く。
(尚、裏切り者に通報され、確保されても裏切り者のボーナスに変動はない)



希
「あ、メール来たやん。なになにー、おおっ、凛ちゃん復活したんや」



真姫
「やっぱりにこちゃん、それに絵里ちゃんは駄目だったのね、頑張らないと」



にこ、絵里
「っくしゅん」



梨子
「あれ、善子ちゃん復活したんだ。意外だなぁ、幸子ちゃんもそうだけど」



鞠莉
「それに杏も復活したみたいね、デレステ勢も見事復活ね！」



善子
「クックック、このヨハネの力をこの地へ解放するわ！」



幸子
「さぁ、ボクの活躍を見ててください！」



凛
「復活したから希ちゃんと一緒に頑張るにゃー！」



杏
「賞金目指して……のしのし生き残るぞぉー」



　それぞれの思いを抱え、ゲームが再開する。



45:00　ゲーム再開、ハンター再起動



ハンター×３
「……」ピピッ

44:30



杏
「それにしても不穏だね、まだ裏切り者が捕まってないなんてレア回じゃない？」


　そこまでの回数を重ねていないが、裏切り者が逃走成功するケースは今までは無い。
ちなみに現在までの裏切り者へのボーナスは100,0000円と破格の金額である。


杏
「それなら裏切り者になれば良かったぁー、楽して金、うわぁーー」


　今更嘆いても無駄なことだ。



43:50



幸子
「嬉しいことにデレステからは杏さんも復活ですね。
杏さん、意外に活躍してるからボクも頑張らないとですね！」


　尚、他の二人は早期確保。無惨な結果だ。復活でも目立った活躍さえ無い。


幸子
「あ、ハンターです。……それと、通報にも気を付けないとですね」


　またもや通報されてしまうのだろうか。



43:20



善子
「それにしてもこの時間の割に……人数、多くない？」


　現在の逃走者は復活四人を入れて十二人である。


善子
「ミッションが怖いわね。この堕天使でも不安が募るわ」


　その予想は当たってしまうのだろうか。


42:40


凛
「あ、希ちゃん！」


希
「あ、凛ちゃん、復活おめでとう！」


　リリホワの二人が無事合流。


凛
「凛、確保されてから直ぐに復活ゲームしたから少し疲れてるけど……」


希
「こんなときはカードの出番や！　何が出るかなぁ～？」


凛
「ドキドキするにゃ……」


希
「むむぅ、何か大きな恐怖が来るらしいし、もう一枚も引いてみよか……っと」


凛
「そっちは大丈夫？」


希
「ウチらは大丈夫や、安心しぃ」


凛
「……こ、怖いなぁ」


　そして同時刻、希の予言通り、誰かがハンターに見つかった。



42:10


カエデ
「ハンター来たっ！」


　曲がり角で見つかり、至近距離で追われるカエデ。


ハンター
「……！」タッタッタッ


カエデ
「ちょ、近いよ！　捕まえるなら先に巨乳をっ……」


ポン


42:00


茅野カエデ確保、残り十一人。


カエデ
「まだ巨乳が沢山居るのにぃ……」


　しかし純金は持っているので十万円は獲得できる。



39:40


凛
「希ちゃん、カエデちゃんの確保メール来たよ。もしかしてさっきのカードって」


希
「仕方ないやん、良からぬことを考えてたらしいし後でわしわし」


凛
「それと、もう一つメールがあるにゃ」


希
「え、また確保メール？」


凛
「違う、ミッションだよ」



39:30



真姫
「この時間でミッションね、ラストだと良いけど」



真姫
「『これより逃走者にはエリア移動をしてもらう』えっ、今更！」



果南
「『ショッピングモール駐車場に停めてあるバスに残り30:00までに乗り込まなければ強制失格となる。』キッツイなぁー」



久美子
「あれ、もしかして……私のいる駐車場？」


　久美子は駐車場に隠れ続けたお陰で直ぐにミッションクリア出来そうだ。



ミッション③：強制失格を逃れろ

　残り30:00までにショッピングモール駐車場に停めてあるバスに乗れなければ、
強制失格となる。
バスに乗ればハンターにも見つかることはなく安全に時間を過ごすことが出来る。



39:10



鞠莉
「此処は本館一階だからまだ近いわね、慎重に行きましょう」



　ショッピングモール駐車場は本館一階の直ぐ側、
他にも本館二階、三階からは直通で向かうことが出来る。
別館二階にいる特に逃走者は急がねばならない。



39:00



有希子
「ふふっ、作戦勝ちですね」



　随分前にもしもを踏まえ暫く本館の低層階に移動していた神崎、作戦が効を奏した。



幸子
「うーん、本館二階なら何とかなりそうですね、
通報される前にとっとと移動しますか」



善子
「珍しく幸運じゃないの！　ほら、あれがバスよね！」



　神聖なる暗がりを求め彷徨うヨハネ、偶然にもバス付近に居たようだ。



　他の逃走者の位置付けも確認しておこう。



久美子：駐車場、善子：駐車場、幸子：本館二階、有希子：本館一階、
鞠莉：本館一階、果南：本館三階、真姫：別館一階、
杏：本館二階、希、凛：本館二階、梨子：別館一階



　位置付けとして最も遠いのが果南、次いで別館一階の真姫、そして梨子。



　尚、未だに裏切り者は確保されていない。
復活者は確保時にメールでその情報を拡散、資格を剥奪されるので異なる。
故に復活組の善子、幸子、杏、凛を除いた七人に裏切り者の容疑が掛けられる。



　ミッション③、誰がエリアに取り残されるのか。
いや、誰もがエリア移動してしまうのか。

──なァ、逃走者達。まさか、これだけでオわりだと思ってなイよなァ？



　ゲームマスターによって新たなメールが逃走者に届けられる。



39:00



牢獄



にこ
「って、またメールが来たじゃない。絵里、読みなさいよ」



絵里
「分かったわ、っと。
『尚、バスのある駐車場はハンターゾーンと化している』って、これだけ？」



李衣菜
「いやいやいや！　ハンターゾーンも含めて１０分で行かないと強制失格って」



蘭子
「くっ、これで希望を託された者達が滅びてしまうのね」



麗奈
「……その前提は何なの」



カエデ
(巨乳捕まれ、巨乳捕まれ、巨乳……)



ひなた
(カエデちゃん、目がマジ……)



38:30



久美子
「ってことは私も迂闊にしてられない、でも近いから行こう！」



　車の裏から飛び出した久美子、バスは直ぐ目の前だ。そして、



久美子
「ふぅ、ハンターは来てなかった。はぁ、良かったぁー」



　つまり、バスに乗り込んだ。ミッションクリアだ。



　そしてもう一人の駐車場勢は、



善子
「くっ、せめて目の前のハンターさえ退いてくれれば……」



　駐車場、基、ハンターゾーンはまさしくショッピングモールらしい広い駐車場、
ハンターは四体、バスは各出入り口から均等の距離に置かれ、
その付近は車さえ排除され見開きになっている。
元から数少ない車が隠れ場で見つかれば他のハンターに見つかるしかない。
え、ハンターゾーンのハンターは外には漏れないって？　はぁ？
基本はハンターゾーンを巡回して逃走者を確保、または逃がすまで追い掛ける設定。
ただ、駐車場と他を仕切る扉は存在しない。
つまり、追い掛けられたらほぼ詰み、ってことさ。
(要するにハンターゾーン、それ以外を仕切る扉がないから
駐車場を出ても追跡は継続されていることになる)
※当然この情報は逃走者に伝えられています。



38:00



果南
「駐車場三階部分に到着、
二階もハンターゾーンにはなってないから早めに行かないと」



梨子
「もう、遠いよ！　でも急がないと終わっちゃう」



真姫
「何とか、本館に着いたけど。これからハンターゾーンね」



37:20



希
「駐車場には到着したけど……次はハンターゾーンになっとる一階か」



凛
「もう、運だね。カードはどう出てるの？」



希
「……見えない恐怖、に気を付けや、凛ちゃん」



凛
「後ろ、かなぁ。今は居ないからとっとと進もう、悩んでも仕方ないから！」



希
「そうやな！」



　その後も続々と逃走者が急いでいく中、



36:10



善子
「今よ！」



　前方、後方にハンターが居ないことを何度も、厳重に確認しながら歩んできた善子。
何とかバスに乗り込むことに成功した。



バス車内



善子
「ふぅ、これで暫くは安心ね」



久美子
「ずっと見てたよ、善子ちゃん。次も頑張ろう」



善子
「えっ、えぇ。でも、私のことはヨハネって呼ん」



久美子
「あ、誰か居るみたい、善子ちゃん」



善子
「おいっ……って、あれは」



35:40



果南
「軽く走ってきて体を暖めながら来てたけど、もう行く？」



鞠莉
「私達二人ならきっと乗り込めるわ、それに」



杏
「二人して杏を見てどうしたの、ってまさか、杏を囮にするつもり！」



果南
「ううん、そんなことする訳ないじゃん。
追い掛けられたらそれはそれ、他人には吹っ掛けないよ」



鞠莉
「それに杏はマリーのピンチを救ってくれた命の恩人だから！」



杏
「命の恩人、ではないよ」



　果南、鞠莉、杏の三人が駐車場一階部分前に集結。一緒に突入するようだ。



果南
「じゃあ、行くよ！」



鞠莉
「絶対に乗って見せるわ！」



杏
「杏は隠れながら慎重に向かうよ」



　そしてハンターが居ないことを確認し、ハンターゾーンへ足を踏み入れた。



34:40



善子
「果南に、鞠莉じゃない。あの小さいのは杏、だったわよね」



久美子
「あ、突入したみたいだね」



スタッフ
「衣装確認します、二人ともお願いしまーす」



善子
「はーい」



久美子
「あ、はい！」



　突入してから一分後、果南達が居た出入り口には幸子、有希子、真姫、梨子の四人、
そして別出入り口には希、そして凛が佇んでいた。



34:40



希
「思ったより用心して来ちゃったな」



凛
「でもここに来る前に捕まったら本末転倒、なんだよね」



希
「そんな難しい言葉知ってるなんて、凛ちゃん、どうかしたん？」



凛
「ちょっと酷いにゃ！」



希
「あー、ごめんな、凛ちゃん。んじゃ、そろそろ」



凛
「うん、どちらかが捕まるかもだけど
バスはもう見えてるから大丈夫な気がしてきたにゃー！」



希
「じゃあ、行くで！」



凛
「うん！」



34:40



真姫
「とうとう、来たわね」



梨子
「絶対に捕まりたくない！」



幸子
「それはボクだってそうですよ、少なくともまだ落ちる訳にはいきません！」



有希子
「また落ちないように気を付けないと、ですね」



幸子
「ちょっと、ボクを貶すのはやめてくださいよ！」



梨子
「そう言いながら美味しい、なんて思ってるんでしょ？」



幸子
「思ってないですよ！」



真姫
「四人固まって動かない？　
少なくとも三人は生きれるし全員が助かる可能性があるわ」



梨子
「その意見に乗ります！」



有希子
「じゃあ、私も」



幸子
「ボクだけを置いてくのは無し、ですよ！」



真姫
「それじゃあ、行くわよ！」



　こちらのグループもハンターゾーンへ足を踏み入れた。



32:00



善子
「鞠莉達、遅くない？」



久美子
「そういえば電波が届かないのかメールも一切来てないよね？」



善子
「あの後、梨子達も入ってくるのが見えたけど」



久美子
「あ、人が沢山居るよ！」



　それから暫く、時は満ちた。



30:00



プルルル、プルルル



　果たしてミッションクリアとなったのは誰だ！

30:00



牢獄



蘭子
「不幸なるお告げが……来てしまったようね」



にこ
「無視して読むわよ」



にこ
『ミッション③結果：30:00にバスは動き始め、新たなエリアへ移動を始めた。
バスに乗り込んでいるのは……』



絵里
「にこ、希は居るわよね！」



李衣菜
「デレステ勢、どうにか」



麗奈
「久美子……」



にこ
『順に、黄前久美子、津島善子、双葉杏、松浦果南、星空凛、
輿水幸子、西木野真姫、桜内梨子が乗り込んだ』



にこ
「それともう一件」



にこ
『ハンターゾーンにて小原鞠莉、東條希、神崎有希子、確保。残り８人』



絵里
「希ーー！」


カエデ
(巨乳二人確保されたーっ！)



ひなた
「うぅ、神崎さん……」



李衣菜
「というか、Aqoursからの確保はこれで一人目か、強すぎる」



にこ
「何気に復活勢が全員ミッションクリアしてるわね」



　という訳で、バス車内



善子
「鞠莉、捕まってたのね」



果南
「バスに乗り込むのに必死で瞬間は見れてなかったけど……」



杏
「四体もハンターがいるもん、仕方ないよ」



梨子
「ここで３人が確保されちゃったわね」



幸子
「でも復活勢は全員がミッションクリアですよ」



凛
「でも凛、希ちゃんを囮にしちゃったようなもんだから……ごめん」



真姫
「今更悔やんでも仕方ないでしょ、ハンターに見つかるかなんて結局は運だし。
希、それに早々に捕まった３年生のためにも頑張らないと」



果南
「なんか、ディスってない？」



久美子
「ここ、アイドルばっか居るのか……」



杏
「そういえば次のエリアは何だろう、怖いんだけど」



梨子
「ミッション、まだありそうで怖いな」



真姫
「最後だとしたらやっぱりハンター放出系よね」



久美子
「裏切り者がこの中に居るんですよね、恐らく」



凛
「希ちゃんがそんなことする訳ないよ！」



真姫
「というか、裏切り者、今回は動かなかったのね」



梨子
「確かに。でも時間がなかったからどうなのかな」



果南
「メールを見る限り、あの三人は違ったようだし。逃走成功もあり得るのか……」



杏
「何もかも運だよ、最後は。裏切り者だって運があったからここまで来たんだし」



真姫
「杏ちゃん、怪しいわね、なんか」



果南
「私は杏ちゃんは違うと思うけど」



久美子
「あ、バス停留所が見えてきましたよ」



牢獄A



にこ
「にこ達も移動してきたけどこれは牢獄なのか意味不明よ！」



絵里
「でもこの牢獄、楽しいわね！」


希
「そうやな、ってμ'sは１年生しかおらんやん」



鞠莉
「Aqoursも三年生は果南だけね」



にこ
(牢獄もおかしいけど三年、巨乳ばっかで居心地悪いわね)



牢獄B



麗奈
「これ、牢獄だよね……」



李衣菜
「牢獄、という名の気球だけど何だろ、これ」



蘭子
「ふふっ、空に羽ばたく時が来たようね」



牢獄C



カエデ
「お疲れ！」



有希子
「ごめんね、乗れなくて」



ひなた
「仕方ないよ、次があるから」



　牢獄はエリアを巡回する気球、狭いエリアをある程度の高さから望むことができる。



杏
「エリアに着いたね」



善子
「気球が飛んでるけど、何なの」



久美子
「それにメールにはエリアM*01、狭いエリアらしいね」



　エリアM*01、通常のエリアの75%しか無いエリア。ここで逃走者はどう逃げるのか。