二次創作小説(新・総合)
- Re: ざくアクZ2!偉大なる神とマガイモノ屋(募集中) ( No.41 )
- 日時: 2018/03/18 13:03
- 名前: ロストメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)
リニュ前たくっちスノーが現れた日の後日...マガイモノ屋は静かだった
たくっちスノー
「.....」
福ちゃん
「.....」
龍我
「なんだよ、このどんより具合は」
たくっちスノー
「気も落ちるだろ...何せ、別の世界線の自分の事を知ってしまったのだから」
福ちゃん
「ええ...ローズマリーさんも相当カリカリしているみたいで...」
クラマ
「いつ襲ってくるかも分からないですからね」
福ちゃん
「私達も気を付けないと...ね、クラマ君」
クラマ
「はい...」
龍我
「だからって本業を疎かには出来ねぇ、まだ沢山依頼が来ているんだからな...」
福ちゃん
「そうね、えーとこの依頼は...えええっ!?」
福の神は持っていた手紙を思わず投げ捨ててしまう...
クラマ
「ど、どうしたんです福の神様!?一体誰から...ええっ!?」
たくっちスノー
「ん、これは.....!!」
手紙の差出人はこう書かれていた...
【シャドー・メイドウィン・黒影】
龍我
「俺の世界線の局長からか...」
たくっちスノー
「...うちの世界線のは死んだし、きっとリニュ前だよ、呼び出すね」
クラマ
「もし違ってたらどうするんだ?」
たくっちスノー
「責任は自分一人で取る...良いですか?福の神様」
福ちゃん
「...どうぞ。」
たくっちスノー
「開け、パンドラの門!」
たくっちスノーが魔法を唱えると、ソファーにメイドウィンが転送される
メイドウィンはすぐに状況を理解して話しかける
メイドウィン
「あっ...久しぶりだな、万丈、それにたくっちスノー。」
たくっちスノー
「急に呼び出してごめん...これを書いたのは黒影だよね?」
メイドウィン
「ああ、俺だよ...」
クラマ
「メイドウィン...だったな、お前どの面下げてこの世界に頼んできた?」
クラマ
「お前がやってきた事で、ハグレ王国がどれだけ迷惑をかけたか...」
メイドウィン
「...名無しの怪物の事か、もちろんそれを承知した上だよ」
メイドウィン
「...でも、ここにたくっちスノーがいるって聞いたから」
クラマ
「.....」
たくっちスノー
「分かっているよ...でも、意外だよ」
メイドウィン
「えっ?」
たくっちスノー
「自分にとっての黒影は、完璧で、最高で...正に欠点なんて無い存在と思っているんだ」
たくっちスノー
「そんな貴方が悩みなんて...」
メイドウィン
「お前は俺を完璧だとかベタ誉めするけどさ、俺だって生き物だから悩みの一つくらいあるよ」
龍我
「まぁそうだな...手紙によるとスランプだとか」
福ちゃん
「スランプ...やはり局長の仕事は大変で?」
メイドウィン
「いや、そっちは全然さ...その、龍我は俺の趣味は知ってるよな」
龍我
「食べることだろ?時空中の食い物を食べて回っているという...」
メイドウィン
「...スランプっていうのはその事なんだ」
龍我
「はあ?」
- Re: ざくアクZ2!偉大なる神とマガイモノ屋(募集中) ( No.42 )
- 日時: 2018/03/18 13:59
- 名前: ロストメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)
メイドウィン
「俺、時空を飛び回っているうちに気が付いたらグルメとか美食家扱いされててさ...」
龍我
「まぁ、祭りをやるくらいだもんな」
メイドウィン
「でも、なんかそういう扱いになってからさ...バッシングも増えてきたんだ、『本当にこれが美味しいと思っているのか』とか『こんなもの食べるなんて信じられない』とか」
たくっちスノー
「そ、そんなの気にしなければ良いじゃないか!!」
メイドウィン
「確かにそうだけどさ...複数の人間が何度も言っていると、流石に俺もおかしいんじゃないかと思うようになるんだ」
メイドウィン
「何だか変な気分だ、寝ても覚めても色んな世界、色んな星、色んな街の食べ物を食べることが生き甲斐の俺が...食べ物に疑問を持ち出した」
メイドウィン
「それならもうはっきりさせたい、でもどうすればいいのか分からない...それでお前に頼りたくなったんだ」
たくっちスノー
「なるほど...」
メイドウィン
「報酬ならなんでも払う、俺の持ってる金でも何でも...好きに持っていってくれ」
クラマ
「どうします?」
福ちゃん
「...分かりました」
メイドウィン
「ありがとう...ありがとう...!!」
龍我
「...とは言っても、どうするんだ?本当に舌がおかしいのか、それとも何もおかしくないのか」
クラマ
「基本的にどんな物を食べているんだ?」
メイドウィン
「どんなもの...うーん、どんなものでもかな、基本なんでも出されたものは食べてるけどどれも美味しいし」
たくっちスノー
「そういえば自分の世界線の黒影もご飯を食べてるときにまずいって言ってるところ聞いたことがなかったよ」
メイドウィン
「何を食べても美味しく感じるんだからしょうがないだろ」
龍我
「なんでも...っていうのは確かに変かもしれないな、時空にはゲテモノだってあるし、アレルギーとかもあるかもしれん」
クラマ
「バカのくせにアレルギーとか知ってるんだな」
龍我
「うっせぇ!俺だって旅人時代それで苦しんだことあるんだよ!」
福ちゃん
「それなら実際に食べるところを見てみないとね...」
メイドウィン
「ああ...そろそろお昼の時間だし、ハグレ王国のご飯はあまり食べたことがなかったし」
たくっちスノー
「そうだな、それがいい!また黒影が美味しい美味しいって食べるところを見たいんだ!」
メイドウィン
「おう...何を食べようかな」
龍我
「....」
- Re: ざくアクZ2!偉大なる神とマガイモノ屋(募集中) ( No.43 )
- 日時: 2018/03/18 21:54
- 名前: ロストメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)
たくっちスノー
「というわけなんだ...」
ローズマリー
「.....」
たくっちスノー
「責任は全て自分が取ります!!黒影に料理を!!お願いします!!」
ローズマリー
「...本当に全てお前が取るんだな?」
たくっちスノー
「はい!!!もうなんなりと!!!罰だってなんでも受けますので!!!」
ローズマリー
「分かった、分かったから...そんなに大声を出さないで」
たくっちスノー
「ありがとう...本当に...!!」
ローズマリー
「でも...たくっちスノーがここまで必死に頼むなんて珍しい事もあるものだ」
たくっちスノー
「そうかな...?」
ローズマリー
「ああ...それに責任は自分が取るなんて...」
たくっちスノー
「やだなぁ、自分だって局長になったんですから責任くらい取れますよ」
ローズマリー
「それもそうか...それで料理はどういった物を?」
たくっちスノー
「なるべくバリエーション豊かに、量ではなく種類を多めにしてくれませんか?」
ローズマリー
「分かった...ちょっと待ってて」
たくっちスノー
「助かるよ...」
そして一時間後、テーブルに沢山の料理が並んでいく
デーリッチ
「おおー!今日はご馳走でちね!」
福ちゃん
「そうね」
メイドウィン
「えーと...」
たくっちスノー
「大丈夫、話は付けておいた...気にせずに食べなよ」
メイドウィン
「そ、そうか...じゃあ、いただきます!」
メイドウィンは橋やフォークを用意し、沢山の料理にありつく
メイドウィン
「うん!おいしい!...これも!これもだ!...やっぱり美味しい!」
デーリッチ
「.....」
たくっちスノー
「...あー、なるほどな」
ローズマリー
「あの...」
龍我
「指摘するの後でいいだろ、それより俺達も食べるぞ」
ローズマリー
「ああ...」
たくっちスノー
「色んな世界を旅するけど、やっぱりこの世界が一番だな~」
デーリッチ
「それって想い出補正って奴でちよ」
龍我
「そうでもないぜ?ここの飯はむっちゃうめぇ!」
福ちゃん
「おかわりも沢山あるわよ~」
デーリッチ
「わーい!」
龍我
「よっしゃー!」
メイドウィン
「うんうん...おいしい...」
たくっちスノー
「.....」
そして、食後...
メイドウィン
「どうかな?何か分かった?」
クラマ
「ああ...理由は単純だよ、あんたずっと『おいしい』の四文字しか発しないじゃないか」
福ちゃん
「時空中を食べ歩いてて感想がそれだけでは...確かに文句も言いたくなるかもしれないわね」
メイドウィン
「ええっ!?美味しいって素直に言うことの何が悪いんだ!?」
たくっちスノー
「悪くはないんだけどさ、そんな美味しい美味しいばっか何度も言われると本当にそう思ってるのか疑問に思ってさ」
福ちゃん
「もっと他に...辛いとか酸っぱいとか色々感想が出るはずでは?」
メイドウィン
「え?辛い?酸っぱい?何それ?」
福ちゃん
「えっ?」
メイドウィン
「食べるときにおいしいって答えるのが当たり前でしょ?おはようみたいな...」
たくっちスノー
「...うーむ、もっと別の物を食べさせるか、今度はもっと変わったものをね」
メイドウィン
「なんでもどうぞ!」
龍我
「...クラマ、やるぞ!」
クラマ
「おう...福の神様、待っててください」
福ちゃん
「えっ...もしかしてクラマ君達が作るの?」
クラマ
「ええ...」
...
クラマと龍我はキッチンに向かい、閉じ籠る
メイドウィン
「何作ってくれるんだろうなぁ~」
福ちゃん
「ちょ、ちょっと覗きに行ってきますね...大丈夫かしら...」
...
福ちゃん
「クラマ君...ウウッ!!やだ何この匂い!?」
福の神が扉を開けた途端、凄まじい激臭に襲われる
龍我
「よし、次ジャガイモだ!切った方がいいか?」
クラマ
「生でいい生で!!」
龍我
「よーし!マヨネーズもたっぷりつけてやるぞ!!」
福ちゃん
「う、うええ...何してるの...クラマ君...」
クラマ
「福の神様...あいつにはもうこうするしかありませんよ、美味しいしか理解できないのであれば、100%不味い料理を用意するまでです...」
龍我
「おう!もっとありったけぶちこめ!」
福ちゃん
(うっ、このままじゃ私の意識が...こんなのが外部に漏れたらハグレ王国が全滅してしまう...!!)
- Re: ざくアクZ2!偉大なる神とマガイモノ屋(募集中) ( No.44 )
- 日時: 2018/03/18 23:09
- 名前: ロストメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)
福ちゃん
「皆、すぐに逃げて!!」
たくっちスノー
「うわっ、どうしたの顔真っ青だよ!?」
福ちゃん
「お...おえっ、まだ気持ち悪い...今ふたりはジャ○アンシチューを超越したほぼ物体Xを作っているの!!」
たくっちスノー
「ほぼ物体X!?..っていうか、匂いなんか漏れ..ヴヴォッ!」
福ちゃん
「オヴエッ!!」
たくっちスノー
「こ、これは...マジでヤバイ!!」
メイドウィン
「...なんだかクセの強い匂いだなぁ」
たくっちスノー
「これをクセの強いって表せるお前すげぇよ!!」
ローズマリー
「な、なんなんだこの匂いは!!人のキッチンで何を...」
福ちゃん
「ローズマリーさん...ここは危険です!すぐに脱出を...!!」
クラマ
「出来たー!!」
クラマと龍我がシチューの鍋を持って扉を開ける...匂いは先程より酷くなっていた
福ちゃん
「うおああああああああ!!」ガクッ
ローズマリー
「福ちゃあああああん!!」
たくっちスノー
「やめろ万丈!捨てろ!福の神様ダウンしてるから!」
<ウギャアアアアア!!
<お姉ちゃんのより酷いっ!
<止まるんじゃねぇぞ
ローズマリー
「遠くにいる人らも次々と倒れている...」
メイドウィン
「おー、貰っていい?」
龍我
「そうだー食えー!!食うんだー!!」
メイドウィンはシチューのような何かに指を突っ込んで舐める
メイドウィン
「...美味しい!」
龍我
「何ィ!?そんなはずが...」ペロッ
龍我
「ウボエエエエエエ!!」ガクッ
クラマ
「万丈オオオオオオ!!」
たくっちスノー
「は、早く捨てろ!」
クラマ
「ああ!」
...
たくっちスノー
「はぁ...酷い目にあった」
福ちゃん
「」チーン
ローズマリー
「福ちゃんも当分起きないな、これ...」
メイドウィン
「なんかごめんね、俺のために...」
クラマ
「まさか不味いものでも美味しいなんて言うとは思わなかった...お前の味覚どうなってんだ」
メイドウィン
「味覚?味覚って何だ?」
ローズマリー
「えっ?味覚というのは舌にある感覚で、これが甘味やうま味などといった味に反応するんですよ」
メイドウィン
「へぇ...それってどんな生き物にもあるの?」
ローズマリー
「さぁ...たぶん、ついてるんじゃないですか?」
たくっちスノー
「味覚、美味しいは当たり前の言葉...まさか!!」
『connect please!!』
たくっちスノーは何かに気付いたように魔方陣から二つリンゴを取り出す
たくっちスノー
「イタズラ好きのマガイモノがこんなところで役に立つとは...メイドウィン、このリンゴ食べてみて」
メイドウィン
「え?...ただの美味しいリンゴだけど?」
たくっちスノー
「本当か?本当にリンゴの味だな?」
メイドウィン
「リンゴはリンゴだろ?一体それが...」
たくっちスノー
「参謀、食べてみて...大丈夫です、毒はありません」
ローズマリー
「.....本当に無いだろうね?」
たくっちスノー
「ほんとです、本当」
ローズマリー
「.....」
ローズマリーは疑問に思いながらもリンゴをかじる、すると...
ローズマリー
「これって...パイナップル!?」
メイドウィン
「えっ!?」
- Re: ざくアクZ2!偉大なる神とマガイモノ屋(募集中) ( No.45 )
- 日時: 2018/03/18 23:13
- 名前: ロストメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)
たくっちスノー
「そう...実はその果物、見た目はリンゴだが実はパイナップルなんだ」
メイドウィン
「えっ...えっ?」
たくっちスノー
「うちのマガイモノに見た目を変えるのが得意な奴がいてね、それはそいつの自信作『びっくりフルーツ』だ」
たくっちスノー
「これくらいなら食べれば分かるはずなんだけど、黒影にはさっぱり分からなかった」
メイドウィン
「.....」
たくっちスノー
「父さん...これを言うのは僕としても辛いけど、はっきりさせたいと言ったのら父さんだ」
メイドウィン
「.....ああ」
たくっちスノー
「父さん、貴方は味覚が機能してないんだ!!だから父さんは何を食べても何も感じなかった!!だから時空集の食べ物なんてどれも同じように感じていたのと変わらない!!だってどれも同じなんだから!!」
たくっちスノー
「意味がなかったんだよ!!父さんが食べてきたもの...全部しっかり味わえてなかったんだよ!!」
たくっちスノー
「つまり!!父さんは何を食べても変わらないって事なんだ...」
メイドウィン
「.....!!」
たくっちスノー
「はぁ、はぁ、はぁ...」
メイドウィン
「...そうか、そうだったんだ。」
メイドウィン
「ありがとう、たくっちスノー...それに気付かせてくれて」
たくっちスノー
「...うん」
メイドウィン
「確かに今ので俺の数千年が無駄になった、でもベロが変なら治療で治しちまえばいい...また数千年を楽しむだけだよ」
メイドウィン
「依頼達成って事だ!感謝しているよ!俺の自慢の息子!」
...自慢の息子、か、黒影にそんな事言われたことなかったなぁ
...ありがとう、父さん。
味覚が治ったら、二人で一緒にご飯食べようね。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「ねぇ、クラマ君...?あの料理の件だけど...」
「お、お許しください!!福の神様ーーーーっ!!」
「な、なんで俺まで...逃げルルォ!!」
「逃がしませんよ?貴方達二人はこれからたっぷりお仕置きしてあげますから...」
「ひ、ひいい...ま、まさかアレをなさるおつもりで...!!」
「あ、アレってなんだよ!?」
「さぁ、私がみっちりしごいてあげますから...お覚悟を。」
「お許しをーーーーッ!!」
「お、おい!?アレって何だ!?なんなんだーーーっ!!?」
...
たくっちスノー
「あれ?万丈とクラマは?」
福ちゃん
「全治一週間の怪我だそうよ」
たくっちスノー
「え、ええ...そうっすか」