二次創作小説(新・総合)
- Re: ポケタリアクロニクル-英雄の軌跡- ( No.208 )
- 日時: 2018/05/16 21:16
- 名前: テール (ID: X9g0Xy3m)
第十六章 鋼の女騎士
叙勲式から1月経ち、9月に入った。
「自由な風」の拠点に、リベルテが戻ってきていた。
リベルテは髪を切り、前髪も以前の目元まである長かった髪を切り、
服装も以前演劇で着ていたような白い鎧に着替えていた。
「リベルテ・・・見違えたね。」
ルドガーは、リベルテを見て感心する。
リベルテは頷いて、にこりと笑った。
「はい・・・ルドガー様や皆様にご迷惑をおかけし・・・
私自身変わらなきゃいけないと思い、リゼさんにお願いして修行してきました。
そして、努力の結果、「ヴァルキュリア」の称号を賜りました。」
リベルテはぐっと拳を握りしめる。
「ヴァルキュリア」とは、聖なる力を持ち、闇を祓う騎士であり、
この大陸でも少数精鋭の聖騎士である。
リベルテはルドガーの手を取り、握る。
「私・・・ルドガー様に必ずご恩をお返しいたします。
・・・・そのための力ですから!」
「リベルテ・・・やっぱり君はすごいよ!」
リベルテはそれを聞いて、驚いて顔を真っ赤にさせる。
「あっ・・・そ、そ・・・そんなに褒めないでください・・・・・
でも、ありがとうございます。
頑張ります、私!」
「自由な風」は、ミッドガンド公国へと出向いていた。
そこは火中にあり、城砦の目の前は戦乱の中であった。
「・・・・見て!あれ・・・前に見たことあるよね!」
ハウルが上空から指をさす。
ティルは目を凝らしてよく見ると、
ミッドガンドの兵士と戦っているのは、異形の魔物であった。
「魔導兵器・・・!」
「まさかこんな大規模に・・・!?」
ティルは皆に急ぐように促し、一行は急いで火中に入る。
「自由な風」はある依頼を受けた。
なんでも、「ミッドガンド公国を救ってほしい」という走り書きのみの依頼である。
依頼者は不明で、よほど急いでいたのだろうと見て取れる。
ネイラはすぐにミッドガンド公国に出向こうと、集まれる人員で
すぐさまミッドガンドへと足を運ぶ。
城砦の前で部下たちに指示を出す、黒い鎧を着込む白髪の女性は、
前線で戦っていた。
しかし、数の多さに圧倒され、次々に部下がやられていく・・・
「くっ・・・援軍はまだか・・・!?」
女騎士は手に持つ槍で、魔物たちをなぎ倒していく。
だが、数が多く、きりがない。
「ミッドガンドへは、行かせん!」
女騎士は、既にボロボロであるが、武器を持つ手を握りしめ、
魔物たちを切り倒していった。
しかし、体力は確実に奪われていく。
長時間の戦闘で、疲労が見え隠れしていた。
そして、目の前がぐるっと回り始める、眩暈だ。
その瞬間を狙うかのように、魔物たちが女騎士に襲い掛かる。
「しまった・・・!」