二次創作小説(新・総合)

Re: ポケタリアクロニクル-英雄の軌跡-【オリキャラ募集】 ( No.26 )
日時: 2018/03/14 20:18
名前: テール (ID: LAu9zylb)

第二章 囚われの神官


俺は「ルドガー・アルタイル」!
これでも「カプ・ブルル」という、守り神と呼ばれる種族の男だ!
ま、迷信だろうけど。

一応主君を持ってないけど騎士をやってる「フリーナイト」だ。
まあ、なぜ騎士堕ちしちゃったかっていうと・・・

俺が「不幸」であるからだ。

あるときは、ドブにはまって買ったばかりの服をだめにし
あるときは、何もない場所で転んでお金を落とし
あるときは、海賊に襲われてサメハダーに噛み千切られそうになり

挙句の果てには任務中に大失敗・・・
俺は騎士堕ちしてしまったわけである。

もうむしろ笑いがこみ上げてきそうだ・・・


そんな俺は収入を得るために。依頼を斡旋してもらおうと、
帝都から船で半日かかる街、「結託の街ミットヴィルクング」に来ていたのだ。



「えーっと、斡旋所、斡旋所」

俺は地図を見ながらそうつぶやいて周りを見てみる。

人がわらわらと歩き回っている。
帝都ほどでもないけど、ここにはかなりの人が集まっているようだ。
ここなら、仕事もたくさんありそうな気がする!
俺はそうポジティブに考えて、足を踏みしめる。

すると、前からきた身軽そうな女性とぶつかってしまった。

「ああ!すみません!」
「いえ・・・」

女性は申し訳なさそうに頭を下げて行ってしまう。
俺も行こう。
そう思って前に進もうとすると


「ちょっとあんた!」

後ろから悲鳴と大声を上げる二人の女性の声が聞こえる。
振り向くと、赤く長い髪の少女が、先ほどの女性の腕をつかんでいた。

「財布を掏るんだったら、もうちょっと目立たないようにしなさい」

少女はそういうと、女性の懐から何かを取り出した。
・・・俺の財布だ!

「俺の財布!」
「ちっ・・・!」

女性は舌打ちをして、人ごみに紛れていなくなった。

「あなた、帝国の騎士だろうけど、かなり抜けてるわよ。」

赤髪の少女が俺に近づいて財布を差し出した。
俺は財布を受け取って、礼を言う。

「ありがとう、えーっと・・・」
「私はティル・ソティス。草原からきた剣士よ。」

律儀な子だなぁ・・・ん?

「ティル・ソティス」?


「なあキミ、もしかして皇帝「ヒュドラ・ベル・ユースティア」の」
「誰それ、知らないわ。」

俺がヒュドラ陛下の名前を出すと、ティルは急に怖い顔をしてきっぱりと言う。
・・・何か事情があるんだろうか。
陛下は「ティル・ソティス」をさがせって言ってたけど、
多分同姓同名の人物なんだろう。
陛下と接点がなさそうだし。

俺はそう思って自分を納得させた。



「ねえあなた、もしかして、フリーナイト?」

ティルは突然俺に尋ねてきた。

「ああ、これから依頼を斡旋してもらいに」
「じゃあ、うちのギルドに来なよ!
 あと1人で正式にギルドが結成させられるのよ!」

俺の返事を聞く前に、ティルは俺の腕を引っ張り、走り出す。

「ちょ、ちょ!?」


















「お待たせ皆!一人捕まえてきたわ。」

ティルはルドガーを連れて、ネイラ、レイ、少年の下へと帰ってきた。

「早いな・・・こいつがそれか、ごめんな。」
「なんであんたが謝んのよ」

レイはルドガーに対して一礼する。

ルドガーは真っ赤な髪をかき分け、白いハチマキをしている。
瞳は翠色で、がっちりした体型、
鋼色の鎧の上に、赤いマントを羽織っている姿であった。


「まあ、何はともあれ、5人集まったから正式にギルド申請ができるわ。」

ネイラは安堵のため息を漏らした。
ルドガーはなにがなんだかわからないが、とりあえず
分かったような顔をして周りに合わせることにした。