二次創作小説(新・総合)

Re: 「もしも」で始まるRTP世界 ( No.62 )
日時: 2018/05/08 22:50
名前: ロストメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)

【第九話】
『もしも娘様が家出したら』

魔王外出の最中、メビウスが魔王城が出ていってしまう!?

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数日後、たくっちスノーは病院のとなりに建物を設置する

ヒールⅢ
「なんだこれは」

たくっちスノー
「アパートですけど」

ヒールⅢ
「毎度思うのだが何故うちの隣に建てるんだ...」

たくっちスノー
「これだけの人数を待機させるにはアパートを建てるしかなかったんだ、それにこの場所ならわざわざウィンドⅠの所までテレポートする必要もないからね」

ヒールⅢ
「全く...」

ウィンドⅠ
「あはは、これから賑やかになりますね」

ヒールⅢ
「私は静かにしてほしいのだが...」

たくっちスノー
「...当分は騒がしいことになりそうだけどね」

ヒールⅢ
「何?」

たくっちスノー
「アナザールートの時みたいな騒動が...」

ヒールⅢ
「またか」

たくっちスノー
「うん、なんで僕が絡むとこんなことばかり起きるんだろう」

ヒールⅢ
「さあな...奴等を集めたのは?」

たくっちスノー
「それは偶然、でも...何か役に立つかも、彼ら」

ヒールⅢ
「それを確信したのは、やはりこの間のハガネドラゴンとやらか」

たくっちスノー
「うん...ハガネドラゴンなんて聞いたこともないからね」

たくっちスノー
「これは近いうちに何か...」

ヒールⅢ
「そういうのやめてもらいたいんだがな...」

ウィンドⅠ
「待って先生、あれ何かな?」

ヒールⅢ
「どうした?」

ウィンドⅠ
「ほら、あそこ」

ウィンドⅠが指差した先には...大きく丸めた風呂敷を抱えたメビウスの姿が

たくっちスノー
「あれって魔王の娘じゃね?おーい!」

メビウス
「あ、やっぱりウィンディここに居たか...ここにアパートがあると聞いたぞ」

たくっちスノー
「自分ここの大家だけど...何、その荷物」

メビウス
「家出だ!」

たくっちスノー
「えっ」

ウィンドⅠ
「家出!?」

ヒールⅢ
「それはまた急だな」

メビウス
「うっさい!何処か部屋空いてないのか!」

たくっちスノー
「四つの部屋もう埋まってるしなぁ...あ、そうだエルミー氏の部屋だけ一人だからそこなら入るかも」

ヒールⅢ
「本人の許可は取らないのか」

たくっちスノー
「だって面倒だし」

メビウス
「適当な大家だな...」

Re: 「もしも」で始まるRTP世界 ( No.63 )
日時: 2018/05/08 23:41
名前: ロストメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)

一方魔王は、恍惚とダークネスⅢと共にハガネドラゴンの調査をしていた

ダークネスⅢ
「貴方、本当に完璧に消し飛ばしたわけではないのね」

魔王
「塵1つも残さなかったら調べられないからな...で、どうだ恍惚」

恍惚なる闇
「うーむ...あの竜は見たこともない材質で出来ていますね」

魔王
「やはりそうか...」

恍惚なる闇
「誰がこのドラゴンを作ったか...」

ダークネスⅢ
「作った、というのは?」

恍惚なる闇
「鉄に近い体を持ち、血液や肉体組織のようなものは見られませんでした...つまり、奴は『生き物ではない』ということです」

魔王
「生き物ではない...か、これが知れただけでも良しとしよう、帰るぞ」

恍惚なる闇
「...ええ」

と、その時...背後からニンニンが現れる

ニンニン
「魔王様、一大事でござる!」

魔王
「一体何が!?まさかまたハガネが...」

ニンニン
「娘様が家出したでござる」

魔王
「え、ああ?そうなの...」







魔王
「な、なんだってーーー!?」

ダークネスⅢ
「家出?あの娘が?」

魔王
「ど、どこに行ったか分かるか?」

ニンニン
「それが、娘様の持ち物を全部持っていったらしく全然分かんないんでござる」

魔王
「ぽーげーーぴーー!!」ピイイイイ!!

恍惚なる闇
「魔王様の体が北斗の拳の雑魚キャラみたいに!!」

ニンニン
「は、破裂しないうちに娘様を探させるでござる!!」バッ

ムシャ
「ところで俺の出番」

...

たくっちスノー
「で、何で家出してきたの」

メビウス
「お前には関係ねぇだろ...」

たくっちスノー
「まぁ、確かにそうだけども」

メビウス
「はぁ...」

コンコン

メビウス
「入れ」

たくっちスノー
「鍵開けの魔法!」

ガチャッ

リナックス
「おっすむーちゃん!」

メビウス
「リナ!」

リナックス
「ここにいるって聞いたから兄ちゃんにテレポート使ってもらったんよ、冒険しよ」

メビウス
「あ、ああ...んじゃ行ってくる」

たくっちスノー
「きぃつけぇな~」

...
たくっちスノー
「すまんね部屋借りて」

エルミー
「いやいや大丈夫だよー」

たくっちスノー
「でも、危ないかもしれないってのに家出とは...嫌な予感しか」


その瞬間


【キイイイイイイインッ!!】

エルミー
「あっ!!」

たくっちスノー
「なっ...この音は!!」

Re: 「もしも」で始まるRTP世界 ( No.64 )
日時: 2018/05/09 09:22
名前: ロストメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: 3i70snR8)

たくっちスノー
「どうなっている!?」

ガチャッ

【キイイイイイイインッ!!キリリリリリッ!!】

メビウス
「なんだよこいつ...」

リナックス
「.....っ!」



たくっちスノー
「ハガネドラゴン...いや、違う!」

たくっちスノーは金属音の鳴る物を凝視する。


それはドラゴンではなく、鋭い刃を両手に構えた細長い...

メビウス
「カマキリ...!?」

リナックス
「むーちゃん、離れてて!」

ハガネカマキリ
【キイイイイイイインッ!!】

リナックス
「うっ!」

ハガネカマキリの持つ鎌は、瞬く間にリナックスの剣の根本を切り取る

リナックス
「うわっ」

ハガネカマキリ
【キイイイイイイインッ!!】

メビウス
「あっ」

リナックス
「やっべ」

たくっちスノー
「ウィンディ!」

ウィンドⅠ
「はい!」

たくっちスノー
「くらえ、ウィンドⅠ!!」

ハガネカマキリ
【!】ビュンッ!

たくっちスノーは軽い風魔法をハガネカマキリに浴びせ、矛先をずらす

メビウス
「あっ...お前、ウィンディの契約者マスターだったのか!」

ハガネカマキリ
【....!】

たくっちスノー
「こいつは自分が引き付ける!その隙に誰が呼んでこい!」

リナックス
「えっ...でもお兄さんは」

たくっちスノー
「自分は君の兄ちゃんほどではないがタフだから心配はいらん!」

リナックス
「...うん!行こう、むーちゃん!」

リナックスはメビウスの手を引き、村の方へと駆け出していく


ハガネカマキリ
【.....】

ウィンドⅠ
「それでマスター、アレに勝てる見込みは?」

たくっちスノー
「勝てるか勝てないかも何も分からない、この間も魔王に助けてもらったようなものだしね」

ウィンドⅠ
「そうですか...効いてるかな、私の魔法」

たくっちスノー
「効いてようと無かろうと、隙を作ることぐらいなら!」

ヒールⅢ
「なんだ、騒がしいと思ったらまた変なものを連れてきたな」

たくっちスノー
「今度ばかりは自分じゃないがな」

ヒールⅢ
「まあいい、死にそうになったら動いてやる、この辺りを壊すんじゃないぞ」

たくっちスノー
「あいよ」

たくっちスノー
「...こい、ハガネカマキリ!」

ハガネカマキリ
【キイイイイイイインッ!!】

ヒールⅢ
「こいつ本当にやかましいな」

たくっちスノー
「金属音だからね!」


Re: 「もしも」で始まるRTP世界 ( No.65 )
日時: 2018/05/09 13:19
名前: ロストメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: 3i70snR8)

そして村では...

アレックス
「あー、やっと帰ってこれた...」

アレックスが遠出から帰って来た最中だった

レナックス
「お帰りアレックス、どうだった?」

アレックス
「大変だったよ、今までとは違う仕事だったからな」

レナックス
「へー、どんな仕事だったの」

アレックス
「船に乗って海の向こうの孤島まで調査に行くんだよ、何が辛いって島に付くまで暇だったというのもあるんだけど何より...」




アレックス
「なんか鉄みたいなモンスターと戦わされたことかなー」


レナックス
「.....えっ?」

アレックス
「あー、信じてもらえないかもしれないけどさ、ドラゴンが居たんだよ!目のないドラゴン!鉄みたいな色合いでキーンってなるような音を鳴らしてさ!」

レナックス
「...それって、倒したの?」

アレックス
「ああ、倒したから帰ってこれたんだよ」

レナックス
「...」

アレックス
「姉貴、どうかしたの?」

レナックス
「アレックス、よく聞いて...あんたが遠出している間に...」

リナックス
「兄ちゃん!!」

アレックス
「リナ!?」

レナックスが何かを話そうとした調度、ちょうど、リナックスがアレックス達の元に到着する

リナックス
「兄ちゃん、ちょっと来て!」

アレックス
「何があった!?魔王の娘も連れて!」

メビウス
「あっちで鉄みたいなカマキリのモンスターが!」

アレックス
「.....何?」

レナックス
「アレックス、私が言いたいこと...分かったわね?」

アレックス
「...ああ、案内してくれリナ」

リナックス
「こっち!」

アレックスはリナックスに引っ張られあの病院に...

レナックス
「鉄の怪物...あいつは、一体何なのよ?」

....

一方こちら側

たくっちスノー
「あー、しぶといなこいつ...モンハンのモンスターだってここまで耐えないぞ」

ハガネカマキリはどれだけ攻撃を与えても傷ひとつつかない

たくっちスノー
「やっぱり魔王ほどの馬鹿力がないとへし曲げることは出来ないのか...?」

ウィンドⅠ
「マスター、やれます?」

たくっちスノー
「そろそろMPが尽きてきそう...」

ハガネカマキリ
【キイイイイイイインッ!!】ビュンッ!

たくっちスノー
「二度もピンチになるものかよ!」ガキンッ!

たくっちスノーは刀でハガネカマキリの鎌を受け止めるも、容易く折られる


たくっちスノー
「この刀結構使えないな...」

ウィンドⅠ
「あっ、まだ来ますよ!」

たくっちスノー
「何ッ!?」

ハガネカマキリ
【キイイイイイイインッ!!】ビュンッ!!





アレックス
「一刀両断!ハガネの剣!」

スパッ!

ハガネカ マキリ
【キイイイイ イイインッ】


背後からアレックスが銀色に輝く剣を振り降ろし、ハガネカマキリが縦真っ二つに倒れる


たくっちスノー
「ゆ、勇者アレックス...」

アレックス
「はぁ、はぁ...なんで、鉄の怪物が...」


たくっちスノー
「...ハガネ、か」

アレックス
「ひとまずこれを運んで...」


歪み、話が少しずつ捻れていく。


原作にとっての『当たり前』が、どんどん意味のないものとなっていく

...いや、そんなもの、最初から意味がなかったのかもしれない

特に、この世界においては。

END