二次創作小説(新・総合)

Re: スーパーダメタル英雄嘆 ( No.126 )
日時: 2018/05/26 22:26
名前: ロストメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)

【第二十一話】
『鋼鉄刑事の真実』

ウールヴィア
「こ、これが...黒いメタルポリタン...!!」

ザンシャイン
「お前がデパートを...!!」

ダークメタル
「確かに俺はお前達に会う前に人間世界に降り立ち、デパートに火を放った」

イクサー1
「どうして!?どうしてそのような事を...あそこにはオモチャだけではなく、何の罪もない人間達が居たというのに!」

ダークメタル
「俺の目的はただ1つ...鋼鉄刑事メタルポリタン!貴様を消すことだ!」

ダメタル
「...俺を、消す?」

ダークメタル
「そうだ、復讐の為にな...サビィ、貴様もだ!」

サビィ
「えっ、ちょっ俺も!?話がついていけないっすよ!!」

ダークメタル
「お前達は...本当は俺が...!!」

たくっちスノー
「...君は何なんだ?オモチャには見えない、マガイモノでもない、時空の旅人である以外なにも分からない」

ダメタル
「俺がお前に何をした!俺は...あんたに恨まれるような事は何1つしていない!!」

ダークメタル
「...そうだ、確かにお前はなにもしていない、ただお前の存在が気に入らないだけだ!」

ザンシャイン
「...無茶苦茶だ」

ダークメタル
「なんとでも言え...オモチャなんかに!俺の事なんか分かってたまるものか!!」

ゾンビ娘
「こいつ...」

ダメタル
「...お前は一体何者だ!?何のために俺を!」

ダメタル
「俺にはそれを知る権利がある」

ダークメタル
「お前の全てを知ることになってもか...!?」

チヒロ
「彼の全て...!?」

ダメタル
「覚悟の上だ」


ダークメタル
「...そうか、メタルポリタン、俺の試練に答えてみろ!!」


「あ、試練って死に設定じゃなかったんだ」


「正直試練とかめんどい」


「クリスはそんな暇なくかかってきたからな」

ダメタル
「試練の内容は何だ?」

ダークメタル
「単純なクイズだ...鋼鉄刑事シリーズのデザイナーの名前を言ってみろ」

ダメタル
「デザイナー?...そんなの、白井翔に決まって...」

ダークメタル
「違う!!」

たくっちスノー
「...!?」

ダークメタル
「違う!!...違う、違う!!メタルポリタンはあいつの商品じゃない!メタルポリタンはあいつが考えたんじゃない!!」

ダメタル
「...どうした?」


ダークメタル
「あれを...メタルポリタンを考えたのは...!!」


怒りで震えるダークメタルはメットを外し、床に叩き付ける


ダメタル
「メットが外れた!?」



「鋼鉄刑事は...俺のネタなんだよおおおおおおっ!!」

たくっちスノー
「...!!」

外されたメットから移る素顔は...くっきりとした、肉質のある...男性の...


ダメタル
「人間...!?」

ダークメタル
「...改めて、俺の名前は黒金哲くろがねてつ、見ての通り...リアルワールド人だ!!」

Re: スーパーダメタル英雄嘆 ( No.127 )
日時: 2018/05/26 22:45
名前: ロストメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)

イクサー1
「目黒...哲...!?」

イクサー3
「うそ、黒いのって人間だったの!?」

たくっちスノー
「僕の世界の人間が、旅人になるなんて...どうやって!?」

黒金
「石動惣一のおかげさ」

たくっちスノー
「奴の!?」

ダメタル
「...おい、どういうことだ!?鋼鉄刑事のネタを考えたのはお前って、一体!!」

黒金
「ああ...言葉の通りだ、鋼鉄刑事はメタルポリタンは...白井翔ではなく、俺がデザインしたんだ!!」

サビィ
「何っ!?」

黒金
「忘れもしない去年の事、俺は当時...あるオモチャ会社で新人デザイナーをやっていた」

...

俺は、特撮ヒーローのデザインコンテストにイラストを送っていた

鋼鉄のスーツを身にまとった、正義の刑事...『メタルポリタン』の原型とも言えるものだ

黒金
「えっ...俺のデザインが入賞したって!?」

「ああ!大層気に入ったらしくてな...良かったな!」

黒金
「ああ...ありがとうございます!」

俺のデザイン案が入賞した

嬉しかったよ...何度も何度も落選して、その末、ようやく俺のデザインが認められたんだ


ただ...

黒金
「社長?なんですかこれは、コンテストの賞金にしては多すぎるかと...」

「白井翔という男を知っているかね?」

黒金
「ええまぁ、あの人気デザイナーですよね」

「...君の描いたデザインを、白井翔が考えたことにしてしまいたいんだ」

黒金
「...はい?言ってる意味が分からないのですが」

「このデザイン、特撮番組化が決定したものでな...それで白井翔が作ったことにしてもらうんだ、それはこの口止め料というわけだ」

黒金
「...待ってください!!それって盗作じゃないですか!!」

「盗作、ね...」

「知名度の欠片もない新人デザイナーと、日本中で話題の大物デザイナー」

「どっちをテロップに載せたら盛り上がるか、分かるだろう?」

黒金
「...最初からそのつもりだったんですか?」

「どうだかね、とにかくあのデザインはそう決まったから...さっさと次のデザインでも考えたらどうだい?」


黒金
「.....」



そして、そのデザインは白井翔が作ったものとして世間に公表され、特撮番組が始まった


その特撮番組が大人気番組になったそうじゃないか....

...

黒金
「そうやって生み出されたのがメタルポリタン、お前だよ」

ダメタル
「そんなことが...!?」

ウールヴィア
「そ、そんなこと本当にあるの!?」

亜区里
「無い...とは言い切れん」


黒金
「そうだ、メタルポリタン...お前は出来レースによって生まれたんだ!!」

ダメタル
「...!!」


黒金
「その後、俺は絶望した」

黒金
「自殺してしまおうかと考えた」



黒金
「そんなときに、俺は石動惣一に出会った」

...

ビルの屋上...

石動
「お、こんなところで何たそがれてるんだ」

黒金
「...ほっといてくれ」

石動
「まぁ無理もないか、人気者にネタを取られちまったんだから」

黒金
「...どうしてそれを!?」

...

石動
「なるほど、それで死のうと」

黒金
「あれは...俺が描いたヒーローなんですよ、なのに...」

石動
「あー、お前も辛かったんだなぁ...ほら、これを貸すよ」

石動は黒金に腕輪のような物を渡す

石動
「これはいわゆる、タイムマシーン!いくらでも使えるから、やりたいようにやってみな」


...

黒金
「そして俺は...時空の旅人になった!!」

Re: スーパーダメタル英雄嘆 ( No.128 )
日時: 2018/05/26 23:11
名前: ロストメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)

黒金
「最初は俺も半信半疑だったが...ボタンを押せば、あのデザイン提出前まで戻れたんだ!」

亜区里
「それで、お前はどうした?」

黒金
「前とは別の選択をしたさ!送る会社やデザインを変えたり、口止め料を受け取らなかったり!!」


黒金
「だが、デザインは何処に行っても白井翔の物にされ、反抗すれば上の圧力でデザイナー生命を絶たれた!!」

黒金
「何故だ!何故俺がこんな目に合わなくちゃならない!どうして普通に入賞する未来にならないんだ!!」

ダメタル
「.....」

黒金
「何度も何度も失敗を繰り返したある時の事...また石動惣一が現れたんだ」

...

石動
「へー、上手くいかないの...相談に乗ってくれそうな相手を用意したぞ」

黒金
「え?」

石動
「おーい、社長!」

そういって、現れたのは...一時期、マイスマイル社の社長だったという、亜区里富男

富男
「なるほどね」

石動
「で、社長から何かアドバイスは?」

富男
「そのデザインが後に大ヒットするっていうのなら金になる、是非とも言ってやろうじゃないか」


富男
「白井翔を殺せばいいじゃないか」

黒金
「...えっ、そんな!!出来ませんよそんなこと!」

富男
「何言ってるんだ、殺すことなんて簡単だろ、殴ったり刃物で斬ったりするだけで良いんだから」

黒金
「その後はどうするんですか!?単なるデザイナーの俺に、証拠を揉み消す力なんてないし、第一バレたら...」

石動
「え?バレる心配なんて無いんだよ」

富男
「ああ...殺すのは、そのデザインが白井翔によって奪われた後だ」

黒金
「...はい?」

石動
「メタルポリタンが完結するのを待ちな、決行はその日だ」

...

ダメタル
「そして、全人類をオモチャにして復讐成立及び証拠隠滅、それが石動の筋書きか」

黒金
「そう...そして計画はもうここまで進んでいる!!」

イクサー3
「そんなことで...世界を、あたし達を巻き込んだの!?」

黒金
「だって...だってしょうがないじゃないか!!他に方法がないんだ!!」

黒金
「俺はただ...俺の名前でメタルポリタンを売り出したかっただけなのに!!」

黒金
「全部、白井翔って奴が悪いんだ!!」

ダメタル
「なるほどな制作者、お前の考えはよく分かった」


ダメタル
「だがまだ理解できない、俺を作ったあんたが、何故復讐を...」


黒金
「決まってるだろう...『お前』は白井翔名義で作られた『紛い物』だからだ!!」




黒金
「お前達を消して...ちゃんとした鋼鉄刑事を作るんだっ!!」

【真・鋼鉄刑事創造者 黒金哲】

Re: スーパーダメタル英雄嘆 ( No.129 )
日時: 2018/05/27 09:40
名前: ロストメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)

黒金
「メタルダイバーっ!!」

黒金は腕輪のボタンを押し、ベルトを形成する


ダメタル
「なんだそれは...!?」

黒金
「これは人間やオモチャの怨念、無念、恨みをエネルギーに変える特殊な装置だ...このエネルギーで...お前達を倒す!!」

黒金がベルトのスイッチを押すと、黒い液体が飛び出し近くのオモチャに寄生する



「マガイモノを作る装置か...」

たくっちスノー
「あ、あんなに早くマガイモノを作れるなんて...」

ゾンビ娘
「なるほどな、メダベガスの怪盗ボーイを作ったのはお前だったか」

黒金
「その時は寄生まで出来るなんて思わなかったがな...メタルポリタン!この力でお前を寄生させる!」

ダメタル
「乗っ取られてたまるか!」

黒金
「後はお前達だけだ!お前達さえ消えれば...俺の望んだ未来が待っているんだ!!」ポチポチポチ

黒金はスイッチを何回も押し、黒い液体を辺りに振り撒く

菖蒲
「あいつめちゃくちゃやりやがって...」

リューウェン
「もっと丁寧に持たんかい」

亜区里
「ええいヘボ職人め...なんでこんなデカい瓶に作りおった!ボトルシップみたいなのでいいだろうに!」

ガング
「そういうのを作りたい気分だったんだからしょうがないじゃん!」

イクサー1
「はあっ!」ズバッ

イクサー3
「イクサーボム!」

イクサー達は黒い液体をはねのけ、黒金に迫る

黒金
「く、くそっ...近寄るな!こいつら!」ビュンッ!

イクサー1
「遅い!」キンッ!

黒金の剣をイクサー1は容易く弾き飛ばす

ダメタル
「技のキレが前と比べて無くなっている!」

black
「ベルトのエネルギーを黒い液体にして飛ばしたからパワーが弱まっているのか」

ダメタル
「...そうか、よしそれなら」

ザンシャイン
「何か方法が...?」

ダメタル
「たくっちスノー、怪盗ボーイの動きを止めたアレを使うんだ!」

たくっちスノー
「...アレか!時間稼ぎよろしく!!」

ダメタル
「任せろ!」

イクサー3
「え、何?」

黒金
「うおらあああああ!!」ビュンッ!

イクサー3
「おっと、危ない」

ダメタル
「イクサー3、黒金を拘束しろ!」

イクサー3
「分かった!イクサーツイストぉ!!」ガシッ!!

イクサー3はコブラツイストで黒金を締め上げる

黒金
「く、くそっ、離せ!」

ダメタル
「やれるか、たくっちスノー!」

たくっちスノー
「おうとも!」

黒金
「くっ...うおああああああ!!」

黒金はメタルダイバーから黒い液体を振り回し、イクサー3の拘束を解く

たくっちスノー
「やっば!!」

黒金
「ここで終わってたまるものか...俺は!!」

ダメタル
「それは...こちらだって同じだ!!」ガシッ!!

ダメタルはすかさず黒金に掴みかかる

黒金
「なっ...離せ!!この偽物が!!」

ダメタル
「今だ、たくっちスノー!!」

たくっちスノー
「ヘルアンドヘヴン!!」

...!!

Re: スーパーダメタル英雄嘆 ( No.130 )
日時: 2018/05/27 10:29
名前: ロストメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)

...そして

黒金
「体が、重い...スーツってこんなに体が痛くなるんだな」

ダメタル
「全てのエネルギーを失い、ただの人間に戻ったか」

黒金
「ここまで...必死に頑張ってきたのにな...」

たくっちスノー
「黒金...やった行為はともかく、報われない貴方の人生は、同情するよ」

黒金
「同情なんかいるか...神なら、俺を助けてくれたっていいだろ...」

たくっちスノー
「...仕方ないだろ、神は全部知ってるわけじゃない、この世界には何億ものの人間が住んでいる、誰がどんな人生を歩んでるかなんて...いちいち調べられるか」

黒金
「.....」

black
「それで、こいつをどうする?」

ゾンビ娘
「共謀罪で石動や富男共々裁いていいが」

イクサー1
「それは...メタルさん、貴方に任せます」

ダメタル
「俺に...分かった」


ダメタル
「黒金哲、確かにあんたは利用されて、苦しい人生を歩んだのだろう」

ダメタル
「白井翔に代わって俺が謝罪する、本当にすまなかった...」

黒金
「.....」

ダメタル
「1つだけ聞きたい、白井翔は殺したのか」

黒金
「...いや、他の人間達同様、オモチャにされただけだろう、全てが終れば、元に戻る」

ダメタル
「そうか...」

黒金
「実は...俺はまだ、白井を殺すことに躊躇いがある」

黒金
「だって、俺だってデザイナーなんだぜ?出来れば俺だって、純粋に白井とデザインで勝負したかった、それで負けたら、潔く諦めるつもりだった...」

黒金
「でも、俺はもう時を戻せない...いや戻れないんだ、デパートに放火をしたあの時点で...」


黒金
「どんなに時を戻しても、俺の犯した罪は、一生襲い掛かる...」


ダメタル
「...そうか、行こう皆」


「いいのか?こいつを野放しにして」

ダメタル
「デパート放火はリアルワールドの騒動、それを裁くのは俺たちじゃない、リアルワールドの警察だ」

ダメタル
「罪を償え...黒金」

黒金
「...亜区里富男を止めるんだろう?」

たくっちスノー
「ええ」

黒金
「あいつは地下深くに居る...奥にあるエレベーターを使え」

ザンシャイン
「...さよなら、デザイナーさん」

黒金
「ああ、全てが終わったら...また何かデザインでも描いてみようかな...」


ダメタル
「黒金」

黒金
「なんだ...?」



ダメタル
「俺を作ってくれて...ありがとう。」


黒金
「いい顔だ、俺のヒーローと、こんな風に会えるなんてな...」

黒金
「行ってこい...メタルポリタン。」

ダメタル
「...ああ」








メタルポリタン
「俺は全てに決着を付ける」


ヒーロー...メタルポリタンは決意を胸にエレベーターへと進む

「ダメタルポリタン」と呼ばれていた彼の背は...かつての栄光の姿になっていた


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【次回予告】

石動
「ありゃ!遂に俺たちだけになったか!」


メタルポリタン
「追い詰めたぞ...支配人!!」

富男
「くっ...オモチャ風情が偉そうに...!!」

亜区里
「フン!2年ぶりだなこのバカ息子が!!」

富男
「親父...なんでお前はっ!!」

石動
「いい面構えになったじゃないか、倒し甲斐がある!」

メタルポリタン
「石動惣一、亜区里富男...お前達を鉄の刑法の名の元に逮捕する!」

次回、スーパーダメタル英雄嘆

【オモチャ作りの心】

亜区里
「ワシと貴様にはオモチャ作りをする上で決定的に違うものがある」

石動
「イクサー1、何故あんたがここに送られたか...知りたいだろう?」