二次創作小説(新・総合)

Re: スーパーダメタル英雄嘆 ( No.62 )
日時: 2018/05/21 20:55
名前: ロストメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)

【第十話】
『オモチャの溜まり場~ようこそアグリー美術館へ~』

...

「...君!」

たくっちスノー
「う、うーん...成功、したのかな?」

「ティー君!!」

たくっちスノー
「はっ!!」

たくっちスノーが目を開けると、目の前にはガングの姿が

たくっちスノー
「あれ、ガング君?」

black
「やっと目を覚ましたか」

菖蒲
「お前一人だけ結構寝てたぞ」

イクサー3
「どれだけ叩いても起きないから死んじゃったのかと思ったよ」

たくっちスノー
「ごめんごめん...」

亜区里
「しっかりしろ、それでも神か?」

チヒロ
「ん...」

たくっちスノー
「あれ?なんで社長も...てか、なんで僕の事まで」

亜区里
「メタルポリタンから聞いた、お前が起きるまでに話す時間が余るほどあった」


たくっちスノー
「どんだけ寝てたの自分...あ、そうだ!!メタルの世界は!!」

ダメタル
「亜区里氏によれば、デパートが全焼してしまったという、逃げ遅れたオモチャはもう...」

たくっちスノー
「そんな...一刻も早くリアルワールドで情報を...」

たくっちスノーは辺りを見渡す、木と、ガラスで出来た...謎の空間

目の前には、大きな扉のみ


たくっちスノー
「あれ...ここ、どこ?」

ゾンビ娘
「今頃気付いたのかよ!」

たくっちスノー
「ま、まさか...失敗したのか!?」

イクサー1
「いえ、ワープ自体は上手くいったと思われます、しかしその後にまた...」

ガング
「まとめて送られたって感じかな、亜区里社長や僕もそんな感じだし」

亜区里
「それも、選別しているわけではない...見ろ」

亜区里が指差す所から、次々と人間が現れていく


たくっちスノー
「リアルワールドの人間が皆ここに送られている...!?」


「そのようですね、このエリアの人工がどんどん増えてきてます」

サビィ
「どりゃーっ!!ダメっす先輩、この扉固いっす...」

亜区里
「ウールヴィア、もっと気合いをいれろ」

ドンッ!!

ウールヴィア
「無茶言わないで、これでも一生懸命だよ!」


「くそっ、一生閉じ込められたままなんてごめんだ...どうにか方法を考えなくては」

その瞬間、エリアの木の部分が変形しマイクが現れ、アナウンスが響く

「ウェームカム!ようこそアグリーおもちゃ美術館へ!!」

ゾンビ娘
「何!?」

たくっちスノー
「アグリーおもちゃ美術館...!?」

亜区里
「...待て!!ワシはそんなもの知らんぞ!!誰だ!勝手に亜区里の名字を使った奴は!!」

「まぁ落ち着けよ老いぼれ、あんたとの話は後だ」


たくっちスノー
「...お前は、誰だ?」

「俺が誰かなんてどうでもいいだろう、メイドウィン」

たくっちスノー
「...」

「さぁて!お客様にはまず、アグリー美術館の説明をしたいと思います!」

Re: スーパーダメタル英雄嘆 ( No.63 )
日時: 2018/05/20 22:19
名前: ロストメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)

「このアグリーおもちゃ美術館は、人間が直接オモチャの世界に入ることにより、生で!ここでしか見れない興奮を味わえる素晴らしい施設でございます!」

亜区里
「ふん、ワシの真似か」

サビィ
「....」

亜区里
「あくまで考案してただけだ!」

「そして!今回、全人類の皆様にはこのアグリー美術館のオープン記念として、特別なゲームに参加してもらいます」


「ゲームだと?」

「ルールは簡単...ここのオモチャ達から与えられる試練、まぁお遊びみたいなものをクリアするだけ!」

「10個の試練を終えたものは!無事にここから帰ることが出来ます...た、だ、し...もし試練に失敗した場合は.....フッフッフ」

『失敗したら...失敗したらどうなるんだよ!?』

ここでアナウンスは途切れ、大きな門がゆっくりと開いた

イクサー3
「ゲームだって!なんだか面白そうじゃん!」

サビィ
「絶対いいゲームじゃないと思うっすけどね...」

亜区里
「ワシはあまり動けん、ウールヴィア、ワシを乗せて動け」

ウールヴィア
「そ、そんなー」

人間達は、次々と門の先へと向かっていく

black
「私たちも行くぞ」

たくっちスノー
「ああ、十個の試練...か。」

ダメタル
「...さっさと脱出して、俺の偽物を叩きに行くぞ」

ダメタル達も、門を越え...光の先へ...


~アグリー美術館 エントランス~


アグリー美術館の中は、昭和から平成まで、数多くのおもちゃが歩き回っていた

たくっちスノー
「...一応、美術館としては真面目な出来っぽいな」

ガング
「なんだかステキな所だね、頭がパンクしちゃいそうだよ」

たくっちスノー
「はは、ガング君は相変わらずだなぁ...ん?」

オモチャの群れから、見慣れたオモチャが子供を連れてやってくる

ザンシャイン
「皆!」

ダメタル
「ザンシャイン、無事だったか」

ザンシャイン
「ああ...私は向こうの展示室に飾られていたみたいだが、なんとか脱出した」

チヒロ
「あ...ガングさん」

ガング
「チヒロ君!無事だったの!」

たくっちスノー
「ガング君、彼は?」

ガング
「えーとね..チヒロ君は僕の助手?弟子?みたいな、まぁそんな感じだよ」

チヒロ
「居候が一番近い表現ですけどね...そうそうガングさん、忘れ物です」

ガング
「忘れ物?」

チヒロがポケットから瓶を取り出す...それは、この間ウールヴィアと一緒にあったリューウェンだった

ガング
「ありゃ、ごめんねー届けてもらって」

リューウェン
「まったく...気を付けんか」




ガング
「喋った!!非売品なのに!!」

リューウェン
「落ち着け!今となっては全員非売品けぇ!!」

Re: スーパーダメタル英雄嘆 ( No.64 )
日時: 2018/05/20 23:04
名前: ロストメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)

ザンシャイン
「アグリーおもちゃ美術館...ここは一体何なんだ?」

たくっちスノー
「リアルワールドにそんな施設が出来たなんて...」

チヒロ
「...もし、もしここが善良な施設だったら、オモチャと触れ合ってゲームが出来る夢のような施設、だけど」

ウールヴィア
「そのわりには人間さんを無理矢理誘って呼び出したりとか、怪しさ満点だよね...」


「それに奴は試練を失敗したらどうなるのかを言わなかった...慎重に動かないとまずいな」

イクサー1
「ええ...」

『ぎゃああああああっ!!』

たくっちスノー達が集まっていると、どこか遠くで

近くで悲鳴が響く

イクサー1
「!!」

ゾンビ娘
「言わんこっちゃない」

ダメタル
「あっちから聞こえたな...」

悲鳴を聞いて人間は大パニックになるが、気にせず進み続ける


ザンシャイン
「この部屋からだ」

ダメタル
「...ゾンビ鬼ごっこ?なんだそれは」

菖蒲
「うちの学校でそんな遊びやってたな」


「えーっとさ、大人数でやる遊びなんだけど、鬼が相手を捕まえると、そいつも鬼になるの、だからゾンビ鬼ごっこ」

たくっちスノー
「いかにも小学生っぽい遊びだ...」

サビィ
「なんかもうこの時点で嫌な予感しかしないっすけど」


「大丈夫です、ゾンビ娘さんが居るのでゾンビ相手なら大丈夫ですよ」

ゾンビ娘
「相手がオモチャならお前達がどうにかすればいいだけだ」

ダメタル
「そうだな...よし、入ろう」

イクサー1
「.....」

イクサー3
「お姉様?どうかしたの?」

イクサー1
「い、いえ...なんでもありません」

イクサー1
(この胸騒ぎ...今まで倒してきた戦士でも、黒い液体でもない、これは...)


ーアグリーおもちゃ美術館 ゾンビエリア~

ゾンビエリアには、人間に追いかけられる人間...そして、謎の巨大なオモチャが立っていた


「俺ファットマン、このエリアの試練任された!」

ダメタル
「ファットマン?そんな奴居たか?」

ファットマン
「ファットマン、支配人に作られた!」

亜区里
「ふむ...このエリアの説明をしてもらおうか」

ファットマン
「ここゾンビエリア!悪魔や怪物のフィギュア並ぶ!ここ平等!化け物の気持ち分かるためにゾンビ鬼ごっこする!」

「うああああーーー!!」

「うわあああああああ!!」

black
「あんなガチ走りをみたのは逃走中以来だよ」

たくっちスノー
「うちの世界だと飽き飽きするくらいやってますけどね、逃走中」

イクサー3
「それで?ここの試練ってなに?」

ファットマン
「ルール簡単!このゾンビフィギュア鬼!こいつらから3分逃げる!出来たらスタンプやる!」

イクサー3
「なーんだ、それなら余裕だよっ!」

ファットマン
「今人数多い、参加三人まで!」

たくっちスノー
「さ、三人?...口ぶりからしてイクサー3さんがやる気で...」

イクサー1
「私がやります」


「...最後の一人は白、お前やれ」


「いいよ、逃げる役も捕まえるほうも得意だし」

イクサー1
(私の勘が確かなら、追いかけてる人間はもう...!!)

Re: スーパーダメタル英雄嘆 ( No.65 )
日時: 2018/05/21 11:08
名前: ロストメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: NtGSvE4l)

かくして、イクサー1、イクサー3、白がゾンビ鬼ごっこをすることになり、ダメタル達は妖怪フィギュアに遠くに追いやられる

ダメタル
「大丈夫なのか...?」

たくっちスノー
「あの二人のスピードなら大丈夫だと思うけど、問題は白さんですよね」


「あいつの事なら心配はいらんだろ」

イクサー3
「ねぇ、もう始めていいー?」


「もう始まってる!」

鬼?
「うあああああーーー!」

たくっちスノー
「やっば!!避けて避けて!!」

捕まったであろう人間が白達に迫る...しかし


「危ない」【分身】

イクサー3
「おっとっと」【空間転移】


「おい、ズルすんな」

black
「というか、イクサー3は空間転移覚えてなかったはずだが」

たくっちスノー
「ま、まぁあの人の妹だし...」

白達は影分身や亜空間転移を繰り返し、すり抜けるように鬼役をかわしていく

チヒロ
「あれ、ルールとしてOKなんでしょうか...?」

ファットマン
「ちゃんと避けてる、ズル違う!」


「そりゃまあそうですけど...」

ゾンビ娘
「まあいいか、捕まったらどうなるか分からないから意地でも避け続けるんだ」


「任せといて、三分なら余裕で体力持つから」

イクサー1
「.....」

イクサー3
「お姉様?」

イクサー1の視線は、別のフィギュアに追いかけられている男に向かれていた

...ちょうど、ゾンビフィギュアが男の肩に触れる

ゾンビフィギュア
「ううう...」ポン


「あっ...そんな!!」

ファットマン
「失格」


「し、失格!?俺は一体どうな...」

ファットマン
「支配人曰く バケモノの気持ち味わう!さよなら!」


「え、あ...うわあああああああ!?」

ファットマンが右肩のスイッチを押すと、男の立っていた床に穴が空き、落下していく

ファットマン
「次の鬼、出る!」

ファットマンが近くのレバーを引くと、再び穴が空き、別の男が現れる


「オオオ...」

イクサー3
「なるほど、ああいう感じなんだ」


「見たところ続々と脱落したり鬼が増えたりしてるけど」

菖蒲
「おいイクサー1、来てるぞ!」


「.....!!」

イクサー1
「はああっ!」

ザンッ

イクサー1は逃げずにイクサーソードを男に向けて突き刺す


「待て、流石に攻撃はアウトだろ」

ウールヴィア
「ふ、触れてない、触れてないから!」

リューウェン
「その言い訳はちと見苦しい気もするが...」

イクサー1
「やはり...」

たくっちスノー
「これは...!!」

イクサー1に切り裂かれた男の内部から、明らかに人間のものではない肉片が飛び出す

イクサー3
「これって...クトゥルフ!?」

Re: スーパーダメタル英雄嘆 ( No.66 )
日時: 2018/05/21 12:59
名前: ロストメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: NtGSvE4l)


「うわぁ」

サビィ
「クトゥルフ...!?あれ、人間じゃないのか!?」

たくっちスノー
「な、なんでクトゥルフが...」

ガング
「ティー君、あれって一体...!?」

たくっちスノー
「あの怪物...クトゥルフは、イクサー1さん達の世界の生き物だよ、人間やらに寄生して、あんな風になるんだ」

ザンシャイン
「寄生された人間はどうなるんだ!?」

たくっちスノー
「殺した上で寄生するから、あの人はすでにもう...」

ザンシャイン
「そんな...!!」

イクサー1
「何故、この世界にクトゥルフが...?」

イクサー3
「どういうことなの、ファットマン!」

ファットマン
「お、俺知らない!鬼ごっこの仕事しろって、支配人に任された それだけ!」

「ば、化け物...嫌だああああ助けてえええええ!!」

クトゥルフの死骸を見て、人間もオモチャも逃げまとい大騒ぎになる


たくっちスノー
「な、なんだが面倒なことになったな...」

ファットマン
「お、俺...俺...どうすればいいんだ」

ファットマンはそんな状況になりながらも、訳もわからず混乱し動き回っていた

そんな時、先程のように天井が開きスピーカーが飛び出す

「いやー、すまないすまない!どうやらゾンビエリアで不具合が発生したようです!」

「今からメンテナンスを行うので...しばらくゾンビエリアを閉鎖致します」

人間
「閉鎖!?待て、まずは俺たちを避難させてから!!」

ゾンビフィギュア
「そ、そうだ!まず俺たちを遠いところに!」

人間達の必死の叫びも空しく、ゾンビエリアの出口と窓に分厚いシャッターが下ろされる

亜区里
「くっ、閉じ込めおったな...」

ファットマン
「ど、どうしよ...どうしよ...」

「ファットマン!!」

ファットマン
「な、何だ!?」


「クトゥルフと共にそいつらを皆殺しにしろ」

「さぁ、ゴミ掃除だ!!ゴミは皆、処分してしまおう!!」

ファットマン
「ゴミ.....」

アナウンスが切れると共に、床下から大量のクトゥルフが現れ、人間達に襲いかかる!!

人間
「ぎゃあああああっ!!」

イクサー1
「イクサー3!」

イクサー3
「うん!」

イクサー達はビームソードでクトゥルフ達を一網打尽にしていく

ザンシャイン
「人間の皆さん、ここは私たちにお任せを!」

たくっちスノー
「あいつめ...よくもうちの市民を!!」

ダメタル
「ヒートブレイバー、セットッ!!」

ダメタル達も装備を整え、クトゥルフ集団へと...

ファットマン
「ゴミ...」

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【次回予告】

ファットマン
「ここ墓場、飽きられたり 売れないオモチャ捨てられる場所」

ファットマン
「俺許せない 愛されたかった、買われたかった、俺人間倒す!!」

ダメタル
「ファットマン...お前は...」

たくっちスノー
「あんたの言い分も分かる、だけど...別世界の技術を使うあんたも時空犯罪者なんだ!」

ファットマン
「俺、俺は...オモチャとして...」

次回、スーパーダメタル英雄嘆
【ごみ溜めの戦士 ファットマン】


「やはりゴミでは役に立たないか」