二次創作小説(新・総合)
- 消える青の蓮 ( No.174 )
- 日時: 2019/03/25 12:18
- 名前: 月詠 (ID: Uj9lR0Ik)
~トライアル一真side~
俺は今日、境界の館ではなく……。
昌浩「青蓮殿、これ食べます?」
トライアル一真「うん」
「少年陰陽師」世界にいます。
というのも、「少年陰陽師」世界の資料を読んだ中にあった夜警という単語に興味を持ったからだ。
……まぁ、夜の京を見回りするだけなんだけど。
トライアル一真「あ、美味しい」
昌浩「でしょう?」
物の怪「昌浩ー、俺にも干し桃くれー」
昌浩「はいはい」
昌浩からもらった干し桃を食べながら考える。
……それに相川始に聞いたのだ。
俺が何で境界の館にいたのかを。
俺は昌浩と騰蛇(いや、もっくんかな?)、月音と戦って色々調べるためにあそこに連れてかれたらしい。
けど記憶を失ってたからそれはやめたらしい。
ほんの少しなら思い出したけど「少年陰陽師」世界に来たら、もっと思い出せるかもと思ったのもある。
- 消える青の蓮 2 ( No.175 )
- 日時: 2019/04/01 17:46
- 名前: 月詠 (ID: xV3zxjLd)
ちら、と。
今は見えないが、確実にいる存在を見る。
視線を感じるから多分、俺に対する監視だろう。
誰が隠形(おんぎょう)してるのか分からないけど。
物の怪「そういえば、月音にはこの世界に来ることは言ったのか?」
俺の腕に抱かれて、マフラーを弄る騰蛇……もっくんでいいや。
もっくんが言った言葉に、俺は顔を逸らした。
昌浩「青蓮殿?」
トライアル一真「…………言ってない」
物の怪「言ってから来いよ!?」
トライアル一真「だって……言ったら絶対に止められる」
だからってなぁ!と怒るもっくんを、腕を伸ばして出来る限り遠ざける。
昌浩は苦笑していたが。
それに、月音に言わなかった理由はもう一つある。
今日の昼頃に俺は彼女と一緒に、「仮面ライダー剣」世界にいる広瀬義人という人のところに行った。
(注射を見ないように目をつぶって顔を逸らしながら)血液を採られたり、MRIに入れられたり…。
色々と健康診断みたいなことをされた。
その後に話があるからと、月音は俺と一緒に館に帰ったと思ったらすぐに「仮面ライダー剣」世界へ戻っていった。
しかもそのまま泊まるとのこと。
何で健康診断みたいなことをされたのかは分からないが、だからこそこっそりとここに来れた。
それに契約者になったからには、さらなる記憶が必要だって感じたし…。
- 消える青の蓮 3 ( No.176 )
- 日時: 2019/03/25 12:21
- 名前: 月詠 (ID: Uj9lR0Ik)
やっと諦めてくれたもっくんを昌浩に返す。
本当はもうちょいもふもふしたかったけど、疲れたのかぐったりしてたから。
トライアル一真「もっくん、大丈夫?」
物の怪「誰のせいだと思ってやがる…」
昌浩「ははは……」
昌浩が苦笑してるのは気のせいだね、うん。
トライアル一真「…………?」
なんか今、変な視線を感じた。
粘ってるような、悪意に満ちてるような…。
けど、前にも感じたことあるような…。
思わず周囲を見回していると。
昌浩「…あれ……?」
昌浩の声に何かあったのかと、そちらを見る。
その途中で見えたもの。
トライアル一真「……っ!?」
ぞわり、と。
嫌なものが体を支配する感覚が起きる。
かたかたと体が震える。
俺はそいつを知っている。
“記憶”では覚えていないが、“肉体”が覚えている。
「見ぃつけた」
にぃ、と、そいつが笑う。
- 消える青の蓮 4 ( No.177 )
- 日時: 2019/03/25 12:22
- 名前: 月詠 (ID: Uj9lR0Ik)
この世界のこの時代の人間にはあり得ない、夜の暗さでも鮮やかに見える銀色の髪と瞳を持つ、綺麗な顔立ちの男。
けれど目は、とても冷たい。
もっくんが昌浩から降り、警戒する。
同時に隠形していた者―――鳶色の長い髪に黄褐色の瞳の男……十二神将、六合が姿を現す。
昌浩「……誰だ?」
セリシア「私のことか?私はセリシア……それを取り返しに来ただけだ」
男―――セリシアが俺を指差す。
その視線は悪意に満ちていて、先ほど感じたものと同じだった。
もっくんの額にある模様が光ろうとするが。
セリシア「邪魔しないでもらおう」
セリシアがそう言った瞬間、俺達の体が動けなくなる。
目だけを動かして見れば、体に黒い霞のようなものが纏わりついてる。
セリシア「末席とはいえ、神の動きを封じるとは……素晴らしい力だ」
ふふ、と笑いながらセリシアが俺に近づく。
昌浩や神将の二人は動こうとしてるみたいだが、動けていない。
それは俺も同じで、動くことが出来ない。
触れられる距離まで近づいた奴は、目印である俺の赤いマフラーを外す。
何故か嫌そうにしながら。
セリシア「………なるほどね、随分と過保護なことだが…無駄だ。さあ、行こうか…実験台」
にぃ、と笑いながら奴がそう言って。
俺の意識は闇に消えた。
~トライアル一真side end~
- 消える青の蓮 後書き ( No.178 )
- 日時: 2019/03/25 12:23
- 名前: 月詠 (ID: Uj9lR0Ik)
後書き
出てきたオリキャラの名前で悩み、容姿で悩み、口調で悩み………やっと完成しました。
そしてトライアルが連れ去られました……分かりづらいけど。
……他に何を言えばいいか分からないので後書きはこれにて!
……トライアルがちょっとだけ、ヒロインに見えるのは気のせいだよね…。