二次創作小説(新・総合)

存在せぬモノの介入 ( No.315 )
日時: 2020/07/06 13:21
名前: 月詠 (ID: /48JlrDe)

茫然と奏を見ていた響だが、すぐに我に返る。
まだ、ここはノイズがいる戦場だ。
聞きたいことは後で聞こうと思い直した時。


「そこを動くな」


少年のような、少女のような……自分よりは確実に年下の、性別がまったく分からない声が聞こえてきた。
疑問に思う前に、彼女の前に黒を纏う人物が現れる。
体を覆い隠すほどの漆黒の布をマントのように纏い、その一部をフードのように目深に被っていて顔が分からない。
布のせいで見た目での性別も分からないが、小柄なようだ。
その人物はノイズへと近づく。
ノイズが襲いかかろうとするのを見て、止めようとした瞬間。


「邪魔だ」


桜色の線が、くうを走る。
するとノイズは二つに分かれ、切り離された部分から炭素の塊と化した。
驚いて響はぽかんと口を開けてしまい、奏は動きを止めて見てしまう。
よく見ると、その人の手には桜色の、人の頭二つ分の大きさがある扇が握られている。
僅かに開かれていたそれを、片手でさらに開いて。


「消えろ、太古に生み出された厄災ども」


とん、と。
軽やかな音とは思えない跳躍力と速度で、ノイズの群れへと突っ込んだ。

存在せぬモノの介入 2 ( No.316 )
日時: 2020/07/06 13:25
名前: 月詠 (ID: /48JlrDe)

奏は茫然とそれを見てしまう。
彼女と響により、ノイズの数は減っていたがそれはほんの少し。
まだそれらの数は多かった。
だというのに…。


奏「マジか…」


現れた人物が持つ扇で瞬く間に殲滅されていく。
ノイズを倒せるということは、あの扇は聖遺物だろう。
だが、扇の形をした聖遺物なんて聞いたことがない。
何者なのか気になりはするが……今はノイズだ。
響も既にノイズの殲滅に動いている。
槍を握り直し、気を引き締め直してから奏は動き始めた。

存在せぬモノの介入 3&後書き ( No.317 )
日時: 2020/07/06 13:29
名前: 月詠 (ID: /48JlrDe)

ノイズの殲滅が終了し、奏と響は元の服装に戻る。
互いの胸にある待機形態のギアに驚くも、優先することがあった。
それは乱入してきた漆黒を纏う人物。
警戒する二人を見て、その人物は布を取った。


響「え、女の子…?」


布の下から茶髪の少女が現れ、少し驚く。
が、その服装に訝しんでしまう。
体の線に沿った袖のない、裾は腿の半ばまである漆黒の衣に、同色の膝丈で同じく体の線に沿っている袴。
和服のようだが和服には見えない服装の少女はその視線を無視して。


麻琴「ウチは終夜麻琴っていうんだが…S.O.N.Gに連れていってくれないか?」


そう言って少女――終夜麻琴は真剣な眼差しで二人を見た。


――――――


後書き




シンフォギア編三話目、やっと完成!
戦闘シーンが難しくて話そのものが短くなってしまいましたが…。
それでは次回!