二次創作小説(新・総合)

地属性の魔法使い 1 ( No.67 )
日時: 2018/10/23 11:33
名前: 月詠 (ID: wGslLelu)

私が解剖された事件の翌日の昼。
寝坊したので頭が重いままパジャマから着替えて自室を出ると、何故か訓練所の方から大量の声がした。
“ワープ”で移動すると………何故か、ライダー達がいた。
その真ん中には、白いワイシャツに黒いズボン、肩には霊布を羽織ってる姿の麻琴が、子虎姿の窮奇を抱き締めて嫌そうにしてる。


永夢「あ、月音さん」

月音「何してるんです?」


私に気づいた永夢に尋ねると、説明してくれた。
昨日に入手したデータを纏めてる時に、不意に仮面ライダー……アーマードライダーデュークの変身者の戦極凌馬が、麻琴もライダーに変身が出来るのではと呟いた。
それを聞いた、私の契約者の一人であるアーマードライダー斬月の変身者である呉島貴虎がLINEにある、「ライダー変身者」というグループで呼び込み……今に至るらしい。
なるほど、だからこんなにいるのか……。


麻琴「やーだー、めんどくさいからやーだー」


本気で嫌そうにしながら窮奇をもふもふする麻琴。
戦兎が説得しようとするが、その前に草加が無言で彼女に近づくと。


草加「これ、あげるから俺達の好奇心に付き合ってくれないかな?」

麻琴「……いいよー」

戦兎「あっさり懐柔させた!?」


麻琴の片手を取ると何かを乗せて、買収した。
よく見るとあれ、大福だよね?


巧「……ここ来る途中でスーパーに寄ったのは、このためか」

草加「和菓子の中でも大福や饅頭が特に好物なのは昨日、聞き出したからな」


何で聞き出したんだよ。
そう突っ込みたかったが、私はご飯を食べるために食堂に向かった。

地属性の魔法使い 2 ( No.68 )
日時: 2018/10/23 11:34
名前: 月詠 (ID: wGslLelu)

朝昼兼用のご飯を食べてから、訓練所に戻る。


月音「つか、麻琴のライダー適合についてウチに聞けばいいのに」

麻琴「確かにな、ウチのライダー適合は月音が一番知ってるし」

士「マジか」


仮面ライダーディケイドの変身者である門矢士の言葉に頷いた。


月音「本編で制限が無いとも言える龍騎系統のライダー以外だと、ウィザードのランドスタイル&ランドドラゴンですね。ついでにディケイド」

士「ディケイドはついで扱い!?」

晴人「へぇ、ウィザードもなんだ」


士はスルーし、仮面ライダーウィザードの変身者である指輪の魔法使い、操魔晴人に対して頷いた。
けど、ちょっと疑問があったらしい。


晴人「でも、何でランド限定?」

麻琴「ウチ自身の陰陽五行と四大元素という意味での属性が土だからだろうな、色々あって他の属性も使えるけど」

良太郎「だからランド限定なんだね」


納得する良太郎。
ただし、まだ言ってないこともある。
“ワープ”でツキトの部屋からあるものを私の手元に移動させ、麻琴に渡す。
まずはこれからでいいだろ。


月音「麻琴、これを使って変身してください。晴人、教えてやってください」

麻琴「?りょーかい」

晴人「教える?………いいけど」


渡したものを見た晴人は納得し、麻琴を連れて訓練所の隅へと移動した。

地属性の魔法使い 3 ( No.69 )
日時: 2018/10/23 11:34
名前: 月詠 (ID: wGslLelu)

二人が戻ってくると、渡したもの――ベルトを装着した麻琴は晴人からいくつか借りた指輪のうち一つを、バックルの手形に翳す。


『ドライバーオン、プリーズ』


出現したウィザードライバーのバックル横にあるレバーを操作し、準備する。


『シャバドゥビタッチヘンシーン、シャバドゥビタッチヘンシーン』


ランドスタイルに変身する、黄色い魔宝石のウィザードリングを着けた彼女はバックルに翳す。


麻琴「変身」

『ランド、プリーズ!ドッ、ドッ、ドッ、ドドドンドン! ドッ、ドッ、ドン!』


現れた黄色の魔法陣を潜ると、マスクと胴体にある宝石が黄色に輝く魔法使い――仮面ライダーウィザード・ランドスタイルとなった。
おぉ、と変身した本人はどこからか出した鏡で自分を見て驚く。
が、すぐに不満そうに。


麻琴「何これ窮屈」

晴人「何で!?」

窮奇「麻琴の身体能力は元々高い……てか、人外だからライダーに変身すると一部が制限される感覚もするんだと思う」


ずっと我関せずという感じで、ライダー内の純粋組にもふられてた窮奇の言葉に全員が納得した。

地属性の魔法使い 4 ( No.70 )
日時: 2018/10/23 11:37
名前: 月詠 (ID: wGslLelu)

士をディケイドに変身させ、麻琴と模擬戦をさせることにした。
というのも、オリジナルである晴人との違いがあるのでそれを見せるためだ。
相手を士に選んだのは、遠慮なく攻撃してくれそうだからだ。


月音「模擬戦、開始ー」

克己「もう少しやる気ある声で言えよ」


ツッコミは無視しましょう。


士「模擬とはいえ戦いだ……遠慮なくいかせてもらうぜ!」

麻琴「遠慮なんかすんな、ガチで来い」


ソードモードにしたライドブッカーの刀身を手のひらで軽く撫でた後、士は麻琴に接近して斬りかかる。
麻琴は横から素早くライドブッカーの刀身を右手で押すことで回避すると同時、右足で蹴りを放つ。
バックステップで避ける士を追うと、その腹に掌底を繰り出した。
が、それは膝蹴りで防がれて逆に吹っ飛ばされる。
体勢を整えて膝を曲げて片手を床につけて着地すると、そのままジャンプして再び接近。
ジャンプの勢いに乗って空中で器用に動くと、威力のある回し蹴りを放つ。
片腕で盾にして防いだ士は、感心したような声を出した。


士「初めて変身した割には上手く動けてるな」

麻琴「これでも色々あったもんで」


防がれて士の前に着地した麻琴に蹴りを放つと、彼女は避けるとバックルに指輪を翳す。


『コネクト、プリーズ』


展開された魔法陣に手を突っ込み、引き抜く。
その手にあったのは、ウィザーソードガン。
ガンモードの銃口を向けられた彼は、同じくライドブッカーをガンモードに変える。


士・麻琴「ふっ!」


同じタイミングで放たれた弾丸はぶつかりあい、相殺される。
何発か撃ち合っているが、相殺されてるのは変わらない。

地属性の魔法使い 5 ( No.71 )
日時: 2018/10/23 11:38
名前: 月詠 (ID: wGslLelu)

私の肩に肘を乗せてきた真司が、驚いたような声を出す。


真司「互角に戦えてんなー、すげー…」

月音「麻琴も言ってましたけど、彼女は色々あったので」


真司から離れると彼がバランス崩したが、無視しよう。
契約者ということもあるが、あまりにも私が女らしくない反応をすることが多いからか、女として見られてない気がする……。
まぁ、別に気にしないのだが。


『ディフェンド、プリーズ』


と、撃ち合いは不利だと思ったのか麻琴がディフェンドを使う。
土の壁に隠れた彼女を出そうとしたのか、士はガンモードのままにしたライドブッカーの光弾で壁を壊していく。
完全に壊されたが……。


士「!いないだと?」


隠れたはずの麻琴はそこにいなかった。
まぁ、私達観戦者は士が壁を壊してる間に彼女がドリルを使って、床を掘り進めて潜っていったのを知ってるが…。
後で穴を修繕しないと…。


『ディフェンド、プリーズ』


床から士の背後に出てきた麻琴により、再びディフェンドが使われるが。


晴人「えっ」

士「っぶねぇ!?」


現れたのは土の壁ではなく、槍のように鋭いトゲのようなもの。
三本あるそれらは麻琴の前ではなく、士の足元に現れて彼を貫こうとしたが避けられた。

地属性の魔法使い 6 ( No.72 )
日時: 2018/10/23 11:39
名前: 月詠 (ID: wGslLelu)

ちょうど最強ステータスなので、女性陣を倉庫から人数分を持ってきた椅子に座らせる。
持ってくるだけで疲れたので私も持ってきた椅子に座ると、頭に組んだ腕を乗せられた。


貴虎「月音、あれはどういうことか分かるか?」

月音「腕を乗せるな。あれは麻琴が使ったことでディフェンドに変異が起こり、本来のものとは違う効果が付け足された形になってます。どうやら本人の意思で本来の壁と、あの串刺し形態を変えれるみたいですね」


なるほどと呟いてるが、貴虎の組まれた腕は私の頭に乗ったまま。
本編を考えるとあり得ない光景だが、うちの世界の貴虎は何故かギャグカオス組だからなぁ…。
発覚した時には思わず頭を抱えたなぁ…。
思い出してると、模擬戦の戦況が変化する。


『エラー』

麻琴「………ん?」

士「は?」


ランドドラゴンのリングをバックルに翳すが、何故かエラーとなった。
これには私も驚く。
麻琴は確かにランドドラゴンに対する変身適合があるのに……。
とりあえず模擬戦を終わらせ、二人を呼び寄せることにした。

地属性の魔法使い 7 ( No.73 )
日時: 2018/10/23 11:40
名前: 月詠 (ID: wGslLelu)

その場で麻琴を軽く調べてみたのだが…。


月音「「ERROR」…?どういうことだ、ウチも知らないぞ?ランドドラゴンへの適合自体はちゃんとあるのに、変身が出来ない原因が不明だと…?どうなってるんだ…」


ぶつぶつ呟き、簡易調査用の機械の画面を睨む。
これはきっちりと調べるべきか…?


麻琴「ウチもちょっと気になるけど、別にどうでもいい」


変身を解除した麻琴は頭に窮奇を乗せ、ため息を吐き出す。
けど、研究者だったり科学者だったりするライダー達も機械に集まり、画面を見ている。


タケル「麻琴って結構戦えるんだね」

夏海「というより、戦い慣れてるみたいに見えましたが…」

麻琴「……色々あったんよ」


仮面ライダーでゴーストの変身者である天空寺タケルと、私の最初の契約者でキバーラの変身者である光夏海は麻琴に話しかける。
彼女は軽く顔を逸らして応える、声はちょっと疲れている。
まぁ、簡易調査とはいえ結構な量の血や、力を抜き取ったからね。
麻琴が疲れてるのを理由に全員を解散させた。

地属性の魔法使い 後書き ( No.74 )
日時: 2018/10/23 11:41
名前: 月詠 (ID: wGslLelu)

というわけで、麻琴の仮面ライダーへの初変身です。
でも私も予想しなかったことも起こってしまいました…。

麻琴「ランドドラゴンに変身出来ないことか」

そうなんですよ、適合自体はあるんですよ?
なのに変身が出来なかった……ホントに何で…?

麻琴「どうでもいい。ウチがディフェンドウィザードリングを使った効果を詳しく書いて終わったら?」

………そうします。



麻琴が使用した場合のディフェンドウィザードリング
本来はウィザードが変身したスタイルの属性に適応した姿で相手の攻撃を防ぐ魔法の指輪。
(例・水の属性であるウォータースタイルだと滝のようなものになる)
だが麻琴が使用すると三本の槍のように鋭いトゲとなり、相手の足元に現れて串刺しにしようとする効果が付け足された。
壁とトゲは本人の意思で切り換え可能。
トゲが追加された理由は、どちらかといえば麻琴の魔力(?)が攻撃的なのではと予想される。






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