二次創作小説(新・総合)
- Re: マモノチューバーズ!全てはゼロのままに ( No.83 )
- 日時: 2018/06/09 21:18
- 名前: ロストメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)
【第十三話】
『 エンディング後の台本を用意しろ 』
魔王
「...と、いうことがあったのだリザードマン」
リザードマン
「...はぁ」
魔王
「我も信じられん」
リザードマン
「分かります、意味不明ですね」
魔王
「だが...相談できるのはお前しかいないんだ」
リザードマン
「そうですか...しかし驚きましたよ、魔王様が雪国出身だったこととか、母親がまだ生きていたこととか」
魔王
「む...そういえば言ってなかったな」
リザードマン
「ええ、話す暇もありませんでしたからね」
魔王
「そうだな」
リザードマン
「ジャガーが二人いて、もう一人のほうはこっちを探している...と」
リザードマン
「さらにこちらは怪しい..と」
魔王
「うむ、我は...情報が多すぎて...なんか、疲れたぞ...」
魔王はゆっくりとリザードマンの膝へと倒れ混む
リザードマン
「きゃっ!?ま、魔王様!?いけません!誰かに見られたら...」
魔王
「リザードマン...なんだか我は眠たいぞ」
リザードマン
「...」
魔王
「少し...だけ...休ませて...くれ..Zzz」
リザードマン
「...魔王様?」
魔王
「ん...」
魔王はそのまま、眠りにつく
リザードマン
「...弱ったな、こんな岩山は魔王様の寝床に相応しくない」
リザードマン
「どこか...寝床は...といっても、物は止まっているから鉄板同然か」
零代目
「いや、元通りには出来る」
リザードマン
「!?」
リザードマンと魔王の背後から、黒い液体とコウモリが現れる
コウモリさん
「おっす、リザードマン」
リザードマン
「コウモリ!?それにその男は...」
零代目
「魔王、眠っているのか肝心なときに」
リザードマン
「.....魔王様に何か用か?」
零代目
「まあな、魔王を起こしたほうがいいか?」
リザードマン
「魔王様は疲れている、寝かせてくれないか」
コウモリさん
「それもそうかい、まぁあいつに事実を伝えるのも酷だしな」
零代目
「そうだな...それにアレも、長くは持たないだろう」
コウモリさん
「マジかよ...早めに終わっちゃうの?」
零代目
「監理局にバレた以上はな」
コウモリさん
「それもそっかー?」
リザードマン
「何の話をするつもりだ」
零代目
「この世界の話だ」
コウモリさん
「あとヘルチューバーの話」
リザードマン
「はあ?」
- Re: マモノチューバーズ!全てはゼロのままに ( No.84 )
- 日時: 2018/06/08 23:23
- 名前: ロストメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)
...
リザードマン
「この世界の神は本当は貴様だと!?」
コウモリさん
「そ。」
リザードマン
「それに、自らの娯楽のために...世界を書き換えたと!?」
零代目
「そうだな」
リザードマン
「...暇潰しのためにそんなことを?」
コウモリさん
「だってさ、改変前はすっげぇつまらないところだったんだぜ?」
リザードマン
「...!!」
零代目
「どういう気分だ?」
リザードマン
「全てを否定されるというのはこういう気持ちなのだろうな」
零代目
「そうなのか」
リザードマン
「その...連れてきた五人はどうする気だ?」
零代目
「俺の計画に荷担させたとはいえ、よくやっているよ」
コウモリさん
「普段見下してるお前でも誉めたり出来るんだな」
零代目
「こんなものは誉め言葉なんかじゃないだろう」
コウモリさん
「ふーん?」
リザードマン
「それで何の用だ」
零代目
「いや、魔王に伝えておきたいことがあってな」
コウモリさん
「そろそろ結界が破れそうってな」
リザードマン
「...破る、ではなくてか?」
コウモリさん
「あったりー」
零代目
「まあ、実際俺たちが破ることも可能だが...全人類が生命活動を維持できなくなると解除される仕組みとなっている、出来ればそうしたい」
リザードマン
「ならどうして」
零代目
「押さえつけていたジャガーの結界がもう限界だ」
リザードマン
「えっ」
コウモリさん
「何日もったよ」
零代目
「3カ月ぐらいだろうか...」
コウモリさん
「マジか、ジャガー失踪して3カ月経ってんのか、そんな気しねー」
零代目
「まぁ、時間が止まってたからな」
コウモリさん
「もう戻したほうがいいか?」
リザードマン
「何故時を止めた?」
コウモリさん
「歴史がジャガーをメイドウィンとしていたのがムカついた、零代目にやるつもりだったのに」
零代目
「ああ...俺が考案したんだ、物だけが止まる世界」
リザードマン
「早く元に戻せっ!!」
コウモリさん
「あーいよ、やるぜ零代目」
零代目
「ま、待て...俺の体に負担がかかるから結界内で」
コウモリさん
「んじゃこいつ連れてくぞ」
零代目
「えっ」
コウモリさん
「後で演説するからもうぶちまけようぜ?」
零代目
「...お前、最終手段に出たな」
リザードマン
「え?え?」
コウモリさん
「アイラビュ~!!」
コウモリと零代目は魔王を連れて、時空の渦を抜けていく
リザードマン
「お、おい待て!!」
- Re: マモノチューバーズ!全てはゼロのままに ( No.85 )
- 日時: 2018/06/09 08:41
- 名前: ロストメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)
魔王
「ん...んん...」
零代目
「ようやく起きるか」
コウモリさん
「結構寝てたなぁ」
魔王
「む、ここは一体...」
零代目
「目覚めたか、シルバー・マリアーゼ...いや、名も無き魔王よ」
コウモリさん
「おっす魔王様」
魔王
「...コウモリ?それに隣にいるのは?」
魔王
「ん?ここは一体どこだ...」
コウモリさん
「本当に疲れてたんだな、思考が追い付いてねぇ」
零代目
「まぁ無理もないか...おいレフィトア、魔王に軽く説明してやれ」
レフィトア
「へー、あれが魔王様!」
零代目の書いた真っ黒な絵からレフィトアが飛び出す
魔王
「お前は?」
レフィトア
「名前の無い妖精だよ、零代目から言わせると『レフィトア』だけどね」
魔王
「...ここにいるのはお前だけか?」
レフィトア
「ううん、アンとかリッキーとか、ユイとかアイムとか...まぁ、沢山いるの!」
魔王
「ほう...ここは?」
レフィトア
「結界だよ」
コウモリさん
「ようこそクリーピーパスタ事務所へ」
魔王
「結界...そうか、ちょうどよかった、我も結界に用があるからな」
コウモリさん
「ああ、そういや俺ジャガーが結界に居るって話したか」
零代目
「そうか、話す手間が多少省けるな」
魔王
「単刀直入に言う、ジャガーはどこだ?」
零代目
「レフィトア、窓の向こうから見えるアレは何だかわかるか?」
レフィトア
「え?窓の向こう?」
魔王とレフィトアが窓を見ると、遠くに丸い形の水晶のようなものが輝いている
コウモリさん
「あれがジャガーだよ」
魔王
「な!?」
零代目
「死んでいるわけではない、あの中に閉じ込めて夢を見せているだけだ」
零代目
「俺は古来より生きる10のメイドウィンの一人、『幻覚のメイドウィン』だからな」
魔王
「...お前もリニュ前、というやつか?」
零代目
「俺の時空のジャガーから聞いたか...そうだな、リニューアル前の時空はメイドウィンが10人しかいない、俺の他に黒影やジャガーにその娘、たくっちスノーなんかが当てはまるだろう」
コウモリさん
「俺みたいなのは異例だそうだ」
魔王
「俺みたい...って、え?」
コウモリさん
「あ、言ってなかったな?俺がこの世界の神だ」
魔王
「...そうか」
コウモリさん
「あれ?驚かないのか?」
魔王
「知っていたさ、初めて会ったときそう言ってたではないか」
コウモリさん
「...あー!そういえば魔王一族には最初に話してたなぁ、ジョークにしようとしてたのになぁ」
- Re: マモノチューバーズ!全てはゼロのままに ( No.86 )
- 日時: 2018/06/09 10:57
- 名前: ロストメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: DYDcOtQz)
零代目
「全くお前は...まあいい、お前はジャガーを連れ戻しに来ただろう」
魔王
「そうだ、早く元に戻してほしい」
零代目
「...心配せずとも、ジャガーの封印は時期に破れる」
魔王
「いつまでかかる?」
零代目
「一週間もかからないだろう」
魔王
「それならいいが...」
コウモリさん
「あ、そうそう...物が止まった件だがな...」
魔王
「神が生きているのならどうとでもなるのだろう?」
コウモリさん
「おう、魔王様が寝ている間に元通りだ」
零代目
「ただ...」
魔王
「ただ?」
コウモリさん
「前に話したよな?ビスケットを噛み砕くには0.1秒くらいの時間が必要になるって」
零代目
「それらの動作の時が同時に動き出す、殴られたものは凹み、砕け、潰れる」
コウモリさん
「要するにぶっ壊れそう」
魔王
「えっ」
コウモリさん
「ま、そこはメイドウィン最後の大仕事だ、心配はいらんよ」
魔王
「...最後?」
零代目
「ああ、コウモリはな...」
...
零代目はコウモリに世界を譲ってもらう約束をしたこと、条件として世界を面白くさせコウモリを楽しませること、最終段階に来ていることを話した
魔王
「我はそのために作られたのか?」
コウモリさん
「大魔王は想定外だったけどなぁ...いい女だろぉ?」
零代目
「あれ、コウモリの趣味入ってるぞ」
魔王
「知りたくない、そんな事実」
零代目
「...まぁ、暇潰しに付き合わせたのは悪いと思っている、ただ」
零代目
「本当にジャガーを連れていくのか?」
魔王
「ああ」
零代目
「だが、あいつは...魔王を、お前自身を私物化している」
零代目
「『魔王』という概念に依存し、自分の物にしたいという本性を真面目な口調で隠している」
零代目
「お前の他にも奴にとっての『マリアーゼ』は沢山いるんだぞ?」
魔王
「ああ、我の母や祖母、それに先祖だろう?家族ぐるみの付き合いをしていけば...」
コウモリさん
「そーゆーんじゃ...」
魔王
「ならどういう...」
コウモリさん
「俺の口からはちょっとー」
アン
「ねぇ、アイムがコーラ欲しいって」
ユイ
「リッキーが団子持ってないだって」
コウモリさん
「分かった...零代目、代わりによぉ」
零代目
「分かった...俺から話す」
コウモリはユイたちの所へ飛んでいった後、零代目は魔王に近づき、語る
零代目
「奴にとっての『マリアーゼ』は概念だ」
魔王
「は?」
- Re: マモノチューバーズ!全てはゼロのままに ( No.87 )
- 日時: 2018/06/09 21:22
- 名前: ロストメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)
零代目
「コウモリがメイドウィンだとバラす前、ジャガーが魔界のメイドウィン扱いとなっていたな」
魔王
「ああ、そうだ」
零代目
「俺の時空でもジャガーは魔界のメイドウィンだったよ」
魔王
「そうか」
零代目
「...この時空のジャガーも、魔界を束ねているメイドウィンのようだ?」
魔王
「と言うと?」
零代目
「ピラミッドの構図だ、てっぺんがジャガーでまん中がコウモリのような管理するメイドウィン、一番下がお前のような世界で生きる生き物」
魔王
「つまりジャガーは魔界という広い世界から見た魔王ということか」
零代目
「その通りだ...魔界はこの世界だけじゃない、多分ドラゴンクエストとかファイナルファンタジーとかの世界も管理してる」
コウモリさん
「ドラクエはともかくFFに魔界なんてあるのかー?」
零代目
「知らん」
零代目
「後々知ったが、つまり、この世界のメイドウィンこそコウモリだが...【魔界】という存在をまとめて束ねてる者がジャガーだ」
魔王
「ほう」
零代目
「...だからといって、自分勝手は許しがたいが」
アイム
「お前には言われたくない」
零代目
「さっきも言ったが俺は交渉だ、合意の上でやっている」
零代目
「魔界の魔王が皆『マリアーゼ』の性を持つことは知っているか?」
魔王
「そうなのか!?」
零代目
「黒影ほど完璧さは求めない、ただ側にいればいいとは奴の弁だ」
魔王
「では、至るところに我の親戚がいるような?」
零代目
「親戚...というのは違う、『マリアーゼ』という名字を付けられたにすぎんただの人形だ」
零代目
「それでも解放するか?ジャガーはお前を愛していない、人形遊びにすぎないんだぞ?」
魔王
「しかし...」
零代目
「ジャガーを解放して、お前が幸せになるのは勝手だ、だがそうなった場合、誰が代わりに苦しむと思う?」
零代目
「全時空の魔界だ、ジャガーを野放しにするといずれとんでもないことになる、最悪俺の作った戦争の歴史が本当に引き起こるかもしれないだろう」
コウモリさん
「そこは万丈だじゃないのな」
零代目
「万丈って誰だよ」
コウモリさん
「知らねーのかよ...それにさ、あいつ分かっててやってるんだから、最初びっくりしたんだぜ?」
コウモリさん
「さー、計画を始めようって時に、既にジャガーが介入していたんだよ」
コウモリさん
「お?わけがわからんって顔してんな、これを見ているお前さん」
コウモリさん
「最初のシーン、プロローグとやらを思い出してみな」
...
【プロローグ】
魔界。
人間の世界の真下にある、モンスター達の世界。
その昔はモンスターは人間を襲い、人々もまたモンスターを襲う、争いの時代であった
終わりの無い戦いに互いが疲労していたある日、万物を操るほどの圧倒的な魔力を持ち、巨人を遥かに凌ぐ力を持つ最強のモンスターの女が現れました
女は魔法を使い、魔界と人間界に結界を張って世界を切り離し、モンスター達から祝福されました
女の姓は、『マリアーゼ』
マリアーゼはモンスター達に平穏を与え...『魔王』と呼ばれ皆に尊敬されたのでした...
..僕、【ジャガー・メイドウィン・ブラウン】は、そんな世界のメイドウィンを任されています
そして...今の魔界を作ったマリアーゼ一族の世話係も。
零代目
「俺が作ったこの歴史に」
コウモリさん
「奴は当たり前のように上がり込んでやがったのさ」
第十三話 END