二次創作小説(新・総合)
- Re: 満開!ロボット学園 ( No.102 )
- 日時: 2018/06/19 23:33
- 名前: ロストメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)
【第十七話】
『心ってなーに?』
イクサー3
「あっ、やっと見つけた!!大変、大変だよーっ!!」
そしてようやく、ザンボットを担いだイクサー3が研究所に飛び出す
渚
「あれ、イクサー3!?何してるのこんな真夜中に」
イクサー3
「研究所の場所知らないもので迷子になっちゃって...ってそれどころじゃな~い!!」
たくっちスノー
「あれ、君が担いでるそれ...ザンボット3じゃないか!!」
マサキ
「あいつの機体か、どこか壊れたりしたんだろ?」
イクサー3
「サッカーボールぶつけたら喋らなくなっちゃったんだよ、ちょっと研究室貸して」
渚
「え?」
イクサー3
「これくらいあたしでも出来るから!」
リーン
「へー、無茶しないでよ、設計者は俺だし俺がやるって!」
イクサー3
「でもぶつけたのあたしだし」
リーン
「大丈夫だって、たかがサッカーボール程度!」
渚
「...」
マサキ
「運ぶのも時間の無駄だ、ここで解体しろ」
リーン
「りょーかい!それ貸して」
イクサー3
「あ、うん...なんとかなる?」
リーン
「なるなる!」
リーンはアームでザンボット3の表面を取りだし、機械部分を露出させる
イクサー3
「えっ!?」
リーン
「骨みたいなものだよ、みーんなこれ付いてる」
たくっちスノー
「骨組みって奴ね...で、どう?」
マサキ
「おい、これ本当にボールをぶつけたのか?鉄球がぶつかってるみたいだ」
イクサー3
「ちょっとイクサーボムをね...」
セーラ
「なんで必殺技を...」
リーン
「えーとこれも使えない、これもダメに」ポイポイ
シャープ
「さっきから部品投げまくってるけど...本当に直してるの?」
リーン
「直してるって...ちょ、あれま!」
マサキ
「どうした」
リーン
「心パーツが凹んでる!」
マサキ
「凹んだ?約6°程度じゃないか」
リーン
「いやー、ちょっとしたことでダメになるから、よく交換するんだよね」
渚
「知らなかった...」
イクサー3
「じゃあ、ザンボット3は動かないの!?」
リーン
「待ってて、すぐザンボット3用の心パーツを持ってくるから」
リーンは研究所に入り、降りる音が響いていく
マサキ
「フン!何がデリケートだ、あいつのような物が作った心などどれも同じだ」
ジーク
「...」コクコク
渚
「そこまで言わなくても」
マサキ
「なら聞くぞ、心パーツが入っている奴がとった感情を答えてみろ」
渚
「え?」
マサキ
「『笑い』と『驚き』の二つだけだろう?」
渚
「あっ!!」
- Re: 満開!ロボット学園 ( No.103 )
- 日時: 2018/06/20 09:42
- 名前: ロストメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: vnwOaJ75)
マサキ
「そう、奴の感情は欠如している」
セーラ
「言われてみれば、あの人が怒ったり泣いたりしてる所見たことありません」
たくっちスノー
「そういえばそうだ、自分も彼とは長い付き合いだが...」
マサキ
「緑風にも心パーツはついていたな」
渚
「はい、リセットするときに自分のをコピーするって」
マサキ
「つまり、心パーツは奴の精神構造と皆同じということ」
たくっちスノー
「...え?そうかなぁ、ロボットの皆はすっごいイキイキしてたよ、ねぇ?」
イクサー3
「うん、ザンボットもコン・バトラーもイキイキしてる」
渚
「イキイキっていうか、喧嘩したりふてくされたりしてるのも見たわよ」
ジーク
「緑風より奴等の方が発達してるというのか?」
シャープ
「それって...学園生活によるものじゃないかな」
ジーク
「何?」
シャープ
「赤ちゃんが親から教えてもらって色々知っていくように、心のあるロボットが人間に近い生活を歩んでいけば...」
イクサー1
「人に近付くのは必然...と」
渚
「なんだかんだで2、3ヶ月はガイキング達と一緒に過ごしてきたしね」
たくっちスノー
「じゃあ、渚さんのおかげでもあるわけか」
渚
「いや...私はただ、思いっきり青春を満喫したくて...」
たくっちスノー
「良いんだよ楽しんで、思いっきりはしゃげるのは高校生までなんだから」
マサキ
「そんなことはどうでもいい、このままリーンが心パーツを持ってきても元通りになる保証はない」
イクサー3
「えっ、じゃあどうすれば?」
マサキ
「自分で考えろ」
リーン
「おまたせ!」
リーンはハートのような部品が付いた骨組みを持ってきて、ザンボット3のフレームをつける
ザンボット3
「あ、い、う、え、お」
たくっちスノー
「これって、そういう仕組みだったんだ」
リーン
「うん、デリケートな部品だから骨組みごと一瞬で作らないとダメになっちゃうんだ」
ザンボット3
「あ、あれ?俺って何してたっけ」
リーン
「もう夜の九時、九時は睡眠の時間だよ!」
ザンボット3
「あ、そうか!じゃあタイマーつけて電源を切る!おやすみ!」
そういってザンボット3は動かなくなる
たくっちスノー
「.....」
リーン
「まぁ作ったばかりだしそんなものだよ、明日には人間っぽい会話も出来るようになるよ」
イクサー3
「って...もう九時!?帰らないと」
渚
「というか...まだお風呂も晩御飯も済ませてなかった...」グー
たくっちスノー
「湯ぐらいだったら自分が沸かしてあげるよ」
...
セーラ
「あの、所長」
リーン
「何?」
セーラ
「壊れた骨組みはどうするんですか?」
リーン
「え、そりゃ捨てるに決まってるでしょ」
セーラ
「そ、そうですか...」
リーン
「え、なんで?壊れたら捨てるのは人間だってやるでしょ?」
- Re: 満開!ロボット学園 ( No.104 )
- 日時: 2018/06/20 11:23
- 名前: ロストメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: vnwOaJ75)
翌日...
渚
「...」コクリコクリ
イクサー1
「ZZZZZZZZ」
昨日の睡眠不足で、渚は居眠り、イクサー1は爆睡していた
アクセル
「はいそこ寝ない!」シュッ
渚
「痛っ!」コツン
イクサー1
「zzzzz 」コツン
アクセル
「す、凄い...チョーク当てても目が覚めないとは」
ガイキング
「どうしたんだ渚、夜更かしでもしたか?」
渚
「あ、ううん...ちょっと色々あってね」
鋼鉄ジーグ
「ったくさぁ、ゼオライマーの奴...せっかくの誕生日を粗末にしやがって」
ゼオライマー
「ロボットのくせに誕生日なんか気にするからだ」
鋼鉄ジーグ
「はぁ!?天才だからっていい気になりややがって!」
ダイモス
「抑えろ」
木原マサキは、翌日もゼオライマーとして学園に出席している
アクセル
「誕生日?ロボットが?製造日じゃなくて?」
D-1
「まぁ確かにそっちが近いけどさ」
D-3
「誕生日の方が、なんか生きてるって感じしますよね?先生」
アクセル
「うーん、まぁそうかもな」
渚
「.....」
ザブングル
「でもあの後、ゴーショーグン泣きそうだったよね」
ゴーショーグン
「せっかく作ったホールケーキ潰されたからな...」
渚
「.....」
アクセル
「はい、授業に集中!せっかく俺がコミュニケーションの取り方を教えてるんだからよーく聞くように!」
ダン
「そんなもん社会に出て役に立つのかよ」
ゼオライマー
「知らんのか?社会人になる上でコミュニケーション能力は必須だ」
アクセル
「そうそう、ほうれんそうが大事だからな」
鋼鉄ジーグ
「俺嫌いなんだけどなーあれ」
アクセル
「野菜のほうれん草じゃないんだな、これが」
渚
「報告、連絡、相談ですよね?」
アクセル
「正解、特に相談は生きる上で何度も経験するだろうからよく覚えておくように」
ゼオライマー
「誕生日パーティーをするならすると事前に言え、隠し事は時に悲劇を招く」
D-2
「なんだ、やっぱり誕生日祝ってほしかったんじゃないか」
ゼオライマー
「黙れ」
キーンコーンカーンコーン
アクセル
「はい授業終わり!今言ったことを忘れないように!」
ガイキング
「はい!」
渚
「コミュニ、ケー...ション...」コクリコクリ
渚
(校長先生も...そういうの...出来るのかな...)
- Re: 満開!ロボット学園 ( No.105 )
- 日時: 2018/06/20 12:58
- 名前: ロストメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: vnwOaJ75)
研究所...
リーンはガレージに沢山のロボットを乗せる
セーラ
「所長、どうして今でも開発を続けてるんですか?」
リーン
「そこに発明があるから!」
シャープ
「もうマガイモノの反応はないし、マガイモノメイカーもいないから、マガイモノキラー機体を作っても意味ないのに...」
リーン
「なーんかやめられなくって!」
セーラ
「はぁ...まったくこの人は」
リーン
「あ、そうだ...木原から心パーツの資料を作れって言われてたんだった」
リーン
「何年も作ってたなら記録を用意しろって怒られてさぁ」
セーラ
「それはそうですよ...心の研究...それって、かなり凄いことなんですよ?」
リーン
「そこまでかなぁ...ま、サクッとすませますか」
リーンは作業を止め、モニターを展開し文字を打ち込んでいく
リーン
「えーと心パーツは、最低限プログラムで喜怒哀楽を再現したものなんだ」
セーラ
「.....」
リーン
「で、生き物みたいな行動を取れるようになって、最終的には体が鉄で出来た一種の生き物のように...」
ジーク
「緑風」
リーン
「何?」
ジーク
「お前、何か怒りを感じたことはあるか?」
リーン
「怒り?なんで?」
ジーク
「例えばお前を殴ったとしてだ」ガスッ
リーン
「例えばじゃなくて実際に殴ってるよ君」
ジーク
「怒りが沸いたりしないのか?」
リーン
「うん」
セーラ
「じゃあ、泣けるようなことは?」
リーン
「玉ねぎ見てるとどうもねー」
シャープ
「真面目にやって!」
リーン
「だってしょうがないじゃん!別に怒るような事も泣くようなことも無いし」
ジーク
「お前、本当に心パーツついているのか?」
シャープ
「渚さんの話からして、パーツ自体に問題はなさそうだし...」
ジーク
「おい、お前もロボットだな」
リーン
「エクスロイド、近未来のスペシャル兵器だよ」
ジーク
「なんでもいい、心パーツを見せろ」
セーラ
「えっ、バラすんですか!?それはちょっと...」
リーン
「大丈夫大丈夫!未来ロボットはアトムみたいに上手く開けれるから!」パカッ
リーンは腹部を開き、心パーツの付いている機械部分を見せるが...
ジーク
「これは...どういうことだ」
セーラ
「えっ、あれっ!?」
シャープ
「ひっ」
リーン
「え、普通でしょ?」
- Re: 満開!ロボット学園 ( No.106 )
- 日時: 2018/06/20 16:55
- 名前: ロストメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)
渚
「ねぇ、イクサー1」
イクサー1
「何でしょう?」
渚
「あの授業の時の皆、怒ったり泣いてたりしてたよね」
イクサー1
「はい」
渚
「ちゃんとした心が芽生えていた...生き物そのものだった」
渚
「なのに、なんでそれらを作った校長先生はあんな調子なんだろ」
イクサー1
「...」
イクサー3
「あ、お姉様とお姉様の渚!そっちも帰るんだ、待って~!」
渚
「イクサー3、部活とか行かないの?」
イクサー3
「めんどくさいも~ん」
イクサー1
「いけませんよ、そんな調子では...ところでイクサー3」
イクサー1
「どうでした、彼は?」
イクサー3
「ザンボットでしょ?...うん、お姉様の想像通り」
イクサー1
「やはりそうでしたか」
渚
「え、どういうこと?」
イクサー1
「心を模した部品を植え付けたばかりの機体が...今までと同じ行動を起こすことは出来ません」
イクサー3
「ノートを取らずに数学の問題を解いたり、オイル浴びたりしてたよ」
渚
「まだロボットっぽさが抜けきれないんだ...」
イクサー3
「それに、あたし達の事もあまり覚えてないみたいで...」
渚
「うちのクラスも気を付けないとね...そんな風になった皆は見たくないし」
イクサー1
「そうね」
イクサー3
「それよりもさ、方程式分かんないから教えてよ、お姉様の方の渚!」
渚
「はぁ、方程式!?私だって分からないんだから!」
イクサー3
「え~!?」
渚
「高校の方程式はね、すっごい難しいのよ」
イクサー3
「人間も大変なんだね」
渚
「そうなの!」
イクサー3
「じゃあお姉様、勉強教えて」
イクサー1
「自分で解きなさい」
イクサー3
「いじわる!」
...
そんな光景を、空から覗いていたセイブルヴィクスは...
たくっちスノー
「ごめんな、セイブルヴィクス...お迎え頼んじゃって」
セイブルヴィクス
「お構い無く」
たくっちスノー
「ん?渚さん達も学校帰りか、いいなぁ学生は」
セイブルヴィクス
「.....」
たくっちスノー
「どうしたの?」
セイブルヴィクス
「なんでもありません」
たくっちスノー
「おやおや、隠し事が出来るとは心が芽生えて来た証拠だ」
たくっちスノー
「...でも、もう分かっちゃったから」
セイブルヴィクス
「.....」
たくっちスノー
「小型のボディ、手配しておくからね」
セイブルヴィクス
「はい」
第十七話 END