二次創作小説(新・総合)

悪夢の夏合宿~第7章「絶対に許さない」~ ( No.407 )
日時: 2020/01/14 21:35
名前: ゆうき ◆3kcYqPadC. (ID: i8MUn/7P)

【ここまでのあらすじ】
μ'sのメンバーの1人で「彼女」でもある南ことりちゃんに夏合宿に誘われた俺、ゆうき。
μ'sの9人と共に合宿の舞台である錦野島を訪れた・・・

しかし翌日、俺達は奇怪な事件に巻き込まれる。

唯一の島を出る手段であった船が燃やされてしまったのを皮切りに、矢澤にこと西木野真姫が次々と殺害される。

事件の容疑者となったのは1人行方不明のことりちゃん。

「ことりちゃんが犯人なワケが無い!」
そう思って事件の捜査にあたる俺だったが、何も掴むことが出来ずにいた。

そして、ことりちゃんが行方不明のまま迎えた4日目の朝・・・


ゆうき
「あ・・・あ・・・」


花陽
「ゆうき君ってば!!どうしたの!?」






ことり
「」


ゆうき
「こ・・・・・・ことりちゃん!?」


花陽
「・・・・・・えっ!?」







ゆうき
「ことりちゃん!しっかりしろ!ことりちゃん!」ユサユサ


ことり
「」


花陽
「ゆうき君!」タッタ


ゆうき
「かよちん・・・」


花陽
「知らなかった・・・隠し扉に地下室なんて・・・
それより、ことりちゃんは!?」


ゆうき
「・・・わからない。」


ことり
「」


花陽
「・・・・・・」


ゆうき
「ことりちゃん!起きろよ!ことりちゃん!」ユサユサ


花陽
「ことりちゃん・・・」


ことり
「」


ゆうき
「・・・・・・」


花陽
「・・・・・・」


ゆうき
「冗談じゃねーぞ・・・ことりちゃん!目ぇ覚ませよ!ことりちゃん!」ユサユサ


花陽
「・・・・・・」グスッ


ことり
「」


ゆうき
「・・・嘘・・・・・・だろ・・・?」


花陽
「そんな・・・」


ことり
「」


ゆうき
「・・・ふざけんなよ!嘘だって言ってくれよ!おい!ことりちゃん!!」ユサユサ


花陽
「ゆうき君・・・」グスグス


ことり
「」


ゆうき
「・・・なぁ、頼むよ。頼むから・・・
本当に・・・ことりちゃん・・・!」ポロポロ


花陽
「ううっ・・・グスッ・・・」ポロポロ


ことり
「」


ゆうき
「クソ・・・クソぉぉぉぉぉ!!」ポロポロ


花陽
「ことりちゃぁぁぁぁぁん・・・!」ポロポロ







ギュッ…


ゆうき
「・・・えっ?」


花陽
「・・・?」


手・・・・・・?






「・・・う・・・ううん・・・」


ゆうき
「!!!・・・あ・・・あぁ・・・」ポロポロ


花陽
「ううっ・・・ひぐっ・・・」ポロポロ





ことり
「・・・ゆうき君・・・かよちゃん・・・」ムクッ


ゆうき・花陽
「「ことりちゃん!!」」




ことり
「・・・助けに・・・来てくれたんだね・・・」ウルッ


ゆうき・花陽
「「ことりちゃあああああん!!」」ダキッ


ことり
「ひゃっ・・・!ゆうき君!?かよちゃん!?」


ゆうき
「助けに来てくれたんだねじゃねーよ・・・
どんだけ心配したと思ってんだよ・・・」ギュー


花陽
「そうだよぉ~・・・」ポロポロ


ことり
「・・・うん、ごめんね・・・
ことり、気付いたらこの部屋に閉じ込められてて・・・」


ゆうき
「そうだよ・・・それで、どんだけ探しても見つからないから、俺てっきり・・・」


ことり
「・・・いっばい、心配かけちゃったみたいだね・・・ごめんね・・・」


ゆうき
「ごめんじゃねーよ・・・本当に・・・」ポロポロ


ことり
「ゆうき君・・・」


ゆうき
「・・・何にせよ、無事で良かった・・・」ギューッ


ことり
「・・・・・・ごめんなさい・・・」


花陽
「ゆうき君ばっかりずるいー!花陽にも喋らせて!」ギューッ


ことり
「わわっ!?かよちゃん!?」


花陽
「花陽も、とっても心配してたんだよ?
ことりちゃんにまで何かあったらどうしようって・・・」


ことり
「?・・・ことりに「まで」?」


ゆうき
「あっ・・・ことりちゃんは知らないのか。詳しくは後で話すよ。」


ことり
「?」


ゆうき
「それより、「気付いたらこの部屋に閉じ込められてて・・・」って言ったってことは、
1回は目を覚ましてたって事だよね?何で寝てた・・・っていうか、気絶してたの?」


ことり
「・・・あれ?そういえば・・・何でだっけ?」


花陽
「えっ?」


ことり
「確か・・・目を覚まして、閉じ込められてるのに気付いて、
どうにかして出れないかなって動き回って・・・」


ことり
「それから、それから・・・えーっと~・・・」





グゥ~~~・・・


ゆうき
「あっ」


花陽
「あっ」


ことり
「あっ・・・///」


ゆうき
「・・・・・・」


花陽
「・・・・・・」


ことり
「・・・は、恥ずかしい・・・///」カァー


ゆうき・花陽
「「(かわいい)」」











ことり
「はぁ~♡お腹いっぱい♪」ゲプッ


花陽
「ことりちゃん、相当食べたね・・・」


ゆうき
「そりゃ、丸2日何も食べてなかったんだから・・・」


穂乃果
「それにしても、空腹で倒れてたって・・・
ギャグ漫画じゃないんだから・・・」


ことり
「だ、だって~!お腹空き過ぎて動けなくなっちゃったんだもん~!」



「まぁまぁ、空腹に関しては生理現象やし、しゃーないやろ。」


海未
「そうですよ。ことりは無事だったんですからそれで良いではないですか。」


絵里
「・・・ことりは、ね・・・」


ことり
「・・・知らなかった・・・」


ことり
「・・・にこちゃんが・・・真姫ちゃんが・・・殺されてたなんて・・・」



「凛達だって・・・まさか、こんなことが起きるなんて思わないよ・・・
犯人はわからないままだし・・・」


花陽
「・・・・・・」



「・・・・・・」


ことり
「犯人・・・わかってないんだね・・・」


絵里
「・・・ことり、貴方じゃ無いのね?」


ことり
「えっ!?ち、違うよ~!もしかして、ことりが疑われてるの!?」



「・・・疑ってるの、絵里ちくらいやけど・・・」


絵里
「・・・正直、まだ貴方が一番黒に近いと思ってるわ。
こんなこと言うのもアレだけど、縛って閉じ込めるくらいのことするべきだと思うわ。」


穂乃果
「絵里ちゃん!?」


海未
「絵里、また貴方は・・・!」




ことり
「いいよ。」


花陽
「ことりちゃん!?」


ことり
「それで絵里ちゃんの気が済むなら、ことりはやるよ。」



「ことりちゃん・・・」




ゆうき
「待って。」


ことり
「ゆうき君?」


ゆうき
「それは流石に可哀想だし、ことりちゃんが犯人に狙われてる可能性もある。」



「うーん・・・それもそうやね。」


穂乃果
「じゃあ・・・どうするの?」


ゆうき
「俺が片時も離れず側にいる。これで良いだろ?」


ことり
「ゆうき君・・・?」


ゆうき
「ことりちゃんは俺が守る。それが彼氏の務めだろ?」


ことり
「ゆ、ゆうき君・・・///」ドキュンッ…




海未
「・・・そう・・・ですね。ゆうきさんなら安心ですし。」


絵里
「・・・ま、良いんじゃない?」


花陽
「じゃあ・・・決定かな?」


穂乃果
「ゆうき君!ことりちゃんの事、頼んだよ!」


ゆうき
「おう!任しといて!」


ことり
「ゆうき君、ありがとう♡ことりの命、預けちゃうね♪」ギューッ


ゆうき
「ちょっ・・・!ことりちゃん・・・!///」ドキドキ


ことり
「えへへ♪2日ぶりに抱き着いちゃった♪」ギューッ


ゆうき
「・・・何?2日間俺に会えなくて寂しかったの?」ヨシヨシ


ことり
「あ、当たり前だよ~!1人誰もいないし何もない部屋の中で、
とっても怖かったんだからね?」グスン


ゆうき
「ごめん。見つけるのに2日以上も掛かって・・・」ヨシヨシ


ことり
「大丈夫だよ。だって、ことり信じてたもん。」


ゆうき
「信じてた?」


ことり
「ゆうき君なら、絶対助けに来てくれるって。」


ゆうき
「ことりちゃん・・・」


ことり
「えへへ・・・だって、ことりの大好きなゆうき君だから♡」ニコッ


ゆうき
「・・・ありがとう。そう言って貰えると嬉しいよ。
(かわいい!むっちゃかわいいじゃねーかこの野郎!!てかなんだよその台詞!無茶苦茶嬉しいじゃねーかくそおぉぉぉぉぉ!!)」


↑ 情緒不安定




海未
「まったく・・・2人揃った途端これですか・・・」


穂乃果
「まあ、これがこの2人らしさだから・・・」


花陽
「そうそう!ゆうき君とことりちゃんはこうじゃないと!」



「凛もそう思うにゃー!」



「ふふっ・・・あの2人なら何でも出来そうやね。」


絵里
「事件の真相を暴く、とか?」


一同
「「!!!」」


ゆうき
「・・・あぁ。そうだね。」


ことり
「ゆうき君!」


ゆうき
「ことりちゃんを拉致った上に、にこと真姫を殺した犯人は絶対に許さない・・・」


ゆうき
「もうこれ以上犯人の好きにはさせねーぜ!」


ゆうき
「みてろよ!事件の真相は、俺が暴いてみせる!!」


ことり
「ゆうき君なら出来るよ!絶対出来る!」


花陽
「お手伝い出来る事があったら何でも言ってね!
花陽もにこちゃんや真姫ちゃんの仇を取りたいし・・・」



「凛も!力仕事があったら任せて欲しいにゃー!」


穂乃果
「穂乃果も手伝うよ!幼馴染みが犯人にされかけて黙ってられないよ!」


海未
「えぇ。同感です。」



「ウチは・・・どうしよっかな?絵里ちは?」


絵里
「私は・・・手伝ってあげても良いけど・・・」




ゆうき
「・・・あー、気持ちは嬉しいけど・・・」


ことり
「ゆうき君?」


ゆうき
「犯人に証拠隠滅とかされたらたまらないし、
事件の捜査は俺とことりちゃん、それとかよちんの3人でやりたい。」


花陽
「えっ?花陽も?」


ゆうき
「うん。ことりちゃん以外ならかよちんが一番信用出来るかなって。」


花陽
「・・・わかったよ!花陽、頑張るね!」


ことり
「ことりは詳しい事は何も知らないし、役に立てるかわからないけど・・・」


ゆうき
「大丈夫。俺とことりちゃんなら出来るさ。
・・・そうと決まれば、早速捜査するぞ!」


ことり・花陽
「おーーーっ!!」


続く

悪夢の夏合宿~第8章「反撃」~ ( No.408 )
日時: 2020/01/15 21:15
名前: ゆうき ◆3kcYqPadC. (ID: i8MUn/7P)

【ここまでのあらすじ】
μ'sのメンバーの1人で「彼女」でもある南ことりちゃんに夏合宿に誘われた俺、ゆうき。
μ'sの9人と共に合宿の舞台である錦野島を訪れた・・・

しかし翌日、俺達は奇怪な事件に巻き込まれる。

唯一の島を出る手段であった船が燃やされてしまったのを皮切りに、ことりちゃんが行方不明に。さらに、矢澤にこと西木野真姫が次々と殺害される。

犯人だと疑われたのはことりちゃん。
彼女が見つからぬまま2日が経ったものの、たまたま見つけた隠し部屋にて無事に発見されたのだった。

ことりちゃんは犯人じゃない!
そう信じる俺は真剣に事件の謎に挑むことになる。

果たして、一連の事件の犯人は本当にことりちゃんなのだろうか?それとも・・・


ゆうき
「・・・さて、まずはここだな。」ガララッ


ことり
「浴場?」


花陽
「ここでにこちゃんの死体が見つかったんだよ。」


ことり
「ひゃっ・・・!湯船が真っ赤・・・!」


ゆうき
「にこの血のせいだよ。現場だし、そのままにしておいた方が良いと思って。」


ゆうき
「まあ、湯船に浮かせたままは可哀想だと思って、死体は脇に動かしたんだけどね。」


ことり
「・・・・・・にこちゃん・・・」


花陽
「・・・・・・」


ゆうき
「・・・しかし、何で犯人は死体をここに放り込んだんだろう・・・」


ことり
「ここで殺されたってワケじゃないの?入浴中に襲われたとか・・・」


ゆうき
「それは無いよ。死んだ真姫がにこが殺された前日に何かメールを受け取ってたって言ってた。」


ゆうき
「恐らくだけど、それは犯人からのもので、
にこはどこかに呼び出されて殺されたんじゃないかって考えてる。」


ゆうき
「それに、ほら・・・」スッ


花陽
「?」


ゆうき
「脱衣所にあるにこの服に血がついてる。つまり、服を着た状態で殺されたってことだよ。
少なくとも入浴中に襲われたってワケじゃない。」


ことり
「そっか~・・・」


ゆうき
「うーん・・・でも何でここに死体が放り込まれてたのかはわからないな・・・」


花陽
「そうだね・・・うーん・・・」


ゆうき
「・・・ここにいてもしょうがないか。次行こう。」タッ


ことり
「あっ!待って~!」タッタ











ガチャ…


ゆうき
「第2の事件はここ、201号室で起こった。」


ゆうき
「現場完全な密室だった。にも関わらず、犯人は中にいた真姫を殺害した・・・」


ゆうき
「ここに入る鍵は3個。うちルームキーである真姫の使っていた鍵と、
にこの使っていた鍵は部屋の中にあった。」


ゆうき
「もう1個のマスターキーは俺が肌身離さず持っていた。この鍵を使うには、
やはり密室状態だった俺の部屋に入らないとだから、この鍵は使われてないと思って良いだろう。」


ことり
「それじゃあ、犯人はどうやって?」


ゆうき
「わからない・・・でも実際事件が起きたってことは、何か方法があるハズだ。」


花陽
「そうだよね・・・」


ことり
「・・・・・・」


ゆうき
「うーん・・・犯人は一体どうやって・・・」


ことり
「・・・・・・///」ポーッ


花陽
「なんか、いつもと全然雰囲気違うね。」


ことり
「うん・・・///」ドキドキ


ことり
「なんか・・・改めてゆうき君の事好きになっちゃいそう・・・///」ドキドキ


花陽
「わかるよ・・・クールなゆうき君も素敵だと思う。」


ことり
「うんっ!///」


ことり
「(そんなゆうき君と恋人同士なんて・・・ことりは幸せだな~・・・)」


ゆうき
「・・・うーん、何もわかりそうに無いな・・・別の場所行くか。」


ことり
「あっ、うんっ!」ギューッ


ゆうき
「!!?・・・ちょいっ!?///」


花陽
「ことりちゃん!?」


ことり
「えへへ・・・なんか、今はこうしてくっついておきたくて・・・」


ゆうき
「・・・まったく。かわいいやつめ・・・」


ことり
「えへっ♡」


花陽
「・・・・・・」


ゆうき
「・・・?かよちんどうかしたの?」


花陽
「・・・!ううん、何でもないよ。それより移動しないの?」


ゆうき
「・・・そうだね。」


ことり
「・・・・・・?」











隠し部屋(ことりが閉じ込められてた部屋)


ことり
「・・・・・・」ブルッ


ゆうき
「・・・ごめん。あんまりここには来たくないよね。」


ことり
「・・・大丈夫。ただ閉じ込められてただけだもん・・・怖くなんて・・・」ブルブル


ゆうき
「・・・・・・」


ぎゅーっ。


ことり
「!///」ドキッ


ゆうき
「無理するな。そうやって無理してる姿、俺が見たくない。」ヨシヨシ


ことり
「・・・ごめん。でも、ゆうき君の側にいたいから・・・」


ゆうき
「わかってる。だから俺だけを見とけ。それなら大丈夫だろ?」


ことり
「・・・うん・・・///」



花陽
「(何これ)」 ←蚊帳の外なかよちん




ゆうき
「・・・しかし、犯人は何でことりちゃんを・・・?
本当に閉じ込められた以外何もされてないんだよね?」


ことり
「うん。何も盗られたりしてないし・・・」


ゆうき
「(何でだ・・・どうして2人も殺した犯人が、
ことりちゃんには拉致っただけで何もしなかったんだ?)」


ゆうき
「(拉致る事が目的だった?
いや、それなら誰も知らない隠し部屋に閉じ込める必要は無かったハズだ・・・)」


ゆうき
「(ろくに縛ったりもしてなかったから逃げられる可能性があったし、
ロビーと繋がってて昼間に行き来したら目立つ。監禁場所としては不便だ。)」


ゆうき
「(じゃあ、「拉致」というより「閉じ込める」事が目的だった?)」


ゆうき
「(隠し扉は壁と同化してて、普段はわからない。
それならパニック状態に陥ったことりちゃんがそう易々と脱出することは出来ない。)」


ことり
「・・・ゆうき君?」


ゆうき
「(いや、そもそもことりちゃんはいつ拉致られたんだ?
俺が行方不明になる前最後に見たのは1日目の夜・・・)」


ことり
「ゆうき君ー?」


ゆうき
「(・・・!!そうだ!確かあの時、ことりちゃんはやけに眠そうで・・・もしアレが・・・)」


ことり
「ゆうき君ってば~!」


ゆうき
「!・・・ごめん。考え事してた。何?」


ことり
「そういえばことりね。この部屋で目を覚ます前の最後の記憶が、
ことり達の使ってる204の部屋で・・・」


ことり
「とにかく眠くって、すぐベッドに倒れこんだのは覚えてるんだけど・・・」


ゆうき
「あぁ、俺も考えてたところ。アレは多分睡眠薬のせいなんだけど、
入れられた可能性があるとすれば、あの夜飲み食いしたもの、
つまりカレーか麦茶じゃないかって・・・」


ことり
「カレーは違うと思うな。だって皆によそったのはことりだし・・・」


ゆうき
「それもそうか・・・じゃあ麦茶?でもそれも各々が適当に取って・・・!!」


ゆうき
「(違う!確かあの時は・・・!)」


ゆうき
「(まさか・・・まさか・・・!!)」


ことり
「ゆうき君?」


ゆうき
「・・・ことりちゃん。」


ことり
「ゆうき君?」


ゆうき
「俺は・・・大きな思い違いをしてたかもしれない・・・」


ことり
「?・・・大きな、思い違い・・・?」


花陽
「?」


ゆうき
「(あの時ことりちゃんに睡眠薬を盛れたのはあの人だけ・・・でもあの人は・・・)」


ゆうき
「(それに、あの人は隠し部屋の存在を知ってたのか?
知ってた人がいたとすると島の所有者である真姫だけだが・・・)」


ゆうき
「(でも、真姫に隠し部屋が無いかって聞いた時は、無いって・・・)」


ゆうき
「(・・・もし、もしそういうことなんだとしたら・・・
そうなると、この事件は・・・)」


ゆうき
「(間違いない!ことりちゃんに睡眠薬を盛って、拉致したのは・・・)」


ゆうき
「・・・睡眠薬?」ハッ


ことり
「ゆうき君?今度は何?」


ゆうき
「(そういえば、真姫が殺された2日目の夜も凛以外はぐっすりで・・・)」


ゆうき
「(アレも睡眠薬のせいか?あの夜飲み食いしたものといったら・・・)」


ゆうき
「!!」


ことり
「ゆうき君?」


ゆうき
「そんな・・・」


花陽
「ゆうき君?どうしたの?」


ゆうき
「・・・犯人の正体が、わかったかもしれない・・・」


ことり&花陽
「えっ・・・えええええ~!?」


ことり
「ゆ、ゆうき君!本当なの!?」


ゆうき
「あぁ。まだ状況からいってこの人なんじゃないか?
・・・ってレベルではあるんだけど・・・」


花陽
「それでもわかったかもしれないんでしょ?スゴいよ!」


ゆうき
「・・・・・・あぁ。」


ことり
「それで、誰なの・・・?」


ゆうき
「・・・それは、まだ言えない。」


花陽
「えっ・・・?」


ゆうき
「まだ大きな謎が解けてないんだ。密室殺人の謎が・・・」


ことり
「そっか~・・・」


ゆうき
「もう一度行こう。密室殺人の起こった201号室に。」


ことり・花陽
「「うん!」」











201号室


ゆうき
「ことりちゃん、かよちん、どう?」


ことり
「ううん、やっぱり抜け穴とかは無さそうだよ。」


花陽
「こっちも・・・」


ゆうき
「うーん・・・やっぱり犯人は鍵を使ってこの部屋に入ったのか?」


ことり
「でも、2つの鍵は部屋にあったし、マスターキーはゆうき君が持ってたんだよね?」


花陽
「それじゃあ、犯人は鍵を使えなかったんじゃないかな~?」


ゆうき
「うーん・・・」


ゆうき
「(鍵を使えなかった?本当に?)」


ゆうき
「(もし、犯人よってこのマスターキーがすり替えられてたら?)」チャラ


ゆうき
「(いや、事件が起こった前日にすり替えられてないのを確認した。それは有り得ない。)」


ゆうき
「(そもそも、あの時までマスターキーの存在は知らなかったし・・・)」


ゆうき
「!!」


ゆうき
「(いや、違うぞ!それより前、1日目の夜にマスターキーの事を聞いたじゃないか!)」


ゆうき
「(・・・って事は、あの日の時点で既に?)」


ゆうき
「(いや、そしたらアレはどうなる!?一度確かめた時は確かに本物のマスターキーだったハズだ!)」


ゆうき
「あぁ~・・・くそ~・・・!」ボリボリ


ことり
「ゆうき君?どうしたの?」


花陽
「何かわかったの?」


ゆうき
「何かわかりそうなんだよ・・・こう・・・
喉の辺りまできてるんだけど・・・」


ことり
「うーん~・・・そっか~・・・」


花陽
「もうちょっとなんだね!頑張って!」


ゆうき
「そう言われても・・・」





ピロン♪


ゆうき
「ん?」


ことり
「あ、ごめんね。海未ちゃんからメール。「推理は順調ですか?」だって。」


ゆうき
「・・・・・・!!」


ことり
「海未ちゃんも気にしてるみたいだね。ゆうき君、頑張らなくちゃ!」


花陽
「そうだね!」


ゆうき
「そうだ・・・メールだ・・・!」


ことり
「・・・えっ?ゆうき君?」


ゆうき
「っ・・・!」ガサゴソ


花陽
「えっ?えっ?ゆうき君?」


ことり
「ど、どうしたの!?」


ゆうき
「・・・あった!にこのスマホ!」スッ


花陽
「えっ?にこちゃんのスマホ?」


ことり
「にこちゃんのスマホがどうかしたの?ロックが掛かってるみたいだけど・・・」


ゆうき
「大丈夫。アイツの性格からして、多分パスワードは・・・」スッ




”25252(にこにこにー)”


ガチャ…


花陽
「うえぇっ!?開いちゃったよ!?」


ことり
「解いちゃったゆうき君がスゴいのか、
分かりやすいパスワードにしたにこちゃんが頭悪いのか・・・」


ゆうき
「死人の悪口言うなよ・・・(汗)」


花陽
「それで、にこちゃんの携帯に何かあるの?」


ゆうき
「死んだ真姫が言ってたろ?夜に何かメールを受け取っていたって。
にこの死体の発見状況を見るに、アイツは犯人に呼び出された可能性が高いんだ。」


ことり
「!!・・・そっか!真姫ちゃんが言ってたっていうメールは、きっと犯人が・・・!」


ゆうき
「そう。携帯にはパスワードが掛かってるから犯人は開けられなかっただろうし、
まさか誰かが開けるとも思わないだろう。メールはそのまま残ってるハズだ。」


花陽
「も、もし残ってたら、証拠にもなるよね!?」


ゆうき
「メールの内容によって、かな。ただ「来て欲しい」とかしか書いてなかったら証拠としては弱いかな。」


ことり
「そっか~・・・」


ゆうき
「えーっと・・・・・・これか?」スッ


ゆうき
「!!!」


花陽
「ゆうき君?」


ことり
「どうしたの・・・?」


ゆうき
「そうか・・・だからにこの死体は風呂に放り込まれてたのか・・・!」


ことり&花陽
「「えっ?(そっち?)」」


ゆうき
「このメールも・・・風呂に放り込まれてた死体も・・・
全部密室殺人を成功させるための重要な要素だったんだ・・・」


ことり
「ゆうき君・・・それじゃあもしかして・・・!」


ゆうき
「あぁ・・・密室殺人の謎が解けたよ。ついでに犯人の正体もハッキリした。
睡眠薬やメール・・・全ての状況を考えるに、一連の犯行を行えたのは1人しかいないんだ。」


花陽
「ええっ!?本当に!?」


ことり
「すごいすごい!さすがゆうき君だよ!」ギューッ


ゆうき
「あぁ・・・これで解かなきゃいけない謎は全部解けたな。
・・・犯人がなんでこんなことしたのかはわからないけど・・・」ヨシヨシ


ゆうき
「とにかく、食堂にみんなを集めよう。そこで全部話すよ。」ヨシヨシ


花陽
「わかった!凛ちゃんとかを呼んでくるね!」タッ


ことり
「ことりも!」タッ


ゆうき
「あっ、ことりちゃん待って。」ガシッ


ことり
「ゆうき君?」


ゆうき
「念のため、ことりちゃんは俺と一緒にいて。その方が安全だし。」


ことり
「・・・うん!そうだね!頼りにしてるよ、ゆうき君♪」ギューッ


ゆうき
「うん・・・」ヨシヨシ









ゆうき
「・・・・・・」


続く