二次創作小説(新・総合)

いーデザ・もうひとつの魂達 その5 ( No.16 )
日時: 2018/08/13 16:29
名前: 麻ふすさん (ID: PFFeSaYl)

※その4の(ry
スタアラネタバレ注意です




禍々しい祭壇の上で、2人が見つめあっている。
1人は呼び出した者に慈悲を与える虚無の神、破神エンデ・ニル。
もう1人は、ニルから生まれた別の存在、ソウルオブニル。
2人は、何も言わず一心不乱にお互いを見つめている。
……そして、その光景を、祭壇の下から何も言わずに見つめる者が。

「………………」
「………………」
「………………」

静かな空間。

「……あの」

ようやく声を発する者が現れた。
無言の3人を物陰から見つめていた、金髪の女性だった。

「これは……なんの宗教ですか?」
「え〜、これはですねぇ〜……」

金髪の女性の問いに、白いローブを深く被っている為顔が隠れており見えない、
長身の男性が答えた。

「実は〜私にもよく分かっていません〜」
「そ、そうですか……」

金髪の女性の名前は、ザン・パルルティザーヌ。
白いローブの男性の名前はハイネス。

「じゃあ……ハイネス様は、あれを見つめて何を……?」
「………………」
「え、何を?」
「観察ですよぉ〜」
「(なにか別の目的な気がするけど……まぁ良いか……)」

ハイネスはまた2人に目を向ける。
その2人はまだ何も言葉を発さない。

「あの2人は何がしたいんでしょう?さっきからものひとつ言いませんけど……」
「さぁ〜」
「何故見つめあっているのでしょうか……?」
「シンパシーでも感じるんじゃ〜ないですか〜?それとも〜……いや、理由は明確」

急にハイネスが真面目な声を出したので、パルルティザーヌはぎょっとする。

「エンデ・ニルは私が欲望のままに呼び出し、ソウルはそれから生まれた存在。
だから、戦いや気持ちの高ぶる時にしか感情を持てない……」
「は、ハイネス様……」
「ですからぁ〜今は何も感じられないので〜ただ見つめあってるんですよ〜」

そして急にいつもの感じに戻ったので、また驚くパルルティザーヌ。

「あ、だからご飯の時は嬉しそうなんですね」
「まぁ、要するに彼らは今"暇"って事ですよ〜」
「……ハイネス様、理由ちゃんと分かってるじゃないですか。
なんでさっき「よく分からない」って言ったんです?」
「…………さ、そろそろご飯の時間ですねぇ〜ハンバーグ作りましょ〜う」
「あのぉ……」

はぐらかされてしまった。

「……まぁ、いっか。ハイネス様、今日はオムライスの日ですよ!」
「じゃあそれでいいです〜」




(はい、いーハイネス様はおどけているように見えて実はしっかりしてる……というか
シリアス担当です。パルルちゃんは苦労人。
ソウル編次回で最終回です!ようやく終わるね!)