二次創作小説(新・総合)

いーデザ・もうひとつの魂達 その6 ( No.17 )
日時: 2018/08/14 06:40
名前: 麻ふすさん (ID: PFFeSaYl)

※ソウル編最終回
その1からその5を読んでから読もう!話の繋がりあんまりないけど!
あと長いよ!



「……うん、招待するメンバーはこれでいいかしら」

机に向かって、ドロシアが手紙を書き上げる。

「さて、じゃあこれを皆に届けてきましょう」

ドロシアが目を閉じると、手紙がふわっと浮き上がり、
部屋の窓の隙間から外へ出て行った。

「あそこまで届くかしら?鳥についばまれなきゃいいけど。
さーて、ケーキとお茶作ろうっ」


突然マルクの家の外にあるポストが凄い音をたてた。

「え」

外に出てポストを確かめると、入っていたのはドロシアからの手紙。

『今日の午後3時に私の家でお茶会をするわよー^^
ソウルと2人で来てね^^ ドロシア』

「なんだこれ……ソウルと2人で?ってあいついないじゃん……。
1人で行くべきかな……行かないのも悪いしなぁ」

マルクは手紙を見つめながら頭を掻いた。


所変わってクッキーカントリーの辺境。

「マスター、お手紙が届きました」
「テガミ?」
「見せてみせてー」
「ドロシアさんからですよ」

ローアは手紙をマホロアに渡す。

「エーなになに……ウン、なるほどネェ」
「何が書いてあったんだ?」
「お茶会の招待状ダヨォ。ボクと、クラマホとソウル3人」
「お茶会ー!」
「ローアも来るか?」
「あ、私は船の外に出ることは出来ないので、大丈夫ですよ」

ローアはそう言いながらくしを持ってきて、
3人の髪の毛を一瞬のうちに整えたのち、全員の服の乱れも全て整えた。

「さぁ、いってらっしゃいませ」


「手紙って誰からなの?」
「差出人の欄にはドロシアと書いてありますよ」
「ドロシアから?」
「きっとまた茶会の誘いだろう。タランザ、貸してくれ」

タランザはセクトニアに手紙を手渡す。
一通り手紙に目を通してから、セクトニアが言った。

「タランザ、留守番は頼めるな?」
「もちろんです」
「ソウル、出かける準備をしよう。やはり茶会の誘いだ」
「わぁ、楽しみね♪」
「お2人共、気をつけてください」
「大丈夫だ」

2人が部屋から出て行くと、タランザはふぅ、と一息ついた。
そして、どこからか箒とちりとりを持ってきて構える。

「さて……お部屋の掃除をしなくては」


お昼時を少し過ぎた頃。

「手紙」
「手紙」
「何の〜手紙ですか〜??」
「ポップスターからお茶会の誘いです……これは、ニル様2人宛ですね」
「そうですか〜」

ハイネスはうーんと唸り、考え事をしたあとこう言った。

「2人だけで向かわすのは色々危険なので〜ザン・パルルも一緒に〜
ついて行ってくれますかぁ〜?」
「はっ、もちろんです、ハイネス様」

パルルティザーヌはさっとハイネスにお辞儀をすると、
ニル達に向き直った。

「さぁ行きますよ。久々の遠出です」
「おでかけ」
「おでかけ」

昼食を食べてご機嫌になったのか少し喋るニル達。

「頑張ってくださ〜い」
「(お茶会に行くだけなのに何故頑張るんだろう……?)」


「ただいま!絵の具買ってきたわ!」
「あら、ご苦労さま、ソウル」
「……なんだか、椅子とケーキとお茶の数が多くない?」
「せっかくだから皆でお茶会しようと思ったの。
名付けて、ソウル親睦会パーティー!みたいな?」

ドロシアはうふふ、と笑みをこぼした。
すると、ドロシアソウルが周りを見渡してから言った。

「にしても……こんな大人数の分、よくあの短時間で用意出来たわね」
「あ、1人でやったんじゃないわよ。手伝ってくれる人がいたの」
「へぇ……誰?」
「ただいまー。お、ドロシアソウル帰ってた」

感情の読み取れない声の正体は、

「あら!マルクソウル、貴方はもう来てたの?」
「うん。ドロシアを手伝いにね」
「不思議よね。マルクソウル、手紙が届く前に家を出たんですって」

ドロシアがそう言うと、マルクソウルはにやりと笑った。

「……まるで最初から、ドロシアがお茶会を開くのを知ってたみたい」
「あはは、さあ、どうかなぁ」

小言の呟きが聞こえていたようで、ドロシアソウルは少し驚く。

「……さて、そろそろ皆来るかしら?」
「3時ちょっと前だからね」

しばらくすると、玄関の扉が叩かれる音がした。

「あっ来たわ!私が出てくるわね」

ドロシアが駆け足で玄関へ向かう。
扉を開けると、道の途中で合流したのかマルクとマホロア達が一緒にいた。

「ドロシアー来たヨォ」
「いらっしゃい、4人共。さあ上がって上がって」
「お邪魔しまーす!」

4人が中へ入ると、マルクがドロシアに言う。

「あっそうだ……ソウルが出かけてるんだけど」
「マルクソウルの事?彼ならもういるわよ?」
「は?」
「手紙が届く前に、手伝いに来てくれたの。
……もしかして彼、貴女に行き先伝えてなかったのかしら」
「散歩に行くとか言って……はぁ、もうほんと嫌い……」

マルクが大きなため息をつき、頭を抱える。

「ま、楽しくお茶会しましょ。さ、こっちこっち」
「お茶会ー!」
「他のメンバーはまだかしら……」
「まだ食べちゃダメなのー?」
「えぇ、皆が揃ってから、一緒に食べましょう」

またしばらくすると、玄関の扉を叩く音が。

「あら、皆いらっしゃい」
「邪魔するぞ」

こちらも途中で出くわしたのか、セクトニア達とニル達が一緒に。

「3人も、遠いのにわざわざ来てくれてありがとうね」
「いや、せっかく招待にあずかったのだから、来ないわけにもいかない」
「ケーキ!」
「ケーキ!」

そして、お茶会のメンバーが全員揃った。

「ケーキもお茶も、洋菓子も、おかわりたっくさーんあるわよぉ♪
さぁ、皆好きにお食べ♪」
「いただきまーす!」
「いただきます」


楽しい時間はあっという間に過ぎていき……。

「……お、もうこんな時間なのか」
「そろそろお開きにする?」
「そうね。ケーキも洋菓子も品切れよ」
「それじゃあ帰るか」

「お邪魔しましたー!」

玄関の扉が閉まると、さっきまで騒がしかった空間に静寂が訪れる。

「はぁ……久々に張り切っちゃって疲れたわ」
「でも楽しかった!」
「うふふ、そうね、またやりましょ」





(さすがに長いのでお茶会シーンはカットしましたが、
暇だったら番外編として書くかもしれません。
長かったですね。これにてソウル紹介編は終了です!
また次のシリーズで(短編も)お会いしましょーう!)