二次創作小説(新・総合)

いーデザ・またいつもの毎日 ( No.2 )
日時: 2018/08/08 00:46
名前: 麻ふすさん (ID: PFFeSaYl)

眩しいくらいに晴れ渡った空に照らされる、2人の影。

「はぁ〜……、まーた、全部元通りだね」
「何言ってるのカービィ、元通りにしないと大変でしょ?」

大きくため息をついた少女はカービィ、
それを呆れ顔で見つめている少女はワドルディ。

「だってさ、あんなに大惨事だったのに、綺麗さっぱりなくなっちゃって。
僕が頑張って悪者倒してさ、この星を助けたのに、跡形もないんだよ?
なんか悲しくない?」
「つまりカービィは、頑張って助けた痕跡をちょっとでも残せって言いたいの?」
「そーだよ!これじゃあまるで、僕は何もしてないみたいじゃん」
「……」

ワドルディは頬に手をおいて考えた。

「でもさ、生々しく機械化の跡が残ってたり、巨大なお花の蔓が残ってたり、皆が悪夢を見続けるよりかはさ、この方が良いでしょ?」
「んー、まぁ、それはそうだけど……」
「そんなに不機嫌に考える事はないってば。この星の皆は、カービィに救われたって事は絶対忘れないよ」

ワドルディにそう言われて、少し納得した様子のカービィ。

「それもそっか。皆と一緒に冒険して戦った思い出は、ぜーったい消えないもんね!」
「そうそう。大丈夫だよ……」
「おーい」

声をかけられて、カービィがぱっと後ろを振り返った。

「あ、大王!」
「よう。何こんなところで突っ立ってんだ」
「ワドルディと話してたの。大王こそ何してるの?」
「散歩だ」
「へぇ……いがーい」
「意外とはなんだ、意外とは!」
「お、カービィじゃないか」

次声をかけてきたのは、赤いシルクハットが特徴的な、大盗賊ドロッチェ。

「あ、ドロッチェ」
「あー、カービィだ!」

大王やドロッチェをはじめに、カービィの周りに沢山人が集まってきた。
かつて敵だった者も、皆カービィの友達として。

「ほら、カービィ、この星の誰も、君のしてくれた事を忘れないって」
「うん……そうだね、なんだか贅沢な事言っちゃったや」

カービィは照れくさそうに、えへへと笑った。

「この日々を守る為に、僕は戦ってるんだ」