二次創作小説(新・総合)
- いーデザ・喧嘩 ( No.29 )
- 日時: 2018/10/30 22:49
- 名前: 麻ふすさん (ID: PFFeSaYl)
※喧嘩って……喧嘩するほど仲がいい、雨降って地固まるとか言うけど……
やっぱしない方がいいよね。
「喧嘩?」
「うん!もーうワドルディとは口聞かないんだから」
事の発端は今朝の事。
詳しい事は分からないが、物の取り合いかなにかで喧嘩したのだそう。
カービィは顔を膨らませて怒りを撒き散らしている。
そして、何故か知らないが僕の家にいる。
「悪いのはワドルディの方だよね?マルク!」
「いや、僕はその場にいなかったから知らないけど……」
「またカービィがワガママ言っただけじゃないの?」
ソウルがそう言うと、カービィが心外だという風な顔をした。
残念だけど、僕もそう思う。
「みーんなそう言うの!ワドルディの方が頭も良いし、お利口さんだから、
どうせ僕が悪いんだろーって……」
「日頃の行いなのサ」
「もー、ひどい!」
「まぁ、確かにカービィが喧嘩する時ってだいたい君が原因だし」
「ソウルまで!?どーして!?」
カービィが喚き散らしていると、ソウルが無表情で言った。
「喧嘩ってほんと、他人に迷惑しかかけないよ。
そこの間でやってれば別にいいけどさ、あんまり被害広げると、ほんと迷惑」
「あ…………うん、ごめんなさい……」
カービィが謝ると、ソウルが手を横に振る。
「ま、僕は別に迷惑じゃないけどね。誰かが滑稽に争っててもつまんないだけだし。
どうでもいい」
「ごめん……ソウル、そこまで言うとは思わなくて」
「いいや、僕は隣にいる人の心を代弁したまでだから」
「はぁ!?」
若干図星だったので、わりと大きい声が出た。
ソウルがこちらを見て不快な笑みを浮かべた。ほんとこいつ嫌い。
「ちょっと、言いがかりにも程があるのサ……」
「そうかい?」
「そうだよ!」
「あー……でも、やっぱり迷惑かけちゃってるんだよね……」
「いや……まぁ、本音を言えば……そうなのサ」
僕がそう告げると、カービィはごめん、と小さく呟いた。
「ふふ、素直に謝れれば良いけど。喧嘩相手にも周りにも謝れなくって
ずるずる引きずってるようじゃ、いつか見捨てられるよ」
「あはは……そ、そこまで深刻なのかぁ……」
「まぁ、ちょっと盛った」
ソウルはまた笑ってから、ちらっと僕の方を見て、また笑いかけた。
こいつの笑いっていつも、裏にどんな意図が隠されてるのか分からない。
「ごめんね、僕ワドルディに謝ってくる。ありがと、ばいばい!」
カービィがこっちに手を振ってから家を出ていく。
「……ソウルって喧嘩した事あんの?」
「え?ないよ。めんどくさいし」
「……にしては、全部知った風だったけど……」
「あはは、そうだね」
(いいか皆、ほんっとに喧嘩って見てても迷惑でしかないからしない方がいいぞ……)