二次創作小説(新・総合)
- ふすデザ・バレンタインについて ( No.39 )
- 日時: 2019/02/12 01:55
- 名前: 麻ふすさん (ID: PFFeSaYl)
※最近絵が描けないので文章に打ち込んでやろうというやつです。
何故か行事ものはカービィ出すのがやりやすい。
「バレンタインの存在意義が分からない?」
「うん」
「それは……お前、それは何故だ」
ゼロは自分より一回り身長が低いカービィを囲うようにのぞき込む。
ちなみに今は夕方、ゼロの家にカービィが押しかけてきた構図である。
「だって、チョコなんていつでも食べれるし、プレゼントするのだって
いつでもいいじゃん。なんでわざわざそういう日を作るの?」
「……はーん、なるほどな。カービィ、さてはお前、恋とかした事ないだろ」
「ん?鯉?食べた事あるよ」
「魚じゃない」
「魚じゃないなら……え?恋?恋ってあの恋愛とかの?」
「そうだ」
ゼロが頷くとカービィはふと考えて言った。
「ないよそんなの。え、ゼロあるの?うっそ、いがーい」
「変な言い方するな。私はお前より何百年も長く生きているんだ。
恋くらいした事はあるぞ」
「ふーん。で、バレンタインと恋ってなんの関係があるの?」
「……お前そもそもバレンタインをただ単にチョコ交換する日だと思ってないか?」
「そうじゃないんだ」
「……」
この状況に疲れてきたゼロがカービィを家の中に入れて椅子に座らせた。
珍しく気を利かせてくれたダークマターがお茶菓子を持ってきてくれたので、
ついでに聞いてみる。
「ダークマター、お前恋はした事あるか?」
「は?何言ってんですか。どうしました?頭でも打ちました?」
「うるさい。いいから答えろ」
「恋……はないですね。え、ゼロ様あるんですか?うわ」
「お前らいい加減にしろよ」
「まぁ、この時期ならバレンタインですよね。そんな事聞く理由なんて。
で、何をカービィに吹き込むつもりですか?」
ダークマターが煽りを展開させてきそうだったので早急に引っ込ませた。
「はぁ、バレンタインの存在意義ですか。まぁ、俺もそんなに必要性感じませんね。
好きな人に送るならまだしも、義理とか友達にあげる必要ないと思います。
同情するならチョコくれってか」
何故か急に言葉遣いが荒くなったのでゼロは困惑しながらも聞く。
「なにかバレンタインに嫌な思い出でもあるのかお前」
「ないですよ。でも気を利かされる男の方もやるせなくないですか」
「まぁな。本命だと思ってたのに義理だった……なんて手のひらで踊らされた気分だ」
「嫌な思い出あるのゼロ様の方ですよね」
「暗黒物質にバレンタインなんて習慣はないぞ」
ゼロはカービィとダークマターに言い聞かせるように言う。
「いいか、バレンタインっていうのはただチョコを送りあって馴れ合う行事
じゃなくて、大切な人に感謝を伝える日なんだぞ?……おい、その目をやめろ」
カービィとダークマターは何か物珍しいものを見る目でゼロを見つめている。
「あのな、だからな、まぁ……好きな人にチョコ送るのも、友達に送るのも、
家族とかに送るのもその人の自由であってだからその目をやめろと言ってるんだ」
「感激……ゼロって人の気持ちを代弁できたんだ!」
「はったおすぞ」
「ゼロ様に人の心があったとは」
「お前よりかは人の心を持ってる自信がある」
「じゃあつまり、バレンタインに貰えるチョコはいつもとは違う意味を持ってるって
事なんだね」
カービィがそう言うとゼロはため息をつきながら頷く。
「そういう事だ。普段は恥ずかしくて伝えられない気持ちもこういったイベントを
設ける事で伝えやすくしてるんだ」
「へぇ……」
「……なんだ。知りたかった事は知れただろう?茶菓子も出したしそろそろ帰れ」
「あ、そうか、つまりこの茶菓子は」
「いや違う、そもそもこれはダークマターが出したんだぞ」
なーんだ、とカービィが悪態をつく。そのまま立ち上がると、玄関まで歩きながら
こう言った。
「じゃ、バレンタインになったらゼロ達にもチョコあげるよ。僕料理は下手だから
多分手作りじゃないけど」
「なんでだ」
「え、だって僕ら友達でしょ?」
「……そうなのか?」
「そうだよ。え、違う?」
「……じゃあ、そういう事にしておく」
「ふふ、楽しみにしててね!手渡ししにまた来るから!」
そしてカービィは家を出て行った。
「……」
「にやけてますね」
「お前最後の最後まで本当にうるさい奴だな」
「俺からのチョコはないですよ?」
「どうせくれても中にタバスコ入ってるだろ」
「タバスコで済めばいいですけど」
「おい」
(ごめんな……ゼロ様出すとダークマターも出したくなる症候群なんだ……
私はちなみにチョコあげる予定も貰う予定もないです。)