二次創作小説(新・総合)
- ふすデザ・運命 ( No.40 )
- 日時: 2019/03/17 02:55
- 名前: 麻ふすさん (ID: PFFeSaYl)
※ネタがない
ふすニルちゃんとふすノヴァさんのお話。微シリアス?
銀河の果ての、そのまたさらに果て。
そこにいる機械仕掛けの大彗星、ギャラクティック・ノヴァに話しかけているのは、
かつてとある種族に邪神として崇められていたエンデ・ニルだ。
ニルは、ふよふよ浮いているノヴァの隣でこう言った。
「今日は、教えてもらう為に来たの。いいかな?」
「いいデスヨ。ワタシも、ちょうど暇してマシタカラ」
ニルは生まれたばかりでまだ知識が乏しい為、こうやってよくノヴァや他の博識な人物に
会いに来ている。
「さて、教えて欲しいコトハ?」
「運命ってなに?」
「ホウ。興味深いコトデスネ。誰かカラ聞いたのデスカ?」
「ハイネスから。こうして出逢えたのは運命だって」
ノヴァはしばらく考えていた。昔の破損の名残で片目がぎこちなく動く。
「難しいデス。何を教えればよいノカ……コトバの意味を教えるナラ、
運命トハ人間の意志にかかわりなく身の上に巡ってくる吉凶禍福。
それをもたらす人間のチカラを超エタ……」
「うーん、そういうことじゃあないかなぁ」
「違いマスカ。デハどんなコトデショウ」
「ノヴァ自身の考えを教えて欲しいの。ノヴァは運命についてどう思う?」
ニルに問われてノヴァはまたしばらく考える。
「……ワタシ自身の考えというモノは、ナイのデスガ……運命は元から決まってイテ、
我々はそれに沿っているダケ、という考えは面白いと思いマス」
「へぇ……でも……僕、それはやだなぁ。誰が決めたの?運命なんて」
「サァ。ヒトの考えのヒトツですカラ」
「じゃあ、運命は自分で変えるものでもある?」
「そうかもしれませんガ、そんなコトなら最初カラ運命なんてコトバは要りマセン」
ノヴァがはっきり言ったので少ししょげ返り、そっぽを向いたニル。はっとその様子を見て
ノヴァはこう付け加えた。
「もし自分で変えられるのナラ、運命というコトバは自分で運命を変えもシナイ人々が
縋るタメに造ったコトバデショウ。つくづく他人を頼り他人のせいにするのが上手ナ生き物デス」
「結構言うんだね……」
「結局はワタシも人間の欲のタメに造られた存在。ニルさんも頼られるタメに存在してイマシタ」
「まぁ、そうだけれど……」
ニルは長く伸びた横髪を指でくるくる巻いた。
宇宙の無重力空間の中、ニルの紫色の髪の毛がふわふわ浮いている。
「運命を変える気がないなら誰かが決めた運命に沿って生きた方が楽ってことかな。
でも、決められた運命の中で僕は皆と出逢えたってことでもあるのかなぁ」
「運命なんて確実性のナイコトバ、難しく考える必要はありマセンヨ。
アナタがそう思エバ運命はその通りの意味にナリマス」
「……やっぱり分かんないなぁ。もっと他のこと勉強してから、また改めて考えてみよう」
「それがイイデス。知識は大切デスヨ。過去の経験、知識は今後役に立ちマス」
「うん。また色々教えてね。じゃあ!」
手を振りながら離れていくニルに手を振り返す。やがてニルの姿が見えなくなると、
ノヴァは静かに両目を閉じた。
(哲学的なこと書くの好きなんですけど書いてる途中で考え方がよく分からなくなるんですよね。
ちなみにふすニルちゃんは女性寄り無性別、ノヴァさんは男性寄り無性別です。
生まれたばかりのニルが色んな人に見守られながら成長していくのってなんだかいいなあ〜
って思って。)