二次創作小説(新・総合)

かかデザ・運命の線路 ( No.5 )
日時: 2020/11/10 02:21
名前: 麻ふすさん (ID: PLnfHFFW)

「よっ……と。ほら終わったよ、カービィ」
「お、ありがとう。うんうん、良い感じだね」

紫色のくせ毛の青年、マルクが、桃色の髪の青年、カービィの髪の毛を三つ編みに編んでいた。

「いつもごめんね、僕、何回やっても三つ編みが上手く出来ないから」
「いいのサ、別に」
「んー……でも、そろそろ自分で出来るようにならないと、マルクやワドルディにも迷惑だし……」
「でも少し面白いのサ。強い強い星の戦士様が三つ編み出来ないなんてサ」
「もう、今は星の戦士の事かんけーないでしょ」

カービィはむすっとして立ち上がる。

「そういえばだけど、なんでカービィは左側の髪の毛だけ伸びるのが速いのサ?」
「それがさ、良く分かってないんだよね。メタナイトに聞いても、それについては理解しかねるって」
「体質なの?」
「ううん、違うみたい。ノヴァとかギャラクティックナイトに聞こうとしたけど、"因縁"とか"転生"とか難しい話になりそうだったからやめた」

そしてそのまま部屋の奥へ消えると、大量の食材と共に戻ってきた。

「よーし、せっかくだから今日は一緒に朝ご飯食べようよ」
「さすがに僕はここまで食えないのサ」
「食べられる分だけでいいよ。残りは僕が食べちゃうし」
「料理するのは僕なんだけどね」

朝ご飯を終えると、唐突にカービィが言った。

「ねぇ、僕達って何処にいるのかな」
「はぁ?カービィの家に決まってるのサ」
「そうじゃなくて、分岐点、終着点、何処にいるのかな」
「……どういうこと?」
「僕達には見えてないだけで、僕達は無数に張り巡らされた運命の線路を走ってる。今も何処かの、終着点へ向かって走ってる……」

カービィは言葉をつむいでいくうちにこんがらがった様だった。

「ノヴァに話を聞いた時、最初にこの話をされたんだ。だから、ずっと考えてるんだけど……」
「線路ねぇ。たとえその話が本当だとしても、僕達はどうせひとつの終着点しか選べないのサ。難しく考えなくたって」
「んー、そうだね。ご飯が美味しければ僕はそれでいいや」


_____ウンメイの線路ハ、アナタの選んだ"分岐点"カラ、無数に分カレ、最終的にいくつかノ"終着点"へと辿り着きマス。望まナイ終着点に辿り着いたセカイは、線路から切り離され"孤立した世界"トシテ、無かったモノにされる。
アナタも、ワタシも、正シイ分岐点を通った先にアル、最後の終着点を目指してイル。
辿り着くまで、繰り返される。
ずっと。
ここでないどこかでも。




(この「線路」のお話は、全ての世界観で書く予定のとあるお話に繋がります。
それらの話を読む時、これを覚えておくとどういう事が起きているのか分かりやすいかも。)