二次創作小説(新・総合)
- Re: ポケットモンスター REALIZE ( No.91 )
- 日時: 2019/01/03 15:32
- 名前: ガオケレナ (ID: FBVqmVan)
- 参照: http://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no
杉山がそこまで把握しているかと言われたら分からないが、今一番の脅威である銃は失せた。
あとはルカリオを倒すだけか。
「'かえんほうしゃ'」
ゾロアークだと既にバレているため、惜しみ無く技を放つことができる。ルカリオの弱点技ならば尚更だ。
だが。
「避けるんだルカリオ」
遥か上空を跳び、'かえんほうしゃ'を軽々と避ける。
このままではジリジリと迫ってくる。格闘技の一つでも放たれたら勝てる見込みはなくなる。
(来るとしたら'インファイト'か……準備しとかねーと……)
ゾロアークはルカリオに合わせて後ろへと下がるが、ルカリオの近づくペースの方が早い。逃げるのは無理なようだ。
'インファイト'が来る。そう悟った時だった。
「ルカリオ!'しんそく'だ!」
えっ、と思わず声が出てしまい、反射的に目を丸くさせてしまう。
その速すぎる動きがゾロアークを狙う。
一瞬のうちに連打を食らうゾロアークは、襷を失ってしまう。だが。
(受けた技は格闘技じゃなくとも、物理技!!ならば……っ!)
ゾロアークの腕がルカリオを掴み、逃げられなくする。そして。
「'カウンター'!!」
掴んで命令を受け、技を放つまでおよそ0.7秒。
'しんそく'に負けず劣らずのスピードで打たれた'カウンター'は確実にルカリオを捉えていた。
衝撃により、ゾロアークの腕からするりとルカリオが離れ、吹き飛ぶ。
ルカリオは杉山の足元まで飛び、そこで倒れる。
「どちらにせよ物理技じゃねーかバーカ」
「議員に向かって画面越しでなく面と向かって言ってきたのは君が初めてだよ。だが僕がバカだったら議員にはなれないだろう?」
ルカリオは、立ち上がる。
「!?」
「全部が全部倒すための技だと思わないことだね、おバカさん」
見ると、ゾロアークも疲弊している様子はない。対してダメージを受けていないようだ。
「まさか、'カウンター'まで予想していたとはな……」
「予想じゃないよ、知っていたんだよっ!!」
叫びながら、杉山は右腕を頭上に挙げ、曲げる。
腕時計を見る格好を高くした感じだ。
「さて未熟なジェノサイド君……僕は議員だ。これがどういう意味か分かるかなぁ!?」
「どういう……って特にそんなもの……」
言いかけたとき、その奇妙なポーズを前にあるワードが浮かぶ。
「まさか、お前その力を!?」
「やはりそれくらいは分かるか……まぁそれくらいは当然であってほしいよね」
腕から一瞬だったが、七色の光が瞬く。
「ちなみに、答えとしてはだね……議員ゆえ君たち貧乏人とは持ってるスペックも財も名誉も違うってことさ!!」
気づくのに遅かったことを後悔した。
杉山の右腕にはリングのようなものを着けていたのだ。そして放たれる七色の光。
「見せてあげよう、これがメガシンカだ!!」
眩しすぎる光がメガリングからルカリオへ、そしてその光は余計に眩しく放ちながらルカリオを包む。
ジェノサイドたちが目を開けたとき、気づいたときには。
目の前のメガルカリオが殺気を放ち、威圧感を魅せながら、そこに立っていた。