二次創作小説(新・総合)
- 混沌の宴! その名はオトーリ!! ( No.179 )
- 日時: 2017/06/11 20:03
- 名前: トクマ (ID: Jhl2FH6g)
いつからカオスが始まっていないと思った……?
マリオ「さて、気を取り直してオトーリの続きだ」
リンク「口上を言ってないのはもうお前らだけだからな」
トクマ「ウソだろ!? 結局考えられなかった!!」
ルフレ「……改めて自己紹介でもしたらどうだ? 新参ファイターがいることだし」
トクマ「その手があったか!!」
マリオとリンクの言葉に飛び起きて焦るもルフレの助言を素直に受け取った。
トクマ「じゃあ、名前と趣味と好きな名言あたりでも言っておくか」
ルフレ「それで充分だろ」
マリオ「それじゃあ、口上を述べてくれ二人とも」
トクマ&ルフレ「はい」
マリオに促されるままままにトクマとルフレは瓶の前に立ち、口上を述べた。
ルフレ「え――……」
ルフレ「俺はこのスマッシュブラザーズのおかげでずっと嫌いだった『トクマ!!』の魅力に気付きました」
ルフレ「最初は流されて始めた『アニメとゲーム!! 特に仮面ライダー!!』も今では良いものだと思っています」
ルフレ「これからは一層努力して自分から『俺にはお前が必要だ!!』と言えるように頑張りたいと――」
ルフレ「ふざけんなコラァ!!」
トクマ「ごぶぁっ!!」
すいません。トクマが緊張のあまりルフレの言葉を狙ったかのようなワードで打ち込んでいるんですが……これだと腐ったヤツら大喜びのワードになるんですが!!
流石にルフレもこれにはキレ、手に持ってた魔導書をトクマの眉間に目掛けてフルスイングし、突き刺さってシャア専用ザクが再来した。
トクマ「テメェ何しやがる!!」
ルフレ「それはこっちの台詞だ!! 最後の方は悪意あんだろお前!!」
トクマ「失敬な! 仮面ライダーオーズの相棒であるアンクの名言なんだぞ!!」
ルフレ「知るか!!」
マリオ「なかなか良いスピーチだったな」
リンク「まさか、【二人の距離が縮んでいく経緯】を語るとはな」
……この二人は仲が良いのか悪いのか……
だぷん、気のせいかそんな音が聞こえそうなくらいコップ一杯に注がれたお酒にルフレとトクマは冷や汗を流しながら見つめる。
マリオ「さて、全員酒はあるな?」
トクマ「ここまでたっぷり注がんでも……表面張力全開じゃねぇか……」
ルフレ「せめて量を少しでも減らさねぇと命に関わる……こうなったらイチかバチか」
トクマが並々注がれたコップを見ながら考えているとルフレが提案する。
トクマ「策があるのかルフレ!」
ルフレ「あぁ……多少強引だが……酔っ払ったフリをして中身をこぼす!!」
ルフレの言葉にトクマはまるで雷を打たれたような衝撃を受けた……いや、その方法はバカでも思い付くよ!
トクマ「よし、それで行くか」
ルフレ「上手くやれよ?」
トクマ「お前もな」
小さく呟いた瞬間に二人は弾かれるように別れ、千鳥足でバックする。
トクマ「おっとっとっと……」
ファルコン「おいおい」
ルフレ「いや〜酔っちゃったなぁ」
ルイージ「気をつけなよ」
すぐさまファルコンとルイージに支えられ、急いでコップを見るもだぷん、という音が聴こえる程注がれたままだった。
ルフレ「ただの一滴も……ッ」
トクマ「こぼれていない……ッ」
ファルコン「まだ飲んでいないのになぁ」
ルイージ「雰囲気に酔ったのかな?」
何かしらの力が働いて液体がこぼれなかったとしか思えない事実に膝をつく程のショックを受けるトクマとルフレの様子をファルコンとルイージは笑う。
マリオ「それじゃあ急いで飲むぞ」
リンク「中身が減っちまうからな」
トクマ「何を言ってるんだあの人らは」
ルフレ「その減らすのに俺たちは策を労して――」
リンクの言葉に眉を潜めながら液体を見た瞬間に二人は固まった。何故なら、コップのお酒が先程確認した時の量より4?程減っていた。
……蒸発してるぅぅぅぅぅぅッ!?
一瞬、こぼしたと思ったが周りにはこぼれた跡が無い上に先程見た並々注がれたコップの記憶がまだ残っていた。
ルフレ「こ、これを飲めと言うのか!?」
恐怖するルフレだが、現実逃避でスマホをいじっていたトクマが急にルフレの肩を叩いた。
トクマ「悲観する前にこれを見ろルフレ! スマホで調べたら正しいオトーリの作法が載ってた!!」
ルフレ「なんだと!?」
……つまり、これを見せれば……この飲み方から解放される!!
天の助けと言わんばかりの情報に二人はマリオとリンクに声をかける。
ルフレ「マリオさんリンクさん見て下さい!!」
〜宮古島特有! オトーリとは!〜
?親になった人が口上を述べて一気飲み
?その後、全員が順番に一気飲み
?最後に親が再び一気飲み
?親が後口上を述べて次の親に交代
??〜?を人数分リピート
マリオ「なるほど」
リンク「という事は……最低30回ぐらいは乾杯する必要があるな」
ファルコン「そうなると酒が足りなくないか?」
ルイージ「この辺のも全部いれようか」
ルフレ(無言でトクマに往復ビンタ)
トクマ「こうなるとは……っ! 予想外だった……っ!!」
状況が悪化し、もはや腹をくくるしかなくなった事に二人は覚悟を決めてコップのお酒を飲んだ。
〜三十分後〜
トクマ&ルフレ「ウェーイ!」
『いいぞお前ら!』
『流石俺達の後輩だ!!』
一言でカ オ ス !! オトーリで並々注がれた酒を飲むメンバーが酔い始めて場が騒がしくなっていく。愚痴を漏らすもの、泣き上戸になるもの、転がった鉛筆を見て笑うもの、見れば見る程カオスである。
ルフル「あっという間に見慣れた光景に……」
かぐや「楽しそうですわね」
ルフルの呆れた言葉に酒を両手で持ったかぐやが微笑みながら答える。
マリオ「む!?」
リンク「どうした?」
急に険しい表情になったマリオをリンクが質問する。
マリオ「酒が切れた」
トクマ「もうですか!? 発注ミスでは!?」
シネレッタ「そりゃあんな飲み方してたらね……」
マリオとトクマの言葉にまだ酔っていないシネレッタが呆れながら言う。
マリオ「トクマ、ルフレ、すまんが酒を取りに行ってくれるか? 酔いさましにちょうど良いから」
中原「オレも行っていいか? 少し外の空気を吸いたい」
レオナルド「ボクもいいですか?」
ロラン「私もよろしいですか?」
椛祢「わ、私も……」
清光「主が行くならついてくー!!」
マリオの言葉に中原、レオナルド、ロラン、椛祢、清光が少し外の空気を吸おうと提案した。しかし、トクマとルフレはどこかポケー、と茫然としていた。
椛祢「あの、お二人とも酔ってるんじゃ……」
マリオ「大丈夫だ。おーい、ルフレとトクマ!」
トクマ「……んあ?」
ルフレ「……なんですか?」
椛祢の心配にマリオが軽く答えるとトクマとルフレに声をかけた。
マリオ「先程電話があって――
――グランマがこっちに来るってよ」
トクマ&ルフレ「イぃぃぃぃやァァぁァあぁぁぁぁぁァァァァァァァァァ!?」
五人「!?」
マリオの言葉に二人が急に悲鳴を上げながら頭を抱えて膝をついた事に五人が驚く。
マリオ「ま、ウソだけど」
トクマ&ルフレ「心臓に悪いわ!!」
マリオの言葉に二人が食い気味にツッコミをいれた。その様子から酔いが覚めたように見える。
マリオ「すまんすまん。酒を取りに行くついでに五人を案内してやってくれないか」
ルフレ「わかりました」
トクマ「次からその冗談は止めてくださいよ……寿命が何年あっても足りないんですから」
そしてトクマとルフレは五人を連れ、酒を保管している場所に行く途中まで中庭に案内する。
レオナルド「あの……グランマさんってどんな方ですか?」
椛祢「それ、私も気になりました」
清光「映像を見た感じ、かなりの場数を踏んでるよね」
移動中にレオナルド、椛祢、清光の三人がオトーリが始まる前に見た映像に映っていた歴戦の戦士の風格を持った老婆が気になり、二人に質問した。
トクマ「どんな方って……」
ルフレ「そうだな……」
しばらく考える二人。そして考えがまとまったのか、口を開いた。
トクマ「女版ブロリー」
ルフレ「ラオウの女性バージョン」
椛祢「いや、戦闘力って意味じゃなくて人柄を説明できますか?」
ある意味間違いじゃない答えに椛祢が苦笑しながら訂正すると違う答えを出していた事にルフレが気付いて言い直した。
ルフレ「あ、そっちか。性格は竹を割ったような豪快な人だ……スカーレットに暗殺術を教えた親でもあるな」
トクマ「自分の技術をサンドリヨン達に教えるのと同時に前線でもいまだに活躍中の婆さんだよ」
中原「……スカーレット?」
トクマ「あれ? 会ってなかったっけ? ほら、赤い頭巾をかぶった銀髪ショートのメガネ女性……赤ずきんのスカーレット」
中原の疑問にトクマが身ぶり手ぶりで説明する。
ロラン「彼女がですか? しかし、童話の赤ずきんって確か赤い頭巾を被った少女と……」
トクマ「気持ちはわかる。けど本人の前では言うなよ……年上に見られてる事がコンプレックスだからよ」
ロランの言葉にトクマがどこか経験があるような言い方で注意する……数人がトクマの様子を見て『あ、こいつうっかり言ってひどい目にあったんだな』と察したのは余談である……
話してる内に中庭にたどり着き、トクマとルフレは五人と別れて酒を保管している場所まで歩いた。
トクマ「こんなもんか」
ルフレ「さっさと戻るぞ……ん?」
酒を運んでいる最中に前方からNo@hさんとピットがこっちに走ってきた。
ピット「あ、いました!!」
トクマ「どうしたんですか?」
No@h「良かった。中原さんこっちこっち」
トクマが首を傾げると中原が能力で誰か二人を浮かしながら運んできた。その二人はソワールとヴィクレーゲンであった。
トクマ「……」
ルフレ「……何があったんだ」
酒によってダウンしてた二人に疑問を持ったルフレが説明を願う。ピットの説明によると残り少なくなった瓶の酒にマリオ達が自分達のお気に入りの酒を入れて場をしのごうとした瞬間に瓶の酒と自分達の酒が化学反応的な現象を起こし、辺り一面に強力な酒気を広範囲に拡散したのだ。
その結果、先程より強いカオスが生まれ、動ける人物は迅速に動いて倒れたメンバーを運んでその場から避難したそうだ。
トクマ「なるほど……ものすごく行きたくないんだが」
ルフレ「わかるけど言うな。被害状況はどうなってる?」
中原「休憩で外に出てた俺を含む五人と別の部屋で菓子やジュースを飲み食いしてたNo@hさん率いる子供及び一部の純粋組、後は酒の耐性が非常に強いヤツ以外が全滅だ」
ピット「ボクは周りが騒がしくて別の部屋で飲んでいました……来る途中に当麻さん達が少しだけ酔ってました」
ルフレ「恐らく酒気に当てられたようだな……わかった。ピットは二人を医務室に運んでくれ」
ピット「はい!!」
ピットの説明にすごく逃げたい衝動に襲われるトクマ。ルフレはピットに二人を医務室に運ぶように伝えた。
No@h「私は子供組の方に避難しとくね」
トクマ「お願いします。あいつらが酔っぱらって来る場合やカオス組を押さえて下さいね」
No@hさんの言葉にトクマとルフレが頭を下げ、No@hさんは子供組と純粋組がいる部屋へと歩いていった。
その後ろ姿を見ていた中原にトクマが首を傾げながら質問した。
トクマ「……避難しなくていいんですか?」
中原「乗りかかった船だ。それに安全の保障は少ないんだろ?」
ルフレ「……そうだな……」
トクマ「さて……いきますか」
中原の言葉に一理あると判断した二人は覚悟を決めて宴会場へと歩き始めた。
次回、混沌の宴(レベル98)に突・入!!
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