二次創作小説(新・総合)
- ファイター達のスマブラ納涼祭 ( No.421 )
- 日時: 2019/08/31 21:25
- 名前: トクマ (ID: hxRY1n6u)
お待たせしました! 今回はギャグ一色なので、笑って頂ける場面が一つでもあれば幸いです!
なお、今回は視線移動が多いので、読みやすくする為に境界線を作ってみました。
それでは、どうぞ!!
マリオ達に騙され、スマブラ式納涼祭を始めることになったトクマ達。色々と文句も言いたかったが、書いてしまった以上約束を反する訳には出来ず、仕方なくやることにした。
マリオ「さて、肝試しを始める前に男女別でくじを引き、同じ番号のヤツと二人一組になってくれ。コースはあの玄関口から入り、一階の廊下を歩いて二階に昇り、二階の廊下を歩いて三階の階段を昇って、同じように廊下を歩いて屋上への階段を昇って屋上に着いたらゴールだ」
リンク「くじに書いてある番号は順番だ。1番が最初だからな」
そう言いながら、トクマ達は渋々くじを引き始める。当麻だけ『4』ではなく『死』とくじに書かれていたが、イタズラ組の他愛ない悪戯だろう。
リーフ「私の……思い出……」
ルフレ「そのアルバムはもう諦めろよ」
トクマ「全裸とお化けも立派な人生の一ページだ」
ルフル「そんな一ページはイヤです」
運が悪いのか良いのか最初の組になってしまったトクマ&ルフレ組とリーフ&ルフル組。不安を溢すリーフにトクマとルフレが元気付けようとするも効果は当たり前にない。
ルフレ「まぁ、そうビビるなって」
トクマ「どうせ、ふざけて遊びで作ったものだろ」
笑って安全である事を言うルフレとトクマ。すると玄関口前に看板が立てられており、マリオから事前に渡された懐中電灯で照らすとそこにはこう書かれていた。
【尚、この企画終了まで全員酒を断っている】
トクマ「ヤベぇぞこれ……」
ルフレ「ガチで作り込んで来てるな……」
考えが読まれている事と本気で驚かそうと動いている事を察したトクマとルフレ。二人の呟きにリーフの震えが増した。
トクマはおもむろに校舎全体を見渡した。右からでも左からでも屋上へと繋がる造りの校舎内は暗く、外宇宙を旅する前の自分なら即座に辞退してたなと思った。
【女子用コース】
トクマ「お前らはそっちだな」
右の入り口に入ろうと懐中電灯を向けると入り口前にプレートが建てられていた。どうやらここで女子組と男子組に別れるようだ。
トクマの確認にルフルは無言で頷き、リーフは震えている。
ルフレ「じゃあ、俺達はこっちに……」
ルフレは左の入り口に懐中電灯を照らすと建てられたプレートに文字が書いてある事に気付いた。そこには--
【バカ用コース】
--確実にナメられてるとしか思えない文字が書いてあった。
トクマ「おっと、俺はこっちでもないらしい」
ルフレ「いやいや、お前専用コースだろ」
ルフル「いいから、二人でそっちに行ってください」
お互いを擦り付けあう二人のバカに冷たく言いはなったルフル。
いま、血の気が濃いファイター達の血も凍る肝試し大会が始まった。
■■--■■■--■■
右校舎一階の廊下。
周囲は暗く、懐中電灯の灯りが頼りの道をリーフとルフルは歩いていた。
リーフ「ふ、雰囲気あるね……」
ルフル「本格的ですね」
マリオ達が準備していたのか、廊下には怪しげな血飛沫が残されており、暗い廊下に恐怖を与えていた。
比較的ホラーが平気なルフルの後ろをお化けが苦手なリーフは怖がりながらも少しずつ歩きながらついていく。
リーフ「ひっ!?」
突如、廊下にの真ん中に置かれた机の上に鎮座するフランス人形が現れた。
突然の事に驚くリーフは悲鳴を溢した。
ルフル「フランス人形ですかね?」
リーフ「び、びっくりした……」
突然現れたのは隠れた誰かによるワープブロックを使用した遠隔操作だと、冷静に分析するルフル。
『ぎゃあぁあぁあぁぁぁぁ!! やめろぉぉぉぉぉ!!』
ルフル「今のは兄さまの悲鳴……?」
すると、ルフル達の後ろから絶叫が響き渡った。あまり強く感情を出さないルフレにしては珍しいリアクションにルフルが戸惑う。
『ア"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"!!』
リーフ「こ、今度はトクマの悲鳴!?」
続けてトクマの絶叫が聞こえた。まるで絞め殺された鶏のような声にリーフは挙動不審な動きを見せる。
リーフ「す、すごく真に迫る声だったんだけど……!?」
ルフル「あの二人が悲鳴をあげるなんて……よほど、怖いものでも見たのでしょうか……?」
予想だにしない声に驚く二人。
しかし、彼女達は知らない。彼女達のすぐ近くで、白い影が通り過ぎた事を……
■■--■■■--■■
時間を少し遡ってスタート直後のトクマとルフレのコンビに場面を移そう。
ルフレ「お前、こういうのは苦手かと思っていたが?」
トクマ「俺にしてみれば初対面の人間より怖いのがホラー全般で、ホラー全般よりも外宇宙の邪神どもやオネェ=チャンの方がよっぽど怖い」
ルフレ「お前どんな所を旅してきたんだよ」
何気に気になる内容だが、あまり怖がってない様子の二人。
トクマ「良く見ると血糊は紙の上に書いてるのか」
ルフレ「ん?」
廊下の周囲に飛散している血飛沫はよく観察すると床や壁と同じ色の紙の上から書かれており、汚れないように配慮しているモノだと気付いた。
不意に廊下の真ん中に置かれた机にルフレが気付いた。
光が当たる机に置かれているのは、一枚の写真。
バニーガール衣装のルキナの写真(シワシワのくちゃくちゃ)だった。
ルフレ「ぎゃあぁあぁあぁぁぁぁ!! やめろぉぉぉぉぉ!!」
トクマ「えげつないな……ん?」
発狂するかのような悲鳴をあげるルフレ。その様子を見て、確実に自分達が声を上げる要因を突いてきてるとヒヤヒヤする。
ふと、教科書や道具を入れるような隙間に小さな白い紙があることに気付いたトクマ。取り出して裏返しにする。
バニーガール衣装のサンドリヨンの写真だった。
トクマ「ア"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"!!」
まるで発狂するバーサーカーの如く大声をあげてガッツポーズを決めるトクマ。
ルフレ「……トクマ……これは間違いなく、俺達を……」
トクマ「……あぁ、わかってる……気を引き締めるぞ。ルフレ……」
ルキナの写真を綺麗にしようとしているルフレに対し、トクマはルフレの言葉に賛同して気を引き締め、二階に昇る階段を目指して歩みを進んだ。
……とりあえず、二人が先程のバニーガールの写真を懐に入れた事と鼻血が垂れ流しになっている事に気付いていない事はカッコ悪いと言っておこう。
まだ続きますので、感想はまだです!
- ファイター達のスマブラ納涼祭 ( No.422 )
- 日時: 2019/08/31 21:55
- 名前: トクマ (ID: fjkP5x2w)
校舎二階の廊下。
ところ変わってルフルとリーフの二人に場面へ移り、二人は先程よりも警戒しながら廊下を進む。
ルフル「っ!」
リーフ「ッ!?」
またしても突然のように現れた机と机の上に鎮座する日本人形が現れた。今度は警戒していた事もあり、驚きは少ない。
リーフ「に、日本人形まで……」
ルフル「気を付けてくださいリーフさん」
リーフ「え?」
日本人形に気を抜いたリーフに警戒を続けるように言うルフル。その言葉にリーフは疑問符を浮かべた。
ルフル「こういうのは大抵、前に注意を引いて別方向から……」
リーフとは反対に周囲を見渡すルフル。すると気の抜いたリーフの後頭部を何かがペチョ、と触れた。
リーフ「きゃあぁぁぁあ!! なにか、ヒヤッとしてヌメヌメしたのがァァァァァァ!!」
気の抜いた状態から不意打ちされたリーフは大きく取り乱した。すると何かが足元に転がると同時に箱が開いて何かが飛び出した。
『フハハハハハハハ!!』
リーフ「きゃあぁぁぁあ!? 今度はなに!?」
ルフル「落ち着いてくださいリーフさん!」
ガノンドロフのような高笑いとくぐもった低い声に怯えるリーフにルフルがリーフの顔を掴んで視線を合わせる。
ルフル「ただのこんにゃくとびっくり箱です」
リーフ「うぅう……」
ルフルが実物を見せるとリーフは落ち着いたのか座り込んだ。リーフを落ち着かせるように背中を擦るルフル。
『イヤァァァァァァァァァ!!』
廊下を反響してトクマとルフレの絶叫が聞こえた。
リーフ「あ、あの二人も怖いの苦手なんだね」
ルフル「そう……ですね」
滅多に叫ばない二人の絶叫だが、リーフを落ち着かせる為にあえて嘘を言うルフル。その後は調子を取り戻したのか三階へあがるルフル達。
しかし、ルフル達の視界に白い人影が横切った。
リーフ「……え"……」
ルフル「どうしました?」
リーフを宥めていたルフルは気付かなかったが、前を見ていたリーフは見てしまい、無意識に乙女にあるまじき声を出してしまう。
リーフ「い、いいい今、な、なんか、白い人影が……」
今にも泣きそうだが、何とか堪えて自身が見たモノをルフルに説明するリーフ。
ルフル「誰かが白い服を着てるだけでは?」
リーフ「で、でも、こういう遊びの時って本物が混ざるって話がよく……」
ルフル「まさかそんな……」
リーフが指差す方向は屋上へ続く階段がある方向とは真逆だった。三階にたどり着き、そのまま屋上への階段まで行こうとするが、不意にリーフの指差した方向が気になったルフルは後ろに懐中電灯を向けた。
そこに、髪の長い白装束の女性がいた。
リーフ「ひっ!?」
ルフル「ッ!?」
まさかの登場に驚くルフルとリーフ。女性は自身の長髪で表情が見えず、ゆらりゆらりと左右に揺れながら少しずつルフルとリーフに近付いて来る。
ルフル「……ピ、ピーチ姫さんですよね……? それともゼルダさん? ベヨネッタさん?」
リーフが恐怖に震えながら白装束の女性に質問すると、白装束の女性は動きを止め、黙って佇む。
???「…………」
リーフ「正体わかってるんですから……そんな格好を変えただけじゃ怖くもなんとも……」
震えながら言うリーフだが、白装束の女性に反応はない。見つめてるのかも長髪のせいでわからない。
しばらく、沈黙が続いた。その隙にルフルとリーフは少しずつ後ろに後退する。
ドンッ(ジョンソン走りで急加速する女幽霊)
リーフ「きゃあぁぁぁあ!?」
ルフル「リーフさん!?」
しかし、意図を読まれたのか白装束の女性が陸上競技のような綺麗な自然体で走り出した。その姿に我慢してた恐怖が破裂したのかリーフが走り出し、ルフルもその後を追った。
こうして、ルフルとリーフの肝試しが終わった。
なお、白装束の女性はトレ子が変装した姿である。
まだまだ、コメントまだまだです!
- ファイター達のスマブラ納涼祭 ( No.423 )
- 日時: 2019/08/31 21:53
- 名前: トクマ (ID: fjkP5x2w)
またもや時間を遡ってトクマとルフレ。校舎二階の廊下を進んでいると、リーフとルフレの所にも現れた机の上に鎮座する日本人形が現れた。
トクマ「日本人形か」
ルフレ「気を付けろトクマ」
トクマ「わかってる。どうせ、このあたりで……」
リーフと違って冷静な二人の後頭部を何かがペチョ、と触れた。
トクマ「やっぱりな」
ルフレ「人肌に温めたこんにゃくか」
トクマ「この程度の物じゃ、恐怖を感じる要素が一つもな--」
拍子抜けな仕掛けに笑うトクマとルフレ。しかし、そのこんにゃくを見ていた二人は妙な事に気付いた……気付いてしまった。
そのこんにゃくの中心には、妙な切れ目が入ってた。
……まさか……まさか……!?
最悪の事態を想定し、恐る恐るこんにゃくを見る二人。そのこんにゃくには紙がぶら下がっていた……
その紙には【使用済み】と書かれていた。
トクマ&ルフレ「イヤァァァァァァァァァ!!」
否定したい事実がドンピシャで取り乱す二人……てか、自分もそれだったら恐怖よりもトラウマになって泣くわ! というより、さっきから恐怖の基準がまったくの別物だけど!?
なお、実際は使用済みを使った訳ではなく、単純に中心に切れ目を入れたこんにゃくをドライヤーで人肌まで暖め、【使用済み】と書かれたタグをぶら下げただけである。
マジモン使ったらメシウマ組の怒りを買い、最悪一ヶ月間サルミアッキ生活が始まってしまう。
※食事中にお読みの方は誠に申し訳ありません。
トクマ「最悪だ! 最悪のネタを投入しやがった!!」
『フィルターヲコウカンシテクダサイ』
トクマ「うおっ!?」
激しく取り乱すトクマとルフレ。すると、近くにあった箱から無機質な音声が流れ、驚く。
トクマ「……驚かすなよ……マリオさんの空気清浄機か?」
ルフレ「しかし、何故ここに?」
トクマ「大方、俺達がネタに取り乱してる所を時間設定で起動させて驚かす為だろ……正直言うとびっくり箱よりも拍子抜けだ」
空気清浄機『フィルターヲコウカンシテクダサイ』
無機質な声と箱の正体はマリオが持つ空気清浄機だったことに気が抜けたトクマ。そんな彼の心情を知らずに空気清浄機はフィルター交換を勧めてくる。
トクマ「フィルターなんざ何枚でも交換してや--」
気を緩めたトクマが空気清浄機のスイッチを切り、フィルターを交換するために蓋をはずすと--
ネチャアァァ、と音が聞こえそうな程に蜂蜜のような蜜がフィルターにたっぷりと濡れまくった清浄機の内部の惨状が目に映った。(衝撃宣告)
トクマ「ウワァアァァアアァァァァ!?」
空気清浄機の内部に広がる粘度がある蜜まみれの惨状に悲鳴をあげて後退するトクマとルフレ。予想だにしない出来事に二人の顔から恐怖が鮮明に浮かんだ。
トクマ「なに!? なに今の!? フィルターに蜂蜜みたいなモノがたっぷりと……嫌がらせか!?」
ルフレ「まさか、これは!!」
トクマ「知ってるのかルフレ!!」
どこかのスネークを思い出させるようなセリフを言うトクマだが、この際スルーするとしよう。
ルフレ「前にフォックスから聞いた事がある……マリオとピーチ姫、リンクとゼルダ姫のようなカップルは非常に甘い空気を発生させる。その時に空気清浄機を使用するとフィルターに甘い空気が蓄積されて蜂蜜のような甘い蜜が創られる……つまり、フィルターが甘い空気をこしまくった結果……空気清浄機の内部が蜜まみれになったんだ!!」
トクマ「なにその怪奇現象!? 愛って怖いな!!」
バカげたような理論だが、目の前の蜂蜜まみれの空気清浄機が何よりも語っており、事実だったという事に恐怖するトクマ……てか、蜂蜜のような甘すぎる蜜が出来る程の空気を出すってそれなんてパワーワード?
トクマ「……もう結晶化してやがる……ん? 今のは……」
蜜を少し採取するも短時間で結晶化してる様子に引く様子を見せるトクマは三階にあがる途中で白い人影が横切った様子を見た。
ルフレ「なんだ? よくある女の幽霊でも見たのか?」
トクマ「多分な」
ルフレ「近くで確認してみるか」
トクマ「よせ、ルフレ!」
女性幽霊の真偽を確かめようと動こうとしたルフレをトクマは止めた。
ルフレ「なんだ怖いのか?」
トクマ「いや、違う……あれが本物の幽霊なら問題ない」
ルフレ「それもどうかと思うが、今は良しとする」
トクマ「だが、偽物だった場合は……アレの中身が裸族や変態という可能性が……」
ルフレ「……イヤにゾワッとするな……」
トクマの仮説にルフレは引きつった表情を見せる。仮に裸族だった場合は至近距離で裸族技を無防備に受けてしまうからだ。
スルーして屋上に向かおうとするが、そんな二人の考えを読み取ったのか白装束の女性が二人の前に現れた。
トクマ「ここはお前に任せて先に行く!」
ルフレ「そうはさせるかクソ野郎!」
先に屋上に行こうとするトクマをルフレが阻止する。白装束の女性はゆらりゆらりと左右に揺れながら少しずつ近付いて来る。
ルフレ「ち、近寄るな!」
トクマ「ト、トレ子だよな!? この際、女性なら幽霊でも--」
恐怖に震える二人。せめてものの足掻きで女性であることを願うと開いていた窓から風が吹き、隠れていた白装束の女性の足が露になり--
--筋肉質な足が見えた。
トクマ「」
ルフレ「」
夜の校舎に悲鳴が響き渡った。
■■--■■■--■■
トレ子「アッハッハッハッハッハ、どう? 怖かったですか?」
肝試し終了後、グランドに降りた肝試し参加メンバーにトレ子が今回の肝試しについて感想を聞いた。
リーフ「怖かった……」
トクマ「トラウマレベルだわ」
ルフレ「消えてなくなれば良いのに」
マリオ「ははは、喜んでもらえて何よりだ」
ルフル「……向こうは何を見たのでしょうか……?」
男性組女性組関係なく恐怖に震えるモノが多く、満足するマリオ。特に男性組ほ震えや頭痛が酷いことを訴えるモノがちらほらと多く、ルフルは男性組が何を見たのか気になった。
リーフ「もしかして、これの為に準備を?」
リンク「まぁな。肝試しに丁度いい場所をトレ子が教えてくれて助かった」
リーフ「トレ子さん……」
トレ子「私は悪くないです」
トレ子を睨むも、今回はお門違いなので自身が無実であることを主張するトレ子。リーフ自身も八つ当たりなのを知っているのでそれ以上の行動はしない。
かわりに、リーフがグランドに目を向けると闇夜に青白い炎が浮かび上がった。
リーフ「と、とく、とくりん……!」
トクマ「誰がとくりんだ」
恐怖のあまりトクマを変な名前で呼ぶリーフ。
リーフ「な、なんか青白い火が……!」
トクマ「おう」
ルフレ「確かに青白い火が見えるな」
リーフの言葉を冷静に返すトクマとルフレ。
リーフ「何でそんなに冷静なの!? あの火の色は不自然でしょ!?」
トクマ「まぁ、落ち着け」
ルフレ「青白い火なんて見慣れたもんだろ」
納得いかないリーフにトクマは落ち着くようになだめ、ルフレはお酒を入れたコップに出力を抑えた火の呪文を唱えて着火した。
トクマ&ルフレ「この通りな」
リーフ「…………」
ルフレ「アルコールの火は青白いから」
Cファルコン『おっと、こっちはスピリタスだ』
フォックス『んじゃ、こっちが燃えない水だな』
青白い火が灯り、正体がどうしようもなく呆れたモノに言葉がでない。決してキャンプファイヤーの消化用の火を確認する初代ファイター達に呆然としているわけではない。
マリオ「おーいトクマ、ルフレ」
リンク「キャンプファイヤーに火を点けるから集まってくれー」
トクマ「うーす」
マリオとリンクの集合にトクマとルフレは点火を手伝う。そして多くのファイター達に囲まれた火が大きく躍り、幻想的な風景が生まれた。
マリオ「少しばかり火が小さいな……スピリタスを投下するか」
サムス「やめなさい」
……幻想的な風景が生まれた。
もーちょい! もーちょい! コメントはまだまだ。
- ファイター達のスマブラ納涼祭 ( No.424 )
- 日時: 2019/08/31 21:34
- 名前: トクマ (ID: hxRY1n6u)
※飯テロ描写アリです。
マリオ「そんじゃ、今年の夏の締めくくりってコトで!!」
全員『『『かんぱーい!!』』』
そして、ついに始まったスマブラ式納涼祭。
とはいえ、内容は浴衣を着て飲み会なのであまり変わらないが、人間違った環境で食べるご飯は美味しい。
トクマ「くぅ~~~ッ!!」
たこ焼きを口に入れる。出来立ての熱さに踊る鰹節を乗せたたこ焼きは濃いソースと共に一噛みするとカリカリの表面が小気味良い音を鳴らし、中にあるトロトロの生地とプリプリ新鮮な蛸が口の中で姿を現した。熱い生地で口の中が熱くなったのを冷やそうとビールを流し込む。
熱と共に冷たさが胃に流れ込んで行く快感は不思議と病み付きになる。
トクマ「ビールとたこ焼きって合うな!!」
ルフレ「メシウマ組が腕を振るって作ってる事もあるが、この熱さと冷たさの相性が文句なしだ」
トクマの言葉にルフレも同意する。いつもなら喧嘩する二人だが、場をわきまえている。未成年組はジュースを飲み、女性組はキャッキャウフフと話し、メシウマ組が作る料理に舌鼓をうつ。
リンク「はいお待ち、こっちが京風出汁で」
Cファルコン「こっちが金だこ風揚げたこ焼きな」
マリオ「いよぅ、待ってました!」
フォックス「なんだそりゃ」
新たに追加されるたこ焼きにヤジを入れるマリオにファイター達は笑う。
リンク「そうそう、トクマとルフレ、ちょっと俺達流のたこ焼きを作るから手伝ってくれ」
すると、リンクがトクマとルフレに呼びかけた。
ルフレ「俺達流ってなにを……」
リンク「そう深く考えるな」
Cファルコン「揃えた材料で普通に作ればいいだけだ」
ルフレの質問にリンクが答え、キャプテンファルコンが用意した材料を見せる。
・たこ焼粉
・卵
・水【※アルコール度数96%】
トクマ「ダウト! その水ダウト!」
ルフレ「俺達流って、そういう事か!!」
リンク「さぁ、調理を始めるぞ」
Cファルコン「早くやらないと水が無くなるからな」
トクマとルフレが訴えるもリンクとキャプテンファルコンは知らぬ存ぜぬで材料を一つのボウルに流し込んでいく。
気分を紛らわす為に、ここから先はBGMとしてキューピー3分クッキングを流しながらお読みください。
なお、作者は水を酒に代用して作ってみましたが、想像を絶する程に【クソ不味かった】ので決して作らないでください。
決して作らないでください(2回目)。
【BGM:キューピー三分クッキング】
トクマ「トクマと」
ルフレ「ルフレの」
トクマ&ルフレ「スマブラ式クッキング!」
軽快な音楽と共に謎のコーナーが始まった。
ルフレ「今回は簡単に作れる俺達流たこ焼きを作りたいと思います」
トクマ「それは素敵ですね!」
トクマのセリフが棒読みなのは聞かなかった事にしよう。ルフレの目が笑っていないのは気のせいにしておこう。
ルフレ「作り方は簡単、こちらの材料を入れて混ぜます」
〈材料〉
たこ焼き粉……適量
卵……適量
水……大量
トクマ「こうですね」
ルフレ「ワンポイントアドバイスとして、作る方も食べる方も20歳を越えた成人男性のみでお願いします。決して未成年に作る作らせたり、食べる食べさせたりしないでください……犯罪です」
トクマ「先生、揮発したアルコールで涙が止まりません」
ルフレ「タマネギを刻んでいると思って諦めてくださいね」
トクマの身に付けている眼鏡を貫通してくる気体に目から涙を流すが、ルフレはズバッと答えた。
トクマ「先生、アルコールで生地が分離してうまく流れません」
ルフレ「こうならないように手早く調理するのがポイントです」
ボタボタと流動性が悪い事を訴えるも、ルフレは変わらずに躊躇なく答えた。
ルフレ「そして出来た生地をたこ焼き器に流し込みます……尚、この生地は大変焦げやすいので注意してください」
トクマ「火種があると、ものすごい勢いで一瞬にして燃え上がります」
ボォゥッ、青白い炎が生地を火種に豪快に燃え上がった。
「そして完成品がこちら!」
「うわぁ! すごぉい!!」
完成したのは、黒い物体Xだった。
黒いのは焦げている筈なのに、この色で間違ってないように錯覚し、心なしか『ゴゴゴゴ……』という威圧感溢れる音が聞こえそうだ。
ルフレ「絶対に食いたくねぇなコレ」
トクマ「水分なくてパサパサなんだが」
ルフル「…………」
リンク「なに、たいした事は無い」
Cファルコン「火が入れば、少しはアルコールも飛ぶしな」
明らかに失敗した料理であるたこ焼きの一部を突き刺し、持ち上げるキャプテンファルコン。
リンク「ほら、食ってみろ」
Cファルコン「意外に美味いかもしれないぞ?」
ピーチ姫「ルフルちゃんも食べてみない?」
リンク達が食べるように勧めてくるが三人は断固拒否する姿勢を見せる。すると、マスターハンドがこちらにいるたこ焼きに気が付いた。
マスターハンド「お? 新しいたこ焼きかい?」
一目でこの物体Xをたこ焼きだと答えたマスターハンドに驚くトクマ達。それを他所にマスターハンドが物体Xの一部を突き刺して持ち上げ、口に運ぼうとする。
マスターハンド「ハハハ、初めての人が作ろうとして失敗したのかな? 一つ貰うね」
三人「あっ」
ルフレ達が待ったをかけようとするも一足遅く、マスターハンドの口に物体Xが入ってしまった。『もしかしたら美味いかもしれない』希望を抱くも、顔色を青くして膝から崩れ落ちる様子を見て砕け散った。
マスターハンド「僕に……何か恨みでも……?」
ルフレ「いえ、誤解です」
トクマ「ただの不幸な事故です」
吐き気に耐えるマスターハンドをマリオが介抱する。それを見て自分達の予想が的中してしまった事に頭を悩ませる。
トクマ「やっぱりヤバイ味だったか」
ルフレ「しかし、食わないとなくならないぞ」
トクマ「そりゃ、そうなんだが……」
マスターハンドの反応が頭に過ってしまい躊躇する。手も足も出せない状況にしばらく膠着状態が続いていた時に変化が現れた。
トクマ「ルフル!?」
ルフレ「食うのか!?」
意外にそれはルフルだった。ルフルが物体Xの一部に爪楊枝を突き刺し、持ち上げる。物体Xは重力に負けたのか、それとも元からなのかボトボトと皿の上に落ちていく。受け皿に一度移し、もう一度持ち上げて口を開いた。
ルフル「あーん」
正確には、トクマに食べさせようと動いた。
……こいつ……!?
他人に押し付けようとする動きを察したトクマはルフルの手首を掴んで動かせないようにするも意外に力が強く、拮抗する。
トクマ「ははは、よせよルフル」
ルフル「いいえ、やらせてください」
トクマ「いやいや、気持ちだけでも迷惑で」
ルフル「ですが、あなたにはサンドリヨンさんを助けた恩があります」
静かに燃える口論をぶつける二人。ルフルは一度申し訳ない表情を見せ、優しく微笑んだ。
ルフル「ここで少しでも、恩返ししないと」
トクマ「その気持ちはもっと別の場面で活かせよ」
本音を知るトクマにとっては迷惑であるが……
ルフル「だから、あーん」
トクマ「あはは、よせよ、マジで、マジだからよせよ……!!」
口めがけて押し付けようとするルフルと押し返そうとするトクマ。意外に拮抗している押し付けあいにルフレは持っていたスマホを取りだし、パシャリと写真を撮った。
トクマ「なんで今撮った!?」
ルフレ「いざという時の脅迫用だ」
トクマ「これでボコられたら、あまりに俺が可哀想だろ!?」
もしもの時にサンドリヨン達に見せる脅迫用の写真だと包み隠さず言うルフレ。そんなものをサンドリヨン達に見せられたら最後、シュネーや二人の姉、グランマに殺される姿が容易に想像できた。
トクマ「お前が食え!」
ルフレ「いいやお前だ!」
ルフル「トクマさん、口を開けてください」
マリオ「まったくお前らは……」
リンク「喧嘩はダメだといつも言ってるだろ?」
三人の醜い押し付けあいにマリオとリンクがやれやれと呆れた様子で仲裁する。
ルフレ「ですがコイツが!」
ルフル「トクマさんが」
トクマ「バカ白髪兄妹が!!」
ルイージ「はいはい、こういう時は」
フォックス「いつもの如くゲームだな」
三人の仲裁を目的にあみだくじをするが、内容は『ビールイッキ対決』、『たこ焼き早食い勝負』、『水早飲み勝負』の三つになったが冷静に考えて欲しい。
酒……アルコール約4、5%
たこ焼き……アルコール推定40%
水……アルコール約96%
三人「どれになってもアルコールばっか!!」
どれを取ってもアルコール摂取が避けられない事に大声でツッコミを入れるトクマ達。
余談だが、あみだくじの結果は『たこ焼き早食い勝負』になった。
もうすぐラスト! コメントはもう少し待っててね!
- ファイター達のスマブラ納涼祭 ( No.425 )
- 日時: 2019/08/31 21:36
- 名前: トクマ (ID: hxRY1n6u)
飲み会終了後、新参ファイター達や初代組を除くファイター達は校舎で就寝した。起きているのは夜風に当たって涼んでいる初代ファイター達だけだ。
マリオ「いやはや、まさかコイツらが気を遣ってくれるとはな」
マリオの言葉に全員が頷く様子を見せた。
Cファルコン「何だかんだ言って可愛いところあるよな」
サムス「私はぜーんぶ可愛いと思ってるわ」
ファルコンの言葉にサムスも賛同する。いつもの彼女ならキャプテンファルコンの近くにいるだけで慌てるハズだが、本人は片想いの相手と隣同士という事実に気付いていないだけである。
フォックス「思えば、スマブラも長く続いたな」
フォックスの言葉に全員が感慨深く頷く。最初の荒んだ殺伐した集団であったが、気付けば下着だけになってお酒を飲む集団へとジョブチェンジしている事実に所々から笑いが溢れた。
カービィ「これから先、一人も欠けることなく、皆と一緒にいたいね!」
ピカチュウ「うんうん」
カービィの言葉にピカチュウも賛同する。
ネス「料理大会やワタボー狩りとかもやりたいな」
ルイージ「行けなかった国に行くのも悪くないよね」
ネスの発案に乗っかり、ルイージも案を提示する。
リンク「なんにせよ、記憶に残る楽しい飲み会だった」
マリオ「もっとも--」
マリオ「こいつらには記憶に『障害が』残る飲み会かもしれないが」
全員『『『違いない』』』
初代ファイター達の前で気絶したように酔い潰れて眠るトクマとルフレ、ルフルの三人を見て苦笑する。これから先、こんな日常が続くことを心の内で願い、初代ファイター達はトクマ達をタオルケットにくるんで起こさないよう、慎重に校舎内の寝床まで運んで行った。
これにておしまい。感想およびコメントOKです!!