二次創作小説(新・総合)
- Re: 星のカービィ ギャラクティックファイターズ ( No.5 )
- 日時: 2019/08/17 16:19
- 名前: TK (ID: aFJ0KTw3)
第2話・つわものがあつまるそうげん
グリーングリーンズの広い空の上には、ドラグーンとグリルが空中戦を繰り広げていた。空中戦を主体とし、高い飛行能力を持っているドラグーンが有利かと思われたが、またがっているグリルの箒のスピードも負けず劣らずドラグーンに食いついている。目まぐるしく空を駆け巡る二つの点の下には、さらにもう二つの点が戦っていた。
カービィ「それっ!とぉっ!」
ダークマター「…………」
遠距離から爆弾を投げ、中距離から槍を突き、近距離から剣で攻撃するカービィ。しかしダークマターは冷静にそれをいなし、的確に剣の一撃をカービィに当てる。狙い澄ました重い一撃、カービィは軽い身のこなしで衝撃を受け流し着地した。恐らくノヴァの軍勢の中で誰よりも戦闘経験が豊富なカービィ、ナイトの軍勢の中でもトップクラスの近距離性能を誇るダークマター。二人の戦いは熾烈を極めた。
グリル「嬉しいなぁ……こんな強い人達と戦うことができて!」
ドラグーン「……それは光栄です」
一方ここは空の上、グリルはとても楽しそうにドラグーンの攻撃を受け止めていた。強い相手を求めて宇宙狭しと旅するグリルにとって、空の覇者であるドラグーンと戦えるということはまさに至上の喜びであったからだ。
グリル「じゃあ……これはどう!?」
グリルは箒をグルグル手で回転させた。すると箒の先がピカピカと光り、グリルは箒を振りおろした。するとグリルの背後の空から星が書かれたブロックが雨のように降ってくる。ドラグーンは背中に展開したプリズムのような羽を光らせブロックの雨を縫うように避け、持っていた剣で星ブロックを打ち返した。グリルは飛んできたブロックを箒で防いだものの、後からやってきたドラグーンの斬撃をまともに食らい地面に激突してしまった。
グリル「うへぇ……なかなかやるね……」
ドラグーン「これでとどめを……っ!?」
ドラグーンは横から飛んできた黒い雷球を避けた。その隙にグリルは体勢を立て直した。カービィと戦っていたはずのダークマターがいつの間にかドラグーンに横槍を入れていたのだ。そしてまたカービィとの戦いに戻っていった。カービィは剣と槍を構えてダークマターに突撃する。ダークマターも大きな剣でカービィに立ち向かう。ぶつかる2人の傍ら、グリルとドラグーンも空を縦横無尽に舞いながら空中戦を繰り広げていた。
そしてカービィはダークマターと距離を取り、手を空に掲げた。すると自分の身長の何倍も大きいであろう剣が光と共に現れた。正真正銘、カービィの切り札のひとつ、『ウルトラソード』である。カービィは大きな持ち手を持ち、力いっぱいダークマターに振りおろした。ダークマターは剣で受けとめるが、受けきれずにふっ飛んでしまう。
カービィ「でやあああぁぁ!!」
ダークマター「ぐっ…!」
ダークマターはものすごいスピードで飛んでいき、ドラグーンと戦っていたグリルにもぶつかってしまった。
グリル「わぁっ!?」
2人もろとも地面に激突した。カービィとドラグーンが追いうちをかけようとすると、周りに黒い雲が立ち込め、晴れた時には2人は消えていた。
ドラグーン「…!?あの方達はどこに……」
カービィ「もしかして、逃げちゃったのかな」
ドラグーン「くっ……仕留め損ないましたか」
ドラグーンとカービィは武器を収め、周りを見回すが、やはりどこにもいなかった。
カービィ「ま、そんなに怒ってもしょーがないよ。また見つければいいさ」
ドラグーン「どうすればそんなにのんきでいられるのかがわかりませんが……確かにそうですね」
2人は草原の先に進むと、大きなワープホールがあった。
カービィ「あ、ワープホールだ!まだ見ぬ世界へ!レッツゴー!」
ドラグーン「ハイドラ、あなたはいつか必ず………」
ワープホールも消え、草原には戦いの跡だけが残った。