二次創作小説(新・総合)
- Re: 綴られし日々-作者とキャラの日常- ( No.221 )
- 日時: 2020/07/22 22:35
- 名前: 柊 ◆K1DQe5BZx. (ID: c.0m5wa/)
今回もまた天悪さん……に加え、長いことお世話になっている琴葉姫さんとのコラボになります!
許可取ったはずですがなんかあったら言ってください早急に削除依頼出してきます!!!←
お嬢様()な交流会
唐突に一つの和室に拉致られた二人は混乱していた。目の前でゲームの配線を繋げる男二人に。
拉致られた方の二人は、サタン(表)とイデア・シュラウド。
サタン(表)は天悪さんの世界、『メリー・ディストピア』から何やら招待の手紙をもらって来たところ「捕まえたゾ♡」と、連れ去られて来た。
イデア・シュラウドは琴葉姫さんの世界、『夢交界』からこちらも同じく招待の手紙をもらい、ぶっちゃけ無視しようとしたところ、彼が崇拝しているエレシュキガルに見つかり、キラキラした目でその手紙を見られたためエレシュキガルにバレないようにではあったが半ばヤケクソに来たらこちらも「捕まえたゾ♡」と、連れ去られて来た。ただし、話すためになのかいつも使っているタブレットはそのままだが。
さて、連れ去った方の二人……まあ厳密に言えば実行犯は一人なのだが、黒髭とオムライスという男たちだった。
「で、黒髭氏。後で御侍たんに叱られても知りませんぞ」
「いやいやー、叱れるもんなら叱ってみろって感じでつぞ」
「この余裕が腹正しいでございますな」
「おい貴様ら、何の真似だこれは」
「あれ、説明してねえっけ?」
「してねえでございますよ」
「まあ、ちょうどいいですぞ。実はこの黒髭、柊氏と交流のある作者殿の世界の誰かと交流を持ちたいと思い。
ランダムに招待状押し付けますた☆てへぺろ☆」
『気持ち悪っ』
「ちょっとぉー! イデア氏〜! 思わずでも怒るぞぉ〜!
まっ、そんなこんなで来たら即拉致らせていただき、今よりゲーム大会でもやろうかと」
とんでもなく傍迷惑な話にサタン(表)もイデアも頬を引きつらせた。
とは言え、ゲームというだけならテキトーに相手をして帰ればいい。そう思いながら二人は目の前の男に対する不満を飲み込んだ。
「そうそう、ただゲームをするのもつまらないんで、この部屋にちょっと特殊な仕掛けをしましたぞ。楽しもうずぇ……」
カチリ。そんな音がして、部屋全体に何かの薄い膜が張られたと思ったらそれはすぐに消えてしまった。
何なんだこれは、そう問おうとして、サタン(表)が口を開き──。
- Re: 綴られし日々-作者とキャラの日常- ( No.222 )
- 日時: 2020/07/22 22:41
- 名前: 柊 ◆K1DQe5BZx. (ID: c.0m5wa/)
「いやぁ参考になりました、御足労頂いてありがとうございました」
「いいえ。突然連絡が来た時は何かと思いましたが」
柊本丸、客間にてゼクシオン……審神者名、【影井】は出された緑茶を一口飲んだ。何やら突然連絡が来て何かと思えば色々と戦略等について話したいと言うもので。断ってもよかったが、まあ来て損はなかったと考えられる程度の収穫はあった。
近侍は近くの部屋で待機させている。どうせだからと同個体の交流を図りたいと連れて行かれた、が正しいが。
「それでは、これで失礼しますよ」
「ええ、本当にありがとうございま」
「おふざけになりやがりましてぇええええええええ!!!!」
「は???」
「ブッフォ……wwwえ、何今のwww」
「いや笑ってる場合じゃないでしょう。……今の声、僕が知る限りではありますが刀剣男士の声ではないような」
「えーと、多分、オムライス……かな。食霊って言って、とんでもなく大雑把に言えば刀剣男士によく似た存在です」
「なんで本丸にい」
「一位の座は渡しませんことよぉおおおおおおおお!!!!!!」
『この世の全てのキノコは拙者のものでしてよぉおおおおおおおおおお!!!!!』
「ゲフォwwwwwwwwwwww」
「……笑ってる場合ではないでしょう」
口を抑えて小刻みに震えながら笑う柊に再びそう言って、声のする方に目を向ける。こんなに爆笑しているならば不審者の類ではないのだろうが。
じとりとした目を向けるとさすがに気付いたのか、笑いを堪えながら(実際は口角が上がり、微かに震えているので耐え切れてはいない)柊が様子を見に行きますね、と席を立つ。とは言え、さすがに一人で行かせて何かあった時、面倒だ。(本人、面倒とは思っているが若干心配なだけである)
そうして二人でやけに騒がしい部屋の前にやって来た。柊が障子に手をかけて開ける。
「あぁぁぁぁぁぁぁぁ゛!!!! 黒髭氏何をなさいますのぉおおおおおお!!」
「オーホッホッホ!! インコースを攻めるのは程々になさいませオムライス氏ぃ!!!!」
「先ほどから黒髭の妨害がうざったくてよ!!!!」
『マジふざけていやがりますわねぇえええ!?』
「なんですかこれ」
「」
「もはや笑いすぎて息できてないじゃないですか貴方」
部屋の中にいたのはオムライス、黒髭、サタン(表)、イデアの四人だ。イデアの側には何やらタブレットが浮かんでおり、そこから声が発されているようだ。しかし全員がお嬢様口調になっている。影井(ゼクシオン)は全員と面識はないが、何となくこんな口調ではないだろうというのは予想できた。
三人だけとは言えどここまでヒートアップしていれば誰かしら口調が崩れて素の口調が出そうなものだが。そう考えている間に四分割されていたテレビ画面の内、一つの画面に【1st】という金色の文字が出てきた。その後にそれぞれ【2nd】【4th】【6th】と出てくる。
「あ゛ーーー!!! あそこで貴様に邪魔されていなければもう少しマシな順位でしたわーーーーー!!!!」
「えー拙者に責任なすりつけないでくださいませんことサタン(表)氏ぃ〜」
『いやサタン(表)氏の言う通りあそこで黒髭氏の妨害がなければサタン(表)氏は六位ではなくってよ』
「あーもう次で終わりですわ……ん? 御侍たん?」
「っよ、ひぃ、おむ、ゴフッ」
「もう人としての言葉すら発せてませんね。で、何してるんです貴方たち」
「いや何、拙者なりの異世界交流ですわよ。ちなみにこの部屋に最初に入った【四人】はおゲーム……マリオカートが終わるまで『なんちゃってお嬢様口調』で固定されますわー。
で、罰ゲームで一位以外は一週間なんちゃってお嬢様口調で固定されますわよ!」
「そんなことできるんですか?」
「そちらの柊氏が作った『相手に害のない命令を強制実行させるお札』を使えば一発でしてよ」
「てめえwww結構頑張って作ったやつじゃねえかwww意図聞いておきゃよかったwwwマジ許さんwww」
爆笑しながら言っても説得力がない。他三人を見ると明らかにやる気をなくした様子だ。
「そういや順位ってどう決めてんの?」
「あー。御侍たん、それでしたら一位なら四点、二位なら三点、三位なら二点、四位なら一点、それ以下はゼロって方式でしてよー。で、ぶっちぎり一位が黒髭氏ですの」
「なるほど、あと一回では誰も逆転不可能と」
「そうですわ……くっ、アルルに見られたら……!! 情けなくて倒れそうですわ」
『拙者もこれ、あの方に見られたら自害できましてよ』
「乙ですわオーホッホッホ!!」
意気消沈している三人に黒髭は高笑いする。
正直、他人事なので関わるのも無駄なのだが彼らに関わる誰かがむしろ哀れに思う。かと言って何ができるわけでもないが。
「あ、じゃあさーこうしない? 次のラスト、一位は百点、それ以下はゼロで問答無用で全員お嬢様口調一週間とか」
「へ?」
『お、おお?』
「それなら逆転の余地はありますわね」
「ちょちょちょ? 柊氏? それはお待ちになりまして???」
「何々、ぶっちぎり一位の黒髭さんここで一位になる自信がおありでなくって?」
「はーーーーーーー???? ありましてよ???? バカになさらないでくださいませ????」
「じゃあ決定ー! あ、CPUが一位になった場合は全員な! お札は私が回収しとく」
「はいどうぞどうぞ」
黒髭の手から柊にお札が渡る。そうだ、と柊が影井(ゼクシオン)を振り返った。
「影井さん、ちょっと賭けません? と言ってもメリットもデメリットも……いや、どうせなら小判箱(大)を三箱どうでしょう?」
「……そうですか。……いいですよ、のりましょう。CPUに賭けます」
「おっ、勝負に出ますねぇ」
「ええ、まあ」
さて、黒髭にやられっぱなしの三人はと言えば。
「ですけど、このままですと黒髭には勝てませんわね」
『どうにか黒髭氏を最下位に留めるくらいのことをしなくては多分勝てませんわよ。さっきから一位以外は邪魔が入り続けただけですわ』
「いや、それなら……三人で邪魔すればよろしいのではなくって?」
「『そ れ で す わ』」
- Re: 綴られし日々-作者とキャラの日常- ( No.223 )
- 日時: 2020/07/22 22:48
- 名前: 柊 ◆K1DQe5BZx. (ID: c.0m5wa/)
コースはレインボーロード。カウントダウンが始まる。これが泣いても笑っても最後となる。
カウントダウンがゼロになり、レースが始まった。四人ともスタートダッシュを決め、上位に躍り出る。最初のアイテムを取り、それを使い始めた。
黒髭はバナナの皮を妙に嫌な所へ置いていく。
「デュフフフ!! 今回も拙者が一位でして」
「させませんわぁああああ!!!」
「ええええええええ!?」
「ちょwww緑甲羅纏ってタックルしおったwww」
サタン(表)が三つの緑甲羅を纏いながら黒髭にタックルする。当然、黒髭はそれによって足止めを喰らい、その間にオムライス、イデアが抜き去っていく。
すぐに立て直し、追いかけようとするも最悪なことに後ろから来るCPUたちに赤甲羅をぶつけられ、後方からスターで追い上げてきたCPUにぶつかった挙句、コース外に落ち、一気に最下位まで転落した。これ意外とマリカあるあるなのよね(白目)
『黒髭氏は最下位、今がチャンスですわね!!』
「最下位から指をくわえて見ていらっしゃいませ!!」
「小生たちが一位をもらっ」
瞬間。ピシャン、と音がして黒髭以外の全員がスリップしつつ小さくなってしまう。特にオムライスはたまたま後方から来ていたCPUに弾き飛ばされコース外へ。
「あぁああああ!?」
「あーらごめんあそばせっ!! おサンダーが当たってしまいましたわ!!」
「おサンダーwwwwww」
『それでもまだ四位、まだまだ勝ち目はありますわよ!!』
「くらいやがりなさいませ緑甲羅!!」
「まだあんのかよwww」
「いや、次のアイテムで出たんでしょうね」
「何の!! 見えていればこっちの物ですわ!!」
「ならば赤甲羅は如何でして!?」
「アウチぃ!?」
赤甲羅が命中。そしてCPUは三人に味方してるのか? と言わんばかりのタイミングでまたぶつかったりしてコース外へ。黒髭は再び最下位となる。
こんな調子で黒髭は順位が上がってもまた最下位へ転落するという展開が繰り広げられる。最下位争いはオムライスと黒髭、上位争いはサタン(表)とイデアという形になっていた。
そして最終ラップ。オムライスは内心焦りを抱いていた。仮にこれで黒髭の一位を阻止できても結局自分が一位にならなければ意味がない。お嬢様口調を回避できない。
「(致し方ありません!!)」
出てきたアイテム。それを見て、オムライスは覚悟を決めた。
「行きますわよぉおおおおおお!!」
パワフルダッシュキノコ。一定時間内であればダッシュができる、逆転の一手。それを、コース外に向かって使う。
「なっ、何を!?」
『おとち狂って!?』
「い、いや、まさか!! オムライス氏!!」
「これがぁっ!! 最終手段ですわよぉおおおおおお!!」
コース外へ飛び出す。ダッシュは保つ。その先には。
コース。そこへ着地した瞬間、オムライスの順位が【1st】へと切り替わった。
「ショートカット!!」
『ま、まさか、ここでそんな大博打をお仕掛けになられるなんて!!』
「いいや、博打ではなくてよ……!! パワフルダッシュキノコを取ったからこそ、行動に移されてよ!!」
「このまま行きますわよぉおおおおおお!!」
このまま順当に行けば、オムライスは一位のままゴールできる。そう、『順当に行けば』。
「あ」
「あ」
「あっ」
『あ』
「あっ……」
「え? ……あぁぁああああぁあ!?」
青い稲○ならぬ青い甲羅がオムライスを攻める。とても早い話、青甲羅がオムライスを直撃した。タイミング悪く、パワフルダッシュキノコもなくなっていて。
そのまま、サタン(表)とイデアがオムライスを抜き去っていった。
「そんなおバカなぁああああ!!」
「こ、これはさすがに……」
『同情しますわね……』
「オムライス氏、乙ですわ」
嘆くオムライスを余所に、もはや一位争いはサタン(表)とイデアのみとなったような物だ。
とは言え、普段あまりテレビゲームに触れていないサタン(表)と、ネットゲームとは言え触れているイデアとではテクニックの面ではどうしてもサタン(表)はイデアに劣ってしまう。その証拠と言わんばかりに、イデアは先ほどからミニターボで少しずつ距離を離している。
「(どうする!? このままではこんなくだらない話し方でアルル(表)たちの前に出なくてはならんのか!?)」
この順位ではパワフルダッシュキノコも出てこない。となれば出てくるのは。
「(またか緑甲羅ぁあああああ!!)」
わりと出てくる緑甲羅。上位と言ってもそこそこアイテムの種類があるというのに。しかし、出てきたものはもうどうしようもない。
ヤケクソ気味にその緑甲羅を投げる。真っ直ぐ、なんとイデアに向かっていく緑甲羅。だがイデアはそれをバナナの皮で防ぐ。
『残念でしたわね、サタン(表)氏。よい、戦いでしたわ』
そうして、イデアがゴールへ向かっていく。
勝敗は──。
- Re: 綴られし日々-作者とキャラの日常- ( No.224 )
- 日時: 2020/07/22 22:53
- 名前: 柊 ◆K1DQe5BZx. (ID: WqZH6bso)
ふう、と息を吐く影井(ゼクシオン)の前には、小判箱(大)が三つ。近侍に加え、運ぶのを手伝ってくれた柊本丸の蜻蛉切と岩融、山伏国広に祢々切丸に礼を行って返した後、この三つの小判箱(大)は保管しておくことにした。
彼がこれを手にしている理由。それは、単純に彼が『賭けに勝ったから』である。
「(予想とは違いましたけどね)」
影井(ゼクシオン)がCPUに賭けた理由は黒髭を脱落させた後の三人がお互いに足を引っ張り合い、その結果CPUが漁夫の利で一位を取ると思っていたからだ。
が、まあ実際は。
「まさかスターで一気に抜いてくるとは」
スターで一気にCPUが追い抜いてきたのである。先頭を走っていたイデアは吹っ飛ばされたが二位でゴールしていた。サタン(表)が三位、オムライスが八位、黒髭は六位だった。
当然、四人には罰ゲームが実行されることとなったのだが。
「さすがにあれなんで、罰ゲーム施実行するかどうかは各世界の作者さんにお任せしますね……。事情説明と謝罪のメールとお札送んなきゃ……」
と、そのまま実行されたのは黒髭とオムライスのみ。サタン(表)とイデアは謝罪された後、お詫びの和菓子を受け取って各世界へ戻っていった。(と言ってもイデアは影井(ゼクシオン)と同じ夢交界から来ているが)
サタン(表)とイデアはどうなるか分からないがまあ影井(ゼクシオン)には関係のないことだ。今はこの臨時収入の使い道を考えるとしよう。
余談だが。
後日、なんちゃってお嬢様口調で固定されたオムライスは周りから引かれたが一部女性食霊たちからは「可愛い!」と好評で、彼が大好きなアイドル、ゼリーからも「とっても可愛いよ!」と好評だったため、本人はむしろ固定で良かった! と喜んでいた。ただし、女装させられてオモチャにされたので今後は勘弁だとは言っていた。
が、黒髭の場合は全サーヴァントから引かれた。アビゲイルやナーサリーライムといった子どもの姿でなおかつ純粋なメンバーは引かなかったが周りの保護者なサーヴァントが近づけさせなかった。オムライスの状況を聞いて「解せぬ」と血の涙を流したらしい。容姿を再度確認してほしい。
全くもって傍迷惑な異世界交流は、こうして幕を閉じたという。
ピロン。
『(メールには事情説明と謝罪の言葉が綴られている)
さすがに異世界の方に勝手に罰ゲームを実行するかどうかと思い、判断を委ねさせていただくこととしました。大変申し訳ありません。
実行する場合、お札を貼り付けて実行すると宣言すれば大丈夫です。
しない場合はお札を燃やす、破るなどして廃棄していただくようお願いします。
この度は誠に申し訳ありませんでした』
【相手に害のない命令を強制実行させるお札】
その名の通り、相手に害のない命令を強制実行させるためのお札。
なお、『害のない』は『身体的苦痛及び身体に悪影響を及ぼさないもの』、早い話が『今後生きていくのに支障がないもの』となる。つまり『髪をハゲるまで切れ』などの命令は『髪がなくても生きていくのに支障がない』と判断される。精神攻撃である。
相手に貼り付けないと効果を発揮しないため、燃やしたり破いたりすれば安全に廃棄できる。
【お詫びの和菓子】
歌仙兼定作、とても雅な上生菓子。花や兎を模した練り切りや、夏にぴったり涼しげな錦玉と羊羹の棹菓子。特殊な箱に入れられているため、一年は美味しく頂ける。
大切な人たちと一緒にどうぞ。
『作者の言葉』
うまく動かせているか、地雷踏み抜いてないかめちゃくちゃ不安です(白目)
ギャグの…つもりなんです…。
ごめんなさい!!
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