二次創作小説(新・総合)

Re: 綴られし日々-作者とキャラの日常- ( No.36 )
日時: 2019/12/05 20:47
名前: 柊 ◆K1DQe5BZx. (ID: Pk4hF4gE)

うちの長曽祢さんがこんなにも可愛い!!〜ただの主張だ気にするな〜

 長曽祢虎徹が可愛い。
 開幕早々何を言っているのかと思われる方も多数いるだろう。まだ短刀や脇差と言った刀剣男士になら分かるが、長曽祢虎徹は打刀の中でもガタイが良く、とても『可愛い』には程遠い容姿であった。はっきり言って大半以上には「お前は何を言っているんだ」と言われるであろうくらいには。
 しかし、しかしだ。柊本丸の長曽祢虎徹は可愛らしい面もあるのだ。(柊談)
 その可愛らしい面を、上げていこう。
 なお、『刀剣乱舞』ではキャラの違いを『個体差』としているところがある。なので貴方の本丸の長曽祢虎徹に可愛さを見出せずともそれは貴方の本丸の長曽祢虎徹はカッコいいとかたくましいとかの方向なので安心してほしい。また、これは押し付けるつもりではないことをご理解いただきたい。

Re: 綴られし日々-作者とキャラの日常- ( No.37 )
日時: 2019/12/05 20:53
名前: 柊 ◆K1DQe5BZx. (ID: Pk4hF4gE)

 それは長曽祢虎徹が顕現して間もなくのことであった。
「長曽祢さん、初誉おめでとうございます」
「ああ、わざわざ言いに来てくれたのか。ありがとう」
 白い歯を見せて笑う長曽祢に柊はときめく。これは通常運転なので気にしてはいけない。
「ン゛ッ。え、ええとですね、うちの本丸では初めて誉を取ったら、その日か翌日の食事に希望の料理を並べることになっているんです。
何か希望はありますか?」
「希望の料理? ふむ……」
 長曽祢が顎に手を当てて考え込む。
 しばらく考えている様子を見て後でも構わないと口を開こうとすると、ああ、と長曽祢が声を出した。
「一つあるんだが……いいか?」
「はい、何でもどうぞ!」
「……その。『たまごふわふわ』が食べたい」
「……たまごふわふわ」
「そうだ。元主の近藤勇の好物なんだ。一度食べてみたくてなぁ。
いいだろうか?」
 それはOKだとして。
「(ッハァアアアアアアア何この人可愛いにも程がある〜〜〜〜!!
こんな!! ムキムキの!! 低音イケボの!! イケメンの口から!!
たまご!! ふわふわ!! という可愛い単語が出ること自体愛おしい!!
いとおかし!!!!!)」
 とりあえず、誰か口にも顔にも出さなかったことを褒めて欲しいと思った。
 その後、実に嬉しそうな顔でたまごふわふわを頬張る長曽祢に悶え、長曽祢はたまごふわふわが好物になったことを追記しておく。

Re: 綴られし日々-作者とキャラの日常- ( No.38 )
日時: 2019/12/05 20:58
名前: 柊 ◆K1DQe5BZx. (ID: Pk4hF4gE)

 本丸に花騎士のウサギゴケが遊びに来ていた時のことだった。
 縁側で幸せそうにお八つのわらび餅を食べていた長曽祢の元にウサギゴケがやって来た。
「長曽祢さん、こんにちはなの」
「ああ、ウサギゴケか。こんにちは」
「あれ……何食べてるの?」
「ん? これか? これはわらび餅と言うんだ」
「わらびもち……美味しいの?」
「美味いぞ、食べるか?」
「い、いいの? ふわぁ……ありがとうなの」
 きらきらとした目をして差し出されるわらび餅をぱくりと食べる。もぐもぐ、と咀嚼する度にウサギゴケは幸せそうだ。
 それに長曽祢が目を細めて笑っている。
「んむぅ、美味しいの」
「そうかそうか、それは……」
 ふとウサギゴケがまだわらび餅を見ていることに気付く。長曽祢もわらび餅の入った容器を見て、ウサギゴケに渡した。
「え、え?」
「おれはもう充分食べたからな。後は食べるといい」
「い、いいの? 本当に? 後で返せって、言わないの?」
「言うものか。ほら、ここに座って食べるといい」
 笑う長曽祢にウサギゴケがありがとうなの、と言って長曽祢の隣に座り、わらび餅を食べ始める。それを穏やかに見る長曽祢が茶でも持ってこよう、と立ち上がり、厨へ向かうため、少し離れた曲がり角を曲がった時に、そこにいた柊と鉢合わせた。
 まあぶっちゃけると幸せそうにわらび餅を頬張っていた時からその顔を覗いて見ていたのだが。
「っと、すまん」
「い、いいえ。長曽祢さん、良かったんですか? 長曽祢さん、甘いの好きでしたよね?」
「ん? ああ……まあ喜んでくれるならいいさ」
 と、言うわりには柊が持つわらび餅に目が釘付けになっている。
 そんな素直な反応に可愛い、と思いながら一つわらび餅を楊枝で刺して差し出してみる。
「食べます?」
「! いいのか!」
「ええ、どうぞ」
 分かりやすく顔が明るくなる。それが微笑ましい。
 長曽祢が持ちやすいように持ち替えようとした時、長曽祢の手が重なる。それに動揺したとほぼ同時に、長曽祢はそのままわらび餅を食べた。
「〜〜〜〜〜〜〜〜!?!?!?」
「んー、美味い……ありがとう、主」
 顔を真っ赤にして目を丸くしている柊に笑顔を向けてからまた厨に向かった。
 柊はと言えばかなり手を震わせながら楊枝を凝視する。この楊枝で食べれば……つまり……!!
 しかしそんな勇気は全く出ず、長曽祢と入れ違いの形で厨に入っていった柊は瀕死の状態で楊枝を交換してもらうのだった。
「み、光忠……楊枝、交換して……」
「え、どうしたんだい主。そんな顔真っ赤にして震えて」
「長曽祢さん……」
「ああ……(察し)
(長曽祢くん……キミって罪な男だよね……)」

Re: 綴られし日々-作者とキャラの日常- ( No.39 )
日時: 2019/12/05 21:03
名前: 柊 ◆K1DQe5BZx. (ID: Pk4hF4gE)

 長曽祢は寝起きがいい。起きてからテキパキと布団を片付けたりする。
 が、新撰組の刀たちに言わせるとごくごく稀にそれができない、寝起きの悪い日があるらしい。はっきり言って聞いた瞬間『見てみたい』と口走った柊は見る機会もなかった。その日までは。
 それは白山吉光を鍛刀したとして白山吉光歓迎会と鍛刀成功の祝いの宴が開かれた日の翌朝。酒盛りでそのまま大広間で雑魚寝する形になった面々のいびきを聞きながら複数の刀剣男士や真剣少女、貴銃士たちと共に大広間に向かう。ある程度片付けは終わらせ、その面々にもタオルケットをかけておいたがそれでも起こさねばならない。
 障子を全開に開けておく。正直酒くさい。大声で全員を起こしてもいいがその前にそれぞれが寝ている面々を起こしていく。
「岩融、おきなさい、あさですよ!」
「んお、今剣か。起こしてくれたのか、すまんなぁ!」
「ふふん、もっとほめてもいいんですよ!」
 義経主従の二振りに癒されつつ、柊も起こして回る。寝起きのいい者もいれば寝起きが悪い者もいる。悪い方には苦笑いしつつ、自分も人のこと言えないと思いながら次の者を起こそうとした。
「あれ、長曽祢さん?」
「んん……」
「珍しいね、長曽祢さんがこんな形で寝るなんて」
 加州が声をかけてくる。確かにこの本丸の長曽祢は酒に弱く(おそらく元主である近藤勇の影響だと思われる。近藤勇は下戸であったとか)自分でもそれを理解しているため、こんな風に大広間で寝てしまう前に自室に引っ込むなり何なりしているのだ。
 もしかすると酔った者に引っ張られて戻るに戻れなかったのかもしれない。そう思いながら長曽祢を揺さぶる。
「長曽祢さん、朝ですよ」
「長曽祢さーん」
「んむ……むぅ……」
 眉間にしわを寄せ、薄っすらと目を開く。それにすらキュンとしてしまうのだから全くもって厄介である。
 のそりと起き上がるものの、まだ意識はぼんやりしているらしい。ゆらゆらと揺れながらとても眠そうにしている。
「(かっわ……!!)」
「ほら長曽祢さーん、眠いのは分かるけどもう朝だからねー」
「んん……んむ……ねむい……」
 少しばかり舌足らずな口調に心臓部を思わず力強く握った。
「はうっ!」
「主は死なないでねー。ほら長曽祢さん、起きて起きてー。顔洗いに行こ?」
「ん……」
 のそのそとした動きで立ち上がり、フラフラしながら歩き出す。それにすらキュンキュンとしている。
 一方加州はあーダメだ、と言って和泉守を呼んでいた。和泉守も長曽祢を見て察したらしくすぐに長曽祢を支える。
「あれ、和泉くん慣れてる?」
 シャルルヴィルが聞けばまあね、と加州が答えた。
「ああでもしないと長曽祢さん倒れてそのまま寝るんじゃないかってハラハラしちゃうんだよね。でも俺や安定、堀川だと逆に潰されちゃいそうだからいつも和泉守に頼んでんの。
俺らの中では和泉守の方が体格的には近いからね」
「ちょっと待って、それもしかして倒れてそのまま寝たことある?」
「うん、一回だけね」
「そうなんだね……ちょっと意外かも」
「そうねー、長曽祢さん、本当に寝起き悪い日なんて滅多にないから。
でもたまにならこんなのも悪くないと思うんだよね」
 そう言って加州は小さく笑った。その間にも、柊は横で呻きながら倒れていた。

Re: 綴られし日々-作者とキャラの日常- ( No.40 )
日時: 2019/12/05 21:08
名前: 柊 ◆K1DQe5BZx. (ID: Pk4hF4gE)

 そして、源清麿が来たその日の宴。少し酒の入ってご機嫌な長曽祢はゆらゆらと揺れていた。どちゃくそかわいい。
 主役である清麿は同じく本日の主役である水心子と共に話をしながら酒を飲んでいる。
「ふふ、楽しいねぇ」
「ああ、本当に。……ところで。少し飲みすぎではないか?」
「ん? んー、確かに飲みやすいから結構飲んでるかも」
「かも、ではない。確実に飲みすぎだ。仕方ない……あ、ねえ、みっ、ンッ、ンン! ではなく、水を頼む」
「あはは、水心子も飲みすぎだよ」
 そう会話をしていた時だ。ふと清麿の視線が長曽祢の方を向き、あ、そうだ、と呟いて長曽祢に手招きした。
 長曽祢が首を傾げ、そちらに行く。
「どうした、その」
「よーしよーし、いい子いい子ー」
 その時、全てが固まった。一部を除いて固まった。
 清麿が長曽祢の頭を撫でている。小さな子どもに対するように、よしよし、と穏やかな声も付けて。
「清麿、何をっ」
「水心子もいい子いい子」
「なっ、やめ、やめてってば!! 飲み過ぎ!! 本当に飲み過ぎだから!!」
 空いた方の手では水心子の頭も撫で始める。慌てているからか水心子は素が出ているようにも思う。
 対して長曽祢は固まっており、顔は真っ赤になっている。今まで新撰組刀のまとめ役、長男として頼り甲斐のある男士として扱われ続けていたからか、こういう風に年下扱いされたことはないために照れが強いようだ。が、一切抵抗はしていない。されるがままだ。
「あんな長曽祢さん初めて見た……あ、主」
「我が生涯に一片の悔いなし」
「生きて!!」
 魂飛ばしかけながら涙していた柊は死にかけていた。良い子も悪い子も軽率に死にかけるのはやめましょう。同士はお互い強く生きましょう。しぶとく生きましょう。
 まあそんな幻覚強めの話ではあったが如何であろうか。願わくば長曽祢推し増えて、どうぞ。

いや増えろください。
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