二次創作小説(新・総合)
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- 戦闘中 食べ物の国へようこそ!【完結!】
- 日時: 2019/10/26 09:38
- 名前: モンブラン博士 (ID: HpE/sQXo)
全てが巨大な食べ物でできた食べ物の国!
モンブラン博士により招待された大食いの参加者達!
しかし、そこに待ち受けていたのは――モンブラン博士が集めた、強豪ハンター達だった! 果たして参加者達はゲームをクリアして食べ物にありつくことができるのか!?
景品 世界各国の贅を極めた美食
参加者一覧
朝日奈みらい(魔法つかいプリキュア)
モフルン(魔法つかいプリキュア)
十六夜リコ(魔法つかいプリキュア)
花見ことは(魔法つかいプリキュア)
国木田花丸(ラブライブサンシャイン)
小泉花陽(ラブライブ!)
星空凛(ラブライブ!)
春日野うらら(yesプリキュア5!)
大森ゆうこ(ハピネスチャージプリキュア!)
ルールー=アムール(HUGっとプリキュア!)
- Re: 戦闘中 食べ物の国へようこそ! ( No.19 )
- 日時: 2019/10/19 19:45
- 名前: モンブラン博士 (ID: HpE/sQXo)
みらい「好きなだけ食べることができるなんてワクワクもんだー!」
リコ「感謝しなさいよ。私がこれまで運営として頑張ってきたご褒美にってモンブラン博士が食べ物の国の招待券をくれたんだから」
はー「はー! モンブラン博士っていい人なんだね!」
リコ「いや、それはたぶん今回だけだし。私はいつも噛まれているし!」
モフルン「甘い匂いがするモフ」
ルールー「超巨大なホットケーキ、アイスクリーム、カロリー計測不能……でも、食べたいのです」
ゆうこ「この日の為に毎日運動量を増やして良かったかも。だって、空腹は食事を食べる為の最高のスパイスだから」
花陽「うっわあ~! 真っ白なごはんがあんなにたくさん!」
花丸「まるでごはんの小山ずらね。あっちにはのっぽパンのタワーが立っているずら」
凛「見て、あっちにはラーメンの谷があるみたいだにゃ。どれどれ……あっ、橋が箸の形をしているにゃー!」
うらら「お箸の橋って洒落ていますね。あっちにはカレーの山があります!」
ホットケーキやアイスクリーム、パスタにオレンジジュース、全ての食べ物が家一軒ほどの大きさがある食べ物の国。いくら食べても無料なので、参加者達は大喜びで我さきにと好物のある場所へ蜘蛛の子を散らすように駆けていった。普段はおずおずした態度の花陽もこの日ばかりはお米の誘惑からか内気さを捨て、懸命に白米の山に山頂アタック。息を切らせながらもどうにか頂上へ登りきると。
「いただきまーす!」
挨拶もそこそこにごはんを手ですくっておにぎりの形にすると、大口を開けて頬張る。ホカホカのごはんのため口から湯気が噴き出すが、彼女は構わずに食べ始める。1個、2個、3個……この世で何よりも白いごはんを愛する彼女の食欲は止まらない。梅干しや濃い目の醤油で漬けた本人曰く「最高に相性が良いお供」であるこんぶを乗せて、一口。
「ん~!」
純白の米粒に醤油の濃厚な味が絡み、噛むと米の持つ甘味が口の中へと広がっていく。
毎日のように米を食してきた花陽であったが、今日の味は格別だった。
「思い出すなあ。穂乃果ちゃんとダイエットしたあの時……」
彼女は目を閉じ、過去に想いを馳せる。太り過ぎを指摘され穂乃果と共に海未によって強制的にダイエットさせられた辛い日々。食事を抜き、米を断ち、ランニングに励んだ。途中で誘惑に負けてしまいごはん屋をランニング中に幾度か立ち寄り、海未の雷が落ちたこともあった。けれど、この国では海未に怒られる心配はない。招待されていないのだから、来ることはできないのだ。ごめんね、海未ちゃん。海未ちゃんやことりちゃん、穂乃果ちゃん達の分まで、私は一杯食べるからね。若干の後ろめたさを感じながらも、米を口に運ぶ動きは止まらない。不思議な事にいくら食べてもまだまだ胃の中に入り、太る気配もないのだ。体重を気にしてしまう年ごろ――しかもスクールアイドルとして活動している彼女にとってはこれほど有難い話はなかった。
ぱくぱく、もぐもぐ。ご満悦でおにぎりを味わう花陽。
その時、背後に何者かの気配を感じた。口についた米粒をふき取って、背後を向くと。
大鎌が振り下ろされたではないか。
慌てて回避をした途端、鎌は白いごはんの山を一刀両断にして、花陽を地に下ろす。
「ううっ……ごはんは……」
思いきり身体を地面に打ち付け苦悶する花陽だったが、それでも薄く目を開け、ごはんを確認しようとする。彼女の目に飛び込んできたのは無残に破壊された白米の山だったものと、その前に立つ1つの影。
「誰……?」
「俺の顔を見ればわかる」
男の声に言われるがままに上半身を起こして相手の姿を見つめた花陽は。
顔中から血の気が引いて蒼白となり、涙目となって手足をガタガタと小鹿のように震わせた。ザンバラの黒髪、眼帯をした頭蓋骨そのものの頭頂部。赤く豪華な肋骨服を身に纏い、大鎌を携えた異形の怪人。口からは黒い煙と火の粉を発しながら、かん高い笑い声を上げている。花陽は男と面識があった。直接戦ったわけではないが、嘗て同じ闘技場で彼と顔を合わせている。その時は選手ではなく人質の身の状態ではあったが。
「あなたは――ドクロ少佐……」
「左様。ハンターとして、小泉花陽、貴様の命を頂戴する!」
「ダレカタスケテエエエエエエエエエエエッ!」
白米の山 ドクロ少佐VS小泉花陽
- Re: 戦闘中 食べ物の国へようこそ! ( No.20 )
- 日時: 2019/10/20 20:36
- 名前: モンブラン博士 (ID: HpE/sQXo)
「はじまったようだね。花陽ちゃんの相手がドクロ少佐とは。君の人選には参ったよ」
「ウフフフフ。僕も博士の好みはよく知っていますからね」
「それにしても、随分久しぶりなのに怒っていないんだね」
「博士はそういう人ですから」
管理室のモニターを仲良く並んで観察する2人の男。
1人は巻き毛の金髪に青い瞳の紳士で黒のシルクハットに同色の燕尾服、大きく赤い蝶ネクタイに白手袋をした紳士、モンブラン博士。
1人は栗色の髪に緑色の瞳、白衣を着た中性的な美少年マロン。
マロン少年は作者の人生で初の執筆作「モンブラン博士とマロン君の冒険記」に登場した主要キャラであり、作者がその存在をすっかり忘れて放置していた為に、作品として登場するのは実に8年ぶり、モンブラン博士に改名してからは初の出演となる。
「積る話はあるけれど、今は戦闘中の運営を楽しむとしよう!」
「そうですね、博士」
「それじゃあ、控えているハンター達にエリアに行くように伝えるとしようか」
「それがいいですね」
「今日はマロン君とも会えたし、最高の1日になりそうだよ! ハハハハハハハハ!」
「はい。僕にとっても何より嬉しい日になれそうですよ」
この時、博士は気付かなかった。マロンが口元に妖しげな笑みを浮かべていたことを。
同時刻。みらい達は仲良く巨大な苺メロンパンにかじりついていた。
サクサクとしたクッキー生地に中からは苺クリーム、下側はふわふわと柔らかなパンの絶妙なハーモニーがたまらない一品である。彼女達は苺メロンパンをよく食べているが、これほど大きいのはもちろん初めてである。以前、小さくなった時にはーちゃんが特大なホットケーキを召喚したことがあった。その時は身体が小さかったこともあり完食できなかったが、今回は全部食べることができそうだ。
はー「はー!幸せ~!」
モフルン「甘くてふわふわでとっても美味しいモフ~!」
みらい「ぱくぱく……」
三者三様の感想を口にする中、リコはメロンパンの一部をとって口の中へと入れた。恥も外聞も捨て、メロンパンを食べまくるみらい達とは違って(?)リコは育ちが良いのか、品のない食べ方をするのは恥ずかしいという気持ちが心の中に存在していた。
リコ「美味しいわ」
それでもメロンパンの美味さに逆らえず舌鼓を打っていると、どこからともなく一枚のトランプが放たれ地面に突き刺さる。苺メロンパンを知らぬ間に完食していたモフルン、はーちゃん、みらいの3名は痩せていた外見からは想像もつかないほどの太鼓腹となり、大の字に寝っ転がって動くこともできない。
みらい「苦しいよ~。ちょっと、食べ過ぎちゃったみたい……」
はー「はー……お腹一杯~」
モフルン「もう入らないモフ~」
リコ「あなた達、食べ過ぎよ!」
リコがツッコミを入れると、再びトランプが迫る。
リコ「危ない!」
リコが身を翻すとカードは彼女の目の前に刺さった。
飛んできた方向を見上げると、棒状の超有名なお菓子のてっぺんに2人の影が。
シャドウ「フフフフフフフフ。まるで狸のようにだらしなく腹を膨らませて……食欲というものは恐ろしいものだ。こんな状態でこれから戦うことになると思うと反吐が出る。戦士という自覚がない。もっとも、お前だけは違ったようだがな、十六夜リコよ」
リコ「ジェネラルシャドウ!? どうしてあなたがここに」
シャドウ「つまらぬことを訊くな。俺達はハンターとして雇われただけに過ぎぬ。そうであろう、ヘキサよ」
ヘキサ「その通りだぜ、シャドウ! 俺の名はヘキサ! 食べ物の国の親衛隊、それがこの俺ヘキサ! 名前だけでも覚えてね!」
シャドウ「ヘキサよ、お前は相変わらずおかしな男だな。だが、そこがお前の魅力と言ったところか」
ヘキサ「ありがとよ! じゃあさっそく戦うとしますか」
シャドウ「あとでお前にはちょっとしたサービスをくれてやるとするか」
ヘキサ「おっ、気が利いているね! 何をくれるんだ」
シャドウ「それは後程分かるであろう。では、いくとするか」
ふわりと降り立つ作者とデルザー軍団最強の男。
リコは冷や汗を流しながら思案した。
敵はどちらも強敵。プリキュアに変身すればみらいは痩せるだろうか?
いや、そもそもの問題としてモフルンに手を繋ぐだけの元気はあるだろうか。
もしも変身できないとなれば、最悪の場合自分だけで2人を相手にしなければならないのだ。プリキュアに変身できない一介の女子中学生の身だけで、戦わなければならない。
そうなれば、あるのは絶望の二文字だけ。リコは生唾を飲み込み、澄んだ声で叫ぶ。
リコ「みらい、モフルン、変身よ!」
苺メロンパンドーム ジェネラルシャドウ&ヘキサVS魔法つかいプリキュア!
- Re: 戦闘中 食べ物の国へようこそ! ( No.21 )
- 日時: 2019/10/22 13:14
- 名前: モンブラン博士 (ID: HpE/sQXo)
「カカカカカカッ、お前など一撃で始末してくれる」
大鎌から発射されるドクロ機関砲に花陽は逃げ惑うことしかできなかった。逃げるのは慣れているので機関砲も命中せずに済んでいるが、体力が切れるとどうなるかわからない。少佐はドクロ火炎や鎌による斬撃も繰り出し、辺りの食べ物を切り刻んだり、燃やしたりして得物を探し出そうとしている。彼の辞書に情けという文字は無い。狙った獲物は周囲にどれほど被害が出ようが、確実に仕留める。それが彼の冷徹な暗殺者としての使命なのだ。
頭を押さえて震えていると、ついに居場所を特定されてしまった。少佐の血走った目が少女を捉える。骨だけの腕で身の丈ほどもある大鎌を持ち上げる。
「遊びは終わりだ」
ブゥン!
振り下ろされる鎌に対し、花陽は一歩分だけ後退することで、紙一重で躱すことに成功。
刃先が地に刺さり、引き抜くことができない。主力武器を失った少佐は少なくとも2割程度攻撃力は下がっている。だが、それでも強敵という事実には変わりがない。彼は拳の骨をポキポキ首をパキパキと鳴らして、花陽に接近。そして、予告なく彼女の腹に拳を炸裂。
花陽は口から唾を吐き出し、瞳からは涙を流す。温厚な性格の彼女は人から殴られた経験など一度も無かった。骨だけとは言え、腹を殴られた痛みは相当なものがあった。
うずくまると、容赦なく背を踏みつけられる。
「あ……ああああ……ッ」
メリメリと骨の軋む音が聞こえ、少佐の靴の感触が伝わってくる。
「なんだ。ミスタークエスチョンの弟子とはこの程度の実力なのか」
「痛いよう。やめてよぉ……!」
「やはり脆弱な人間であったようだな」
少佐は花陽を蹴飛ばして転がすと、跳躍し、上空からパンチを見舞おうとする。
狙うのはスクールアイドルにとって命ともいえる顔面である。
「食らえ、小娘が」
花陽の目には純白の少佐に握りしめられた拳が迫ってくるのがはっきりと目視できた。
そして命中する寸前に首を傾げて回避。少佐のパンチは地面に当たった。
後ずさりで距離を保って立ち上がる。少佐の背後には見るも無残になった食べ物たちの姿があった。食べることを愛する彼女にとって、彼の行為は許せるものではなかった。特に大好物であるごはんを台無しにしたのは重罪である。確かに怖い。相手は魔人なのだ。一介の少女に過ぎない花陽に怖がるなというのが無理があった。花陽は逃げから一変し、狩人のような目で少佐を睨んだ。豹変した少女の態度に、少佐は僅かに怯んだ。
「花陽よ。何か言いたそうだな」
「食べ物を粗末にしてはいけませんっ」
「甘ったるい声で何を言い出すのかと思ったら下らぬ事を。ドクロの魔人である俺には食べ物など不要。従って価値など無い」
「あなたにはそうかもしれませんけど、私にとっては大切な食べ物だったんです! 特に白いご飯は!」
「フン。食べ物の怨みとでも言いたいか。そんなもので強くなれると思ったら大間違い――」
語っている最中に花陽は突進し、一瞬で少佐のバックに回ると、彼の両肩に飛び乗り。
「えええい!」
何と彼の頭部を一回転させた。顔が背面にされたことで前の様子を伺い知ることはできず、頭部を戻そうにも手探りではうまくいかない。その隙に肩から飛び降りた花陽は、先ほどまでの憂さを晴らすかのように猛烈な打撃のラッシュ。身体の前面を小さな拳で殴られまくれ、少佐は後退することしかできない。
「なんだ。この力は。こやつ、急激に戦闘力が増した!?」
「やあああああっ」
地面に刺さっていた少佐の大鎌を引き抜くと、持ち主に投げつける。鎌は幾度も回転しながら、少佐の胸を貫く。
「グボフォ……」
血を噴き出す少佐の足を掴んで、ジャイアントスィング。
元々彼は身軽さを追求するために身体の肉を削ぎ落して現在の姿になった。それは俊敏な動きを可能にしたものの、掴まれると少女でも簡単に振り回すことができるほど軽量化していた。これまで誰かに掴まえられた経験がなかったので、彼にとっては盲点だったのだ。
たっぷりと遠心力がついたところを放り投げると、少佐はそのまま宙に舞い上がっていく。
「おのれ、この俺が、この俺がこんな小娘に負けるなどオオオオッ」
怨嗟の言葉と共に少佐は大爆発。
「食べ物の怨みは怖いんですっ」
勝利を確信した花陽だったが、上空から何かが降ってきた。
それは少佐の右腕だった。固められた拳骨は花陽の頭頂部に墜落。
「え……」
予想外の反撃を完全に食らってしまい、花陽はゆっくりと前に倒れ、動かなくなった。
自分の最期を悟った少佐はせめて相打ちに持ち込もうと自爆する刹那に腕を飛ばしていたのだ。恐るべき戦いへの執念である。
白米の山 ドクロ少佐VS小泉花陽 引き分け
小泉花陽 脱落
- Re: 戦闘中 食べ物の国へようこそ! ( No.22 )
- 日時: 2019/10/24 19:26
- 名前: 武勝龍 影丸 (ID: Lv/FtsvO)
久しぶりです。
はじまりましたね。
そういえば秋場所は御嶽海が優勝しましたね。(長い間相撲関連のコメントをしなかったのは好きだった貴ノ富士の引退のショックでコメントをする気力がなかったからです)。
- Re: 戦闘中 食べ物の国へようこそ! ( No.23 )
- 日時: 2019/10/24 20:17
- 名前: モンブラン博士 (ID: HpE/sQXo)
武勝龍さんへ
はじまりました。どんどん脱落していきます。