二次創作小説(新・総合)
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- 鬼滅の刃 ~猿の呼吸~
- 日時: 2019/12/08 18:35
- 名前: ニュークリアウェポン (ID: 0/Gr9X75)
母さん、俺、鬼滅の世界に転生したぞ…!
猿になって。
「キキィィー!?!?(なんでだよおおおおおおお!?!?)」
これは、「鬼滅の刃」の世界に、「ニホンザル」になって転生してしまった男の物語…
- Re: 鬼滅の刃 ~猿の呼吸~ ( No.1 )
- 日時: 2019/12/08 20:55
- 名前: ニュークリアウェポン (ID: 0/Gr9X75)
第一話 転生()
ここは一年中藤の花が咲き誇る「藤襲山」。その中の一つの藤の下で、
一匹の幼い子猿が寝転がりながら頭を抱えて物思いに耽っていた。
(おっかしーな~、俺は確かに「鬼滅の刃」の世界に転生してぇと死の間際思ったさ…
でもよお…「猿」って…俺は猿になってまで生き延びたいとか、異世界転生とかしたくねえぞ!?)
子猿は上を見上げた。美しい藤の花が咲き誇り、隙間から暖かい陽が差し込めている。
(…あの「爺」の言うことが本当なら、ここは「鬼滅の刃」の世界の「藤襲山」だろ…?するってぇと、
あれか、最終選別のとこか。…今考えて見れば、何故この場所を目覚める場所に指定しちまったんだ、
…あーもう、考えるのがめんどい!!)
子猿は勢い良く起き上がり、辺りを見渡した。
(考えてても何も始まらん。食料やら何やらを探さんとな、身体の使い方はなんか知らんが分かるし。)
子猿は、木から木へと飛びうつって、山奥へと消えていった。
- Re: 鬼滅の刃 ~猿の呼吸~ ( No.2 )
- 日時: 2019/12/09 20:09
- 名前: ニュークリアウェポン (ID: UIQja7kt)
第二話
二年後…
「ぐギヤァァーーー!!!かっ顔がッ!!」
鬱蒼と木々が生い茂る藤襲山で、薄汚い悲鳴が響き渡った。
「キャッキャッキャ!!キィキィ!(ふはははは!!汚物は消毒だぁぁ!!)」
「グギギ…こんのクソザルがぁぁぁ!!!」
悲鳴をあげた「人間のような何か」は、顔を真っ赤にして自分の顔を引っ掻いてきた者を
睨んだ。それは、あの時転生した子猿だった。二年間この過酷な環境で生き延びた彼は、ある
「特殊な呼吸法」を会得していた。
「死にさらせぇ!!」
人間のような何かは、尋常ではない速度で彼に襲いかかる。
「シィィィィィ!!!」
ーーーーー猿の呼吸 壱の型
「あっ!?」
既に人間のような何かの視界に、あの猿はいなかった。
ーーーーー猿猿乱舞
瞬間、人間のような何かの上半身は、跡形もなく吹き飛んでいた。
- Re: 鬼滅の刃 ~猿の呼吸~ ( No.3 )
- 日時: 2019/12/10 20:10
- 名前: ニュークリアウェポン (ID: UIQja7kt)
「キキィ…キッキッ(ふいぃ…だいぶ技の精度も上がってきたな。)」
子猿が放ったのは只の手刀、しかし、ある特殊な呼吸法「全集中の呼吸」により
過剰なまでに強化された手刀は「鬼」の身体を吹き飛ばすには十分な破壊力をもっていた。
(ここまでくるのに二年かかった…ここにくる剣士の呼吸法を必死に盗みつつ、死にかけてる
奴の看病してやったり、死んだ奴を埋葬してやったり、鬼に追いかけ回されたり…)
子猿は溜め息をはいた。
(にしても、もうこの山にいる鬼じゃあ稽古にもならんな、どうしようか…)
そんな事を考えていると、不意に近くから物音がした。
(何ッッッ!!!!!)
咄嗟に身を屈めて、頭上に風を切りながら飛んできた「大量の腕」を避けた。
「キィ…(おいおい…ありゃあ、)」
『へえ、いまのを避けるのかぁ…意表を突いたつもりだったけど。』
そこには、「身体中から手を生やした肉塊のような鬼」がいた。
- Re: 鬼滅の刃 ~猿の呼吸~ ( No.4 )
- 日時: 2019/12/12 20:22
- 名前: ニュークリアウェポン (ID: lDBcW9py)
(はぁ~…何で俺こいつのこと忘れてたよ…)
鞭の様に振るわれる大量の腕を紙一重で避ける。
(「手鬼」君よおおおおおお!!!)
ーーーーー猿の呼吸 壱の型 猿猿乱舞
回避出来ない腕を手刀で斬りながら反撃のチャンスを伺うが、彼の身体は非常に大きく、
一撃で吹き飛ばすことが出来ない。
「キッキッキキッ!!!(クッソ、これじゃあ先に俺の体力が尽きるッ!!!)」
『ええい、さっさと死にやがれェ、このクソザルガァァ!!!』
手鬼は怒り今まで以上攻撃のスピードを上げた。
「グギィイイ!!!(ぐげぇえええ!!!)」
遂に子猿はスピードに着いていけず、腕に思いきり吹き飛ばされて木に激突してしまった。
(く…そ…手鬼ってこんなに強いのか…ゴボッ)
大量に吐血してしまった子猿。手鬼は余裕の笑みで呟いた。
『…まさかこんなに強いとはねえ、こんな猿に苦戦するとは思わなかった。さっき殺して
やった「錆兎」とか言うガキみたいだった。』
その呟きに、子猿は呆気になった。
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