二次創作小説(新・総合)

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【参上!ドロッチェ団】弱きを助け、強きを挫く
日時: 2020/01/08 22:03
名前: さきこ (ID: H8Xp0wSz)

お初にお目にかかります。さきこと申します。

本作は「星のカービィ 参上!ドロッチェ団」に登場するドロッチェを主人公に、勝手な妄想と解釈と捏造により構成される長編小説になります。

ドロッチェ団結成からポップスター襲撃後までとなが〜〜〜〜〜く書いていく予定です。

ここ、小説カキコ様ではとにかく書ききることを目標に更新していきます。
ある程度進んだところで書き直しを他サイトにてアップして行こうとも思っていますので、そちらにもお付き合いいただけたら嬉しいです。


⚠注意点⚠

①時間軸等がバラバラ
原作のゲームの順番など無視しています

②世界線もバラバラ
ゲームのみではなく、アニメカービィの設定、キャラクターも含まれます。あとカービィが喋ります。

③更新激遅
さきこは今年から社会人(その割には頭の悪い文章をお書きになる)になります。よって余裕のない時はもちろん書けませんし、じっくり書き進めたいと思っています。

④軽度な暴力シーン、差別的な表現含む
なるべくやんわりとした表現に抑えていきますが、不快に思うかもしれません…

⑤人物像について
ドロッチェ団は義賊的な扱いになります。
団長が悪役になりきれない。

カービィの人物像が未定です。
正義の塊にするか悪魔入れるか悩んでます。
喋ります。

その他さきこの趣味。

⑥コメントくれ!
アドバイス、誤字脱字指摘、感想などいただけるとすごく嬉しいです。

ここまで読んでいただきありがとうございます。
追記があれば後々加えていきますね。
それでは本編の方お楽しみください!



★目次★

序章 >>1-2
第1章
1話 >>3
2話 >>4-5

信用 ( No.3 )
日時: 2020/01/08 21:23
名前: さきこ (ID: H8Xp0wSz)

最近噂の大きな耳を持った泥棒、ドロッチェの住処はゴミ捨て場だ。ここには、宇宙船を作る時に出たゴミや不良品や、古くなった部品などが山のように積み上げられている。

彼はそこに拠点を作り、宇宙船を作り始めたのだった。盗み出した船の設計図を手に、毎日ガラクタの山の頂きで、うんうんと唸っている。



「何を作ろうとしてる」

ある日、しゃがれた声が背後から聞いた。ドロッチェが振り返り見てみると、声の主はぐるぐる眼鏡の小さな初老の男だった。

「…宇宙船」

ドロッチェは戸惑いつつ、ぼそりと呟いて返してみた。

「ほぉ。お前さん一人で、か」

ドロッチェは人と、まともに話すのはこれが初めてだった。なんだか変に緊張して、顔が熱くなるのを感じていた。

「オレはこんな星、さっさと出て行くんだ」

この街に住んでいれば、ドロッチェのことは誰もが知っているはずだった。最近悪さをしているこそドロの子ども。この男も例外ではなく、彼の事を知っているはずである。最初は通報されるのではないかと思ったドロッチェだが、男にそんな様子はなく、ただ興味深そうに彼を見て、質問を投げかけた。

「星から出てどうする」

「…」

ドロッチェは答えずに、不審そうに男をじっと睨むように見つめている。

「手、貸そうか」

「…お前に手、ないだろ」

目的が見えない。こいつ、何がしたい?
泥棒に不審がられた男はさも楽しそうに笑っており、

「その様子じゃ、一生かかってこの星を出られるかどうかってところじゃないか?ん?」

「作れんの、宇宙船」

「作れる。本職だったわい」

男は頷いて、なにか懐かしむように遠くを見た。

行き詰まっていることは事実だった。設計図は手元にあるが、それを理解することはドロッチェには難しい。圧倒的な知識不足、そして技術や経験、道具だってない。ドロッチェ一人では作ることなど到底できなかった。

この男に頼れば、宇宙船は完成するかもしれない。しかし、信用してもいいものだろうか?からかわれているだけかもしれないのだ。泥棒に手を貸すメリットなどない。
お前の目的は?そうドロッチェが聞こうとした時。

「その設計図な、わしが書いた」

「は?!」

ドロッチェは驚きに大きく目を見開いて、男を見た。

「設計者の名前、ドクとあるだろう。それがわしの名前じゃ」

ドロッチェは、言われたとおり設計者の欄を見て、どきりとした。

"設計者:ドク"

「わしは、船をいくつも作ってきた。宇宙への憧れから技師になったが、1度も宇宙に行けないままこの歳になった。工場からはもう用済みだと捨てられた」

ドクは穏やかに声を落とし話し始めた。記憶を辿りながら、しゃがれた声で大切そうに。

「しかしまだ引き下がれん。引き下がりたくなどない」

そういうことか、とドロッチェは思った。つまり、オレに船を作る代わりに、自分を乗せろと言いたいのだ。

ドロッチェにとって、大人はそう簡単に信用出来る相手ではない。自分を捨てた親、助けを求めても知らん顔で通り過ぎていく人々。時には自分を罵り、殴り、奪っていった大人たち。こいつも同じように俺を利用するつもりなんだ。
今度は自分が、大人たちを騙し、罵り、奪ってやろう。

まずはこの男を騙してやる。

「いいぜ、船が出来たら乗せてやる。宇宙を見せてやるよ。だからオレに、船を作ってくれ」

苛立ち ( No.4 )
日時: 2020/01/08 21:48
名前: さきこ (ID: H8Xp0wSz)

ドロッチェは後悔していた。

「コラぁドロッチェ!ネジをしっかり締めろと何度言ったらわかる!」

「配線もまともに出来んのか!」

「作業中によそ見をするな!」

「金が足りん、もっと稼げ!」

「酒もタバコも切れてるぞ、買ってこんかい!」

(このクソジジイ、うるさいったらありゃしない。つか、酒もタバコも船作りには関係無いじゃねーか…)

ドロッチェ達は、棄てられていた中で最も大きな宇宙船を修理して使うことにした。

ドクが「どうせなら大きい方がいい。お宝沢山乗せて飛べ」と言い出し、ドロッチェがそれに乗った。ドクが書いた設計図はあったが、一から作るには明らかに無理があった。

そうして作業を開始したのはいいものの、ドロッチェが大人しく耐えられたのは最初の2日だけだった。それ以降は、ドクに怒鳴られてはすぐ拗ねてしまい、作業が雑になってはまた怒鳴られるという悪循環を起こしている。

「いいかドロッチェ、ネジ1本の緩みが命取りになる。星から出るにも入るにも、船には大きな負荷がかかるのだ。ワープだの何だの使うのも相当な負荷だ。船は、その負荷に耐えられなくてはならん。もし途中で機体が壊れてみろ、お前さんは1人広大な宇宙や高いエネルギーの中に放り出されることになるぞ」

「あーあーハイハイ、わかったからちょっと黙れよクソジジイ」

ドロッチェには難しい言葉がたくさん出て来たので、段々頭が痛くなってくるようだった。

「アレだな、それなりに知識がついたと思っとるんじゃろう。でもお前さんがやったのひただの暗記。しっかり理解出来ていないから力になっておらん」

「うるッせぇな偉そうに」

「わし偉いもん。そんな態度しとると教えんぞ」

「お前一人でやればいいだろ?何で俺がやらなきゃならねぇんだよ!」

「お前さんが始めた事じゃろうが!自分でやる努力をせんか!」

チッ、と舌打ちをしてドロッチェは船から出ようとする。

「どこに行く!」

「盗み!」

「そうか!じゃあタバコ忘れるなよ!」

外に出ても苛立ちは消えず、金属片を思い切り踏みつけながら歩いていく。

あぁ、ムシャクシャする。この足が地面を踏んでいることにすら。俺は早く宇宙に行きたい。
もちろん一人でだ。あのムカつくジジイを地上に残して、嘲笑いながら飛ぶのだ。さぞ気持ちのいいことだろう。

不穏 ( No.5 )
日時: 2020/01/08 22:02
名前: さきこ (ID: H8Xp0wSz)

深夜、ドロッチェが盗みから戻るとドクがいなかった。船は金属で作られているため音がよく響く。しかし、暗い船内はしんと静まり返っている。ただいまと声をかけても自分の声が跳ね返って聞こえただけだった。
最近、どんなに遅くなっても船に戻るとドクにガミガミと小言を言われていたので変に感じたが、すぐに頭を振ってその考えを否定する。
これが普通なのだ。

電気が通っていないので、船内はどこまでも完全な暗闇だ。
アンティーク調の古いランプに火を灯すと、炎が金属の壁をぬらりと冷たく照らした。

これだけ暗く、ドクがいないなら作業はできない。今日は1人で平穏な時間を過ごせそうだ。読書でもしようか。

タバコを食堂のテーブルに置いて、盗品は奥の部屋にしまって自分の部屋に引き上げた。

この船は、乗れても50人が限度と言うくらいの大きさである。不法に廃棄されたプライベート船の中では最大級だろう。メインの操縦室、エンジンルーム、通信室などは勿論、1人、また数人で利用出来る個室も多く、大広間、食堂…色々揃っている。宇宙の長旅に耐えるため、食料庫や貯水槽などもしっかり完備されている。

一人部屋、元船長室がドロッチェの部屋だ。
宇宙の伝説や歴史の書かれた本が並ぶ本棚、深い紅のソファーセット。それが今この広い部屋にある全てだ。

本を1冊引き抜いて、ランプを置くとソファーで横になる。この本はお気に入りだ。珍しい本のようで、ドクに見せるととても驚いた様子だった。

遠い銀河の向こう、違う世界にあるという星の伝説が書かれた本。

願いを叶える機械仕掛けの大彗星、ココロを持つという天かける船、夢を生み出す杖…

それらはどれも不思議な御伽噺のようで、しかし宇宙のどこかに存在する事実。

ページを捲る度、凍えたドロッチェの心は段々とほぐれていくようだった。
この本を読んでいる間だけ、ドロッチェは年相応の幼い顔付きになる。

無邪気に、夢を見る。

宇宙を目指すのは、あの名前も知らない絵画を追うためである。しかし、何度もこの本を読み返すと、次第に宇宙への憧れも強くなって行った。

本を閉じ、空想にふける。

どこまでも広い宇宙を、真っ暗な宙に無数の光が浮いている中を飛び回り、不思議な星を旅して回るのだ。やがてあの絵画に追いつき、奪ってしまう。

でも、とドロッチェは思う。
絵画を手にした後、俺はどうするのだろうか。
あの絵画を追うためここまで生きた。その後は?





朝、食堂に向かうとドクが帰ってきていた。昨日テーブルに置いておいたタバコを吸いながら、ぼんやりと天井を見つめていた。
ドキリとした。白い体のあちこちに怪我を負っている。

ドロッチェに気付いて振り返ると、いつもと変わらない声音で

「おぉ、起きたか。おはようさん。タバコ、貰ったからな」

「…ん。」

ドロッチェはどうしたんだと聞こうと思って、やめた。船が出来るまで利用するだけだ。心配したって仕方ない。

ドクも、何も話さなかった。

Re: 【参上!ドロッチェ団】弱きを助け、強きを挫く ( No.6 )
日時: 2020/01/18 15:36
名前: さきこ (ID: H8Xp0wSz)

船の修理は順調に進んでいた。残すはメインの操縦盤のみである。

中の基板を見て、ドクが悲鳴をあげた。

「これは、修理出来ない」

「は?出来ねぇってどういうことだよ!」

「そのままの意味じゃ!とても、わしらの手に負える代物ではない…こいつばかりは替えも効かん」

白色の基板に不思議な線が描かれ、いくつもの電子部品が固定されている。中央に、黒くそしてひび割れたハート型の部品が埋め込まれている。

"伝説の文明"を真似て造られた船のココロ。

このシステムが起動しない限り、船は動かない。

「このシステムは原理も動力源も不明、偶然に完成されたそうじゃ。正常に機能している時は赤やオレンジといった暖色、不調時は青…そして壊れると黒くなる。ヒビが大きく多いほど修復は困難になる。取り替えようにも、開発した会社も少し前に実験に失敗して犠牲者を出してしまってな、潰れてしまったんじゃよ」

一気に話すと、大きくため息を付いた。

システムの技術はその会社が独占しており、その複雑さ故に類似品も無い。事故をきっかけに、このシステムを動力としている船のほとんどが廃棄された。

「…せっかく直してきたのに」

「…すまん、先に確認するべきだった」

Re: 【参上!ドロッチェ団】弱きを助け、強きを挫く ( No.7 )
日時: 2020/01/18 15:40
名前: さきこ (ID: H8Xp0wSz)

早くも挫折しかけてる………展開は頭の中にあるけど文にならない……

そもそも小説の書き方をちゃんと勉強してないってのもあるね。ほとんどプロットだよ…


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