二次創作小説(新・総合)

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ぷよぷよ!!二次元異界ノ大戦争
日時: 2020/05/22 09:37
名前: ちーたん (ID: YJQDmsfX)

 言うまでもなくぷよぷよ!!に登場するキャラクターの二次創作です。


 但し、ぷよぷよ!!の世界観とはかなりかけ離れたものとなっています。


 ぷよキャラメインで題名の通り、戦争に近い話ですのでご注意下さい。


 そして、都合上悪役になっているキャラが何名かいます。


 また、キャラのポジションはバラバラで、ある程度年齢は原作と同じとしています。


 同一の関係ではないのでクルークとあやしいクルークやエコロなどは設定がずれています。(もちろん全員違うとは言える。)


 世界観の一つとしては

『ぷよではなく、魔導(対術)のみ。』


 …というところです。


 キャラ崩壊にだけは気をつけて読んでください。


 ゆっくりと更新していくので宜しくお願いします。



(ここに登場したキャラクターと情報を軽くのせていきます。それでは…)



【登場人物】


アミティ
 シグの友人。


シグ
 アミティの友人、虫が好き。


魔物
 謎の赤黒い魔物のような存在。


フェーリ?
 アミティとシグを助けた?


クルーク?
 フェーリと共にアミティ達を助けた…?


『モノガタリ』の始まり ( No.1 )
日時: 2020/05/20 19:24
名前: ちーたん (ID: xPB60wBu)









 現在は国同士で争う『戦争』が起きていた…。


 どの町も…どの国も……

 いずれは全ての国が争うことになる……



 だが…この戦いが始まったのは何も今ではない…。


 この物語が動き始めたのは……


 そう…二年前のことだった……








***
「ちょ…ちょっとシグ…!!いいの…!?また村から……」


 涼みきった清々しい森の中で一人の少女が慌てた声を出す。

 少女は森の奥へと一歩ずつ足を忍ばせており、ザッザッ…と足音をしっかり残していた。


 だが、少女は自分の意思ではなく、誰かに引っ張られながら歩いていたのだ。


***
「って…イタッ!?シグ少し強い!力が強い!!」


 そういいながらまた慌てて少女は手をバッと振り払う。


 それと同時に少女とシグと呼ばれた少年が歩みを止めた。


シグ
「…あ…ごめんアミティ。」


 半分棒読みで素っ気なくシグは呟いた。


アミティ
「ねぇシグ…本当にまた村から出ちゃっても良いの?」


 掴まれた右手を少し擦りながらアミティと呼ばれた少女はもう一度シグに聞いた。


 そしてシグはアミティの手を掴んだ左手で頭をかきながら答える。



シグ
「……良いの。今日はアミティの特別な日だから。」


アミティ
「え?特別…?」


 アミティはふっと今日がなんの日なのか思い返してみた。


 今日はこんな無関心なシグが気にするほど大切な日だっけ…?

 なんだろう…今日は……今日は……


…………うーん…。えっと…


アミティ
「何だっけ…?」



 苦笑いをしながら「えへへ」と言わんばかりにシグを見つめる。



 アミティをじっと見てシグはまた手を無理矢理掴んだ。


アミティ
「え!?だからシグ待っ……」


シグ
「アミティの誕生日…でしょ。」


 前を向いたままシグは声量をあげてポツンと一言言った…。




アミティ
「……はっ!?」


 一年に一回だけの特別な日を忘れた自分にドキッとする。

 当然、そのドキッとにはシグが自分の誕生日を覚えていてくれたことにもあるが…



アミティ
「あはは…また忘れてた~…。」


 抵抗することに諦めたアミティがもう一度あはっと笑う。

 シグはそんなアミティをそのまま連れていき……




シグ
「………着いた。」



 ついに本日の目的地へと足を踏み入れた。



アミティ
「…え…こ…これって…!!」



 二人が目にしたのは……


 美しい花畑と同じくちりばめられた輝く宝石のようなものだった…。



シグ
「……ここは…虫達の楽園。村から抜け出したときはよく来てる。」


 目の前の景色に見とれているアミティを尻目に嬉しそうに話すシグ。



アミティ
「すごいよ!!あたしこんな綺麗な花畑…始めて見た!!!」


シグ
「……ここ…秘密の場所…。」


アミティ
「…秘密…?」


 思いきり喜んでいたアミティがシグに目をやった。


シグ
「アミティと…二人の…。」



 その言葉が聞こえた瞬間…アミティはまるでさっきまでの不安な気持ちな何処かに吹き飛び…



アミティ
「ありがとう!!」


 と、元気よく答えていた。


 笑顔でそう答えたアミティは…周りに咲いているどんな花よりも明るく………




アミティ
「えへへ…これなら村から抜け出しただけの価値はあるね!!」


シグ
「あ…モンシロチョウだ…。」



 とは言え、肝心のシグは虫を見ていた訳なのだが…


アミティ
「ねぇシグー!」


シグ
「……?…何。」


アミティ
「あのさ……コレ……。」


 アミティは少しだけ恥ずかしそうにあるものを指差した。


 そこには…キラリと輝く緑色の宝石のような物があった。



 アミティは目線をシグの方へとおいやったが、シグの瞳とフッと目が合い…軽くまた宝石について目で訴えた。



 シグの瞳は美しい青色をしており、深くて濃い藍色と、透き通ってしまうほど淡い水色がしっかりとそこにはあった。



 冷静でクールなイメージに近い彼にはその『蒼』がとても似合っていた…。



 揺るがない清き心…


 まるでシグの心を映し出しているかのように………



白昼の事件 ( No.2 )
日時: 2020/05/22 09:33
名前: ちーたん (ID: YJQDmsfX)



シグ
「……それ…『魔石』…。」


 緑色の綺麗な宝石を見つめながらシグは言った。


アミティ
「……。魔石…?魔石って何?魔力が秘められてるとか…?」


 少し遅れてアミティが反応する。


シグ
「…うーん…よくわからない。けど御守りに使われたりするっぽいよ。」


アミティ
「へぇー……そうなんだ……。」


 そう言いながらじっと魔石をまた見つめ出すアミティ…。

 そんなアミティに対してシグは…


シグ
「……アミティ。あげる。」


 そっと片手に収まる位の魔石を手に取り、アミティの前に差し出した。


アミティ
「シグ…良いの…?」


 彼女は魔石をチラッと見てからシグの顔へと目線を上げる…。


シグはコクリと可愛らしく頷いた。



アミティ
「……ありがとう!!これ…大事にするね!!」


 キラリと光った魔石がアミティの手へと行きわたった…。





 いつシグがこの場所を見つけたのだろうか…

 どうしてあたしをわざわざ連れてきてくれたのか…

 この魔石は一体何なんだろうか…


 アミティにはいくつかの疑問が浮かび上がっては来たが…


アミティ
「あはは…綺麗だねー!!」


 そんなことを考えるよりも先に花畑に入りこんで行った……。



シグ
「………アミティと…お揃い。」


 ボソッと嬉しそうに呟いてシグは小さな魔石の欠片をポケットに入れた。


 シグには虫が見れるだけで…アミティとここに来れただけで充分満足なのだが…
 そんなシグもせっかくだからと緑色に光る魔石を一つもらったのだ。

 のほほんと笑いながらシグは花畑に入りこんだ。






 二人はただ楽しく過ごしていただけ……しかし…
 そんな中、一つの事件が起きてしまったのだ。







アミティ
「………♪…あれ…?シグ~!」


 アミティが何かを見つけたようだった…。


シグ
「え。何~…?」


 渋々虫を追いかけるのを止めてシグはアミティの方へと向かって行った。



アミティ
「見て!こっちに…なんか隠し道があるよ…!」


シグ
「……ほんとだ。」


 アミティが指をさした所には人一人が通れるほどの小さな道があったのだ。


アミティ
「どうする?シグ…行ってみる?」


 アミティの質問にシグは答えようとした……


 答えようとしたが……



 なんだろう…?

 何故かいっちゃいけない…

 そんな気がする…。



 ゾクッと感じた寒気にシグは…


シグ
「………今日はもう結構遊んだんだし…帰ろ?」


 シグは平常心を保ったままそう伝えた。


アミティ
「うん……そうだね!じゃあそろそろ村に帰ろっか!」


シグ
「帰ろう…。」


 アミティに勘づかれなくて良かったと…このまま帰ることになって良かったと心底シグはホッとした…。





…ただ、そう思えたのも束の間で…




シグ
「あ…。」


 …シグがボソッと呟いた。


 それには何時ものような素っ気なさはなく、何か見てはいけないものを見てしまったかのような…

 そんな呆然とした気持ちも入っていた……。






アミティ
「え?どうしたのシグ…」


シグ
「セルリアン!!」



 シグが攻撃魔法を唱える。



アミティ
「え!?……ってキャア!?」



 アミティも気づいたみたいだ…。


 突如現れた『それ』……に……





アミティ
「ちょ…ちょっと…どうしてここに魔物が!?魔物なんて滅多に出ないのに!!」


 後退りしたアミティが信じられなさそうに言う…


 魔物はそんなアミティ達を見つめるとニヤリと笑みを溢した…。



シグ
「ア…アミティ…!下がって!!」


 そう言ってシグはまた魔力を集中させる。

さっき命中させた攻撃魔法が全く効いていないことに気づいたシグ。



シグ
「っ…シレスティアル!!!」


 またもや水のような青い何かを繰り出し、魔物へと強く放った…!



 しかし……



魔物?
「………」


 魔物は無言でただ赤黒いオーラを生み出し、魔法を払った……。



アミティ
「!?嘘っ…ふ…フレイム!!」


 アミティがぎこちない動きで炎の魔法を唱えた。


魔物?
「………。」



 またもや魔物は魔法を簡単に打ち消してしまった。


 辺りに残ったのはうっすらと流れる黒煙だけ…




シグ
「……!!!」



 そしておぞましい魔物は…



 物凄い速さで…









 アミティの後ろへ回り込んだ。




遠い記憶 ( No.3 )
日時: 2020/05/22 09:30
名前: ちーたん (ID: YJQDmsfX)




シグ
「……っ…ロビンズエッグ!!」


 アミティの後ろにいる魔物に向かって技を繰り出すシグ。



アミティ
「うっ…サイクロワール!!!」


 その隙にアミティも攻撃魔法を放った。



魔物
「…っ……フフ……。」



 しかし、攻撃は当たるも、手応えはかなり薄い…



シグ
「……ダメだ…アミティ!!」


 シグはこの魔物がただの魔物では無いことを悟っていたようだった…。



アミティ
「ぐっ…逃げないと…!!」



 二人は走り出した。


 自分達の村を目指して……






 アミティとシグはあまりに突然のことにとても驚いていた。




アミティ
(どうして…どうして魔物がこんなところに…!?魔物はほとんどいなくなった筈なのに……!!)



 とは言え…そんな簡単に逃げられる訳もなく……




アミティ
「…キャア!?」


シグ
「アミティ!?」


 急いでシグが振り向くと…そこには足を掴まれたアミティの姿が……!



シグ
「…!!パーフェクトスカイ!」



 シグから切り詰めた激しい水色の刃がはね飛んだ。



アミティ
「しっ…シグ!!」


 力に圧倒されたアミティが涙ぐんでシグを呼ぶ…。



魔物?
「………フハハ……。」


 シグの姿をギロリと睨み、魔物はまた技を打ち消した。



シグ
「……!!…バライバ!」


 サッとジャンプして、またシグは魔物の体めがけて魔法を命中させる…が…



アミティ
「っ……あ…っ…。」


 アミティはまだギリギリと引きずられているままだ……。



シグ
「アシッド…アシッド……!!」





 慌てながらもシグは増幅魔法を唱え続ける。



そして…



シグ
「……ハイドレンジア!!!」




 シグは魔物の攻撃を華麗に避けて、その反動と共に最強で最大の魔法を生み出した。





魔物?
「……!?……っ…」


 魔物は少しだけ驚いた様子でアミティを手放す…


アミティ
「キャ!…し…シグ……っ…」


 アミティはよろけながらもシグのところへと走った。



魔物?
「ふ…フハハ……!そうか…なるほどな…!!」


 魔物は不気味な顔で何かに納得したかのように笑い出した…。



シグ
「……!?」



 次の瞬間……



 シグの体を魔物の手がズバッとつき抜けた………。





シグ
「え…?」





 確かに魔物の腕がシグの体をつき抜けた……


 つき抜けているのだが……






 『感覚』がない…のだ……。





 シグは魔物に対して何か嫌なものを感じた…


 痛み…よりも先に自分の目がその現実を見ている…

 しっかりシグには見えているのだ……。



 ただ…目で見た事実と感覚が釣り合わない…


 釣り合わないという『違和感』がシグには溢れて…





『バァッッ!!!』



シグ
「う……っ……!!!」



 しかし、シグの体はそんな事実とは反対に後方へと吹き飛んでいった…。





アミティ
「シグ…!!大丈夫……!!?」


 当然アミティがすぐにシグの心配をする…




シグ
「あ…アミティ…大丈夫……だから……。」


 シグは目を開きながら心配してくれているアミティの顔を見つめた…。




シグ
「…………!?」


 ……



 ほんの一瞬…


 ほんの一瞬なのだがシグの視界がぐらりと揺れた…。


 ……世界の半分が真っ赤に染まった……そんな気がしたのだ……。








シグ
「………、あ…アミティ…!!」



 シグを心配してくれているアミティの後ろからはまた…




アミティ
「……!!!エクリスシス!!」



 二度も捕まるもんかと魔法で魔物を払おうとしたアミティ…



 だが…こんな技で魔物が怯む筈もなく……




魔物?
「……無駄だ……っ!」




 今まさに魔物が攻撃をしようとしていたところだった…。




シグ
「……!!し…シレス……」



 シグがなんとか相殺しようとした時だった…









***
「クロノクレーター!!!!」




 誰かの声が響き、魔物を襲った。




アミティ
「だ…誰っ…?」



 そこに現れたのは…


 濃いめの紫色をした髪を持つ…大人っぽい………


 子どもだった。


 
 しかし、子どもとは思えないような目付きとトーンの低い声に二人は聞き入り、彼女がこちらを見た。




***
「あなた達…早くここから逃げなさい……。」



アミティ
「えっ……。」



 次に聞こえた言葉は予想していたものとは少し違ったものだった。



***
「だから早くここから逃げなさい…!この魔物はアタシ達でなんとかするから……」



 アタシ……『達』……?




 アミティとシグは彼女の言った…『達』という言葉に耳を傾けた。


 この様子だとまだ誰かいるらしいが………




***
「……!!やっぱりか……!!」


 次に姿を見せたのはメガネをかけたまた自分達と同じ位の年の少年だった……






***
「……フェーリ!早く…この本に…!!!」



 彼も少々知的な顔をしてはいるが『フェーリ』と呼ばれた彼女とは…違う雰囲気を出していた。



***
「君達…!ボクらのことは良いから早く帰るんだ!!」



 そして、彼も同じようにアミティとシグに逃げさせようと差し向ける。





アミティ
「……でも…」


フェーリ?
「帰って連れの子の怪我を手当てしてあげなさい…急いで…!!」



 アミティは少しだけ戸惑ったがシグの容態のことも考えて……



アミティ
「……ご…ごめんなさい!!!」



 それだけ言いながらアミティはシグを連れて走っていった。







魔物?
「チッ…こしゃくな真似を…!!」



 魔物は酷く機嫌を損ねた様だった……。






「クルーク!アナタはさっさと準備しなさい!!」




「分かってるよ…!ネブラ・マクラ!!!」







 僅かに聞こえたその声を後に…アミティとシグは村へと帰って行った………。



 道は…シグがちゃんと覚えてくれていたらしい…。








……これは…二人の…遠い記憶……





…そして…











 『始まり』の原点であった…。



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