二次創作小説(新・総合)

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マジカルストーリーII ~Pokemon&FFVII~ 8
日時: 2021/03/04 18:41
名前: 3104&休日トリオ (ID: WbsCzxu6)

3104:一瞬前文忘れてたのでもいっかい投稿します3104だぞぉ

アマノカナタ:いつも通りで結構

3104:ご飯なので今日はこんくらいで本文いきます

Re: マジカルストーリーII ~Pokemon&FFVII~ 8 ( No.1 )
日時: 2021/03/24 20:03
名前: 3104&休日トリオ (ID: OoYXCxQE)

⑧記憶を見る者

 教会での出来事から二日。
「……!」
 夢にうなされ、肩で息をする形でクラウドは目を覚ました。
 状況がよくわからないまま誰かにベッドに押し込まれ、胸に手を当てられる。
 小さな手……ユリーカだ。隣にはシトロンもいる。
「……サトシがね、クラウドが苦しそうだったり、悲しそうだったらこうしてあげてって」
「……そうか……」
「……クラウドは、サトシが以前会った少年に似ているようです。だから、慰め方が分かるんでしょう」
 クラウドは考える。
(……あの時……声を出していないのに、あいつの声が聞こえた……)
 不思議な感覚だった。苦しくて朦朧としていたのに、気持ちがスーッと軽くなっていくような……。
 あいつは、何者なんだ?

 次の日の朝、サトシは、まだ寝起きでぼーっとしているクラウドに訊いた。
「……なあ、クラウド」
「……?」
「鏡の伝説、知ってるか?」
「……ああ、半分くらいなら……」
 それからクラウドは、知っていることを話した。
 話を聞き終えたサトシは、頭をフル回転させて考えた。クラウドの話には、ロックから聞いた話とは違う部分があったのだ。
 ルビーとサファイアの伝説はもちろん分かった。けれど、一つ気になるワードが出た。

『エメラルドの目を持つ者、記憶を司る。生命いのちの記憶を見、それを永遠のものとして巡らせる。決して消えぬものとする。』
 
 エメラルド……ってことは緑色か……。他人の記憶を見る能力がある……。
「……クラウド、こっち向いて」
「……うん?」
 ……やっぱりだ。
 いつもの空色の瞳に、少し緑色が入っている。
「……やっぱり。クラウド、そのエメラルドの勇者って、お前のことだよ」
「……オレ……?」
「……記憶を見る……ってことはさ、なんか見えんのか?」
「……昔、よく『目がどっか行ってる』って言われてたんだ……でも、よく覚えていない」
 サトシは考える。
 ……ロックに伝えないと。
   ☆
 誰かが呼んでいる。いつの日か聞いた声。
「……サトシ……?」
 忘れるはずのない、ハイトーンの声。ロックはそれに応えた。
(……何?)
(……伝わった!……ロック、オレ、また違う世界にいるんだけど……)
(……それで……何か伝えたいことがあるんだろ?なけりゃこんな伝え方しないだろうし……)
(それが……鏡の勇者が、もう一人いたんだ。名前はクラウド……エメラルドの勇者……だと思う)
(……待って、今調べる。今図書室にいるんだ)
(頼む)
 ロックは、古文書のある本棚に向かった。一冊、また一冊と引っ張り出し、伝説に関係がありそうなものを片っ端から読んでいった。
「……あった!」
 そこには、五人の伝説が書かれていた。
   ☆
(……クラウド。お前、クラウドだろ?)
 ……誰だ?
 聞き覚えのない声に、クラウドは心の中で言った。
(お前は……?)
(オレ、ロック。サトシから聞いたよ。オレに似てるんだって?会えないけど、よろしくね)
(……)
(……クラウド?)
(見える……焼ける村……?……女の子が倒れて……)
(……それって……)
 突然、ロックの様子が変わった。異変に気付いたクラウドがそっと呼び掛ける。
(……どうした?)
(……)
 それからしばらく、ロックの声は聞こえなかった。
   ☆
(……おい!ロック、大丈夫か!?)
 心配そうなクラウドの声が響く。急に黙り込んだロックに気付いたのだろう。
「……」
 バクバクと鼓動が乱れ、どんどん呼吸が荒くなっていく。
(……ロック!返事をしろ!)
(…………な……なんでもない……。……大丈夫……。)
 なるべく平坦にそう伝え、ロックは意識を失った。
                        続く
   
   


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