二次創作小説(新・総合)
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- マジカルストーリーII ~PF7~15
- 日時: 2021/08/08 19:28
- 名前: 3104&休日トリオ (ID: yjqp70xj)
3104:ウェーイ(ウェーイから思い浮かぶのはヒロアカの上鳴)の3104です
アマノカナタ:ウェーイ(ウェーイから思い浮かぶのはヒロアカの以下略)のアマノだぞ
ユウザキルリ:ウェーイ(ウェーイから思い浮かぶのは以下略)のルリだよ
ユウザキマコト:ウェーイ(ウェーイから思い浮かぶ以下略)のマコトだよ
3104:明日のコンクール県大会が台風で延期だよ……嫌だよ……
アマノカナタ:どうせお盆だし
3104:うちはお寺だから、お盆に休みはない。全部お参りです
ユウザキマコト:お盆も夏休みも休みはない3104
ユウザキルリ:吹奏楽部はハードな部活です
3104:わーん……嫌だよ……
アマノカナタ:ゲームで現実逃避でもしとけば
- Re: マジカルストーリーII ~PF7~15 ( No.1 )
- 日時: 2021/08/17 20:38
- 名前: 3104&休日トリオ (ID: 1CPnMR4A)
⑮消えたモノ
吹雪がやみ、やがてカルデラ状の地形……多分、クレーターだろう。そこに、一同はたどり着いた。
クレーターの中心からは、エメラルド色の光が柱のように溢れ出ている。
ついに、たどり着いたのだ。
約束の地。セフィロスがいる場所。
北の大空洞に。
「……」
「……わあ……」
「……きれい……」
エメラルド色の光に照らされて、一同は揃って息を呑んだ。
壮大で、美しい、この星を巡るエネルギーの光。雲より高いクレーターの上には、青空が広がっている。
サトシは、その青を見て、クラウドの瞳を思い出した。彼を見れば、珍しく微笑んでいる。初めて見た彼の笑顔は、少しあどけなかった。
「……クラウド」
「……?」
「……いい顔するじゃん」
「……はあ……?」
「笑ってた方がいいぜ。意外と似合うじゃん」
「……はあ……」
「……兄貴……優しい顔……」
ロックがぼそりと呟く。
いつの間にか、ロックはクラウドのことを"兄貴"と呼ぶようになった。クラウドも特に気にしていないようだし、ロックも自然な感じで言っているので、サトシやみんなも気にしていない。
「……あっ、あれ見て!」
突然、ティファが先を指差して叫んだ。
「……地面に穴が開いてる!あそこに行けばいいのかな……?」
☆
地下には、とんでもない迷路が広がっていた。蛇があちこち暴れ狂ったみたいな迷路が。エメラルド色に照らされて、鈍色の壁が不気味に光っている。
右も左も分からないまま、進めばそこに、さらに地下に続く穴が口を開けている。そのまま地下へ地下へと降りてゆけば、ある空間にたどり着いた。
頭上に、クリスタルにも似た結晶体がある。氷でできた壁の内側には、ドラゴンらしき影がある。
「……兄貴ぃ……」
「……怖いなら見るな。どうせ動きやしない」
「……兄貴ぃ……上……上にいる……」
「……上?」
クラウドは、結晶体を指差すロックの視線を辿った。
そこには、セフィロスの姿があった。
「……!セフィロス!」
「……クラウド、どうした」
「……何も言うな……!お前に触れるたびに……会うたびに……!オレのカケラが……落ちていく……」
「……クラウド、お前は、どうしてここが分かった?」
「…………それは……」
クラウドは考えた。
こんな場所、初めて訪れた。なのに、自然と、たどり着いた。
そう、まるで何かに……引き寄せられるように……。
「………………それ……は……」
「……分かっているのだろう?この前言ったはずだ。お前は私の……操り人形だと」
「……!」
何かに、引き寄せられるように。
そう、セフィロスに、クラウドは呼ばれていたのだ。
「……恐れる必要はない。私を受け入れろ。クラウド」
「……ぃ嫌だ……!」
「……来い、クラウド。仲間になろう」
「…………イヤ……だ……」
目の奥が熱い。指先がチリチリする。口の中はカラカラだ。
セフィロスに……お前について行っても……エアリスは生き返らない。
今まで消えていった人達は生き返らない。
ただ滅んでゆくだけだ。全てが。
「……それでいい、クラウド」
恐怖を、滅亡を、受け入れろ、クラウド。
続く
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