二次創作小説(新・総合)
■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- ポケモン剣盾 英雄の話
- 日時: 2022/02/13 01:50
- 名前: シロワニ (ID: fFbaoH4S)
初めまして、作者のシロワニと申します。
この度はスレッドの開示ありがとうございます。本小説はポケモン剣盾の二次創作小説です。詳しい注意書きは下記に記します。注意書きを読んだうえでブラウザバックするか判断してください。
小説投稿途中の感想は大歓迎です。
誹謗中傷は他の読者様の迷惑になりかねます。お控えください。
※注意書き
①メインストーリー、ダウンロードコンテンツのストーリーに沿ってお話が進みます。そのためネタバレ等があります。セリフは一言一句同じではありません。
②ストーリー、キャラクター設定等の解釈はあくまで作者の個人解釈です。「ストーリーではこんな展開なかった」「このキャラはこんな発言しない」等の批判は受け付けません。ご自身で判断しブラウザバックを推奨します。
③《重要》ユウリ受け等の恋愛表現が多少あります。苦手な方はご自身で自衛お願いします。
④《重要》本小説はストーリー性、キャラクター同士の人間関係に重点を置いてお話が進みます。
⑤《重要》バトルシーンの描写はあります。しかし作者がバトル対戦苦手であるため、知識が乏しいです。バトルに関する知識が間違っている場合がありますが、目を瞑って頂ければ幸いです。
- Re: ポケモン剣盾 英雄の話 ( No.1 )
- 日時: 2022/02/13 10:37
- 名前: シロワニ (ID: fFbaoH4S)
第1話 ポケットモンスターの世界
とある日のとあるバトルスタジアム。観客席は満員御礼。熱狂する観客の熱をさらに燃え上がらせるように、夜空に花火が打ち上がり、観客の熱は高まっていく。スタジアムの中央、ダンディな雰囲気を纏う男は身なりを整え、大きく息を吸った。
******
みなさま!ポケットモンスターの世界へようこそ!ここはガラル地方、豊かな自然と美しい街に囲まれ、そして人とポケモンがともに暮らす素晴らしい場所です!私たちはポケモンと力を合わせ生きていますよね。ポケモンたちは海や空、街などいたるところにいます。
そして、ポケモンを育て、戦わせ、競いあう人たちを─────
『ポケモントレーナー』
と言いますよね!挨拶が遅れましたね!
私は『ローズ』と申します。それでは、ガラル地方最強のポケモントレーナー、チャンピオン ダンデによる最高のポケモンバトルを皆様にお見せしましょう!
******
ローズの演説が終わると、黒い帽子を被り赤いマントをなびかせた男がリザードンを連れて姿を見せた。
その男─────チャンピオン 『ダンデ』である。
ダンデは得意のリザードンポーズを取り、観客をさらに熱狂させた。スタジアム全体がメラメラと熱を帯びていく。その様子をダンデの正面に立つ、オレンジ色のバンダナを頭に巻いた長身の男がやれやれとした表情で眺めていた。
「おい、ダンデ!エキシビションマッチといえど、お前の無敗記録はここで終わらせるぞ!」
「どんな試合でも勝つのはオレたちだ!リザードン、ダイマックス!!」
ダンデの掛け声とともにリザードンの姿はみるみるうちに巨大化していく。観客の熱狂と歓声は最高潮。スタジアムでは盛り上がった観客の歓声と声援が溢れんばかりの状態だった。夜はまだ終わらない。
- Re: ポケモン剣盾 英雄の話 ( No.2 )
- 日時: 2022/02/13 09:15
- 名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)
初めまして。
剣と盾の二次創作ですか。
わたしも色んな作品とミックスしながら描いてます。
ダンテさんはアニメ版で、サトシが目標にしている最強のトレーナーさんですね。
これからのポケモンアニメが、気になります。
それでは、失礼します。
- Re: ポケモン剣盾 英雄の話 ( No.3 )
- 日時: 2022/02/13 15:53
- 名前: シロワニ (ID: fFbaoH4S)
謎の女剣士さん
自分もアニメは視聴していますが、サトシとゴウの今後がとても楽しみですよね。
コメントをくださり、ありがとうございます。
励みになります。
- Re: ポケモン剣盾 英雄の話 ( No.4 )
- 日時: 2022/02/13 16:24
- 名前: シロワニ (ID: fFbaoH4S)
第2話 幼馴染
少女─────『ユウリ』はごくり、と音を立てて生唾を飲み込んだ。持っていたスマホロトムから目を離し、ふぅ、と一息ついた。ダンデとリザードンのエキシビションマッチを視聴してなんだか胸が熱くなった。ダンデのエキシビションマッチの余韻に浸っていると、それは家のインターホンと同時に聞こえた大きな声によって現実に戻された。
「お邪魔しまーす!!」
バタバタと音を立てて少年がユウリのもとへ駆け込んできた。褐色肌に紫の髪色、大きな瞳が特徴的である少年─────『ホップ』はユウリの幼馴染である。
幼い頃、ユウリの家族は他の地方からガラル地方へ引っ越してきた。友達が一人もいなかったユウリにとって、お隣であるホップの存在は嬉しいものだった。ホップは、当時泣き虫だったユウリの手を引いて、笑顔で名前を呼び、常にユウリの一歩先を歩いていた。それは今でも変わらない光景である。
「いらっしゃい、ホップ」
「なぁ、アニキのエキシビションマッチ見てたか!?アニキの応援はリザードンポーズで決めるんだぞ!こう、ビシッと!」
息を切らさず言い切ったホップは、バーンと効果音が聞こえそうなくらい、ビシッとリザードンポーズを決めた。ホップはダンデの弟であり、ファン第1号である。
ユウリとホップのもとへママがやってきた。
「ユウリ、ホップくん。今日は大事な日じゃないの?」
「あ!そうだ!だからユウリを呼びに来たんです!アニキのエキシビションマッチは録画してるし、テレビは後でもいいか!」
ホップは忘れてた、という表情をした。
「ユウリも早く来いよ!きっとプレゼント貰えるからバッグを忘れないようにな!」
「わかった、すぐ行くよ!」
ホップはうんうんと頷くと、お邪魔しました、と言って外に出て行った。
「ホップくんは相変わらず元気いっぱいね。さ、ホップくんを待たせちゃ悪いし、バッグと帽子を持って行ってらっしゃい」
ユウリはママのおさがりの大きめなバッグと緑色の帽子を掴むと、簡単に身支度を済ませて玄関を開けた。
「行ってきます!」
晴天の空にユウリの声が届いた。今日はなんだか良い日になりそう、そう思いながらホップのもとへ向かった。
- Re: ポケモン剣盾 英雄の話 ( No.5 )
- 日時: 2022/02/16 08:15
- 名前: シロワニ (ID: fFbaoH4S)
第3話 "アニキ"を迎えに
「なんだよ、ユウリ。バッグデカすぎじゃないか?」
「いいの、これママのおさがりなの!」
「まぁ、それならアニキがどんなポケモンくれても平気だと思うけどさ!」
「え、ポケモン?」
ポケモン貰えるの…?とユウリは首を傾げた。その表情は宇宙ニャビーと言ったところである。
ホップにはすでにパートナーのウールーがいるが、ユウリにはパートナーと呼べるポケモンはいない。家にゴンベやスボミーがいるが、このポケモンたちはママのポケモンであり、ユウリのポケモンではなかった。
「ウールー?どうしたんだ?」
ホップの声に気付き、ウールーを見た。森へ続く道と街の境界を担う柵に体当たりしていた。ちなみにこの体当たりしているウールーは別個体のようだ。ホップのウールーは主の後ろにいる。
「おいおい、ウールーったらどうしたんだ。体当たりして柵を超えたらダメだぞ。まどろみの森には怖いポケモンがいるからな…!」
「ウールー、どうしたのかな…」
「うーん、柵が壊れて万が一まどろみの森に行ってしまったら危ないしなぁ」
ホップは唸った。ホップが言うには、まどろみの森には怖いポケモンがいるらしい。ユウリとホップは幼い頃から大人たちに、森には入らないように、と出かけるたびに言われている。
「まぁ、このままウールーを見ているわけにも行かないし。ユウリ!俺の家まで競走だぞ!」
「あ!待って、ホップ!」
先に駆け出したホップに続いてユウリも走り出した。
******
ホップの家に行き、ホップのママに話を聞いたところ、ダンデはこちらに向かっているがまだ到着していないらしい。ダンデは昔から極度の方向音痴であったため、駅と家の短い距離でさえたどり着かないことがある。ユウリは、アニキを迎えに行くぞ!と意気込んでいるホップの後ろをついて行った。
隣街のブラッシータウンの駅前に多くの人が集まっていた。その人集りの中心にはホップと良く似た顔立ちの男が立っており、その男の隣にはリザードンがいた。ユウリはすぐに気が付いた。
「あそこ、ダンデさん…!」
「え!?どこ!?どこだ!?」
「人混みの中心にいる!」
「んー?あ、本当だ!早く行こうぜ!」
「え、あ、ちょっと!」
ホップはユウリの手を掴み走り出した。2人はあっという間に人混みのところまでやって来た。
「皆さん!チャンピオンのダンデです!これからも皆さんのために、最高のバトルをします!」
ダンデは集まっている人々にファンサービスなるものを行っていた。ユウリは、そろり、と横目でホップを見ると目を輝かせて目の前に立つ─────"アニキ"を見ていた。
「みんなもポケモンを育ててどんどん勝負してください!そして、いずれチャンピオンであるオレとリザードンに挑戦してくれ!
リザードンも強い!他のポケモンたちも強い!だからこそ最強のチャレンジャーと戦いたいんだ!
オレの願いは、ガラル地方のポケモントレーナーがみんなで強くなることだ!」
ダンデはニカッと効果音がつくような笑顔を見せた。ダンデの言葉には、聞く人々の胸が熱くさせる力があった。
「アニキー!!」
「 ホップ!世界一のチャンピオンファンがわざわざ迎えに来てくれたんだな!」
ホップは耐えきれなくなったのか、とうとうダンデに声をかけた。ダンデもそれに気付き、こちらにやって来た。ユウリは2人が再会を喜びあっているのを見て、微笑ましく感じていた。素敵な兄弟だなぁ。ユウリは一人っ子であるため、兄弟がいることがちょっぴり羨ましかった。不意にダンデがユウリを見た。
「ん?その瞳の色…
わかった、キミがユウリくんだね!」
「は、はい…!ユウリと言います」
「弟からあれこれ聞いてるぜ!」
再び、ダンデはニカッと笑った。ユウリはホップを睨み、ダンデさんに何を伝えたの?と表情で物語っていた。ホップは首を振った。
「オレはガラル地方で最強でリザードン大好きな、チャンピオンのダンデだ!」
「初めまして…!」
ユウリがおずおずと手を差し出すと、ダンデはがっしりと握手した。実はユウリは、ダンデに会うのは初めてである。
いつもテレビやスマホでエキシビションマッチを見たり、ホップからたくさん話を聞くだけで実際に会うのは初めてだった。
確かに家はお隣だけど、チャンピオンであるダンデは家にいることはほとんどないため、会うことはなかった。家族であるホップすらなかなか会えないらしい。だからホップは、今日会えることをずっと待っていたのだ。もちろん、ユウリもである。
「なぁ、アニキ、ユウリ。家まで競走だぞ!」
ホップは言い終わった途端今まで来た道を全力疾走で戻って行った。
「相変わらず勝負好きだなぁ…。競い合ういい勝負相手がいればアイツはもっと強くなるだろうな」
……そう言いながらダンデはユウリを見た。
「…?」
ユウリはダンデが自分を見ている理由が分からなかった。
ダンデはホップのあとを追いかけて行った。豆粒くらいの大きさになったホップと走り出したダンデさんを見つめた。ユウリは、兄弟って似るんだなぁ、とのんきなことを考えていた。
このあとの出来事が、ユウリとホップの人生に大きな影響を与えるとも知らず。
Page:1