二次創作小説(新・総合)

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ツイステッドワンダーランド【闇の世界のゆる~い日常?】
日時: 2022/06/12 16:54
名前: 鈴乃リン ◆U9PZuyjpOk (ID: 0j2IFgnm)

闇の世界……ツイステッドワンダーランドに存在する魔法士育成学校『ナイトレイブンカレッジ』。
その学校では………毎日色々と起こっている!?

この総合板では初めまして、鈴乃リンでぇす!
いつかこっちで何か二次創作が書ければいいなぁ……と思っていた矢先、ツイステにハマりまして。
NRCに通う高校生達の緩いようでハチャメチャな学校生活を描いた小説です!(監督生、グリムはいません)

《注意事項》
荒らしは無視!勝手に消えるのを待つかスレ主がオフウィズユアヘッドします。
コメント大歓迎ですっ!ただ長くなりそうな雑談は雑談掲示板にてお願いします。

《目次》
【ハーツラビュル編】>>7
リドル・ローズハート
エース・トラッポラ >>7
デュース・スペード
トレイ・クローバー
ケイト・ダイヤモンド
【サバナクロー編】
レオナ・キングスカラー
ジャック・ハウル
ラギー・ブッチ
【オクタヴィネル編】>>1-6
アズール・アーシェングロット >>1-6
ジェイド・リーチ >>1-6
フロイド・リーチ >>1-6 >>7
【スカラビア編】>>1-6
カリム・アルアジーム >>1-6
ジャミル・バイパー >>1-6 >>7
【ポムフィオーレ編】
ヴィル・シェーンハイト
エペル・フェルミエ
ルーク・ハント
【イグニハイド編】
イデア・シュラウド
オルト・シュラウド
【ディアソムニア編】
マレウス・ドラコニア
リリア・ヴァンルージュ
シルバー
セベク・ジグボルト
【その他】
バスケ部 >>7

《記録》
03/04/2022 スレ立ち上げ

Re: ツイステッドワンダーランド【闇の世界のゆる~い日常?】 ( No.6 )
日時: 2022/06/12 17:00
名前: 鈴乃リン ◆U9PZuyjpOk (ID: 0j2IFgnm)

【ジェイドがスカラビアに行く話⑥(終)】

「うまぁい!!!」

久々のマンサフにカリムは大きな声で叫んだ。ほっぺたが落ちる~、と頬を抑えながら快活に笑っている。

「どうですかアズール、フロイド。美味しいでしょう?」
「キノコはヤだけどけっこーいけんね、これ。スパイス効いてるし味に飽きねぇ」
「何ですかこれ…辛味が効いたスパイスにまろやかなキノコ……更にアーモンドと松の実が仄かな香ばしさで主張し過ぎていない……ラム肉もよく味がついているし少し塩の効いたご飯が丁度いい……マドルになり過ぎでしょう…!!?」

キノコを嫌がるも口に運ぶフロイドに早速ラウンジのメニュー開発に思考を巡らせるアズール。相変わらずの光景に思わずジャミルは鼻を鳴らす。
態度には出していないがジャミルも満足していた。今までマンサフをアレンジしてみたい、と思っていたジャミルだがマンサフを作るのには物凄く時間が掛かるし手順も中々大変である。そう簡単に手を出せる料理ではなかった。
しかし今回、スパイスに合うというジェイドの持ってきたキノコでいいアレンジができた。我ながら良い出来だと思う。

「ジャミルさん、この度はありがとうございました」

ジャミルが1人でそう考えていたらふとジェイドが声を掛けて来た。彼は先程まで1人で物凄い量のマンサフを頬張っていたようだが頬に米粒一つ付けずにいつもの調子であった。

「キノコ料理のレパートリーがまた増えました。モストロ・ラウンジのメニュー開発も捗りそうです」
「……そうか、俺の方こそ手を出しにくかったマンサフのアレンジに良い機会だった。ありがとう」

そう彼が正直に礼を言うとジェイドは一瞬意外そうに眼を見開いたがすぐに元の嘘くさい笑みを浮かべた。

「ジャミルさん、良ければ他の料理も教えて頂けませんか?転寮も視野に「だからアズール何回断れば気が済むんだ」


後日、モストロ・ラウンジに新メニューが増えていた。

Re: ツイステッドワンダーランド【闇の世界のゆる~い日常?】 ( No.7 )
日時: 2022/06/22 01:16
名前: 鈴乃リン ◆U9PZuyjpOk (ID: 0j2IFgnm)

【エース・トラッポラのバスケ部見学】

ハーツラビュルの一年生、エースが名門校ナイトレイブンカレッジに入学して早くも一週間が過ぎた。学校生活にも少しずつ慣れ始める時期の新入生たちの話題といえば『部活動』である。
ナイトレイブンカレッジには運動部も文化部も充実している。自分が思うような部活が無ければ同好会も立ち上げることができる為不足は無い。
そんな中、エースは運動が得意な為、運動部を見学しようと思っていたがピンと来る部活があまりない。エース本人、自分の手先の器用さを使えるような部活がなさそうに感じていた。マジフト部は魔法メインで人気も高いが器用さはあまり問われないだろうし陸上部はまさに体力勝負だ。
そんな中少し興味があったのはバスケ部。エレメンタリースクールの体育の授業でもバスケはよく行われていた。授業内でも光っていたし嫌いではない。クラスメイトの薦めもあり見学しようと体育館に足を運んだ。

キュ、キュッと体育館の床にシューズの擦れる音とボールの音が鳴り響いている。今日はちょっとしたゲームマッチをやっているようだった。
臙脂色のパーカーを着た黒髪に褐色肌の一人が立ちはだかる生徒の隙間を蛇のようにすり抜けてゴールを決めた。拍手が起こる。彼は特に喜ぶような素振りも見せず平然とした様子でゴールに入れたボールを手に取っている。

_まぁ、想像通りだな。

部活見学、と言えどバスケ部のやることなんて大してどこも変わらないだろう。あーあ、他にもっと面白い部活ないかな、等とエースはもう考え始めていた。


「やっぱオレ飽きた~」

ふわふわ、というか気怠そうな声が体育館に響いた。声のした方を見ると他の生徒に比べて明らかに身長が高い水色の体育着男子生徒の姿が。そんな言葉に動揺する部員は1人もおらず、寧ろ慣れた様子でいる(怯えているようにも見える)。
しかしそこでさっきゴールを決めた黒髪の部員が呆れたように声を掛けた。

「…フロイド、今日は折角の部活見学の日なんだ。もっとやらないのか」
「えー、だってつまんねぇんだもん。別に雑魚共が見ててもオレが何しようと自由でしょ?」

その身長の高い部員はどうやらフロイド、というらしい。彼は優しそうなたれ目を長い睫毛で隠し、じいっとエースを見ている。

「ん~?」

ふとエースと目があったフロイドが何とも言えぬ表情でこちらに歩いてきた。周りの一年生たちがひ、と声をあげる。彼の体育着と同じ色のベストを着た一年生はひそひそと話し始めていた。
フロイドはエースの目の前にやって来てはじっと一点を見つめている。
それはエースの制服のポケットに入っているトランプだった。トランプの入ったケースがポケットから少しはみ出ていたため遠くからでも見えたのだろう。

「ねぇねぇ、それでなんか面白いことしてよぉ」
「はぁっ!?」

フロイドの思ってもみなかった言葉にエースは思わず素で驚いてしまった。正直意味不明でやるわけねーだろ、と言いかけたが周りの反応からしてこの人は有名な人だろうか、そうなら知り合いになっておいて害は無い。しかもエースにはトランプを使った特技がある。

「じゃあこれ、見ててくださいね」

そう言ってトランプをよく切って一番上のカードを取る。

「今このカードに描かれているスートと数字を覚えていて下さい」
「はぁい」
「じゃあこのカードを真ん中に入れて次の一番上のカードを取ると……」

おお、と周りから歓声があがった。そう、真ん中に入れたはずのカードが今エースの右手にあるのだ。黒髪の部員もほう、と感心している。
さぁ、どうだ?エースはフロイドをちらりと見る。フロイドはきょとんとした顔をしていたが、次第に特徴的なギザ歯を見せて笑い始めた。

「あははははっ!!!くっだらね~~!」
「は、はぁ!?」

完璧な手品のはずだ。周りの反応も良かったし……と思考を張り巡らすエースに目尻に涙が浮かんでいるフロイドが笑いながら答える。

「だってバレバレじゃぁん、お前二枚目のカード見せてんだもん」

バレていた。フロイドは一目でエースの手品を見破っていたのだ。想定外のことにエースは頭が追い付かない。
そんなエースの表情も嘲笑うごとくフロイドが腹を抱えて笑っていたが暫くすれば落ち着いて、穏やかな笑みを浮かべた。

「でも面白いねぇ、オレンジ色でつんつんしてる“カニちゃん”」

それじゃぁねぇ~、と付け足しフロイドは体育館を後にした。


残されたエースは叫ぶしかなかった。

~~~~
「そーだったっけぇ?」
「そうっすよ、あん時のこと一生忘れられないですよ」
「……フロイドは相変わらずだがエースもだな」

Re: ツイステッドワンダーランド【闇の世界のゆる~い日常?】 ( No.8 )
日時: 2022/06/25 21:37
名前: 鈴乃リン ◆U9PZuyjpOk (ID: 0j2IFgnm)

【ジャック・ハウルの朝は早い①】

AM5:00 ジャックの部屋

「……ん…」

ラギーに昨日洗濯して貰った少し洗剤の匂いが残るタオルケットを腹にくるんだ状態で狼の獣人ジャックが目を覚ました。ゆっくりと体を起こし窓を開けるとウィンター特有の冷気が部屋まで流れ込んできてジャックの尻尾をぶるぶると揺らす。
空はまだ暗い、しかし少し色づき始めている。彼は日課を済ます為クローゼットからジャージを取り出す。


AM5:10 サバナクロー寮内

学園指定の体操着ではなく私物のジャージを身にまとったジャックはサバナクロー寮の敷地内でランニングを行っていた。ジャックだけでなく他寮の生徒に喧嘩っ早いサバナクロー寮生たちでもスポーツの朝練は欠かせないようで皆次々と寮から出てきてはまだ眠そうな目をこすっては伸びをしている。
マジフト場の方に向かえばマジフト部のサバナクロー寮生は既に朝練を行っていた。

「ほらほら、もっと早く」

基本ストレッチが終わった優秀な一年生たちにディスクの操作を教えるのは二年のラギーだった。この時間にレオナは起きてこない為今の時間帯でこの集団を自然とまとめているのは二番手の彼だ。
走りながら彼の背中をじっと見ていると視線が痛かったのか、ラギーが振り返りジャックに手を振った。憧れの先輩に手を振って貰えて嬉しいのか尻尾を千切れるくらいにぶんぶんと振って彼の元へ走る。

「ジャックくんおはようッス。流石ジャックくんッスねぇ、朝からランニングなんて」
「ウス、ラギー先輩!先輩こそ朝からお疲れ様です!…あれ、もう一年生もディスク触れるんですね」
「あーそうそう。マジフト大会も終わったし暫くはオレも一年生達の指導に回されてるんスよねぇ」
「そうなんすか……」

いやぁ、大変大変。と言いながらも普段通りの笑みを浮かべているラギーにジャックは改めて尊敬の念を抱く。ラギーは元より年下の子供の世話が得意だ。ものを教えるのも苦労はしないのだろう。

「じゃ、オレはまだやる事あるんで。ジャックくんも程々に頑張ってね」
「ウス!ありがとうございます!」

マジフト場を出てざっと走ってきたがなんだか今日は走り足りない。時間にもまだ余裕がある為ジャックは鏡舎へ向かった。

Re: ツイステッドワンダーランド【闇の世界のゆる~い日常?】 ( No.9 )
日時: 2022/07/16 12:21
名前: 鈴乃リン ◆U9PZuyjpOk (ID: KNMXbe0/)

【ジャック・ハウルの朝は早い②】


AM5:20 鏡舎

「……ぅ、寒っ…」

サバナクローからの鏡を通ると一瞬で学園の鏡舎に着く。この時間に学園に来る人が少ないからか妖精たちは温度調節をあまりやっていないらしく鏡舎は冷えていた。ぶるぶる、とジャックが感じる寒さを表現するが如く彼の尻尾が忙しなく震えている。取り敢えず走ろう、と思い鏡舎を飛び出した。

AM5:25 購買部前

鏡舎を出て道を走っていくと段々購買部が見えて来た。購買部の黒屋根がまだ夜の闇に溶け込んでいる。
通り過ぎようと思ったが店の前に人影がある。パッと見た所その人影はNRCでもかなり小柄な方だろう。何やら右往左往しているがどうしたのだろうか。
親切、と言えば違うが気になったため声を掛ける。

「おい、そこでどうした?」
「うわっ!?……あれ、ジャッククン?」

声を掛けるとびくっと体を震わせ跳ねるようにジャックの方を振り向く。すると相手はジャックのことを知っているようで。名前を呼ばれよく見ると顔馴染みのクラスメイトで。

「……エペル?」
「わ、本当にジャッククンだ。おはよう。早いね」

ジャックがエペルの存在に気付くとエペルはいつもの儚げな微笑みで彼を迎えた。にこりと微笑むエペルにジャックが疑問を覚える。

「エペルって早起きなんだな、驚いた」
「そうかな?でも林檎の収穫を手伝うときは結構早かったかも。
ジャッククンはランニング?」
「そうだが……購買部に何か用があったのか?」
「あ……うん。実はヴィルさんに内緒でお菓子を沢山買っちゃった」

えへ、と笑う彼の腕にはポテトチップスにチョコレートにポップコーンといったお菓子の袋が大量に収まっていた。確かにこの量はヴィルが見たらきっと驚くだろう。

「思ってたよりも沢山買っちゃって持ち帰るのによろけちゃって」
「嗚呼………」
「ええと、ジャッククン……内緒にして貰えないかな?」
「………まぁ、いいけど」

ヴィルと仲の良いジャックに言ってしまったことを後悔しているようだったがジャックの返答に笑顔を浮かべた。

「ありがとう!ジャッククンもランニング、頑張ってね」
「嗚呼、また学校で」

Re: ツイステッドワンダーランド【闇の世界のゆる~い日常?】 ( No.10 )
日時: 2022/09/30 09:04
名前: 鈴乃リン ◆U9PZuyjpOk (ID: KNMXbe0/)

【ジャック・ハウルの朝は早い③】

AM5:35 図書館前

エペルと別れ、植物園の方へ向かおうとメインストリートに出て図書館を右に曲がろうとした所、向こうからやって来るランニング中の生徒の姿に目を見開いた。

「…あら、ジャックじゃない」
「ヴィルさんっ?」

同郷で幼馴染のヴィルがこんな所でランニングをしている事に驚きながらも、また知り合いに出会った、と喜びも感じ、尻尾がぶんぶんと振れる。
その尻尾を見たのか彼はくすっと笑い、幼馴染のジャックの前で周りに見せない無邪気な笑みを浮かべた。

「ジャックったら…嬉しくなったら尻尾が揺れるの、変わらないわね」
「ぇ、あっ…動いてたっすか?」
「えぇ、千切れそうな程ね」

そう言うとヴィルは傍にあったベンチに座り、貴方も、と言う様に白く細い左手をポンポンとベンチを叩く。
またジャックの尻尾が大きく揺れ、ヴィルの左に座った。


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