二次創作小説(新・総合)

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狂喜のピエロ
日時: 2022/05/23 00:27
名前: 虚言の魔術師 (ID: UMqw536o)

ここは、真っ暗な部屋の中。
誰も知らない彼だけの自由の場所。
今日も彼はいつか訪れるお客の為に芸の練習をしている。何度も。何度も。
客の喜ぶ顔を見るのを想像するだけで笑みが溢れる。
「ウェーン ヒッヒッ ウェンヒッヒ」不気味でリズミカルな笑い声が暗い地下に木霊した。
ある日、彼はいつものように芸の練習をしていた。
孤独を紛らわすために。誰かが来てくれるだろうと信じて。
そして、その時は訪れた。
(ガチャ,,,
ここ何十年と開かれることの無かった扉が機械的な音を立て開いた。 
『なんだここ、、、。随分と暗いうえに埃っぽいぞ。』 赤い髪の戦士が咳き込みながら言った。
『なんでしょうね。私も初めて知りましたよ。こんな所があったとは、、、。』
続けてマフラーを巻いている者も興味深々にあちこちを眺めながら語る。
そして、目元が青い髪で見えない者もいるが無口なまま2人の後ろを進んでいる。
何十年も待ち続けていた客人が来て彼は大いに喜んだ。
「そこに 立ってる3人は…。誰だろナ? 誰だろネ?」
暗闇の向こうから声に彼らは驚いたが、
赤髪は冷静に『まず、お前から名乗れ。こんなところにいるなんて,,,一体何者なんだ?』
と剣を構えながら不思議そうに聞いた。
暗闇から彼のニヤついた仮面が淡い光を発し、彼は楽しそうに呟いた。「ウェーン ヒッヒッ。キミ達 中々 モノズキだ、ネエ。我の名はジェビル!真の自由がいかなるものか、この世界ではボクだけが理解しているます。でも、このささやかな自由の中であっても1人は寂しいヨ?寂しいネ・・・。」
異様な喋り方と高揚している口調に思わず青髪が口を挟む。
『しっかし、なんであんたは檻の中にいるっていうのに”自由”なんだ?』
    ピエロはゆっくりと振り向くとこれまでに見せたことのない笑みを向けた。
       その仮面の奥には全てを見通したような瞳がギラギラと光っていた。


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