二次創作小説(新・総合)
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- エヴァをめちゃくちゃ改変してみよう!【シンジが】
- 日時: 2022/07/23 14:15
- 名前: みーいん (ID: xWBX68QI)
ゲラフィで連載してるエヴァをめちゃくちゃ改変してみよう!inゲラフィを改題して掲載します。
- Re: エヴァをめちゃくちゃ改変してみよう!【シンジが】 ( No.1 )
- 日時: 2022/07/23 14:17
- 名前: みーいん (ID: xWBX68QI)
宇宙空間を漂う初号機とロンギヌスの槍が、永遠の彼方へと遠ざかって行った。
シンジはユイに最後の別れを告げる。
「さようなら……。母さん」
*
「んっ・・・うっ・・・。」
シンジは重い瞼を開けながら、あたりを見渡した。
赤い海に、変な色の空。そして、隣には見殺しにしてしまったはずのアスカ。
シンジはとても混乱していた。
確かに補完計画は止めた。だが明らかにおかしい。
何とか思考を動かそうとするが上手くいかない。
頭がぐるぐるする。目の前が暗くなる。
「あっ・・・・・。」
*
「っ!?」
シンジは再び目を覚ました。だが、そこは先ほどとは180度違う場所だった。
「公衆電話・・・。バッグ・・・?え・・・。」
そこは、始めて第三新東京市に来た時、第三使徒・サキエルと遭遇した場所だった。
「まさか・・・・・。」
そう、そのまさかだった。
シンジの目の前には、サキエルがいた。
「えっ!?噓だろ!?」
噓でも何でもない。だがそんなこと言う暇などない。シンジはとにかくミサトのルノーを探した。
「シンジ君ね!乗りなさい!」
豪快なエンジン音と共に、ルノーが姿を現した。
「みsa・・・葛城さん!?」
シンジは思わず下の名前で呼びかけた。
「いいから、早く!」
取り敢えずシンジはルノーに乗り込んだ。
*
「シンジ君、お父さんの仕事、わかってる?」
ミサトは窓を見たまま黙っているシンジに声を掛けた。
「人類を守る、大事な仕事、ですよね。」
シンジは顔は窓に向けたまま答えた。が内心とても焦っていた。
(え、いや、前と一緒だよね。これ。前にもこんなことあったよ。っていうか、まったく一緒じゃん。ミサトさんの言ってることも同じだし。でも爆発に巻き込まれてない・・・。)
シンジの脳内はぐちゃぐちゃになっていた。
だが、いつまでたっても目的地に着かない。爆発に巻き込まれてないからすぐに着けると思ったが、どうやらそんなに甘くないようだ。
「あの、葛城さん。迷ってますよね?」
シンジは勇気を出して聞いた。
「ちょっ、ちょちねー。」
ミサトは図星を突かれたのか、ごまかしながら答えた。
「ここ、右ですよ。」
シンジはうろ覚えだったが、道を教えた。
「え、あ、そうなの?あっ、ありがとね。え、でもなんでわかるの?」
ミサトはシンジの聞かれたくないことを思いっきり聞いてきた。「え、あ、ちっ地図を見ればわかりますよ。」
シンジは苦し紛れに事前にもらっていた地図をもって答えた。
「あ、ありがとうね・・・。あ、それとミサトでいいわよ。」
(いやいやいや、いくら司令の息子だとしてもネルフの仕組みを理解してるはずないし、地図を見て分かったとしても渡して5分もたってないんだけど・・・。)
ミサトは表面上は平然を装っていたが、脳内はシンジへの疑問でいっぱいになっていた。
「あ、わかりました。改めてよろしくお願いします。ミサトさん。」
(あああああああ。よかったああああ!何とかごまかせた!
ミサトさん勘がいいからな・・・。)
シンジはそんなことはつゆ知らず、何とかごまかせたと安堵していた。
シンジが見せた地図の通り右に曲がり、しばらく走っていったら、お馴染みの車専用ゲートが見えてきた。
「あ、やっぱりここで合ってたわぁ!ありがとねーシンジ君!」
シンジの肩をバンバン叩きながら感謝の旨を伝えるミサトからは、しばらく見れていなかった純粋な笑みが零れていた。
思い返して見れば、前の世界の最後の方ではミサトの笑顔などほとんど見れなかった。それどころか誰かの笑みを見ることもほとんどなかった。
「っ・・・・・。」
シンジの眼はいつのまにか温かい何かで湿り切っていた。
*
3分も走ればゲートは終わり、ジオフロントが見えた。
本来の目的を知っている以上、前みたいに純粋にすごいと思うことはないとシンジは思っていたが、改めて見てみると、とても美しかった。夕日を反射する天井に、本部の周りを一周しているリニア、そして一面に広がる緑。
(あ、あそこ加持さんがスイカ育ててたところだ。)
本部に比較的近いところにある小さい平地。今はまだただの草っぱらだが、アスカが来日してしばらくしてからは、加持さんの畑に変身していた。
ミサトさんはこのことを知っていたのだろうか・・・。
シンジの頭には今更答えを求めることもできない疑問がよぎっていた。
ジオフロントを眺めること5分。爆発にも巻き込まれず、シンジがすぐにミサトが道に迷っているのを指摘したため、前世より早く本部の入り口に入ることが出来た。
(確か、リツコさんが待ってたよな…。)
シンジは、何故かおぼろげになっている記憶をあさりながら、今後について考えていた。
(とりあえず、今回はある程度実力を見せておいて、後で上層部でネタ晴らしするか。必要最低限のことだけ把握してもらえればいいし。でも父さん説得するの難しそうだし…。)
「シンジ君大丈夫?頭抱えてるけど・・・。」
シンジの思考を遮ったのはミサトだった。具合が悪いと勘違いしているのか、やけに慌てている。
「あ、大丈夫ですよ。」
「あ…、そう?よかった・・・。」
ミサトは苦笑いしながらゆっくりシンジから目をそらした。
シンジは急すぎて上手く対応できず、謎の作り笑顔で対応したため車内の空気は一気に凍ってしまった。
だがそれを逆手にとってシンジは再び今後について考えた。
(そういえばサキエルの時ってトウジの妹が巻き込まれてケガしてたよな。ビルの破片だっけ?だったら山側に誘導するか。あと暴走しないようにして。今のシンクロ率ってどうなってるんだろう。起動できればいっか。)
だがその思考も長くは続かなかった。
続く
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