二次創作小説(新・総合)
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- 因幡てゐの「セカイ」
- 日時: 2023/12/21 11:44
- 名前: 上條まりな (ID: oKUd13y.)
ここまで見に来てくれてありがとうございます、上條まりなです。
東方Projectの因幡てゐとプロセカのキャラが主人公のお話になります。
なお、私は東方にわか気味なので多少のキャラ崩壊が起きる可能性があります。
また、多少のメタ要素もありますので、ここまで読んで地雷な方は自衛をお願いいたします。
建設日 2023年12月21日
- Re: 因幡てゐの「セカイ」 ( No.1 )
- 日時: 2023/12/21 12:18
- 名前: 上條まりな (ID: oKUd13y.)
第1章 [永遠亭]
「姫様姫様!今日は妹紅と戦いに行かないの?」
私はいつもの時間になっても出かけていかない輝夜に話しかけた。
「あら、そんなに私に出かけて欲しいの?」
「うっ」
図星をつかれた答えを返され、思わずうめき声を上げた。
「どうせまたう詐欺企んでんでしょう?」
後ろから声をかけられ、ゆっくり振り向くと予想通り、鈴仙が立っていた。
「そ、そんなわけないウサ!私はこの幻想郷の中でも群を抜いて善良な兎だウサよ?っていててててやめろウサ!」
鬼のような顔をした鈴仙に耳を引っ張られ、思わす悲鳴を上げた。
「じゃあ、私はそろそろ行ってくるわね、永琳」
傍観していた師匠に声をかけて、姫様は外に出ていった。
「やべ、遅れるウサ」
今日はあいつらと賭けの約束をしている。
「あちょっと!?てゐ!?」
呼び止める鈴仙の声を無視して、駆け足で外に飛び出した。
「ごめん遅れた!まだ始まってないよね?」
「てゐさん来ないかと思ったじゃないですかー」
茂みの中には、かなりの数の妖怪兎たち。
今日の晩飯を賭けて、妹紅と姫様の勝負の予想大会をすることになっていた。
「じゃあ、てゐさんも来たし、予想していく?」
「私は妹紅さんだと思うなー」
「姫様じゃない?」
茂みの間から向かい合う妹紅と輝夜の様子を眺める。
と、妹紅が拳を握り姫様の傍の竹に火をつけた。それをかわし、姫様は竹を抜く。
何を言ってるかは聞き取れないが、勝負には関係ない。
と、砂埃が舞い、視界が阻まれた。
「どっちが勝ったんだ?」
少しの血の匂いがする。
視界が開けた先には、倒れる姫様の姿があった。
勝ち誇ったかのような笑みを浮かべる妹紅の姿も。
「今回の勝者は・・・妹紅だウサ」
そう告げ、妹紅に賭けてた奴らに晩飯を渡す。
「姫様に見つかる前に早く帰るウサね」
この時はまだ、帰る先があんなことになっているなんて、思いもよらなかった。
- Re: 因幡てゐの「セカイ」 ( No.2 )
- 日時: 2023/12/26 11:26
- 名前: 上條まりな (ID: oKUd13y.)
「ただいまー!師匠?」
扉を開けると共に嫌な予感がした。
「師匠?れいせーん?」
と、廊下の向こう側からうさ耳が見えた。
「なんだーいるなら返事しt・・・」
ころん、という音ともに、
鈴仙の頭が転がり落ちた。
「え」
どうすることも出来ずに硬直していると、
うさぎの耳が生えた化け物の姿が視界に入る。
その化け物の足元には
変わり果てた姿の師匠がいた。
「おまえ・・・誰だ?」
と、答えより先にくわを手にこちらに走ってきた。
「うそっ」
走る、走る、走る。
廊下を突き抜け、外に飛び出す。
近くの茂みに飛び込んだ。
と、さっきの化け物が永遠亭から出てきた。
暫く様子を伺った後、どこかへ去っていってしまった。
「師匠・・・鈴仙、、、」
永遠亭に戻らなければ。
震える足で、永遠亭に入った。
- Re: 因幡てゐの「セカイ」 ( No.3 )
- 日時: 2024/01/02 18:37
- 名前: 上條まりな (ID: 2v9NroYJ)
第2章[異変]
「ねぇ・・・師匠?」
既に分かってる、
鈴仙と師匠は
もう助からないことを。
なのに、まだ望んでしまう。
出来ることなら、あの日常を、
取り返したい、って。
「てゐ?明かりも付けないでどうしたの?」
唯一残った姫様が、帰ってきた。
「どうしたの?てゐ?」
「姫様、鈴仙と師匠が・・・」
それから、姫様に事の顛末を話した。
「そう、そんなことがあったのね・・・」
「てゐ、2人のお墓を作りましょう」
それは、姫様はもう2人の死を受け入れたということだった。
随分忘れていた、悲しいという感覚を久しぶりに感じた。
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