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二次創作小説(新・総合)
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- 【プリズマ☆イリヤ二次創作】夕暮れの魔法
- 日時: 2024/12/14 20:51
- 名前: きのこ (ID: sbAJLKKg)
- 参照: kakiko.info/profiles/index.cgi?no
夕暮れの帰り道、ふたりの影が並んで伸びる。オレンジ色の光が、金と黒、異なる色の髪を優しく照らしていた。
「ねえ、美遊……手、つないでもいい?」
イリヤの声は少し震えていた。いつもの明るさとは違う、どこか儚げな響き。それを聞いた美遊は、ほんの少し目を見開いた後、ふっと微笑んだ。
「……うん、いいよ」
イリヤの小さな手が、恐る恐る美遊の手に触れる。その瞬間、ふたりの心臓が同じリズムで跳ねた。
「……温かいね、美遊の手」
「イリヤの手も……温かい」
美遊は頬を染めながら、小さな声で応えた。互いの手から伝わるぬくもりが、言葉よりもずっと多くを語っていた。
「ね、美遊。ずっと、こうしていたいな」
夕日が沈む瞬間、イリヤがそっと呟いた。その願いは、風に乗ってふたりの間を優しく揺らす。
「うん。私も……」
美遊はその言葉の続きを飲み込んだ。けれど、繋がれた手は決して離れない。どんな魔法よりも強い絆が、ふたりを結んでいた。
この時間が永遠に続けばいい――。
彼女たちの願いは、夕暮れの空にそっと溶けていった。
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