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二次創作小説(新・総合)
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- 【fgo二次創作】星と黄泉
- 日時: 2024/12/14 21:30
- 名前: きのこ (ID: sbAJLKKg)
- 参照: kakiko.info/profiles/index.cgi?no
夜空に瞬く星の下、二人は静かに並んで座っていた。
「寒いわね、エレシュキガル。冥界ってほんと陰気臭いわ。」
イシュタルは冗談めかして言いながら、自分のマントをひらりと翻し、妹の肩にそっと掛けた。
「余計なお世話よ……!」
けれどその言葉とは裏腹に、エレシュキガルは赤くなった頬を隠すように俯いた。
しばらく、二人の間には静寂が広がる。
「ねぇ、エレシュキガル。」
イシュタルの声がいつもより優しい。
「私たち、星と冥界みたいに、正反対だと思ってた。でも……それって、重なり合えないってことじゃないわよね。」
エレシュキガルは驚いたように顔を上げた。金色の瞳が、星明りに揺れている。
「あなたが……そう言ってくれるなんて……」
不意に、冷たい手がそっと触れ合う。指先が絡まると、冥界の冷たさが嘘のように温かくなった。
「私たち、もっと近くにいたいの。」
イシュタルが微笑み、エレシュキガルの手をぎゅっと握りしめる。
「――私も、ずっとそう思ってた。」
暗い冥界にも星が降るように、二人の間に光が満ちる。
姉妹の心が重なった瞬間、世界はただ二人のために輝いていた。
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