二次創作小説(新・総合)
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- 【fate二次創作】雪の中の約束
- 日時: 2024/12/14 22:29
- 名前: きのこ (ID: sbAJLKKg)
- 参照: kakiko.info/profiles/index.cgi?no
冬の夜、桜は窓の外に広がる雪景色をぼんやりと見つめていた。雪は静かに舞い落ち、暗い空に白く輝く美しい光景を作り出している。その静けさの中で、彼女は凛の姿を見つめていた。
「姉さん…」桜は小さな声で呟いた。
凛は本を手に取っていたが、その言葉に顔を上げた。「どうしたの、桜?」
桜は少し躊躇ったが、目を合わせて言った。「私は、姉さんが好きです。ずっと前から。」
凛はその言葉に驚き、しばらく黙ったまま桜を見つめた。桜は視線をそらしそうになったが、凛の優しい目が自分を捉えているのを感じて、再び口を開いた。
「でも、姉さんは私を妹として見ているんでしょう? それでいいんです。でも、私…姉さんのことをただの姉としてじゃなくて、もっと…」
桜の声は少し震え、言葉を続けるのが難しくなった。凛は桜の手を取ると、その冷たい手のひらを温かく包み込んだ。
「桜、私もあなたのことが大切よ。ずっと、妹として、家族として、あなたと一緒に過ごしてきた。でも、私たち、いつも一緒にいたからこそ、時々わからなくなることもあるの。」
桜は驚きと共に凛の目を見つめた。凛の言葉は優しく、しかし少し寂しげだった。
「私、姉さんを守りたいんです。姉さんが傷つくことがあったら、何があっても支えたい。」桜は心からそう思っていた。
凛は少し考えた後、微笑みながら言った。「私も、桜。あなたが側にいてくれることが、どれほどありがたいか。だけど、私たち、きっと同じように感じている。妹と姉の関係を越えて、もう少しだけ踏み込んでみてもいいと思う。」
桜の胸が高鳴った。凛の言葉が予想以上に温かくて、心に響く。彼女はその言葉を信じたくなった。
「姉さん…」桜は再び凛の手を握り返し、その手の温もりを感じた。
「うん、桜。」凛は優しく答えた。「一緒にいれば、きっと私たち、何でも乗り越えられる。」
静かな夜、雪はさらに強く降り積もり、二人の間に温かな空気が流れた。桜はもう一度、凛の温もりを感じながら、小さな声で言った。
「私は、姉さんが好きです。これからも、ずっと。」