二次創作小説(新・総合)
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- 【fgo二次創作】戦火に咲く花
- 日時: 2024/12/15 11:49
- 名前: きのこ (ID: sbAJLKKg)
- 参照: kakiko.info/profiles/index.cgi?no http://uuuu
織田信長は、戦国の世を駆け抜ける大名であり、誰もがその強さと冷徹さに畏れを抱いていた。しかし、その眼差しの奥には、まだ見ぬ未来のために戦っている男の決意が宿っていた。彼の側には、かつて自分を支えた仲間がいた。沖田総司もその一人で、忠義心に満ちた少年であり、信長にとってはどこか自分を重ねる存在だった。
総司は、信長の近くでその戦に身を投じ続けていた。長い間、彼はただ信長の命令に従うだけの存在だったが、ある日、信長がふと語りかけてきた。
「総司、戦において最も大切なものは何だと思う?」
総司はしばらく黙り込んだ。その問いには答えがないように感じた。だが、信長の視線に見つめられると、何かを感じ取るような気がした。
「忠義ですか?」
「それも一つだ。しかし、忠義だけでは戦は乗り越えられぬ。戦う理由を忘れてはならない。」
信長の言葉は重く、そして深かった。総司はその時、初めて信長が背負うものの重さを感じ取った。
信長が戦を繰り返す中、総司は成長していった。戦場でも、信長を支えるために日々努力し、苦しみながらも彼の命令を果たし続けた。総司の存在は、信長にとっても欠かせないものとなった。
だが、ある日、戦の最前線での出来事が信長と総司の間に新たな試練をもたらした。信長が討ち取った敵の中に、信長に似た顔を持つ者がいた。その男の名は、信長のかつての兄弟分であり、信長と深い絆を結んだ仲間であった。
その知らせが信長に届いたとき、信長は一瞬、言葉を失った。総司がその表情を見つめると、信長の目に涙が浮かんでいた。それは誰にも見せぬ涙だった。
「信長様…」
総司が静かに声をかけると、信長は何も言わずに立ち上がり、戦場に赴く準備を始めた。しかし、その姿を見ていた総司の心は揺れた。師としての信長が、心の中で何を感じ、何を背負っているのか。その重みを感じ取った総司は、信長の背中に何かが違うことを感じた。
その夜、総司は信長のもとに向かう決心をした。
「信長様、私も一緒に戦います。」
信長は振り向き、総司を見つめた。その目には深い悲しみが浮かんでいた。
「総司、お前はまだ若い。戦場においては何もかもが変わる。お前が負うべき責任を、俺が背負ってやる。」
その言葉に、総司は黙って頷いた。信長の背中を見続け、彼の思いを少しでも分かろうとする総司の心は、その一言でさらに深く信長を尊敬し、愛するようになった。
次の日、戦の最中、信長と総司は一緒に立ち向かうことになった。その戦は、信長がかつての仲間との戦いとなった。しかし、その戦の最中、総司は信長が抱える心の重さを、戦の激しさの中で感じ取ることができた。
総司は、戦いながらも信長に声をかける。
「信長様、あなたが背負っているものは、私がしっかりと引き継ぎます。」
信長は少し驚いたような顔をして振り返ったが、すぐにその目に温かさを感じ取った。
「総司、お前の言葉に救われた。」
その瞬間、信長と総司は言葉ではなく、心で通じ合っていることを実感した。戦場という過酷な状況でも、二人の絆はますます深まっていった。
戦が終わり、信長が無事に帰還したとき、総司は信長の側に立っていた。信長は少し微笑みながら、総司に言った。
「お前がいることで、俺はどれほど助けられたか分からん。お前が俺の弟子でいてくれることが、何よりの幸せだ。」
その言葉を聞いた総司は、目を潤ませた。信長と共に過ごした日々、共に戦った日々が、彼の中で何より大切なものとなっていた。
「私も、信長様がいてくれるからこそ、ここまで来られました。」
総司はしっかりと信長を見つめながら言った。その目には、信長への深い感謝と誓いが込められていた。
信長と総司の絆は、戦いの中で試され、深まり、そして永遠に続いていくことを、二人はお互いに感じていた。