二次創作小説(新・総合)
■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- 【fgo二次創作】赤ちゃんたちの英雄譚
- 日時: 2024/12/15 17:22
- 名前: きのこ (ID: sbAJLKKg)
- 参照: kakiko.info/profiles/index.cgi?no http://uuuu
異世界の魔力によって突如として、藤丸立香(男)、藤丸立香(女)、そしてマシュは見知らぬ場所に転移していた。目を開けると、周囲には不安げに泣き声を上げる赤ちゃんたちがいた。その中には、ヴェディヴィエール、モードレッド、そしてアルトリア・ペンドラゴンの姿もあった。彼らはかつての英雄たちであり、戦士たちであったはずなのに、今ではすっかり赤ん坊の姿に戻っていた。
「こ、これは一体……?」立香(男)は目の前の光景に目を見張る。
「魔力の影響でしょうか……でも、私たちができるのは、今は彼らの世話をすることだけです。」マシュが冷静に状況を整理する。
立香(女)は赤ちゃんたちを見回して、「ヴェディヴィエールに、モードレッド、アルトリア……こんな姿に?」と驚きながらも、一歩近づいていった。
「私たちがこの子たちを育てなければならないってことね。」立香(女)は覚悟を決め、赤ちゃんたちに近づく。
ヴェディヴィエールは銀髪を持つ小さな赤ちゃんで、青い目をキラキラと輝かせながら泣いていた。立香(男)はその無垢な表情を見て、「泣かないで、ヴェディヴィエール。」と優しく声をかける。すると、赤ちゃんヴェディヴィエールは驚いたように目を見開き、泣き止んで少しずつ落ち着きを取り戻した。
「お、落ち着いたか?」立香(男)は安堵の表情を浮かべる。
その頃、モードレッドはすでに元気に手足をバタバタさせて、ぬいぐるみを握りしめていた。「うるさい!私は戦うんだ!」小さなモードレッドは、まるで何かに挑戦するかのように、無駄に力強くぬいぐるみを振り回していた。
立香(女)は少し困りながらも、「モードレッド、今はお昼寝の時間よ。戦いは後にして。」と言いながら、モードレッドの手を優しく取った。
モードレッドはまだ納得がいかない様子で、「戦いを後にするのか……?まぁ、仕方ないか。」と納得し、泣き顔から少しだけにこやかな表情を見せた。
そしてアルトリア。彼女はどこか遠くを見つめて、静かにしているが、どこか気になる様子で唇を噛んでいた。立香(女)はアルトリアを抱きしめ、「大丈夫よ、アルトリア。私たちが守るから。」と言いながら、少しずつ彼女を安心させていった。
昼食の時間になると、立香(男)は料理を準備しながら、「育児ってこんなに手がかかるんだな。」としみじみ思う。「でも、誰がこんな状況にしたんだろう?まさか魔力で赤ちゃん化するなんて……。」
「きっと魔術の影響ですね。僕たちができるのは、今この時を過ごすことだけです。」マシュは冷静に言った。
「そうだな。仕方ない、赤ちゃんたちを育てるしかないか。」立香(男)は肩をすくめ、微笑んだ。
その後、赤ちゃんたちにはおかゆが用意され、みんなで食事を囲むことになった。ヴェディヴィエールはおかゆを上手に食べ、モードレッドは手を震わせながらも一生懸命に食べようとし、アルトリアは少し戸惑いながらも、最初の一口を食べた。
立香(女)は、「アルトリア、少し切ってあげるから。」と、パンを小さく切って彼女に差し出した。アルトリアはその手を取って、少しずつ食べ始めた。
「みんなよく食べてるね。」立香(男)は微笑みながら言うと、マシュも微笑んだ。
食後、赤ちゃんたちはぐっすりと昼寝を始めた。立香(男)と立香(女)は、彼らの寝顔を見守りながら少しずつ話を始める。
「赤ちゃんたちを育てるって、思ったよりも大変だね。」立香(女)はしみじみと語った。
「うん、でもこんなふうに無邪気に笑ってくれると、疲れも忘れちゃうよ。」立香(男)は穏やかな表情で答える。
「でも、いつか元の姿に戻るんだよね?」立香(女)は少し寂しげに言う。
「うん……でも、その時が来たら、彼らはきっと感謝の気持ちを伝えてくれるだろうし、今の時間を大切にしよう。」立香(男)は優しく言った。
その後、赤ちゃんたちは次第に元の姿に戻り、立香(男)と立香(女)は、少し寂しさを感じながらも、それを受け入れた。
「ありがとう、立香、マシュ。君たちがいてくれたから、こうして無事に過ごせた。」赤ちゃんだったヴェディヴィエールは大人に戻り、感謝の言葉を述べた。
「育ててくれてありがとう。」モードレッドも笑顔を見せながら、少し照れくさそうに言った。
「あなたたちが元気でいてくれるなら、それが一番嬉しい。」アルトリアも微笑みながら、立香(女)の手を握った。
彼らとの日々は終わったが、立香(男)と立香(女)、そしてマシュの心には、赤ちゃんたちとの温かい思い出が深く刻まれ、何年経ってもその記憶は色褪せることはなかった。