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二次創作小説(新・総合)
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- 【fate二次創作】私の心が笑う理由
- 日時: 2025/01/11 16:16
- 名前: きのこ (ID: T332fYOA)
- 参照: kakiko.info/profiles/index.cgi?no
——バーンッ!!
静かな教会の一室に、バゼットの突進と共に扉が吹き飛んだ。破片が四方に散らばる中、カレンは紅茶を片手にため息をついた。
「ご機嫌よう、バゼット。もう少し穏便に訪問できないのですか?」
「穏便に来れる状況じゃなかったんですよ!」
バゼットは顔を真っ赤にして息を切らしている。
「…まさか、また借金取りに追われているのですか?」
「違います!今度はちゃんと…」
カレンが細い眉をピクリと上げる。
「‘ちゃんと’?」
「…競馬で…」
「ああ、ギャンブルがライフワークになっているのですね。」
「違います!今回は絶対勝てるって思ったんです…!」
「『必勝法』と書かれた怪しいサイトを見たのですね?」
バゼットの口がパクパクと動き、次の言葉が出ない。カレンは「やれやれ」と肩をすくめた。
「あなたは本当に…どうしてこう、真っ直ぐなのですか?」
バゼットはため息をつき、床にへたり込んだ。
「…真っ直ぐなのは悪いことですか?」
カレンはそっとバゼットの隣に座り、静かに紅茶のカップを差し出す。
「いえ、悪くはありませんよ。むしろ…」
カレンの目が、ほんの少し優しさを帯びる。
「…あなたのその真っ直ぐさが、私の心を笑顔にしてくれるのです」
バゼットは驚いた顔でカレンを見る。そして、ゆっくりと笑った。
「…なんだか、それなら悪くないですね」
二人の間に、静かで温かな時間が流れる。
「次は…絶対勝ちますから!」
「また負けることに賭けますね。」
「ちょっと!」
二人の笑い声が、教会の中に響いた。
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