二次創作小説(新・総合)
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- ホークスさん、?#2
- 日時: 2025/01/25 13:55
- 名前: 消兎‐syoto. (ID: De6Mh.A2)
「落ち着きましたか?」
頭上から降ってくる、優しい声。
「ぅん、」と力ない声で返す。
先程よりも気分の悪さは増していて、頷くことですらしんどかった。
「はい、ゼリー…食べれそうですか」
と、控えめにお皿を差し出してくる。
「…たぶん、」
食べられる、とはもちろん言えなかった。
「ていうか、ホークスさん…また熱上がってるっぽいですね」
そういいながら、俺の額に手を当ててくる。
確かに、さっきよりも身体が熱を帯びているような気がする。
っ、さむ…
身体を震わせていると、遥くんが「ぇ、」と声を漏らした。
「寒い、ですか…?まだ熱上がるの…」
そうか、寒いということは熱が上がる前兆…
遥くんの言葉と寒気に震えながら、ゼリーを一口口に含む。
「…っ、」
やば、やっぱ無理かも、
「ぁ、もう食べれませんか、?お皿下げますね…っ」
どうしようかと、回らない頭で必死に考えていると、遥くんが俺の手にあったお皿を持って
歩いて行った。
「っ、は、しんど…」
独りになった部屋で呟く。
寒いし、気持ち悪いし、頭痛いし…もうやだ…
吐いたらどうしよう、とか、また迷惑かけちゃったなぁとか
頭に浮かぶのは、どれもネガティブな言葉ばかり。
熱って人の心ですらも変えられるんだなぁ、こわぁ…
そんなことを考えながら、いつのまにか俺は眠っていた。
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目が覚めると、辺りは真っ暗だった。
「ここ、どこ…」
一度飛んでみようかと思ったが、どうやらここでは個性は使えないらしい。
きょろきょろしていると、100M程先に人影が見えた。
「っ、遥くん…!ここどこかわかる…?」
いつものように、優しく返してくれると思った。
「うわ、ホークスじゃん。なんか用?…っはwもしかしてまだ仲間だと思ってる?
とりあえず言うけど、もう仲間じゃないよ。気安く話しかけんな?」
けど、耳に入った声は低く、いつもと明らかに違った。
俺の本能が、「こいつは遥くんじゃない」と警告を鳴らしている。
「はる、くん、」
「だーかーら、何回言わせるの?しゃべりかけんな。」
肩をどんっ、と押されたところで目が覚めた。
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「っは、はっ、」
「うぉっ、びっくりした、ホークスさ、」
「う″ぇ、っ、」
固く結んだつもりの指の隙間から、容赦なく吐瀉物が溢れる。
「げほっ、う″ぉぇっ…」
そんなに吐くものないだろ。
そう言いたいが、そんな余裕はもちろんない。
「っえ、ほーくすさん、!」
「お″ぇぇぇっ…!ごほっ、げほ、」
さっき思ったことはどうやらあっていたようで、30秒程で吐き気は治まった。
よかった、
そう思ったが、固くつむっていた目を開いて、そういえば俺、思いっきり
ベッドで吐いてたな、と申し訳なくなった。
前言撤回…全然ようなか…
「…はっ、ごめんなさ、ホークスさんっ、」
「…っ、?」
俺の目の前には、目に涙をためている遥くんが。
なんで謝られているのかも、なんで泣いているのかもわからなかった。
俺、なんかした…?
あ、その前に…
「ぁ、片付けするっ…」
その前に、この目の前の悲惨な状態をどうにかしなければ。
「っあ、いや、俺がやります…っ、ホークスさんは休んでてください…っ」
「ぇ、でも…」
「い、いいからっ…」
と、無理やりベッドに押し戻される。
「じゃぁ、うがいしてくる…」
そう言って、立ち上がった時だった
「うぁっ、」
やべ、倒れる…
「うわっ…ホークスさんっ、大丈夫ですか、!」
熱のせいか受け身を取れる自信はなかった。だから痛みを覚悟していたのだが。
遥くんのおかげでぶっ倒れずに済んだ。
「だ、だいじょぶ…ありがと、はるくん、」
遥くんに礼を言って、今度こそちゃんと立つ。
顔を洗って、口をゆすいでから戻ると、さっきのなんて噓のように、綺麗に
片付いていた。
続くZE☆